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丸洗いOK! いまさら聞けないゴアテックス プロダクトのケア方法

前々回の記事はこちら>(ゴアテックス プロダクトっていったい何!? 素朴な疑問をメーカーに直撃!
前回の記事はこちら>(そこまでやる!? ゴアテックス プロダクトの徹底した品質管理) 

ゴアテックス ウェアは中性洗剤を使って自宅洗い

「ゴアテックス ウェアは使用したら毎回洗うのが理想です」

そう教えてくれたのは前回に引き続き、日本ゴア社でゴアテックス プロダクト マーケティングを担当する平井康博さん。ゴアテックス テクノロジーのすごさに迫るシリーズ記事の3回目のテーマは“ケア方法”について話をうかがった。

「ゴアテックス ウェアは普通の服とは違うから自宅で洗えないんじゃないの?」「洗ったりしたら防水や撥水の加工が落ちちゃうんじゃない?」と、思っている一般ユーザーもいるのではないだろうか。

「基本的には着たら毎回洗って清潔さを保つのがベストです。まずはお持ちのウェアの洗濯表示を確認して取り扱い表示に従って洗濯してください。製品によって手洗いが推奨されるものがありますが、洗濯機でも洗えるウェアも多く存在しています。

洗剤は、一般的な家庭用の中性洗剤で大丈夫。とけ残りがないように液体タイプを使うようにしてください。その際、柔軟成分や漂白剤成分が入っていない洗剤を選ぶのもポイントです。

そして洗うときは、できればぬるま湯ですすぎは2回以上行って、しっかりと洗剤を落とす。脱水は軽くするか、しなくても大丈夫です。というのは、ゴアテックス ファブリクスは水が抜けない生地なのでいくら回しても脱水されません。洗濯機が壊れてしまう可能性もあるので、すすぎが終わったら取り出して陰干ししてください」

撥水性キープの鍵は「熱を加えること」

基本のケアは気軽に洗濯すること。さらに撥水性を保つために必要なことがある。

「ゴアテックス ウェアの表面には耐久撥水加工がされています。新品のウェアは水をコロコロと弾きますが、使用していくうちにだんだんと水はじきが悪くなり、表面に水の膜ができてしまいます。これは、雨水やホコリ、自分の汗や皮脂などにより撥水性が低下してしまうから。ゴアテックス メンブレンがあるので表面がぬれても中に水が浸入してくることはありませんが、そうなると冷たく感じたり、汗も逃げにくくなって不快です。

そこで撥水性を回復するためのひと工夫として“熱処理”をオススメしています。耐久撥水加工は熱を加えることで復活する特性があるんです。乾燥機があれば、軽く脱水したあとにまずは標準温度で乾かして、ウェアが乾ききってからさらに20分やるといいでしょう」

生地の汚れを落とすための洗濯と、表面の撥水機能回復のための乾燥(熱を加える)をすることでウェアは機能も維持し、快適さを保てるのだ。

「乾燥機がない場合はアイロンも有効です。スチームなし、低温設定にしてハンカチなどのあて布をしてかけてください。熱を加えるのが目的なので、押しつけたりシワを伸ばしたりしなくても大丈夫です。3秒くらいで十分です」

撥水加工については、傘にも同じような機能がついていて、表面にドライヤーを当てると、コロコロと水滴が転がるくらい水をはじく能力が回復することもある。ウェアに熱を加えると聞くと、最初ドキッとするが、これをすることで撥水機能が復活するのだ。

「ザックを背負う肩や背中、ひじやひざなどよく擦れる部分は磨耗によって、局地的に撥水機能が戻りにくくなることがあります。そういうときは市販の撥水スプレーや撥水成分が含まれた洗剤を使ってみてください。使う際には必ず撥水剤の説明書どおりにしてください。フッ素系撥水剤でしたら、使用後に同様に熱処理が有効です」

適切にケアすれば、ゴアテックス ウェアの防水透湿性、撥水性はキープできるのだ。

衣類用消臭スプレーは実はNG

生地をきれいに保つのがゴアテックス プロダクトを快適に長持ちさせるコツだが、気をつけたいのは衣類用除菌消臭スプレーだ。ちょっと汗をかいたから、ちょっとニオイがついたからと、洗わずに消臭スプレーで済ませる人も多いのではないだろうか。衣類用の消臭スプレーは、生地表面に消臭成分や除菌成分などをつけてしまうため、ゴアテックス ファブリクスの撥水機能を弱めかねないのだ。

「撥水性が低下してしまうので、ニオイが気になったら気軽に洗ってください」

最近はゴアテックス シューズも多く登場しているが、靴のケアについても教わった。

「ゴアテックス ファブリクスに穴が開かなければ防水性は保たれます。メンテナンスとしては、脱いだ後に中敷を抜きとって小石や小枝などが入っていないかを確認をすること。内部の汚れやニオイが気になる場合は、水洗いしてもらって大丈夫です。洗剤を使用するときはすすぎを十分にしてください。そのときに靴の内側のゴアテックス ファブリクスがキズつきそうなトゲトゲしたタワシはNG。スポンジでやさしく洗うのがオススメです」

足を包みこむ靴下状に設計されたゴアテックス ファブリクスが内蔵されている。

表面については普通のシューズと同じようにメンテナンスすればOK。そして仕上げに撥水スプレーをかけるのがポイント。靴の場合、アッパーにもさまざまな素材が使われているので、水を含まないよう撥水性をキープすることが快適さのコツなのだ。

シューズを半分に断裁したサンプル。ゴアテックス フットウェアの構造がよくわかる

最後に洗濯以外に保管の際の注意点も教えてくれた。

「山に行くときとか、レインウェアをスタッフバッグに入れることってありますよね? 帰ってからも入れっぱなしで保管する方がいますが、そうするとファスナーやシームテープなどにストレスがかかってしまうので、スタッフバッグでの長期の保管はウェアに良くないです。使わないときはハンガーにかけて保管してください」

ゴアテックス プロダクトのパフォーマンスを100%享受するには

ゴアテックス フィルム自体の防水透湿性能は変わらないが、表地や裏地といった生地の状態によって快適さが変化してしまう。表地の生地が撥水性能を発揮して乾いていれば、スムーズにウェア内部の湿気を外部に逃してくれる。ゴアテックス フィルムの透湿性がいくら高くとも、その上にある表地が汚れなどによって撥水性能を失って濡れていたら湿気が外部に逃げづらくなってしまう。

大気が不安定で局地的豪雨や夕立が発生しやすい夏はもちろん、1年を通して雨が多い日本で快適にすごすためにオススメのゴアテックス プロダクト。性能を100%発揮させるためにも、もし洗ったことがない方は一度洗ってみることをオススメする。

取材協力:日本ゴア社 ホームページ https://www.gore-tex.jp/

取材・文/george

【PROFILE】

茨城県東海村出身の33歳。インテリア雑誌、週刊誌、書籍、ムックの編集を経て、現在Webディレクター。アウトドを主軸にしながらも地方移住などローカルトピックにも積極的に関わっている。


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