京都の奥深い和菓子文化をのぞき見！
昔から、京都では和菓子が生活に密着していて、独自の文化を形成しています。そのなかには慣習、祭礼などとのつながりのあるものも少なくありません。
そこで、今回は、京都で生まれ育った、お菓子好きのcazualスタッフに徹底リサーチ。京都人ならではの、知る人ぞ知る夏を乗り切るのにもってこいのお菓子をご紹介します。全部食べたことある！というアナタは、かなりの京都通です。
夏の旅行に京都を訪れる方もぜひ参考にしてみてください！
末富「葛焼」
京都のお菓子が好きな方なら、末富は必ずやご存じですよね。こちらには数々の名品がありまして、なかでも葛焼は、初夏から8月の終わりまでの間だけ作られる、夏の京都を代表する特別な一品です。
上質な葛を使った風味と滑らかな舌ざわり、餡の控えめな甘さは絶品中の絶品。葛焼というだけあって、蒸したあと、鉄板で焼いてあるってところにもご注目あれ。
シンプルに見えて、作られる過程も、実に奥が深いのです。
HP https://www.kyoto-suetomi.com/
麩嘉「麩まんじゅう」
麩の専門店、「麩嘉」は、ご当地風では「ふうか」と呼びます。
麩といえば焼き麩と思っていませんか？ いえいえ、本来、麩とは生麩のことなんです。ともあれ、麩嘉の名物が、生麩の中に丹波大納言でできた餡を包んだ麩まんじゅう。
本物の笹の葉で包んだ、見た目も実に風情たっぷりです。これを冷やしていただくと、まあおいしい。
つるん&もっちりした麩の触感とあっさりした餡のバランスや、一口か、いや二口か、という絶妙なサイズ感もあって、ついつい3つ、4つと手が出てしまいますよ。
亀屋則克「浜土産 （はまづと）」
「夏の浜土産が待ち遠しい」と話す京都人は大勢います。浜土産は、蛤の貝殻のなかに、味噌風味の浜納豆を一粒閉じ込めた、琥珀糖を詰めたお菓子です。
初代創業者が、真夏でも日持ちするお菓子を、と生み出したそう。寒天と砂糖などを煮詰めた琥珀糖は甘さがほんのり。塩気のある浜納豆が、アクセントになり、味のバランスが絶妙。
貝を開いたら、めくった貝殻をスプーン代わりにいただく食べ方も、雰囲気抜群でしょ？ 発売は5月中ごろから9月中ごろまでなので、ぜひ。
HP https://www.kameyanorikatsu.com/
先斗町駿河屋「竹露」
先斗町は、ぽんとちょうと読みます。
いまは飲食店が立ち並んでいますが、このエリアは、京都を代表する花街のひとつです。そんな土地で舞妓さんをはじめ、多くの人たちに愛されているのが、先斗町駿河屋の竹露。
竹筒のなかに水羊羹を入れた夏の定番です。本物の竹を容器に使ったり、笹の葉で口元を閉じたりしてあるのが、なんとも涼やかで心地よろし。もちろん、小豆の味わいが存分に感じられるし、甘さすっきり、のどごしツルリンといった具合で、お味のほうも確かです。
HP http://www.pontocho-surugaya.com/
亀廣永「したたり」
京都の夏の風物詩といえば、祇園祭。したたりは、祇園祭に登場する鉾の一つ、菊水鉾とも縁のあるありがたいお菓子です。
和三盆、黒糖などを、寒天で固めた棹物（※）で、しっかりした甘さと口の中でほどけていく触感が持ち味と言えましょう。
シンプルな棹物ながら透明感のある外見も、酷暑を乗り切るにはもってこい。お茶との相性が、とてもよいので、友達との集まりなどに用意しておくとよいのでは？
※切り分けて食べる細長いお菓子
HPなし
局屋立春「黒糖わらび餅」
観光で人気の清水寺エリアで、通に評判なのが、こちらの黒糖を混ぜ込んだわらび餅です。
一口大にざっくりと切り分けられた、わらび餅は、なんといっても、素材のよさと丁寧に混ぜ合わされているのがわかる滑らか、かつムッチリとした食感が魅力。
まずは、そのまま一口。あとは付属のきな粉をまぶしてお好みの甘さに調節するのがおすすめです。「冷蔵庫で冷やさないでください」との説明からも、本物志向だと伝わります。こちらはイートインもあり。
HP https://kyoto-tsuboneya.com/
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