移住地として注目を集める石川県の特徴
豊かな自然と歴史文化に恵まれ、移住先として近年注目を集めている石川県。
本州の日本海側にあり、南北に細長く広がる形をしている石川県は、比較的温和な気候の加賀地方、日本海の影響を強く受ける能登地方、気温が低く積雪も多い加賀山間部の3つに分類でき、理想とするライフスタイルによって移住地を選択可能です。
さらに、石川県は法政大学が発表した「都道府県別幸福度ランキング」※では全国3位にランクインするなど、暮らしやすさに注目が集まっています。
個性豊かな市町村が集まる石川県は、持ち家率が高く広々とした住居が多いため、ファミリー層の移住先としても人気です。
もちろん、文化的な生活、自然の豊かさなど、都会では味わえない魅力があり、スローライフに憧れがある独身の方にもおすすめの移住地。
平成27年3月には北陸新幹線が開業し、金沢から東京まで2時間30分とアクセスが向上しました。
本記事では、石川県移住のメリット・デメリットや失敗しないポイント、さらに移住支援金・補助金制度(令和7年度)の最新情報を網羅します。
石川県への移住を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
※出典元:市ヶ谷経済新聞
石川県に移住するメリット
石川県に移住するメリットとしては、理想に合わせて選べる豊かな生活環境と独自の支援制度が挙げられます。
石川県へ移住するメリット1.歴史文化・食・自然が調和した豊かな生活環境
まず、県都である金沢市には加賀百万石の城下町として培われた伝統文化が色濃く残り、町家や茶屋街など歴史的景観に囲まれた暮らしが楽しめます。
また、新鮮な日本海の海産物や加賀野菜が日常的に手に入る「近江町市場」を筆頭に、金沢カレーや金沢おでんなどの食文化も充実。
一方、能登半島などの地域では世界農業遺産に認定された里山里海の風景が広がり、自然と共生するスローライフが実現できます。
石川県へ移住するメリット2.都市機能と田舎暮らしを両立できるコンパクトな地域構成
県庁所在地の金沢市には商業施設、医療機関、教育機関など都市機能が集中し、生活の利便性は十分に整っています。
一方で市街地から車で30分も走れば、能登半島の里山里海や白山麓の山間部など、自然に囲まれた地域に気軽にアクセスできます。
このコンパクトさゆえに、平日は都心部で働き、休日は自然の中で過ごすというライフスタイルが無理なく実現可能です。
石川県への移住は、こうした「二つの暮らしを一つの場所で」体験できる贅沢な選択肢といえるでしょう。
石川県へ移住するメリット3.自治体の暮らし支援が充実
また、子育て支援や教育環境の充実にも力を入れており、中でもかほく市は結婚から育児まで若い世代に魅力的な施策を展開した結果、近年人口が増加に転じた数少ない自治体です。
こうした自治体の取り組みに支えられ、ファミリー層でも安心して暮らせる環境が整っています。
石川県へ移住するメリット4.交通アクセス改善とリモートワーク移住支援
加えて、北陸新幹線の延伸により東京・大阪からのアクセスが向上し、リモートワーク普及後は二地域居住や週末移住といった新しい暮らし方も現実的に。
石川県はテレワーカー等の移住にも積極的で、東京23区からUIターンして県内でテレワーク勤務する場合も移住支援金の対象とする支援策を設けています。
このように、交通の利便性や多様な働き方を受け入れる姿勢も石川県移住のメリットと言えるでしょう。
石川県への移住のデメリット
石川県移住には多くのメリットがある一方で、デメリットや注意点も存在します。
石川県への移住のデメリット1.圧倒的な車社会
石川県では公共交通機関の本数・路線が都市部ほど多くなく、特に地方部では日常の移動に自家用車がほぼ必須です。
北陸鉄道やJR西日本の路線・本数は東京圏の鉄道網と比べて圧倒的に少なく、電車は数十分に1本程度が通常で利便性は高くありません。
また、商業施設や公共サービスも金沢市に集中する傾向が強く、「金沢市だけで生活が完結してしまう」と言われるほどです。
県内のショッピングモール約46施設のうち30施設が金沢市内に集まっているというデータもあり、買い物や行政手続きの際には金沢市まで足を延ばす必要があるでしょう。
石川県への移住のデメリット2.降雪や降雨が多い
次に気候面のデメリットです。石川県は日本海側気候で冬季の降雪や降雨が多い土地柄で、特に能登から加賀にかけて冬には豪雪が年に数回降り、路面凍結に注意が必要で、急な雷や霰(あられ)も頻発します。
そのため、防寒対策や雪道運転への備えが必要で、雪かき・スタッドレスタイヤが必須です。
しかし、雪は必ずしもデメリットとは言えません。
雪解け水は豊かな水源を供給し、おいしい食べ物を生み出すだけでなく、スキーやスノーボードも気軽に楽しめる環境です。
石川県への移住のデメリット3.物価は安いが給与・求人条件が都市圏より低め
石川県内の平均所得水準は東京都などと比べて低めです。
実際に厚労省調査によれば石川県の平均月収は約30.99万円と東京より10万円ほど少なく、時給換算でも石川約1,500円に対し東京約2,000円と約500円の差があります。
そのぶん物価(家賃や生活費)は都市圏より安いものの、それに伴い賃金水準も低めになっているため、都市並みの収入を期待するとギャップを感じるかもしれません。
しかし、都内の企業に籍を置きながらリモートワークを行ったり、個人事業主として働いたりする分には、豊かな暮らしが叶えられるでしょう。
石川県移住で「失敗しない」ために
移住の失敗例を見ると、多くは事前準備不足や生活環境の誤解から来ています。
例えば「車がなくても何とかなるだろう」と下調べせずに移住した結果、生活の不便さに後悔するケースや、冬の雪の大変さを想定しておらず戸惑うケースがあります。
そこで、石川県移住を成功させるためのポイントをまとめます。
石川県移住で「失敗しない」ためのコツ:生活環境の現地確認
移住前には机上の情報だけで決めず、現地を訪れて体験するのが失敗を避けるコツです。
石川県では各市町で「移住体験住宅」や「お試し移住」制度を用意しており、最短数日から1週間程度、地域の住宅に宿泊して暮らしを試せます。
例えば加賀市は、最長7日間無料で利用できるお試し住宅を整備し、羽咋市も2~5日間無料の移住体験住宅を提供しています)。
また、石川県全体としても、県外在住者が移住検討のために来県する際の交通費・宿泊費を最大5万円補助する「いしかわ暮らしの魅力体験補助金」を実施中です。
これらのお試し移住制度や補助金を利用すれば旅行気分でなく実際の生活目線で地域を体験できるので、ぜひ活用してください。
石川県移住で「失敗しない」ためのコツ:情報収集と相談の活用
移住前に地域の情報収集を徹底しましょう。石川県企画振興部が運営する「いしかわ暮らし情報ひろば」や各市町の移住ポータルサイトでは、住宅情報から子育て環境、先輩移住者の声まで幅広く紹介しています。
また、東京・大阪には「いしかわ移住UIターン相談センター(ILAC)」が設置されており、移住コーディネーターに直接相談できます。
定期的に開催される移住セミナーやフェアに参加し、生の声を聞くことも大切です。
ふるさと回帰フェア2025、いしかわUIターン大相談会など、大規模イベントが予定されています。
疑問や不安は専門窓口で相談し、支援制度や地域コミュニティについて事前に把握しておきましょう。
石川県移住で「失敗しない」ためのコツ:仕事探しと収入計画
移住後の生計プランも失敗を左右します。石川県で希望の仕事が見つかるか不安な場合、県や市の就職支援サービスをフル活用しましょう。
県は石川移住UIターンサポートメディア「イシカワノオト」を開設し、移住支援金対象の求人情報を掲載しています。
さらに企業見学や採用面接のため来県する際の交通費・宿泊費を最大5万円補助する「いしかわUIターン就業促進助成金」制度もあり、東京圏からの転職活動をバックアップ。
移住前に複数回現地企業を訪問し、職場環境を確認した上で移住することも可能です。
この他、専門分野(看護師・保育士等)でのUIターン就職に対しては、移住後の引っ越し費用を企業側へ助成する制度(例:金沢市の看護師就業支援助成)もあります。
石川県移住・UIターンの就職支援
「石川県への移住後、仕事はあるのか?」これは多くの移住希望者にとって重要なテーマです。
石川県のおもな産業は地域によって様々ですが、金沢市を中心とする加賀地域では機械製造業・IT関連産業、伝統工芸・観光業などが盛んで、小松市には世界的建機メーカーのコマツをはじめ製造業の拠点があります。
能登地域では農林水産業や食品加工、観光業が主要産業で、近年は移住者が農業や漁業に新規就業するケースも増えています。
石川県や各自治体はUIJターンの就職支援に積極的です。県全体の窓口として「いしかわ就職・定住総合サポートセンター(ILAC)」があり、移住希望者向けに求人紹介から職場見学調整まで対応しています。
冒頭で触れたUIターン就業促進助成金により、東京圏から企業見学・面接のために来県する場合は旅費・宿泊費の実費(最大5万円)が補助されます。
具体的な就職支援策としては、合同企業説明会・UIターン向け就職フェアの開催、首都圏での移住×仕事セミナーなどがあります。
2025年8月には富山・石川・福井 北陸3県の合同UIJターンフェア「ほくりくに決めようUIターン就職フェア」開催が予定されており、県内企業約20社と直接話せる機会が提供されます。
石川県自身も「石川で働く・暮らす」をテーマに東京・大阪・名古屋で移住就職セミナーを随時開催しており、移住前から現地就職の具体像を描けるよう支援しています。
Uターン(石川県出身者の再就職)の場合、地元企業からの求人ニーズも高く、「チャレンジ支援補助金」など企業に対する奨励金制度も充実。
また、金沢市など独自に奨学金返還支援を用意する自治体もあり、地元にUターンして就職する若者を経済面でバックアップしています。
Iターン(県外出身者の移住就職)でも心強いプログラムがあります。先述の移住支援金(最大100万円)はUIターン就業者だけでなく、企業に属さずフリーランスで東京の仕事をテレワーク継続する人や、石川県内で起業する人も対象になります。
さらに、起業希望者向けには起業支援金の公募も令和7年度に行われ、伴走支援付きでスタートアップを応援します。
石川県は農業の就労支援が充実
農林水産分野に興味がある方には、いしかわ農業総合支援機構が新規就農研修「耕稼塾」を運営し、最長9か月の農家研修や短期体験を提供しています。
研修中は宿泊費無料など手厚い支援があり、未経験から農業に転職するIターン希望者を受け入れています。
また研修後に就農した場合、国の制度である青年就農給付金(経営開始型:年間最大150万円×最長2年間)等の活用も可能です。石川県やJAも農地紹介や技術指導などでフォローしており、「地方で農業を始めたい」夢をかなえる土壌も整っています。
まとめると、石川県ではUIターン就職支援サイトの活用、交通費補助制度の利用、各種奨励金や起業支援などにより、移住者の仕事探しを包括的に支援しています。
「仕事があるか不安……」と諦める前に、これら公的サポートを最大限に活用してみてください。きっとあなたに合った働き方・仕事先が石川県内で見つかるはずです。
石川県の移住支援制度まとめ
ここでは令和7年度(2025年度)に実施が確認できる石川県および県内市町村のおもな支援制度を、「概要」「申請期限」「支援金」「要件」のポイントで整理します。
県が行う支援と、市町村独自の支援に分けて一覧にしたので、ぜひ活用してください。
石川県(県全体)の移住支援制度【令和7年度】
石川県が県内全域で提供するおもな移住支援策です。UIJターン者への支援金や、移住検討者向けお試し体験補助などがあります。いずれも2025年度実施中の最新制度です。
制度名 | 概要 | 支援金 | 申請期限 | おもな要件 |
---|---|---|---|---|
いしかわUIターン移住支援事業 | 東京23区在住・通勤5年以上→石川県へUIターンし、中小企業等に就職またはテレワーク等した移住者に支援金交付。 | 単身60万円、世帯100万円 ※18歳未満の子1人につき+100万円加算 |
令和8年3月31日まで(予定) ※予算上限で早期終了の場合あり |
①2024年4月以降に石川県内へ転入 ②転入前5年間のうち通算5年以上東京23区在住または通勤 ③県が指定する企業に就職、または県内で起業・テレワーク等 |
いしかわUIターン起業支援事業 | 東京23区から石川県に移住し、地域課題の解決に資する事業で起業する人に開業資金を補助。 | 起業経費の1/2(上限200万円) ※移住支援金と併用で最大300万円 |
令和7年5月30日締切(一次募集) ※起業の開業届または法人設立を令和7年11月30日までに実施 |
①東京23区に5年以上在住・通勤し2024年4月1日以降に石川へ移住 ②2025年4月1日~11月30日に県内で起業(開業届提出か法人設立) ③幅広い分野の事業(デジタル技術活用等)で地域貢献すること |
UIターン就業活動支援 | 県外から石川県内企業への就職を目指す人が、企業見学や採用面接等で来県する際の旅費・宿泊費を補助。 | 交通費+宿泊費の実費 (上限5万円/人) |
随時受付(予算の範囲内) ※採用面接等で初回来県時1回限り |
①石川県外在住でUIターン就職希望 ②ILAC(移住就職サポート)に事前相談し紹介求人に応募 ③来県し企業訪問等の就職活動を実施 |
いしかわ暮らし体験 交通費・宿泊費補助 |
石川県への移住検討者が現地の暮らしを体験する際の旅費・宿泊費を補助。 | 交通費・宿泊費の実費 (上限5万円/1世帯) ※上限額は経費区分ごと設定あり |
令和8年3月15日までに申請 ※滞在終了日が令和8年3月31日まで |
①石川県外在住で将来石川へ移住または二地域居住検討中 ②県や市町が実施する移住イベント参加、現地相談窓口訪問、移住体験住宅の利用、住宅物件下見等の活動 ③事前に所定の申請手続き・面談を実施 |
※令和7年度現在、県内12市と8町すべてが国の移住支援金制度に協力しており、各市町で相談窓口を設置しています。
石川県内市町村ごとの移住支援制度【令和7年度】
続いて、石川県内のおもな市町村が独自に実施する移住支援策を紹介します。
ここでは特に移住先として人気の5市(白山市・珠洲市・小松市・かほく市・金沢市)に注目し、それぞれの代表的な支援制度をまとめました。
自治体によって支援内容は様々ですが、住宅取得支援や家賃補助、子育て・若者世帯への奨励金など、地域の特徴に合わせた制度が用意されています。
白山市(はくさんし)の移住支援制度
白山市は金沢市の南西に位置し、標高2,702mの白山から日本海の沿岸まで市域が広がる自然豊かな市です。
里山地域から都市部(旧松任市街地)まで多彩な環境があり、「住みよさランキング」上位の常連でもあります。
製造業や農業が盛んで、伝統工芸も息づく地域で、若い世代や子育て世帯の定住促進に積極的で、住宅取得や三世代同居に対する手厚い補助が特徴です。
制度名 | 概要 | 支援金 | 申請期限 | 要件 |
---|---|---|---|---|
若者・子育て世帯定住奨励金 | 45歳未満の若者夫婦や子育て世帯が白山市内で住宅を新築する際に交付。基本は借入金の10%補助(上限30万円)で、若者世帯+20万、子育て世帯+30万、新婚世帯+10万を加算(最大90万円) | 最大90万円 (内訳:基本30万+各種加算) |
随時受付(予算の範囲内) ※令和7年度中の着工・申請が対象 |
①申請者または配偶者が45歳未満 ②白山市に永住する目的で住宅を新築(または75㎡以上増築) ③新築住宅が一定の品質要件を満たすこと |
三世代ファミリー同居奨励金 | 18歳未満の子を含む親子世帯と祖父母世帯が新たに同居するため住宅を新築・購入または増改築する場合に奨励金交付。新築・購入の場合60万円(若者世帯加算20万、新婚世帯加算10万あり)、リフォームの場合30万円 | 新築 最大60~90万円 リフォーム 30万円 |
随時受付 | ①白山市内で祖父母と子世帯が同居するための住宅取得または改修 ②同居開始前に3世代それぞれが別居していること ③新築の場合、申請者または配偶者が概ね50歳未満等の要件 |
空き家改修補助金 | 白山市の空き家バンク登録物件を購入または賃借して定住するために改修する場合、費用の1/2補助。一般地域は上限50万円、山間部(白山ろく)は上限100万円 | 上限50万円(一般地区) 上限100万円(白山ろく地域) |
随時受付 ※改修工事着手前に申請 |
①白山市空き家バンク登録物件を購入または賃貸契約し、改修後に定住 ②改修後に地区自治会へ加入 ③改修工事が補助対象経費(住宅部分)であること |
※このほか、白山市では白山ろく定住奨励金(山間部での住宅新築に借入10%上限100万円補助)や、新婚世帯向け家賃助成制度(最大月3万円、最長3年間)なども実施しています。自然豊かな白山市ならではの支援策で、里山移住も積極的に支援しています。
珠洲市(すずし)の移住支援制度
珠洲市は能登半島の最先端に位置する人口約1.1万人の市です。「半島のさいはて」とも称される珠洲市は、里山里海の伝統的な暮らしを守りつつ、2023年の能登地震からの復興にも取り組んでいます。
醤油や酒、珠洲焼などの地場産業があり、近年は移住者を受け入れて地域おこし協力隊の活躍も目立ちます。
珠洲市の支援策は、移住後の住まい確保に手厚く、家賃補助や空き家取得支援が特徴です。
珠洲市では、自然豊かな暮らしを「ずっと」続けてもらうために、「すっとずっと」という情報発信サイトで移住情報を積極的に提供しています。
制度名 | 概要 | 支援金 | 申請期限 | 要件 | |
---|---|---|---|---|---|
珠洲市移住定住促進補助金 (家賃補助) |
UIターンで珠洲市内の賃貸住宅に入居する世帯に対し、家賃の1/2を補助。補助上限額は移住1年目3万円/月、2年目2万円/月、3年目1万円/月で、最長3年間支給 | 最大3万円/月(初年度) 2年目2万、3年目1万 |
随時受付(転入後できるだけ早く) | ①珠洲市外から転入したU・Iターン世帯 ②市内の民間賃貸住宅に新たに入居し定住意思があること ③家賃補助を受けている期間、継続して居住すること |
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珠洲市空き家購入費補助金 | 珠洲市空き家バンク登録物件を購入し居住する方に、(改修補助との併用不可)。補助上限は一般世帯100万円、18歳未満の子どもがいる子育て世帯は150万円まで加算 | 一般 上限100万円 子育て世帯 上限150万円 |
随時受付 ※契約・決済前に要申請 |
①珠洲市空き家バンク登録の住宅を購入し定住: ②購入後、速やかに住民登録し居住開始 ③子育て世帯加算は18歳未満の子が同居すること ④購入と同時に空き家改修補助金との重複利用は不可 |
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珠洲市空き家改修費補助金 | 空き家バンク登録物件の改修費補助。買主・借主・貸主・改修事業者が対象で、改修費の1/2を助成。上限100万円(子育て世帯は150万円)。 | ※空き家購入補助との重複不可。 購入補助を利用しない場合、改修補助の活用も検討可能。 |
小松市(こまつし)の移住支援制度
小松市は石川県南部(加賀地域)に位置し、人口約10.6万人の工業都市。
小松空港や北陸自動車道、小松ICなど交通の要衝で、国内外との交流が盛んです。
四季折々の自然と加賀伝統文化が楽しめる一方で、病院・子育て施設など都市インフラも充実し、全国的にも子育てしやすい町ランキングで上位に入っています。
移住支援策としては、定住促進のための住宅取得補助や三世代同居支援、さらに新幹線通勤補助など独自性ある制度が揃います。
工業都市でありながら自然や伝統文化も身近な小松市では、多彩な支援策でUIJターンや移住を歓迎しています。
制度名 | 概要 | 支援金 | 申請期限 | 要件 | |
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「ようこそ小松」定住促進奨励金 | 市外から小松市内へ転居する方が自己住宅を新築(増築含む)または購入する場合、費用の一部を助成。補助額は新築・購入30万円(一律)に、申請者または配偶者が45歳以下の若者世帯なら+10万円加算 | 新築・購入 30万円※45歳以下世帯は40万円 | 令和8年3月31日まで※期間延長の可能性あり | ①小松市外から転入し住宅を新築(75㎡以上増改築含む)または新居購入 ②取得住宅に居住し定住意思があること ③45歳以下加算は夫婦いずれかが45歳以下 |
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3世代家族住宅建築奨励金 | 祖父母世帯・親世帯・子世帯の三世代が同居または近居するために住宅を新築・増築・購入する場合、費用の一部を助成。同居の場合20万円、近居(150m以内)は10万円を支給 | 同居 20万円 近居 10万円 |
随時受付 | ①小松市内で三世代が同居または150m以内に近居するため住宅を新築・購入・増築 ②奨励金受領後も継続して該当住宅に居住 ③同一世帯または近接地に祖父母・親・子世帯が揃うこと |
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新幹線通勤通学定期購入補助 | 【参考】2024年春の北陸新幹線県内延伸を見据え、小松駅発着の新幹線定期券購入費を一部補助。県外企業へ通勤または市外の大学等へ通学する方が対象で、定期代の一部(月上限1万円)を助成。 | ※移住者限定ではないが、首都圏等へ新幹線通勤しながら小松に定住するライフスタイルを支援。 |
かほく市(かほくし)の移住支援制度
かほく市は金沢市の北隣に位置し、人口約3.6万人のベッドタウンです。
「住んでてよかった!子育て世代に選ばれるまち」をキャッチフレーズに掲げ、結婚から出産・育児、マイホーム取得まで一貫した支援策で若い世代の流入が続いています。
その成果もあり近年は人口増に転じるなど明るい話題の多い市です。住宅取得支援の充実ぶりは県内随一で補助額が大きく、「若い世代がずっと住み続けられるまち」を実現する手厚いサポートが魅力です。
制度名 | 概要 | 支援金 | 申請期限 | 要件 |
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若者マイホーム取得奨励金 | 45歳未満の方が住宅ローンを利用して市内で一戸建てを新築または購入する際に最大215万円を交付。転入者と市内在住者で基本額が異なり、新築は転入80万/在住50万、中古は一律100万。さらにUIJターン加算30万、三世代近居加算20万など複数の加算有 | 最大215万円(基本額+UIJターン等各種加算) | 随時受付 ※住宅取得後すみやかに申請 |
①申請者が45歳未満で住宅ローンを利用し自ら居住する戸建てを取得 ②取得住宅が新築(分譲含む)または中古住宅であること ③UIJターン加算は県外から転入した場合、三世代加算は近居(同居または150m以内)など条件該当時 |
新婚さん住まい応援補助金 | 39歳以下の新婚夫婦が市内の民間賃貸住宅等に入居した場合、家賃を月額1万円補助(最大24か月)。夫婦とも市外転入なら+5千円×2年、どちらか転入なら+5千円×1年加算。補助期間中に出産した場合はさらに1年間延長(+5千円×1年) | 1万円/月(基本) +加算5千円/月(条件該当時) |
随時受付 ※婚姻後1年以内の申請が必要 |
①夫婦とも39歳以下で婚姻届提出から3年未満 ②市内の民間賃貸または公的賃貸に入居し新生活を開始 ③世帯所得500万円未満(国の新婚生活支援事業と同基準) ④継続居住の意思があること |
UIJターン住まい補助金 | 県外からの移住者が市内の賃貸住宅に入居した場合に家賃を補助。補助額等の詳細は個別相談 | 家賃の一部補助 | 随時受付 | ①石川県外からの移住転入者 ②かほく市内の民間賃貸または特定公共賃貸に入居 ③補助期間等は条件により異なる |
金沢市(かなざわし)の移住支援制度
金沢市は石川県の県庁所在地で人口約46万人を擁し、北陸地方の経済・文化の中心都市です。「加賀百万石」の城下町としての歴史遺産と、現代的な都市機能が融合した住みやすい街で、北陸新幹線の開業以降は東京からのUIターン移住先としても人気が高まっています。
金沢市独自の移住支援策は、空き家の活用支援や移住者交流、特定分野の人材支援など多岐にわたり、首都圏の学生を対象にしたユニークな支援金もあります。
首都圏にも移住相談窓口として、「いしかわ移住UIターン相談センター」「UJIターン相談室」を設置し、情報発信も盛んです。
「くらそ、金沢。」という移住ポータルサイトでは暮らし情報を総合的に提供しており、金沢市へのUIターンを検討する人はぜひ活用してください。
制度名 | 概要 | 支援金 | 申請期限 | 要件 |
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金沢市移住支援金 | 東京23区から金沢市へ移住し、県内就業・テレワーク・起業等をした方に支援金を交付。 | 単身60万円、世帯100万円 ※18歳未満の子1人につき+100万円加算(2023年4月以降転入者対象) |
令和8年1月末まで(令和7年度分) ※年度末(2~3月)は受付停止期間 |
①東京23区に5年以上在住/勤務し2023年4月以降に金沢市へ転入 ②石川県の移住支援金対象法人に就職、またはテレワーク勤務・起業等 ③転入後、金沢市に5年以上継続居住の意志 |
首都圏学生UJIターン 就活支援金 |
東京圏の大学・大学院を卒業後、金沢市へ移住して石川県内企業に就職した新卒者に対し、就職活動時の交通費および引越費用を補助。 | ①就活往復交通費の1/2(上限14,000円) ②移住時の引越費用(実費、上限81,500円) |
令和8年1月30日まで(2025年度) ※卒業後1年以内・就職後1年以内に申請 |
①東京23区に本部がある大学等を卒業・修了し、東京圏在住であったこと ②卒業後1年以内に石川県内企業へ就職し金沢市へ転入 ③申請時点で金沢市に移住・就業中であること |
金沢市空き家 リフォーム補助 |
昭和26年以降築の空き家バンク物件を購入し居住する移住者に、リフォーム費用を助成。 | 改修費の1/2 上限10万~50万円+加算 |
随時受付 ※着工前申請 |
①金沢市の空き家情報バンク登録物件を購入し定住 ②購入後に改修工事を実施(町会加入が条件) ③申請者が45歳未満の場合、補助上限引き上げ有 |
以上、石川県および主要市町村の移住支援制度を紹介しました。
石川県は県と市町が連携してUIJターンを総合支援しており、支援金・補助金だけでなく、移住前の相談対応から移住後のフォロー(交流イベントや起業・就農支援)までワンストップで対応しています。
石川県のおすすめ移住地として挙げた白山市・珠洲市・小松市・かほく市・金沢市は、どの自治体も移住者を歓迎する姿勢が非常に強いまちです。
豊富な支援制度をフルに活用し、ぜひ石川県で理想の暮らしを実現してください。