キャンプで実現する最高のコーヒーブレイク
コーヒー好きの私が、「これは手放せない」と強い愛着を持っている直火式エスプレッソメーカー、「ビアレッティ モカエキスプレス」をご紹介します。
ビアレッティは1919年にイタリアで創業し、1933年に初めてモカエキスプレスを販売したことで一躍有名になった老舗調理器具メーカーです。
人差し指を高くかかげる紳士のイラスト「ひげおじさん」をトレードマークとするビアレッティの製品は、本場イタリアでは身近な日用品として多くの人々に愛用されています。
そのなかでもとくに高い人気を誇るモカエキスプレスは、細かく挽いたコーヒー豆と水を入れ、火にかけるだけでエスプレッソが抽出できるというスグレモノ。
水を沸騰させたときに発生する、圧力の変化を利用してコーヒーを抽出するという構造を採用しています。
そしてこのモカエキスプレス、家庭だけでなく、キャンプをはじめとしたアウトドアでも役に立ってくれる優秀なアイテムなのです。
これ以上ないほどのお手軽さと、これで作ったコーヒーのおいしさを多くの人に体感してほしいという思いとともに、モカエキスプレスの魅力や使い方をお伝えします。
モカエキスプレスが持つ4つの魅力
魅力1 消耗品を使用しないから経済的
ペーパーフィルターやネルフィルターを用いるハンドドリップと違い、金属製のフィルターを使用するのでコーヒ豆以外のコストがかかりません。
また、「フィルターを買い忘れたからコーヒーを作れない!」といったことが起こらないという安心感もあります。
コーヒー豆とコーヒーミル、そしてモカエキスプレスの3つさえあればいいので、荷物が少なくて済むのも大きなメリットです。
魅力2 誰が作ってもおいしい
モカエキスプレスを使用するのに、大したコツはありません。そこがハンドドリップと大きく違うところ。
ハンドドリップでおいしいコーヒーを作るには、豆の量・お湯の注ぎ方・お湯の温度など、気を使わなければならないことがたくさんあります。
そのようなことを一切気にすることなく、火にかけて待っているだけで最高の一杯ができあがる。その手軽さこそがモカエキスプレスの真髄です。
魅力3 頑丈だから何年でも使える
モカエキスプレスは、持ち手とパッキン以外すべてアルミ製。軽量でありながらかなり頑丈に作られています。
そしてその頑丈さが、キャンプにも持って行きたくなる理由の一つ。バッグの中にほかのキャンプ用品と一緒に入れておいても、破損することはまずあり得ません。
さらにアルミはサビにも強いので、いつまでもきれいな状態を保ってくれます。長く使えるものが欲しいという方のピッタリのアイテムと言えるでしょう。
魅力4 お手入れが簡単
モカエキスプレスを使用したあとは、抽出して固まったコーヒー豆をぽんっと取り出し、水洗いするだけ。洗剤を使用してはいけません。コーヒーの香りや油分を落とさずに洗うのが、正しい洗い方です。
このお手入れの手軽さも、アウトドアにおいては重要なポイントです。
こんなに簡単! モカエキスプレスの使い方
手順1 タンクに水を入れる
まずはモカエキスプレス本体からタンクを取り外し、水を注ぎます。
水の量は一人用なら50cc、二人用なら100cc入れます。タンクの内部に安全弁が見えるので、その少し下のあたりまで入れるというのが目安です。
このときに注意しなければならないのが、安全弁が水につからないようにすること。安全弁が水に沈んだ状態で使用すると、火にかけたときに熱湯が吹き出てきます。
手順2 コーヒー豆を挽く
コーヒー豆はフレンチローストやイタリアンローストといった深煎りのものを、コーヒーミルで細挽きにします。
最初から挽かれた状態のものを使用してもいいのですが、やはりその場で挽くのがいちばんです。
なお、お湯に溶かすタイプのインスタントコーヒーは使用できません。使用できるのはレギュラーコーヒーのみです。
手順3 タンクにフィルターバスケットをかぶせて豆を入れる
水を入れたタンクにフィルターバスケットをかぶせ、コーヒーミルで挽いた豆を入れます。
豆の量はフィルターバスケットにすり切り1杯。指やスプーンなどで平らにならします。
コーヒー豆を上から押し付けて固めるのはNGです。フィルターの目が詰まってしまい、お湯が上にのぼらなくなってしまいます。
手順4 本体の上部とタンクを合体させる
タンクをテーブルに置いて手で押さえ、上部の方をクルクルと回して取り付けます。
締め付けがゆるいとお湯が漏れてくるので、回らなくなるまでしっかり力を込める必要があります。
手順5 弱火にかけてそのまま待つ
ここまできたら、あとは火にかけて待つだけです。強火で一気に沸騰させるのではなく、弱火でじっくり加熱します。
この間、基本的にフタは閉めたままにしておきますが、開けているとコーヒーが出てくるところが見えて面白いです。
コーヒーのしぶきが少し飛ぶこともあるので、その点には注意してください。
手順6 コポコポと音がしたら完成
しばらく待っていると、飲み物をストローで飲み切ったときのような「コポコポコポ……」という音が鳴ります。それが抽出完了の合図です。
バーナーの火を止めて、モカエキスプレスからそのままカップにコーヒーを注ぎます。
心が安らぐ芳醇な香り、そして目が覚めるような苦味とコクがある、最高に美味しいコーヒーの完成です。
なぜか愛着がわく不思議な魅力
モカエキスプレスは、使い込むほどに不思議と愛着がわいてくる道具です。
お手軽においしいコーヒーを作ることができるという便利さもさることながら、インテリアとして飾っておけるような愛らしい見た目がそうさせるのではないかと感じます。
長い間、そのままの形で多くの人に愛され続けてきたということから考えても、人の感性に訴えかける何かがあるのでしょう。
コーヒーが好きな方はもちろん、「コーヒーを美味しいと思ったことがない」という方にも使ってみて欲しいこのモカエキスプレス。
この魅力に取り憑かれたら、おそらくあなたにとって手放せない存在となります。
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ビアレッティ モカエキスプレス 2cup用 製品情報
サイズ:幅8×奥行14×高さ14.5cm
重量:290g
材質:アルミニウム、ナイロン樹脂、シリコン
商品詳細はこちら
写真・文/斎藤純平
【Profile/斎藤純平】
キャンプ、バイクツーリング、スキューバダイビングを趣味とするアウトドアライター。加えてこれから狩猟を始めようかと画策中。何をするのにも基本的にすべて一人で、キャンプもツーリングも思い立ったら即出発。読み手にとって本当に役に立つ情報を発信します。