冬ファミキャンを快適に過ごす対策をチェック
ふだんのキャンプとは、ひと味違った魅力がある冬キャンプ。
「冬の自然を子どもと一緒に満喫したい!」と、冬のファミリーキャンプに出かける家族も増えてきています。
しかし、大人と違って体調管理がまだうまくできない子どもにとって、冬キャンプのリスクは決して小さくありません。
今回は、子どもと過ごす冬キャンプで考えられるリスクと対策を紹介します。
冬のファミリーキャンプで注意するべき3つのトラブル
子どもと一緒の冬キャンプで、注意したいのが以下の3つです。
- やけど
- 低体温症
- 脱水症状
それぞれについて、詳しく解説します。
焚き火や暖房器具による【やけど】
冬キャンプに欠かせないのが焚き火やストーブです。
寒い場所では、近くに寄って身体を暖めたくなりますが、近づきすぎるのは事故のもとです。
子どもたちは好奇心の塊。事前にしっかり言い聞かせていたとしても、夢中になって忘れてしまうことも考えられます。
また油断できないのが低温やけどです。
カイロやホットカーペットなど、「暖かい」と思える範囲の温もりであっても、同じ場所に長時間あて続けるとやけどしてしまいます。
低温やけどは、通常のやけどよりもダメージが深いケースも多いもの。
自分の状態を言葉で説明するのが難しい子どもだからこそ、周囲の大人がしっかりと目を配ることが大切です。
【低体温症】 あっという間に冷える子どもの身体
活発な子どもは、冬であっても上着を脱ぎがちです。
冬キャンプの場合、雪の中でも汗をかきながら遊ぶようなケースも珍しくありません。
とはいえ身体が小さいぶん、冷えるまでの時間もあっという間。
汗で濡れた薄着のままでいると、すぐに体温が下がって唇が紫に……なんてことにもなりかねません。
一気に冷えると、子どもの身体はブルブルとふるえだしますが、それを超えると硬直し動かすことも困難になってしまいます。
最悪の場合、命の危機に関わる可能性もあるので注意しましょう。
冬にも多い【脱水症状】
脱水症状といえば、夏のトラブルと思う方も多いかもしれませんが、空気が乾燥していて、飲み物を飲むタイミングを逸しがちな冬も注意する必要があります。
特に子どもは、大人よりも水分調節機能が発達しておらず、ノドの渇きを見逃してしまう可能性も。
発熱・嘔吐・下痢は、脱水症状のサインです。
思い当たる節があれば、安静にして少しずつ経口補水液を摂取させましょう。
子どもの安全を守るための3つの対策
冬キャンプを家族で安心して楽しむためには、親を含め、周囲の大人が十分に気を配ることが大切です。
できる対策は事前に講じて、子どもの身の安全を守りましょう。
こまめに温度調整できる服装を
キャンプ中、子どもに着せる服装は、こまめに温度調整できるものがベストです。
先ほどもお伝えしたとおり、活発な子どもは真冬であっても汗をかきます。
暑いときには脱ぎ、寒くなったらすぐに着られる環境を整えておくことが、低体温症を防ぐポイントになります。
とびきり暖かい洋服を1枚だけ着せるよりも、肌着からアウターまで、いくつかの層を作って着せるのがコツ。
子どもの調子に合わせて、こまめな体温調整が可能です。
体幹部分をカバーできるので、ベストがあると重宝します。
暖をとるときは目を離さない
薪ストーブも焚き火も、冬キャンプには必須ですが、リスクをゼロにはできません。
暖をとるときには、子どもの側にいて目を離さないようにしましょう。
また人の目だけにすべてを頼るのは危険です。
薪ストーブには柵、焚き火にはテーブルなど、子どもと熱源との物理的距離をとるための工夫も取り入れてみてください。
最近は、おしゃれで機能的な焚き火を囲むテーブルなども増えているので、それらを積極的に導入し、子どもが近づけないような対策が有効です。
ウェアのサイズや素材にも注意して
子どもが使うアイテムは、ぴったりサイズを準備しましょう。
ぶかぶかのウェアは、裾を踏んで転んでしまう可能性がありますし、大人用の大きなイスはバランスを崩しやすくなります。
また身につけるものについては、素材も重要なポイントです。
ウールやコットンなど天然素材のものは、肌に優しかったり、自然由来の吸湿機能があったり、燃えにくかったりするのでオススメです。
セーターやフリースなどは、一瞬で燃え上がってやけどしてしまう可能性も。難燃性の素材のアウターを選べば、リスクを低減できるでしょう。
子どもの安全対策に、あると便利なキャンプグッズとは?
子どもと一緒の冬キャンプでは、準備を万全に整えておくことが大切です。
通常のキャンプアイテムのほかに、持っていくと便利なアイテムは以下のとおりです。
- 子ども用軍手
- 救急セット
- LEDランタン
- ホットカーペットや敷き毛布(タイマー付き)
- 経口補水液
- 予備の着替え
子ども用軍手は、安全性確保のためと防寒対策のため。大人の作業を見守る子どもに身につけさせておけば、思わぬ事故を防いでくれます。
炎がゆらめくランタンは趣があって素敵ですがやけどのリスクもあります。LEDタイプをチョイスして、子連れの場合は安全性を最優先で考えましょう。
また予備の着替えは、ふだん以上に余分に用意しておいてください。
着替えを嫌がる子どもは多いですが、汗をかいたらこまめに衣服を変えることが、低体温症予防につながります。
また防寒ウェアの用意も余裕を持った準備をしておいてください。
「服を脱ぐと寒いから」という理由で嫌がる子どもには、手軽に身体を暖められるホットカーペットや敷き毛布があれば安心ですね。
暖かい場所で、さっと着替えを完了できます。
冬キャンプならではのリスクを頭に入れて楽しもう!
魅力たっぷりの冬キャンプですが、そのリスクは、決して無視できるものではありません。
特に子どもと一緒に出かけるときには、周囲の大人が適切な知識を身につけた上で、十分に気を配る必要があります。
とはいえ、気をつけるポイントさえわかっていれば、難しく考えすぎる必要はありません。
冷えと事故にだけは気を付けて、特別な時間を楽しんでみてください。