全国2位の人気移住県・滋賀の魅力
移住者向けサイト「SMOUT(スマウト)」の移住アワード2024で全国2位の人気移住県に輝くなど、移住地としての注目度が急上昇している滋賀県。
飲み水・農業・産業・観光まで支える琵琶湖を擁し、比叡・比良・鈴鹿の山々、里山・田園、湖岸の湿地など豊かな自然環境を備えていることから、自然に身を置きながら地方都市へアクセスしやすい生活環境が叶えられます。
この記事では、滋賀県へのUIターンや移住を検討中の人に向けて、滋賀県移住のメリット・デメリット、支援制度、イベント情報、さらに人気の移住先市町村の特徴まで幅広くまとめました。
移住支援金や補助金の情報は令和7年度(2025年)に実施確認できたもののみを厳選し、最新情報に基づいて紹介しています。
滋賀への移住を成功させるヒントに、ぜひお役立てください。
滋賀県移住のメリット
滋賀県に移住する最大の魅力は、なんといっても豊かな自然環境と便利な立地を両立できる点です。
以下におもなメリットを3つ挙げます。
滋賀県移住のメリット:雄大な琵琶湖と山々に囲まれた環境
滋賀県は日本最大の淡水湖「琵琶湖」を中心に、美しい水辺の風景と四季折々の山並みが身近にあります。
ベタつく潮風のない穏やかな湖畔での暮らしは格別で、湖水浴やブラックバス釣りなど多彩なレジャーも楽しめます。
琵琶湖には1,700種以上の生物が生息し、固有種も数多く存在するなど、まさに命の宝庫です。
自然に癒やされるスローライフを送りたい方には、滋賀県は理想的な環境と言えるでしょう。
滋賀県移住のメリット:京阪神・名古屋圏への抜群のアクセス
滋賀県は京都府や大阪府、愛知県に隣接し、主要都市への交通アクセスが非常に良好です。
県庁所在地の大津市はJR京都駅まで約10分、JR大阪駅へも新快速で約40分と通勤圏内。
琵琶湖東岸のエリアにおいては、米原駅から新幹線利用で名古屋駅へ約30分という利便性も魅力です。
このため「自然豊かな滋賀に住みつつ、仕事や買い物は都市部へ」というフレキシブルなライフスタイルも実現できます。
実際、京都・大阪へも通勤可能な便利さから、近年滋賀県への移住希望者が増加しています。
滋賀県移住のメリット:災害リスクが少ない
滋賀県は内陸に位置し、台風や地震などの自然災害が比較的少ない地域です。
1951年以降、滋賀県に台風が上陸したことは一度もなく、地震の発生も少ない傾向があります。
大きな災害リスクが低い安心感は、家族で移住する上でも大きなメリットです。
また気候は四季がはっきりしていますが年間を通じて温暖で、夏は湿度が低めで過ごしやすく、冬の積雪も北部を除けばそれほど多くありません。
災害や気候の面で、安心して長く暮らせる土地柄と言えるでしょう。
滋賀県移住のデメリット
一方で、滋賀県への移住には留意すべき点(デメリット)もあります。
事前に把握しておくことで失敗を防ぎましょう。
滋賀県移住のデメリット:北部エリアの冬の寒さ・積雪
滋賀県北部(米原市や長浜市、彦根市周辺)は、冬季に雪が積もることがあります。
豪雪地帯ほどではないものの、スタッドレスタイヤの準備や雪かきなど、雪への対策が必要です。
特に伊吹山近くの米原市などは積雪量が多くなる傾向があるため、冬の寒冷地生活に慣れていない方は注意しましょう。
滋賀県移住のデメリット:海が遠い
滋賀県内には海がなく、マリンスポーツや海釣りを楽しみたい方には物足りない点かもしれません。
海岸まで行くには、福井県や京都府北部へ車で1~2時間程度かかります。
しかしその反面、琵琶湖という大きな湖があることで日常的に水辺のレジャーは楽しめます。
滋賀県移住のデメリット:人気エリアの地価上昇・生活コスト
大津市や草津市など、都市近郊の人気エリアでは人口流入に伴い土地価格や家賃相場が上昇傾向にあります。
例えば草津市の平均地価は1坪あたり約55万円と年々上昇しており、滋賀県内でもトップクラスです。
移住で生活コストを下げたいと考える場合、エリア選びに注意が必要でしょう。
また、人気エリアは都市部と同様に物件競争もあるため、希望の住まい探しに時間がかかることもあります。
滋賀県移住のデメリット:地域によって車が必須になる
滋賀県は広く、特に湖西地域や甲賀地域など公共交通が発達していないエリアでは日常生活に自家用車が欠かせません。
買い物や通院も車移動前提の地域が多いため、運転免許がなかったり高齢で運転が難しい場合は居住エリアを選ぶ必要があります。
ただし大津市・草津市周辺は鉄道網や路線バスが整っており、車がなくても生活しやすい環境です。
滋賀県移住で失敗しないために「お試し移住や体験ツアー」がおすすめ
ネットで調べるだけでなく、実際に現地に滞在してみることで見えてくることがあります。
滋賀県内で実施しているお試し移住体験住宅、滞在ツアーをピックアップしました。
彦根市「彦根暮らしガイド」
彦根市への移住を検討する方向けに、現地を職員が案内します。
見たいエリアや気になるテーマ(生活環境・買い物・子育て・医療・通勤動線など)を希望者と相談してコース設計する“セミオーダー型”のフィールドツアーです。
市内の住宅地/学校/医療機関/買い物施設/公共交通の利便など、生活のリアルを現地確認。空き家・住まい相談と組み合わせ可能。
暮らしの導線を実地で確認したい人におすすめです。
開催時期/頻度:通年(個別調整)
所要時間:半日~1日(目安/応相談)
参加費:無料(現地までの交通費・飲食等は自己負担)
申込方法・連絡先:彦根市 企画課 0749-30-6101
事前に訪問希望日・見学テーマを相談
長浜市「田舎暮らし体験ツアー」+体験住宅「さきち」
田舎暮らし体験ツアー
長浜の文化やリモートワークを含む暮らし方を体験する見学ツアーを不定期で開催しています。
空き家見学会やミニセミナーと組み合わせて実施されるので、より移住後の暮らしがイメージしやすいでしょう。
時期/頻度:年度内に不定期開催(詳細・日程は都度案内)
費用:無料~(内容により実費負担あり)
体験居住「杉野川ふるさとの家 さきち」
木之本町杉野の集落にある、湖北地域特有の建築形態を改装した古民家を滞在拠点とする、お試し居住が可能です。
滞在期間:数日~数週間(目安)
住所:滋賀県長浜市木之本町杉野2610
対象:長浜での田舎暮らしを具体的に検討する世帯/個人
費用:光熱水費込みの実費(料金は募集要項で案内)
申込・問合せ:長浜市移住定住促進協議会 050-1751-2780
空き家見学会・セミナー情報も同窓口へ
甲賀市「JR西日本×沿線自治体 おためし暮らし」
JR西日本と沿線自治体である甲賀市が、共同で推進している連携事業。
市外在住で甲賀市への移住を検討する人に、1~3か月の短期“おためし住宅”を提供します。
甲賀での新しい働き方(テレワーク等)と暮らし方をセットで試す長期体験型プログラムです。
「週数日のリモート+必要時だけ出社」など、通勤負担と生活コストの最適解を探りたい人におすすめです。
滞在期間:1~3か月(住民票異動は不要)
住宅設備:生活家電・Wi-Fi等を整え、即日から“暮らせる”水準を確保(詳細は募集要項)
費用:利用料(家賃相当)+光熱水費(実費)
申込方法・連絡先:甲賀市 政策推進課 0748-69-2106
空き枠・応募条件は都度確認
東近江市「オーダーメイド移住体験」
東近江市では、移住希望者の具体的な要望に応じて、“オーダーメイド型の現地案内ツアー”を用意しています。
子育て・仕事・住まい等の優先度に合わせて柔軟にコースを組んでくれます。
開催時期/所要:通年(予約制)/半日~1日(目安)
費用:無料(現地交通・飲食は自己負担)
申込・連絡先:東近江市 企画課 0748-24-5610
米原市「移住見学ホリデー」
先輩移住者の拠点を訪問し、仕事・暮らしの実際を聞ける見学会。
年2回開催予定で、地方暮らしのリアルがじっくり掴める構成となっています。
開催時期:年2回(詳細は都度案内)
費用:無料(移動・飲食は自己負担)
連絡先:米原市 シティセールス課(移住担当) 0749-53-5140
滋賀県の移住支援制度(補助金・支援金)【令和7年度】
滋賀県および県内市町には、移住者の生活をサポートする様々な支援制度があります。
ここでは令和7年度(2025年)に募集が確認できた移住支援金・補助金を中心に、「概要/申請期限/支援金(支援内容)/要件」の4項目で整理して紹介します。
実際に申請する際は最新の募集要項を各自治体の公式サイトで必ず確認してください(※各種制度の詳細は変更や予算の都合で中止になる場合があります)。
制度名 | 概要 | 申請期限 | 支援金※ | おもな要件 |
---|---|---|---|---|
滋賀県移住支援金 (移住就業支援事業) |
東京23区在住者または東京圏から23区通勤者が、滋賀県内の指定市町(※後述)に移住し、マッチングサイト掲載求人に就職または起業した場合に支給される支援金。国・県・市町が共同実施する制度で、移住先の各市町に申請します。 | 移住先市町が定める期間内 ※転入後1年以内に申請 |
単身60万円 2人以上世帯100万円 |
◎申請時点で東京23区在住または通勤者であること ◎令和元年以降に滋賀県内の対象市町へ移住して定住 ◎都道府県のマッチングサイト掲載求人に新規就職、または規定条件で起業 ◎移住支援金受給後5年以内に転出した場合は返還 ※対象市町:長浜市、甲賀市、東近江市、米原市、日野町、竜王町、愛荘町、豊郷町、多賀町 |
結婚新生活支援事業 (新婚世帯向け住宅支援) |
新婚夫婦の新生活立ち上げを支援する国の補助制度で、滋賀県内でも多くの市町が実施。婚姻に伴う住宅取得費や家賃・引越費用の一部を補助する。 | 市町ごとに異なる(概ね年度末まで) ※例:令和7年1月1日~8年2月末までに婚姻届提出など |
補助上限30~60万円程度 (自治体により異なる) |
◎夫婦ともに婚姻日における年齢が39歳以下等、国の定める要件を満たすこと ◎世帯所得が一定額未満であること(目安:合計340万円未満) ◎婚姻日において1年以内に入籍した新婚世帯であること ◎補助対象経費に他の補助金を受けていないこと |
空き家リフォーム補助 (空き家バンク活用型) |
空き家バンクで成約した空き家の改修費用を補助する制度。市町が主体となり、県外からの転入者に対して住宅リフォーム費の一部(または購入費用)を助成する。 | 市町ごとに募集時期設定 (年度当初から先着順が一般的) |
補助率2/3 補助上限100万円 |
◎各市町の空き家バンク登録物件を取得または賃貸すること ◎改修工事完了後に市外から転入し、その住宅に定住すること ◎交付後一定期間(例:10年間)居住する意思があること ◎契約や申請時期など各市町が定める細則に適合すること |
その他市町独自の支援策 (創業支援、就農支援、家賃補助、奨学金返還支援など) |
上記以外にも各自治体で多彩な支援策を展開。例として、創業支援では日野町で起業家に最大月5万円の家賃補助や創業支度金を支給。就農支援では日野町で新規就農者に月5万円の定着支援金や農業資材補助。奨学金返還支援では甲賀市などでUIターン就職者に奨学金返済補助。家賃補助では長浜市で保育士として転入就職した人に月額家賃補助(上限4.2万円)など。 | 制度により異なる (募集人数や期間限定のものあり) |
自治体ごと・事業ごとに 異なる |
◎各制度ごとに細かな要件設定あり (例:対象職種で就業、一定期間定住、年齢制限、該当市町へ転入済み等) ◎自治体予算により年度途中で募集終了の場合あり |
※支援金額や補助率は基本上限を記載。実際の給付額は世帯人数や条件によって異なる場合があります。
滋賀県全体の大きな制度としては上表の「滋賀県移住支援金」が挙げられます。
これは国の地方創生移住支援事業として行われているもので、滋賀県では長浜市・甲賀市など9市町を移住支援金の対象地域に定めています(大津市や草津市などは対象外なので注意)。
支給要件を満たせば2人以上世帯で100万円(単身60万円)もの支援金が受け取れる非常に心強い制度です。
滋賀県へのUIJターン転職を考えている方はぜひ活用しましょう。
また、結婚・子育て関係では多くの市町が国の新婚世帯支援制度を活用しています。
たとえば大津市の「結婚新生活支援事業補助金」では、新婚夫婦を対象に住宅取得費または家賃を最大20万円補助しています。
自治体によって補助上限は様々ですが、多いところで最大60万円程度の補助が受けられるため、新婚で移住する場合は見逃せません。
移住相談窓口と参考サイトの紹介
滋賀県への移住を考えたら、ぜひ行政の相談窓口や情報サイトも活用しましょう。
滋賀県や各市町、民間団体が運営する便利な相談先・参考サイトをいくつかご紹介します。
滋賀県公式 移住ポータルサイト「滋賀ぐらし」
滋賀県が運営する総合移住情報サイトです。
移住者インタビュー、仕事情報(WORKしがへのリンク)、子育て・住まい情報、市町紹介、イベント情報などコンテンツが充実しています。
まず、このサイトを見れば滋賀暮らしのイメージと基礎情報がつかめるでしょう。各市町の移住支援策一覧や相談窓口リストも掲載されています。
移住相談窓口「しがIJU相談センター」(東京)
東京・有楽町の「ふるさと回帰支援センター」内に設置された滋賀県専用の移住相談ブースです。
滋賀県出身の専任相談員が常駐し、首都圏在住の移住検討者の相談にワンストップで対応しています。
電話・メール相談のほか、東京交通会館8階の窓口で直接話を聞くことも可能です(要予約)。
移住全般の相談から求人情報、市町の紹介まで気軽に相談できます。
アクセス
東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8階
問い合わせ先
090-2730-4793
shiga@furusatokaiki.net
対応可能時間
火曜日から日曜日(月曜・祝日は定休日) 10時~18時
滋賀ぐらし情報センター(大阪)
令和5年度から新設された大阪市内の移住相談窓口です。
大阪の「ふるさと暮らし情報センター」内(シティプラザ大阪1F)にあり、毎週水曜日10:00~18:00を基本に相談員が常駐しています。
関西圏在住で滋賀移住を検討している方向けに、より身近できめ細やかな対応を行う拠点として開設されました。
平日水曜以外でも個別に対応可能な場合がありますので、まずは問い合わせてみてください
アクセス
大阪市中央区本町橋2-31 シティプラザ大阪内1F 大阪ふるさと暮らし情報センター内
問い合わせ先
06‐4790‐3000
shiga@osaka-furusato.com
対応可能日
毎週水曜日10時~18時
火曜日~土曜日の10時~18時(日月祝を除く)の相談は要問い合わせ
これらの窓口やサイトをフル活用しながら、不安や疑問は早めに解消しておくと安心です。
特に東京・大阪の移住相談拠点は対面でもオンラインでも相談無料なので、「まだ具体的に決めていない段階だけど話を聞いてみたい」という方も気軽にアクセスしてみてください。
滋賀県移住フェア・セミナーなどイベント情報
滋賀県や市町、関連団体は移住希望者向けのイベントも積極的に開催しています。
オンラインセミナーから対面相談会、合同移住フェアまで、令和7年度(2025年)に開催予定のおもなイベントをいくつかご紹介します。
興味のあるイベントがあれば事前申込のうえ、ぜひ参加してみましょう(詳細は滋賀県移住ポータルサイトのイベント一覧参照)。
JOIN移住・交流&地域おこしフェア2025(東京開催)
2025年11月22日(土)に東京ビッグサイトで開催予定の移住関連フェア。
総務省などが主催し、全国の自治体に加え地域おこし協力隊の募集情報なども集まるのが特徴です。
滋賀県もブース出展し、自治体職員や移住コンシェルジュが相談対応します。地方創生や地域貢献に関心がある方にもおすすめのイベントです。
滋賀県主催オンライン移住セミナー
2025年12月6日(土)に、滋賀県主催の移住セミナーがオンライン開催予定。
テーマに沿ったゲストトークや先輩移住者の体験談、自治体PRタイムなど、毎回滋賀の魅力を発信する内容となっています。
在宅で気軽に参加でき、チャットで質問も可能です。
遠方で現地イベントに行けない方は、このようなオンラインセミナーを活用しましょう。
また、滋賀県は首都圏在住の滋賀出身者向け交流会やUIターン就職相談会なども企画しています。
各市町のイベント情報は滋賀県移住ポータルなどで確認できるので、興味のある自治体の動向をフォローしてみてください。
移住先として人気の滋賀県市町村をピックアップ
最後に、滋賀県内で移住先として特に人気のある市町村をいくつか紹介します。
都市部の便利さを享受できるエリアから、自然豊かな田舎暮らしが楽しめる町まで、個性豊かな地域をピックアップしました。
それぞれの地域の特徴や魅力、支援制度の特徴に触れますので、移住候補選びの参考にしてください。
滋賀県で移住地として人気の市町村:大津市(おおつし)
滋賀県の県庁所在地である大津市は、「選ばれるまち」として近年転入超過が続く人気エリアです。
最大の魅力は、京都・大阪への抜群のアクセスと琵琶湖の自然を同時に享受できる点でしょう。
JR大津駅から京都駅までは約10分、大阪駅へも約40分という恵まれた立地で、通勤通学や週末の外出にも非常に便利なです。
一方、市内には比叡山・比良山系の山並みや琵琶湖岸の美しい景色が広がり、場所によっては都会的な暮らしと田舎暮らしの両方を実現できます。
実際に「山と街のまん中暮らし」を謳う比叡平地区など、自然に囲まれた住宅街も存在します。
湖岸沿いにはヨットハーバーやなぎさ公園、比叡山には延暦寺(世界遺産)など観光スポットも多く、暮らしの中でレジャーや歴史探訪が楽しめます。
また、教育・医療機関も充実しており、子育て世帯にも人気です。
子育て支援では高校生まで医療費無料、第3子以降の給食費無償化など独自施策もあります。
さらに、新婚世帯への住宅支援や転入者のリフォーム補助、創業支援など移住定住策もひととおり揃っています。
ただし、滋賀県移住支援金の対象地域には含まれていないため(都市部のため対象外)、UIターン就職で支援金を受けたい場合は注意が必要です。
総じて大津市は「便利さと自然のバランス」が取れた住みやすい街であり、「滋賀県に移住=不便な田舎暮らし」というイメージを覆す代表的なエリアと言えるでしょう。
京阪神に通勤可能なベッドタウンとしても人気が高く、実際に滋賀県内への移住希望先ランキングでも常に上位に入っています。
都会的な利便性を維持しつつ、琵琶湖畔でのびのびと暮らしたい方に最適な移住先です。
滋賀県で移住地として人気の市町村:草津市(くさつし)
滋賀県南部に位置する草津市は、大津市に次ぐ人口約14万人の県内第2の都市です。
京都・大阪へのアクセスの良さと自然環境の充実を兼ね備え、近年は人口増加が続く超人気移住先となっています。
琵琶湖の南東部に広がる草津市は、市街地に大型商業施設「エイスクエア」や「イオンモール草津」が営業しており買い物にも便利です。
一方で少し郊外に出れば田園風景や里山が残り、ホタルが飛び交う水路があるなど自然と都市機能が調和しています。
草津市は各種「住みたい街ランキング」で滋賀県内1位常連であり、その人気ぶりは県庁所在地の大津市を凌ぐ勢いとも言われます。
市内中心部では需要に応えるように高層マンションの建設が相次ぎ、人口増を背景に街が発展を続けています。
教育環境も評価が高く、公立学校の学力水準や子育て支援サービスの充実で知られています(待機児童ゼロ施策などを継続中)。医療面でも市内に大型総合病院があり安心です。
草津市は滋賀県移住支援金の対象にはなっていませんが、独自の定住促進策として空き家バンクや住宅リフォーム補助、子育て世帯への奨励金などを用意しています。
例えばUIJターンで空き家を取得し改修する場合、リフォーム費用に最大50万円の助成(条件あり)を行う制度があり、子育てでは第3子以降の保育料無料化など手厚いサポートがあります。
滋賀県で移住地として人気の市町村:甲賀市(こうかし)
滋賀県南東部に広がる広がる甲賀市は、2004年に5町が合併して誕生しました。
京都や名古屋にも比較的近く、市内に新名神高速のICが2箇所あるため車移動の利便性も高いです。
市域の多くが山林や田園ですが、その自然を活かしてゴルフ場が点在し、また信楽町では日本六古窯の一つ「信楽焼」の里として世界的に有名です。
甲賀と言えば忍者の里としても知られ、甲賀流忍術屋敷など観光資源も豊富なまち。
甲賀市は子育て支援に注力しており、例えば中学校卒業まで医療費完全無料(窓口負担ゼロ)や、妊娠期から子育て期まで切れ目ないサポートを行うための電子母子手帳の導入、さらに出産祝金や子育て応援金の支給など、経済的・制度的に子育て世帯を支えるメニューが充実しています。
こうした手厚さは滋賀県内でもトップクラスで、まさに「子育てするなら甲賀」と言われるほどです。
加えて、UIターン就職者向けに奨学金返還支援補助(最大年18万円×5年間)を行うなど、若年層の定住にも力を入れています。
住環境としては、広々とした里山風景の中でスローライフを送れる反面、生活利便施設は主要幹線道路沿いにまとまっており車社会です。
JR草津線が市内を通りますが本数は多くないため、基本は車移動が前提となります。
ただ、自然に囲まれた環境で子どもをのびのび育てたい方や、陶芸など地域の文化に惹かれる方には甲賀市は大変魅力的でしょう。
滋賀県移住支援金の対象地域(甲賀市も該当)でもあるため、東京圏からのIターンで就職する方には100万円の支援金も利用できます。
滋賀県で移住地として人気の市町村:長浜市(ながはまし)
滋賀県北東部に位置する長浜市は、琵琶湖の北岸エリアに広がる歴史と文化の薫るまち。
戦国武将ゆかりの長浜城があった城下町で、黒壁スクエアに代表されるガラス工芸の街並みなど観光スポットも豊富です。
人口約11万人の長浜市は、米原市と並び滋賀県北部の中心都市として商業・医療が集積しており、北部地域での生活拠点として人気があります。
長浜市は移住支援金の対象市でもあり、東京圏から移住して就職すれば最大100万円の支援が受けられます。
加えて、市独自の移住支援策も充実しており、例えば空き家バンク制度を通じて物件探しを支援したり、お試し移住住宅を用意して一定期間安価で滞在できる仕組みがあります。
子育て環境では、待機児童解消に向けた保育施設の整備や、第三子以降の保育料無料化、さらには学校給食費の一部助成なども行っています。
また、看護師や保育士など人材確保が必要な職種のUIターンに対し、最大月4.2万円の家賃補助を出すなどのユニークな施策も、長浜市ならではの魅力でしょう。
生活面では、長浜市街地は大型スーパーや病院が揃い便利ですが、一歩郊外に行くと田園と山里が広がります。
冬季は伊吹山おろしの寒風が強く雪も積もりやすいので、寒さ対策は必要です。しかしその冬景色も含めて四季折々の自然が美しく、琵琶湖や余呉湖での釣り、伊吹山麓でのウインタースポーツなどアウトドアも楽しめます。
滋賀県で移住地として人気の市町村:高島市(たかしまし)
滋賀県北西部の高島市は、琵琶湖西岸一帯と山間部を含む自然豊かなエリアです。
市域の約7割が森林という緑に囲まれた環境で、琵琶湖の水源地としても重要な地域となっています。
人口約4万人と適度な規模の地方都市ですが、滋賀県内の「住みよさランキング」で常に上位に評価される住環境の良さが光ります。
その理由は豊かな自然と安心の生活基盤、そして全国でも屈指の手厚い定住支援が揃っていることです。
高島市の自然景観は抜群で、メタセコイア並木や湖上の鳥居で有名な白鬚神社、400年続く大溝祭りなど見どころが多くあります。
琵琶湖岸や安曇川流域では四季折々の美しい風景が楽しめ、夏は湖水浴やキャンプ、冬はスキー(朽木スキー場)やメタセコイア雪景色と、一年を通じてアウトドアレジャーが充実しています。
一方、市街地にはスーパーマーケットや図書館、医療施設も整い、生活利便性も確保されています。
JR湖西線で京都駅まで約50分、大阪へも80分程度でアクセス可能なので、意外に都市圏への通勤圏内でもあります。
特筆すべきは高島市の移住・定住支援の充実ぶり。児童手当の拡充、子どもの医療費15歳まで全額助成、学校給食費の無償化など子育て支援は全国トップクラスです。
さらに移住者向けには3名の専門コンシェルジュを配置した相談体制や、空き家見学ツアーの実施、物件のリフォーム補助まできめ細かく支援しています。
例えば空き家改修補助は最大50万円、市産材を使った改築には最大75万円、新築時にも助成金、耐震改修にも最大100万円補助など、多数の支援金・補助金を用意。
ここまで網羅的な支援策を展開している自治体は全国的にも珍しく、高島市の本気度がうかがえます。
こうした環境と支援の充実により、高島市は単身から子育て世代、高齢者まで幅広い層に「安心して移り住める町」として認識されています。
実際、県内でも移住希望者からの人気が高まっており、Uターン者だけでなく県外からのIターン移住も増加傾向です。
滋賀県で移住地として人気の市町村:日野町(ひのちょう)
滋賀県東部、近江盆地の南端に位置する日野町は、人口約2万人の小さな町です。
鈴鹿山脈のふもとに広がり、豊かな自然と田園風景、そして近江日野商人で培われた歴史と文化を受け継ぐ地域でもあります。
空気が澄みわたり、工場が少ないため環境汚染も少なく、山々に囲まれた自然豊かな暮らしが魅力です。
町内には昔ながらの町並みや祭り(花練りや日野祭など)も残り、地域コミュニティのつながりも強いあたたかさがあります。
日野町は生活コストの低さも大きな魅力。空き家率が高めで賃貸物件や中古住宅の家賃・価格が安く、住居費を抑えてゆとりある生活が送りやすいと言われます。
実際、掘り出し物の古民家物件が見つかることもあり、趣味に打ち込んだりスローライフを楽しみたい移住者には嬉しい環境でしょう。
さらに、自治体としても空き家バンクで登録物件を紹介し、成約時には空き家改修補助(上限30万円)を行うなど新住民の受け入れに積極的です。
交通面では日野町に鉄道駅はなく、最寄りの近江鉄道日野駅から町中心部までバス移動になります。
主要都市へは車で、名古屋・大阪どちらも高速利用で約1時間半~2時間といった位置です。
日常生活は車が前提ですが、その分静かでスローな時間が流れています。
近隣の東近江市や甲賀市とも近く、必要に応じてそちらの商業施設を利用することも可能です。
支援制度では、日野町は起業・就農支援に注力しています。
例えば創業支援事業では、新たに町内で起業する人に対し最大12か月間、家賃の1/2(上限月5万円)補助を実施。
さらに、新規就農者支援として、町に移住して農業を始める若者に月5万円(最長3年間)の定着支援金や、農業資材購入費用の補助(上限15万円)を用意しています。
このため「地方でゼロから農業に挑戦したい」「田舎で起業したい」という移住希望者にとって、日野町は頼もしい選択肢となっています。
以上、滋賀県への移住を検討する際に知っておきたい情報を総合的にご紹介しました。
琵琶湖というかけがえのない自然を抱え、京都・大阪にも近い滋賀県は、まさに唯一無二のロケーションでありながら、これまで地方移住先としては少し穴場的な存在だったかもしれません。
しかし、近年は支援制度の充実や情報発信の強化により注目度が急上昇し、移住者が増えています。
雄大な琵琶湖を眺めながら過ごす日常は、きっとあなたに豊かな癒しと新しい発見をもたらしてくれることでしょう。
あなたもぜひ、滋賀で新たな暮らしを始めてみませんか?