秋山郷にて廃ツアーを開催
日本の秘境100選にも選ばれた豪雪地であり、長野県・新潟県奥信越からなる秋山郷。
雪国の原風景が残る美しさが残る反面、冬の過酷な厳しさも垣間見ることができるエリアとしても知られています。
かつてこの地では、生き抜く為に食の保存という手段を使い越冬していましたが、天候不順による自然の恵みに頼れない年が続き、ついには食料難によって村が消滅したといいます。
越冬を前に、食料が足りない状況はどんな心境だったのでしょうか。
こうした中、サスティナブルツーリズム秋山郷実行委員会では、2022年7月11日(月)〜7月12日(火)の1泊2日にて、飢饉によって廃村となった集落(村)と秋山郷に紡いできた採取豊かな食を通して食べることの大切さを学び、感じて楽しむツアーの開催が決定。
こちらは、天明、天保の飢饉によって廃村となった地を巡り、当時の食を探しながら雪国に伝えられてきた食文化、マタギ文化に耳を傾けて味わう2日間の旅となっています。
「廃」を通してこの地に紡いできた食と、秋山で生きる人々の忍耐強さ、現代の豊かさを感じる、今までにない旅をぜひ経験してみてはいかがでしょうか。
<甘酒村跡>
当時は家がありましたが、天保の飢饉(1833~1839)において2軒の家が消滅、廃村になったと伝えられています。
周辺には当時から貴重な食料源だったと思われる栗の木があり、当時の食糧確保のために育てられていたと考えられています。
天明の飢饉は乗り越えたものの、天保の飢饉は乗り越えることができなった、謎が残る場所となっています。
<大秋山村跡>
秋山郷の名前の源となった集落とされており、天明の飢饉により8軒の家が消滅、廃村となったと伝えられています。
山菜を見つけながら、当時の空気を感じて歩くこと15分で、大秋山村の墓石に到着。こちらの道と墓石の整備は地元の方々により守られています。
マタギの宿 出口屋
夕食をいただく宿の出口屋を営む福原さんは代々マタギとしても知られており、苗場山の登山ガイドまでこなす秋山郷の山を知り尽くしています。
自然に向き合い山と呼吸を合わせ、山の恵みをいただきながらの暮らしで得た、”食べることの本質”とマタギ話を聞きながら、郷土料理をお楽しみください。
※宿泊は周辺施設へ分散となります。
最終日は地層食堂によるランチを提供
2日目のランチは長野県栄村で暮らす「地層食堂」による秋山郷の食。
地層食堂とは、土地の文化と土の上に成り立つ風土と変化、生き物との関わりを食を通して表現するフードユニットのこと。
食材が手元に届くまでのストーリーをコンセプトにしており、地域の食と美を地層のように表現している地層食堂をお楽しみください。
開催概要
ツアー名称:雪と山とともに ~廃を巡る食の旅~
開催期間:2022年7月11日(月)から7月12日(火)1泊2日
開催場所:長野県・新潟県 奥信越「秋山郷」 ※新潟県越後湯沢駅発着
申込先HP:https://www.hapican.com/tour-genki
参加料金:大人1名様 36,000円(税込)
夕食・宿泊:夕食 マタギの宿 出口屋 ※宿泊は周辺民宿へ分散となります(朝食付き)
企画協力:長野県北信地域振興局 新潟県十日町地域振興局
後援:栄村秋山郷観光協会 長野県栄村 津南町観光協会 雪国観光圏
ツアー催行:森宮交通株式会社
※この事業は長野県地域発元気づくり支援金を活用しています。
企画
HAPPY COMPANY株式会社
HP:https://www.hapican.com/
文/中山 圭
【Profile / 中山 圭】
東京都立川市出身。広告代理店、出版社2社での広告営業を経て2019年に独立。趣味はルアー釣り、カメラ、音楽(ベース)。学生時代に始めたバス釣りで、2年もの間釣れなかったことから、ルアー釣りにのめり込むことに。ここ数年はバラした70cm以上のGTを追い求めて、南の島遠征を繰り返している。将来の夢は風景写真で入賞を果たすこと。モットーは、“釣果と景色は足で稼ぐべし”。