OPEN UP! PROJECT
創業100年を超える総合容器メーカー「東洋製罐グループ」をご存知ですか?
日本初の自動製罐やアイスクリームの紙コップ、世界初のレトルトパウチの発明など、数々の容器のイノベーションを起こしてきた会社として知られています。
そんな東洋製罐グループが、様々な課題に向き合うことでイノベーションを起こし、より豊かな社会の実現を目指すプロジェクトとして「OPEN UP! PROJECT」を発足。
その一環として、被災地から観光地まで様々なシーンでの活用を想定した“ダンボールアーキテクチャー”組立式ダンボールテント「DAN DAN DOME」の提供を開始しました。
組立式テントができるまで
東洋製罐グループでは、地球温暖化・海洋汚染・森林破壊などの社会問題解決に取り組んでいます。
「OPEN UP! PROJECT」として社会課題に向き合い議論を進めていくなかで、プライベート空間・居住空間を確保できる組立式テントを手掛ける村上祐資氏と出会い、今回のプロジェクトが始動しました。
村上氏は「極地建築家」として、様々な極地や被災地を訪問し、プラスチックダンボール製のテントで人々のコミュニケーション活性化や、居住空間の提供を行っており、現地へ重たいプラスチックダンボール製の材料を持っていくことの難しさ、環境に負担がかかるプラスチックを採用しているなどの課題と向き合っていたそうです。
そこで、東洋製罐のグループ企業である日本トーカンパッケージのダンボール加工技術・製造技術と村上氏のこれまでの知見と経験をかけ合わせ、限られた資源に取って代わるダンボールの新たな可能性を目指す”ダンボールアーキテクチャーの開発がスタート。そして誕生したのがDAN DAN DOMEです。
DAN DAN DOMの特徴
DAN DAN DOMは軽くて丈夫で耐久性に優れたダンボール製の組立式テントです。
使用するダンボールは、東洋製罐グループの独自ラミネート技術を用いて高い耐水性を実現。ネジや釘を一切使用せずパーツを簡単にドッキングさせる利便性があるため、一時的な仮設住宅としてはもちろん、フェスやアウトドアなど、災害現場から観光地まで幅広いシーンで活躍してくれます。
また、周りの人たちと共同で作り上げることで、楽しみながらコミュニケーションを取ることができ、集団生活のストレスを和らげるといった利点があるのも注目すべきポイント。
他に、無地のダンボールであるためペイントやシールを貼るなどデザインを施すことができるため、フェスや観光地ではそれぞれの特色に合わせた催事スペースなどとしても活用することができそうです。
さらに、室内の暗さを活かしてプラネタリウムにしたり、「DAN DAN DOME」自体を小型化することでペット用ハウスにしたりと、可能性を秘めた製品となっています。
まずは自治体や企業などに提供を開始し、それぞれの課題や要望にあわせてプロダクトを展開するとのことなので、一般販売を楽しみに待ちましょう。
製品仕様
STANDARD(DDD-3600S1)
W 3,600mm D 3,600mm H 3,085mm Color: Brown
[利用シーン]
●キャンプ場 ●街なか ●屋外撮影現場 ●フェス仮設テント
「STANDARD」は屋外への設置を想定した耐水モデル。丁寧に解体すれば再組み立ても可能※。分別も容易なため資源ゴミ・一般ゴミとして廃棄することも可能です。
※使用した際のコンディションにもよる
LITE(DDD-3600L1)
W 3,600mm D 3,600mm H 3,085mm Color: Brown
[利用シーン] ●公共施設(体育館など) ●屋内イベントスペース ●屋内避難所 ●工作ワークショップ
一般ダンボールを構造材とした「LITE」モデル。体育館をはじめとした公共施設、イベントスペース、災害時の避難所など屋内での使用を想定。使用は1度きり。素材以外の構造・スペックは 「STANDARD」モデルと同じとなります。
ART(DDD-3600A1)
W 3,600mm D 3,600mm H 3,085mm Color: White
[利用シーン]
●プロモーション活動 ●アートインスタレーション●プラネタリウム
「ART」は屋外使用に対応した「STANDARD」をベースにしたホワイトモデル。オプションとして加えられたインナールーフにより内外とも表面に突起がほぼなくなるのが特徴。居住性の向上、ドーム内部へのプロジェクター投影等を可能にしています。また、印刷やペイントにも対応する白色の外壁テクスチャーは、アート創作、プロモーションメディアなど、DAN DAN DOME の新しい可能性を拓く予感がします。
「DAN DAN DOME」オフィシャルwebサイト
サイトURL:https://dandandome.com/
OPEN UP! PROJECT HP
https://jp.open-up.tskg-hd.com/
文/中山 圭
【Profile / 中山 圭】
東京都立川市出身。広告代理店、出版社2社での広告営業を経て2019年に独立。趣味はルアー釣り、カメラ、音楽(ベース)。学生時代に始めたバス釣りで、2年もの間釣れなかったことから、ルアー釣りにのめり込むことに。ここ数年はバラした70cm以上のGTを追い求めて、南の島遠征を繰り返している。将来の夢は風景写真で入賞を果たすこと。