簡単に設営できるカーサイドタープの魅力
車の横に設置するカーサイドタープ。必要なときに設置し、日差し避けとして夏場には重宝するアイテムだ。
最近ではキャンピングカーだけでなく一般車に常設するカーサイドオーニングも普及しており、まさにこの二大勢力がいまトレンドだと感じている。
ただ、購入するとなると両方とも最低でも25,000円ほどはかかる。同時に、オーニングについては業者に取り付けてもらうとなるとさらに25,000円ほどかかり、トータルで50,000円は用意しておく必要がある。
そこで、筆者は一般的なタープでカーサイドにひさしができないかと探していたところ、よさそうなものを発見! 実際に組み立ててみたので紹介する。
一般車の幅にピッタリなタープは?
まずはひさしとして使うタープ選び。筆者は日産・エクストレイルを使用しており、幅は2mほど。これに合うタープは意外となく、ソロタープにはなるが現行品では見つからなかった……。
調べてみたところ、スノーピークが以前に販売していたソロタープ「ポンタ シールド」はちょうど幅2mくらいとのことだったので、ネットオークションを使って中古品を購入。
このポンタ シールドは、幅2×奥行き2.35cmのソロ向けタープで、重量は570gとほどよい重さをもつ。表面にはUVカット加工やテフロン撥水加工を施しており、雨よけにバッチリ。
ガイロープとペグは付いているが、ポールは付属していないため、使用する際は別で用意する必要がある。
タープの車への取り付け方をチェック
タープは用意できた。次に用意するのが、タープを車につける道具だ。調べるとトップに出てくるのが、ogawaの「タープ用吸盤フック」。
どんなものかお店へ行って見ていると、たしかに吸盤は丈夫そうなものを使用しているが、フックの部品が細く、強風時に折れてしまわないか心配になった。
そこでAmazonで調べたところ、「JKF(ジェーケーエフ)」という吸盤フックを発見! 即購入した。
おそらく中国系メーカーのブランドと思われるが、手のひらほどもある大きい吸盤に加え、耐久性のあるナイロンベルトとその先端にカラビナがついたデザインが気に入った。
使い方は簡単。吸盤をつける部分をキレイに拭き取り、貼り付けてレバーを引く。
しっかり固定されているか確認したら、あとはカラビナにタープを引っかけるだけ。「ポンタ シールド」の金具にピッタリ入るので、これでカーサイドタープができあがるのだ。
実際にカーサイドタープを設置してみた
問題なく自家用車にタープがつくことが確認できたので、実践としてキャンプで使ってみることにした。ポールはスノーピークの「アルミポール 170cm」。ガイロープはタープの付属品を使い、ペグはスノーピークの「ソリッドステーク 30」を使用。
設営時間は3分ほど。先に吸盤フックをつけてタープを車に設置し、次にポールをタープの角に差し込んでガイロープを引っ張り、ペグダウンするだけ。ひとりで簡単にできてしまったのに驚いた!
心配だったのが、ルーフキャリアにタープが引っかからないか。キャリアとルーフトップテントのちょうど間に隙間があり、そこにタープを差し込むかたちができたのでひと安心。
やや大変だったのが、当日は雨が降っており吸盤をつける場所の水を完全に拭き取るのが難しかったこと。ちょっとでも濡れていると吸盤をつけても滑ってしまい、風でタープが簡単に吹き飛んでしまう。
タオルを2枚ほど使ってしっかりと水分を拭き取ることで、しっかりと固定できた。
タープの下に座ってみた。車側よりタープ側のほうが高くなり、見晴らしは良好。座りながらタープに手を伸ばすと爪が触れるか触れないかくらいなので、ゆったりと過ごせる印象である。
吸盤とガイロープでしっかりタープを固定しているため、ある程度強い風が吹いてもなびくことはなかった。
設営方法を詳しく見たい人は動画を用意したので、こちらも合わせて見てもらいたい。
カーサイドタープを張ってみて気になったこと
個人的には満足した使い方だと感じたが、4点気になったことを報告しよう。
1 広さ
まずは広さ。使用したタープはソロ向けということもあり、ひさしの広さは少々狭いのが本音。車の幅を考えると、最低限の屋根が必要なときに使うのがいいだろう。
ひとりで車中泊やルーフトップテントでの宿泊なら問題ないので、これを使って旅をするのもいいなと感じたのであった。
2 タープのタグ
次に注意書きが記載されたタグ。風が吹くとパサパサと音を出しながらなびくので、かなり邪魔だった。切るべきか切らないべきか……。これはいま現在も迷っている。
3 吸盤の取り付け位置
吸盤をどこに貼り付けるか定まりにくいのも気になったこと。車の下に雨が入らないように、今回は吸盤を奥のほうへ取り付けた。無事に雨は防げたものの、横から見るとタープが少したるんで見える。
キレイに張るのが理想だが、何度か試して理想の場所を探す必要はあると感じた。
4 吸盤の粘着性
最後に吸盤。購入当初はビニールテープが貼られており、それを取り外すとベタベタと粘着する印象を受けた。
また、車内の温度が上昇するとそれにつれて粘着も強くなるため、ホコリや砂が付着しやすい。この吸盤に汚れがつかない管理は大変かもしれない。
手軽にできるカーサイドタープで手軽にキャンプ
カーサイドタープは、一般的なタープと比べて使うアクセサリーが少ないため簡単に設営でき、車中泊であれば前室があるような状態なので大変便利。
今回は筆者の自家用車がポンタ シールドにピッタリだったのでそれを使用したが、人によってはもっと大きいタープを使用するのもあり。今回の記事を参考に、自分自身のカーサイドタープを試してみてはいかがだろうか?
【文/撮影】小川迪裕
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。得意ジャンルはキャンプとファッションで、雑誌からWEBまで幅広く寄稿する。最近はタブロイドやイベント冊子の製作、イベントの企画、ブランドPRなどもやる何でも屋に。
2021年オススメ!最新キャンプギアの記事はこちら
SNS映え抜群!シーズニング不要で焦げつかないソロキャン用極厚鉄板がクラファンに登場
QUICKCAMPの人気シリーズに新色「マスタード」が仲間入り!
アルペンアウトドアーズから機能美を追求した新シリーズ「FUNC」がついにデビュー!