シンプルなのにとても丈夫な焚き火台
大手のキャンプ用品メーカーからガレージブランドまで、多くの焚き火台が販売されている。
今回は東京・高円寺にお店を構えるMANIKA(マニカ)というブランドのオリジナル焚き火台をレビュー。発売されるたびに在庫がなくなるらしく、期待を膨らませて開封してみた。
ダッチオーブンも置ける焚き火台の秘密とは
今回紹介するのは、マニカの「TAKIBI-LIGHT-SP」。軽量で組み立てやすいことで知られるメッシュ生地を採用したタイプの焚き火台である。
高円寺のショップに併設する工場にてオーナーが自ら作っており、大量生産できないことから完売すると数か月待ちになるそうだ。
収納サイズは6×43cmで、グローブと並べるとやや大きめに設計されていることがわかる。
重量は700gでフレームをアルミにして他の細かい部品をステンレスにすることでこの軽さを実現した。
こちらが付属品。右からメッシュタイプの耐熱ステンレス生地、フレーム2本、そしてフレームをつなぐ軸柱のみ。組み立て方は以下の3工程。
(1)フレームをX字になるように開く。
(2)軸柱のネジを外し、フレームに通してネジを閉めて固定する。
(3)メッシュ生地を四隅に引っかけて完成
ネジで固定する手間はあるが、力を入れなくても組み立てることができるのがポイントだ。
こちらが完成形。今でも人気が高いユニフレームの焚き火台も似たメッシュ生地を使用しているが、異なるのが溝の形。
ユニフレームは中央を起点として十字にくぼむが、マニカの焚き火台はV字にくぼむので、薪を置きやすく安定感がある。
実際に薪に火入れしてみた
実際に薪に火を入れて、焚き火の様子を見てみた。さすがメッシュ生地、通気性が良好なので着火してすぐに炎が上がった!
先ほど紹介したV字のくぼみにより、薪を積み上げやすく、炎が上に上がる。
試しに他社製の焼き網とフライパンを載せてみた。
薪の量が多いと網に当たり、四隅にうまくハマらないデメリットを見つけたが、火から網の距離が近いので高火力になり、早いうちに調理したい人にはいいかもしれない。
また、薪の量を少なくして低い位置から網を熱せれば火力を抑えられるので、それで火の調節をしてもいいだろう。
「ヘリノックスのチェアにぴったりな高さに設定した」というオーナーのこだわりを試すべく、私物のヘリノックスのチェアツーを近くに置いてみた。
座面高と焚き火台の高さがほぼ一緒なので、たしかに薪をくべやすい印象。
また、オプションの五徳とチェーンがセットになった「L.L COOL CHAIN!」を設置すると、通常の耐荷重は2kgだが、それを5kg前後まで上げることができ、ダッチオーブンも置くことが可能!
調理の幅が広がり、使い勝手も向上する。
使用してみて気になったこと
これはメッシュ焚き火台の弱点とも言えるが、一度使用したメッシュ生地は火を受けて炭化が進み、歪みが生じて収納しにくくなる。
また、メッシュ生地は通気性がいい反面、風で灰が飛び散りやすく、地面に灰が落ちることがよくある。
オプションはないが、できれば耐火シートを敷いて焚き火をすると、芝生の焼けを抑えられるので、できれば用意しておこう。
この商品に限った話では、ネジの紛失が心配という点が挙げられる。
特に芝生の足が長いと、蝶ネジを見つけるのはひと苦労。使用する際は、耐火シートの上で行うなどネジをなくさないように気をつけよう。
マニカの焚き火台はソロ〜デュオにピッタリなギア
メッシュ焚き火台は通気性が抜群であるのと、商品の重量が比較的軽いことから、ソロからデュオレベルのキャンパーには人気のアイテム。
マニカの商品は、シンプルな構造なうえにダッチオーブンが使える耐久性も備えるので、焚き火から調理までガッツリ使いたい人はぜひチェックしてもらいたい。
マニカ「TAKIBI-LIGHT-SP」アイテム紹介
価格:14,850円(税込)
使用サイズ:32×35.5×33cm
収納サイズ:6×43cm
重量:約700g
素材:メッシュ・全長ネジ・蝶ネジ/ステンレス、台座/アルミ
耐荷重:2kgまで
TAKIBI-LIGHT-SPの詳細はこちら
L.L COOL CHAIN!の詳細はこちら
【文/撮影】小川迪裕
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。得意ジャンルはキャンプとファッションで、雑誌からWEBまで幅広く寄稿する。最近はタブロイドやイベント冊子の製作、イベントの企画、ブランドPRなどもやる何でも屋に。