設営や撤収で手を守るグローブが欲しい!
キャンプサイトを作るとき、みなさんは手袋を使っているだろうか。鋭利なものや細かいもの、さらには滑りやすいものなど、キャンプギアはさまざまな素材があり、時にはケガをすることもある。
基本書などでも、軍手などでもいいので使ったほうがいいと記載しているのをよく見るが、正直デザイン面で使いたくない人も多いはず。
そこで、筆者がいろんなショップを探し歩いた末に出会ったアイテムを、レビューとともに紹介する
高いグリップ性と手と一体化するほど気持ちいい素材
今回紹介するのは、家庭用から産業用まで幅広い手袋を製造する『ショーワグローブ(以下、SHOWA)』が販売する「マイクログリップ」という商品。
800品番以上ある同社の中で、この手袋は381番として管理されている。
袋から取り出すと、非常に薄く、丸めてポケットに収納できそうなやわらかさが印象に残った。手を入れる口の色によってサイズが異なっており、グリーンがS、ブルーがM、レッドがL、ブラックがXLとなっている。
それぞれの寸法はこちら。Sはおそらく女性向け。筆者は比較的手が小さいほうなので、Mサイズをチョイス。
特徴は、手のひらのゴム素材。ニトリルゴムという合成ゴムをS-press仕上げ®︎というSHOWA独自でプレス加工している。S字の細かい模様が施されており、これによって高い滑り止めを実現。
加えて発泡樹脂コーディングを施すことで、手のひらに生じやすいムレを軽減する。
実際に付けてみると、指先から指の溝、そして手首までしっかりと包まれ、まさに手袋が手と一体になったような感覚。手首を覆うくらい長めになっているので、作業途中で脱げる心配もない。
ブルーの色がついた部分はオーバーロック加工というほつれ防止加工を施しているので、ほつれて手袋が破れないようにもなっている。
手の甲もチェック。同製品にはマイクロファイバー糸が使われており、従来品より接触面積が増えて滑りにくくなっている。伸縮性もあるため、指の曲げ伸ばしもラクチン。
さらに生地は吸湿性が高く、汗をかいてもしっかり吸収してくれるのが魅力。
試着しただけで安心感はMAX! では、これを付けて実際にフィールドでチェックしてみよう。
「マイクログリップ」をつけて実際にキャンプをしてきた
実際にキャンプで、この「マイクログリップ」を使用してみた。試したのは2月の後半。まだ寒さが残る時期だったため、汗をかいたときの速乾具合は試せなかったが、設営時を中心にどのくらい便利かチェックした。
まずはテントの設営から。テントの生地を持ったりハンマーを持ったり、物を持つときに一般的なグローブでは指先端が余ることが多いため、握っているつもりが油断して手から物が逃げてしまうことがある。
しかし、マイクログリップは指先までしっかりと手袋が密着しているので、物をしっかりとつかんで離さない。またハンマーを持つときも、手の甲のマイクロファイバー糸の伸縮が利き、とても握りやすかった。
本領を発揮したのはガイロープを持つとき。軍手だけでなく、素手で持つときでさえ握りにくいのが実情。人によっては、摩擦で手を痛めることもあるだろう。
マイクログリップは、手のひらのグリップが利き、滑ることなくしっかりと握ることができた。現場では風が吹き、タープがひらひらとはためくことがありガイロープを持つのも少々大変。
しかし、同製品のおかげでガイロープを安定して持てたので、設営に苦労することはなかった。
価格は税抜き498円!
メーカーのオフィシャルサイトでは価格は未記入だが、筆者が購入した神奈川のアウトドアショップ「グッドオープンエアズマイクス」では、税別498円で販売されていた。
Amazonで見たところ3月上旬時点で税込428円。一般的な軍手が100円均一ショップで販売されていることを考えると、正直安いと感じる人はあまりいないだろう。
ただ、グリップ性の高さと使い勝手の良さを見れば、筆者としてもちょうどいい金額かもしれないと感じた(キャンプ用品がどれも高いので、価格感覚が麻痺していることもあるが……)。速乾機能はまだ試せていないので、それを試してみたい。
キャンプで使える手袋をお探しの人は、ぜひ参考にしてみてはいかがだろうか。
SHOWA「マイクログローブ」商品紹介
価格:オープン価格(小売希望価格:498円)
素材:合成ゴム(ニトリルゴム)
サイズ:S・M・L・XL
商品の詳しい情報はこちら
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。得意ジャンルはキャンプとファッションで、雑誌からWEBまで幅広く寄稿する。最近はタブロイドやイベント冊子の製作、イベントの企画、ブランドPRなどもやる何でも屋に。