ホグロフスの新作バッグをインプレッション!
ふだん使っていたバッグが壊れてしまい、なにかいいバッグないかなと探していたところ、ホグロフスの展示会で出会った新作バッグ「Helios VX(ヘリオス VX)」。素材使いやシルエットが新鮮で気になっていたところ、実物を入手できたので、さっそく使い心地をレビューしてみる。
ホグロフスってどんなブランド?
『Haglöfs(ホグロフス)』は、1914年にバックパックの製造販売からスタートしたスウェーデンのアウトドアブランドだ。ブランドの歴史は100年を超え、長年培ってきた高い技術力と、北欧ブランドらしいデザイン性の高さでアウトドア好きに支持されている。それだけでなく、北欧の高い環境保護基準を採用し、サスティナブルなものづくりを実践している最先端の企業でもある。
X-Pacにレザー! 素材使いが面白い”美シルエット”バッグ
容量は25Lとふだん使いするには十分なサイズだ。1泊ひとり旅くらいであればまかなえるだろう。
バッグ本体は耐摩耗性にすぐれた機能素材X-Pac™を採用。丈夫なだけでなく、悪天候にも強く、大事な荷物をしっかりと守ってくれる。
X-Pac™はハリ感もある素材なので、荷物が少なくてもバッグのシルエットをキープ。それだけでなく、パターンが細かく計算されているので、立体的な美シルエットを実現している。
また、底面に使われている牛革もポイントだ。この革は使い込むほど美しいツヤが出てくるという。しっとりとしたなめらかな質感は高級感が漂っている。
革を採用しているが、きちんと環境面にも配慮している。Lether Working Group(LWG)が監修したなめし皮工場で製作された皮を使用しているのだ。LWGは、地球環境の保護、安心安全な革の供給を目的とした国際団体で、厳しい審査をクリアした企業に認証を与えている。
最先端素材であるX-Pac™と、経年変化が楽しみな革を組み合わせているバッグはなかなかレアな存在だ。
想像以上に開け閉めしやすかったロールトップ式
バッグはロールトップ式を採用。ただトップからだけでなく、正面右側に止水ジップがあり、そちらからも内部にアクセスできる仕様になっている。
最初、ロールトップ式は面倒そうと思ったが、ヘリオスVXのシステムは思いのほかラクだった。ロールトップ式でよくあるのはバックルを使った開閉システムだが、ヘリオスの場合はトップを折り込んで、左右にある2つのアジャスターを引っ張ったりゆるめたりするだけ。わずかな差だが、バックルをガチャッとはめるのより、ずいぶんラクだった。
ロールトップ式のいいところは、トップがガバッと開いて、コンパートメントの底までラクにアクセス可能なので、荷物の整理や出し入れがしやすい点だろう。
メインコンパートメントにつながるサイドのジップもけっこう大きいので、意外とサイズがあるものの出し入れもスムーズだった。
内部にはいまやバッグの必須機能とも言えるPCスリーブももちろんついている。ミニマムなデザインで、黒一色の落ち着いたカラーリングなので、ビジネスシーンでも使い勝手がよさそうだ。
正面左側にも止水ジップ付きのポケットがあり、仕事のときは鍵やカードケースを入れたり、遊びに行くときは折り畳み傘を入れたりして使った。
超個人的便利ポイント「保育園バッグを吊るせるって最高じゃん!」
パッド入りのショルダーストラップと、熱成形されたバックパネルは低反発のクッション性が快適で、想像以上の背負い心地だった。ふだんUL系を使うことが多い筆者にとっては、バッグの重量が835gというのは少し気になった。手に持ったときはたしかに重さを感じたが、ショルダーストラップとバックパネルのおかげか、背負うとむしろ軽く感じた。
ごく私的にとっても重宝したのがショルダーストラップについているストラップ付きスナップボタン。最初は「これって何に使うの? サコッシュでもつける?」と使い道がわからなかったのだが、ふと閃きました。
毎朝、保育園に子どもを送っているのだが、これまで手に持っていた保育園バッグをこれに吊るしてみたんです。すると両手が空くので、子どもを抱っこしたり、手をつないだりできて、これが思いのほか便利。「ちょっと見た目どうなの?」とツッコミは受けそうだが、便利なので毎日そうしてます。両手が空く便利さ、パパさん、ママさんには共感してもらえるかと。
女性から見て、このバッグどうなの?
ふだんバッグパックを使う女性にも、ヘリオスVXを試してもらった。女性目線では、どんな感想が出るだろうか。
「女性のふだん使いとしては、サイズはもう少しコンパクトでもいいかな。でも、旅行に行ったり、子どもとお出かけという場合は、荷物が増えるからちょうど良さそう。
色合いや装飾もとてもシンプルで、全体的にミニマムな印象なので女性でも使いやすいですね。アウトドアブランドのバッグというと、多色使いだったり、カラビナやバンジーコードが付いていたり、主張が激しいものが多いので、このくらい削ぎ落とした感じだとふだん着とも合わせやすくていい。
女性は、ポーチとか化粧道具とか細かい手荷物が多いんですけど、バックパックの場合、そういう小さいものってどうしても下のほうに集まってしまいます。そうすると、下ぶくれというかバッグのシルエットが崩れて、重心が後ろに持っていかれるんです。
でもヘリオスは、パターンが独特でフォルムが立体的で、底にしっかりした革を使っているので、型崩れしません。そのせいか、背負ったときの重心が後方にいかず、動きやすかったです。
革の高級感も女性的にはポイント高いと思います。化繊の生地だけだとカジュアル感が強いですけど、革があることで、フォーマル感というか、ちょっと落ち着いた雰囲気になりますよね」
オンオフ使えて、被らないバッグ
ヘリオスVXは、必要十分な機能とデザインに仕上がっている。そのシンプルさゆえ、オンオフさまざまなシチュエーションで使え、またユーザーの性別やスタイルを問わないので、使い勝手のよいバッグだ。
本格的なフィールドに行くには適さないかもしれないが、デイリーユースで考えれば高いパフォーマンスを発揮するはず。
なにより個人的にはX-Pacにレザーという組み合わせ、シルエットの妙がツボで、ほかの人と被らないバッグがほしい人におすすめだ。
ホグロフス Helios VX(ヘリオス VX) アイテム詳細
素材・品質:VX 21 Dimension Polyant X-Pac™ , Contains Non-Textile Parts Of Animal Origin
容量:約25L
サイズ:高さ44.5cm 幅32.0cm マチ12.5cm
重量:835g
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