バックパック好きエディターがベストセラーバッグをレビュー!
仕事のときも遊びのときもバックパックを愛用しています。バッグが好きで、特に欲しくなくてもショップに行けば必ずバッグコーナーをチェックしてしまいます。
今までのバッグ遍歴の一例をあげると、Lafuma、Supreme、visvim、TIMADAM、THE NORTH FACE、ARC’TERYX、山と道など、ストリート系やアウトドア系のブランドのものを使ってきました。
エディター兼ウェブディレクターという仕事柄、スーツやジャケットの着用頻度が少ないこともあって、社会人になってからもバックパックをメインで使っています。ただ、最近はビジネスパーソンでもスーツにバックパックを合わせている人、増えていますよね。ビジネスの場においてもバックパックは”あり”という下地ができてきているんだと思います。
そこで、仕事でもプライベート(もちろんアウトドアもイケる)でも使えるバックパックを紹介したいと思います。取り上げるのはスウェーデンのアウトドアブランド「ホグロフス」のベストセラーモデル「コーカー」。
初代モデルは、なんと15年以上も前にリリースされていて、以来、世界中で50万個以上も売れているメガヒットバッグなのです。いったいなぜそこまで支持されているのか、実際に使ってみて、その理由を解き明かしてみたいと思います。
オン・オフで使うバックパックに求める条件
レビューの前に、僕がバックパックに求める機能性を挙げてみます。ざっと以下の通り。
- 折りたたみ傘やペットボトルを入れられるポケットが外側に付いている(濡れているものをメイン庫内には入れたくない)
- 名刺入れなど小物を入れられるポケットがある(よく出し入れする小物はすぐに取り出せるようにしておきたい)
- PCを入れられる(日常的にPCを持ち歩く)
- バッグの中ではなく、外側でアウターをしまえる(オフィス、外、電車の異なる温度に対応するため上着を脱ぎ着することが多い)
- 床に置きやすい(打ち合わせ先でバッグを床に置くことが多い)
- シンプルなデザイン(ビジネスシーンで浮かない)
- 軽さ(腰痛持ちのためできるだけ身軽でいたい)
- 小さすぎず大きすぎないサイズ(仕事時は、PC、ノート、カメラ、飲み物くらいしか持ち歩かないので、大容量はむしろ邪魔)
- ちょっとした外遊びのときも使える(子どもとピクニック、デイハイクくらいのライトなレジャーでも使いたい)
- ラフに使えるタフな素材(雨の日も晴れの日も外でも中でも日常的にガシガシ使うので、気兼ねなく使える素材がいい)
だいたいこの項目に沿って、バックパックをいつもチェックします。使ってみたのは「コーカー」のラージサイズ(ほかにミディアム、スモール、X-スモールのサイズ展開あり)のブラック。
先にお伝えしておくと、上記10項目のうち、7の項目が△、それ以外の9項目は◯でした。さっそく、実際に使ってみて感じたレビューをまとめていきます。
グッときたポイント1 小分けポケットが豊富
コーカーの特徴としてポケットが多いことが挙げられます。PCスリーブがついたメイン気室、左右にはさまざまなサイズのオーガナイザーがついたパネルポケット、トップポケット、外側についたサイドポケットと、さまざまな収納場所があるので、どんなユーザーの使い方にも対応できる万能さを感じました。
整理収納好きなノマドワーカーにはとてもいい機能性だと思います。PC、デジカメ、各デバイスの充電コード、モバイルバッテリー、イヤホン、筆記用具、ノート、メガネ、名刺入れ、ボトルなど、大きなものから小さなものまで、衝撃に強いものから弱いものまで、とにかくアイテムごとにしまう定位置を細かく決められます。
オフィスやカフェなど、さまざまな場所で働く人にとっては、持ち運んでいるアイテムを整理しておけるのはとても重宝するはず。
僕の場合の定位置
外側のサイドポケット:水筒、キーホルダー、タイムカード、文庫本、スマホ(ときどき)
トップポケット:名刺入れ、イヤホン、コンデジ(ときどき)、サングラス(ときどき)
右パネルポケット:wi-fiルーター、メモリーカード
左パネルポケット:折りたたみ傘(雨天時)
メイン気室:PC、ノート、デジイチ(ときどき)
外側のサイドポケットは、使用頻度が高く、背負ったままですぐに取り出したいものを入れました。移動中にノドが渇いたら水分を取りたい、出社したときにカバンを下ろさずにタイムカードを出したい、電車待ちの数分でも本を読みたい、外出時・帰宅時も玄関前でサッと鍵を出したいわけです。
ストレッチ素材で大きめで、けっこういろんなものが入るので、思った以上に便利でした。文庫本が入れられたのはうれしかったですね。あと、僕はiPhone7PLUSを使っているのですが、パンツによってはポケットに入らないときもあり、そんなときも重宝しました。
トップポケットには、ちょくちょく使うけど、サッと出せなくてもいいものを収納しました。それと、ここのポケットは、フラップ部分と内部の底面にクッション性が高い厚めの素材が使われているので、サングラスやコンパクトデジカメといった、衝撃を避けたい小物を入れたりもしました。
左右のパネル内側についたポケットは、メッシュだったり、ジッパー付きだったり、深さがあったり、さまざまなサイズや仕様のオーガナイザーがついていたので、モバイルルーターや折りたたみ傘などを整理。傘は水濡れが気になるので、使った後は外側のサイドポケットに入れるようにしていました。
グッときたポイント2 中身が一目瞭然 横からアクセスするメイン気室
メイン気室は右パネルからアクセスできます。このサイドオープン仕様がミソで、ガバッと大きく開いてバッグ内部がひと目でわかるので、モノを探す手間がはぶけました。
たいていのバックパックは上からアクセスするので、そうなると下のほうに入っているものが見えず、ガサゴソガサゴソ……。手を突っ込んで探るのが面倒ですが、これは開口部が広く、視認性が抜群です。
それに、片腕を抜いて体の前のほうにバッグを滑らせ、パネルを開ければ、ラクにメイン気室にアクセスできます。いちいちカバンを下ろす手間がないのでストレスがなく使いやすかったです。
メイン気室は、15インチのノートパソコンがしまえるストラップがついたスリーブ付き。もはやPCを持ち運ぶのがデフォルトとなっているので重宝します。スリーブは大きめなので、PCを入れてさらに、A4サイズの書類や大判の雑誌も収められるのもよかったです。
グッときたポイント3 都会移動だからこそ便利なバンジーコード
アウトドアの服装装備の基本としてレイヤリングという考えがありますが、フィールドだけではなくて都市空間でも有効だと思います。ふだんの生活のなかでも、けっこう気温差ってありますよね。
いまの時期で考えれば、冷房が効きすぎている電車があったり、逆に満員電車はムシムシしていたり、朝は冷えるけど昼は夏みたいになったり、そんなときアウターやジャケットを脱ぎ着して調節することで快適にすごせます。
バッグ正面についたバンジーコードが活躍。抜いだ服をサッと挟めば両手が空きますし、着たくなったらまたすぐに着られます。僕自身、暑がりでちょこちょこシャツやシェルを脱ぎ着するので、いちいちカバンの中にしまわなくてもよいというのはかなりラク。
あまり、こういった観点でバッグを選んだことがない人も多いと思いますが、これはぜひオススメです! いちいちしまい込まずに、服をサッと管理する体験を一度でもすると、その便利さと快適さに気づくはず。
グッときたポイント4 床においてもへたらない! 自立するバッグ
オフィス、カフェなど、カバンをどこかに置かなくてはいけないシチュエーションって、思いのほか多いですよね? そんなとき、イスに背負わせたり、立てかけたり、無理やり立たせようとしたり、どう置くか悩みます。
コーカーならそんな悩みともおさらば。なんと、このバックパック自立するんです。
どういうことかというと、バッグ全体がボックス構造で変形しにくく、さらに底面がフラットなので、安定性が高くすっくと立ってくれるのです。置きやすいバックパックというのは聞いたことないですが、これアリです。使ってみると、その便利さをジワジワ痛感します。
グッときたポイント5 ほどよい防水性とタフな素材
仕事で使うとなると、直射日光がきつい日も雨に見舞われる日も毎日背負いますし、アウトドアに遊びに行くとなるとフィールドで破れないタフさが素材に求められます。アウトドアブランドのアイテムだけに、その点ももちろんクリア。
コーカーが採用しているのは、重量に比べて裂けにくい特徴を持った厚手のポリエステル生地をで、防水性を高めるコーティングやはっ水加工も施されています。さらに、この生地はペットボトルや廃棄漁網といった素材を元にしたリサイクル素材で、環境面への配慮も申し分なし。
完全防水ではないものの、そこまで過酷な環境での使用は考えられないので、必要十分なタフさだと思います。
グッときたポイント6 取り外し可能なウエストベルト
アウトドア系のバックパックは荷重のことを考えてウエストベルト付きのものが多いですけど、ふだん街中ではベルトは使いません。そうなると、バッグの下でベルトがブラブラしてしまって邪魔だし、カジュアルというか少しだらしない印象も漂います。
コーカーなら使わないときは、ワンタッチで取り外せます。小さなポイントですが、ユーザーの好みで簡単に変えられるのがよかったです。
グッときたポイント7 ファスナーの開け閉めをサポートするつまみ
ファスナーの始点・終点にあるつまみもなにげに便利でした。ファスナーを開け閉めするときに、つまみをつまんでやるとスムーズにできて、ストレスがありませんでした。
グッときたポイント8 背負い心地がよいショルダーストラップ
ショルダーストラップのクッション性の高さ。ジワリと反発するクッション素材がストラップに使われていて、さらに幅が広めだったので、肩に食い込まず背負い心地がよかったです。
グッときたポイント9 見た目きれいで機能的なサイドポケット
サイドポケットの端の処理も気が利いてます。超細かいポイントなのですが、生地の端の部分の縫製処理が見えないようになっていて、見た目がスッキリ。しかも、折り返しの処理のおかげで、ポケット内部にしまったものが外に飛び出しにくくなっています。
ストレッチ性も高く、文庫本、傘、ボトル、鍵、スマホなど、ポイポイなんでも入れられて重宝すると思います。
グッときたポイント10 パッキングしやすいボックス構造
取材や出張のときは、カメラなどデジタル機器や着替え、資料などを入れるわけですが、重みでバッグの形が崩れたり、それによって紙の資料がぐしゃぐしゃになってしまったりするのが嫌でした。コーカーは、ボックス構造でバッグが変形しにくいので、荷物をパッキングしやすく、はじめに詰めた状態をキープできるのがよかったです。
加えて、PCスリーブが大きいので、カメラや着替えの納まりを気にせず、資料やノートも整理できたのも高ポイント。
△評価は「重さ」。とはいえ機能性を考えれば問題なし!
バックパックに求める条件の「7 軽さ」については、△というところ。コーカーのラージサイズは容量20Lで重量910gだが、最近はX-PACだったりリップストップのバッグも増えてきているので、同じくらいの容量で半分以下のものもあります。なので、とにかく軽いバックパックが欲しいという人は満足しないかもしれません。
ただ、これはどこのポイントを重要視するかだと思います。
へたらない自立性能、荷物を保護してくれるボックス構造、整理収納がしやすい豊富なポケットと、軽さ以上にふだん使いで重宝する機能が盛り込まれているので、僕には十分許容範囲でした。
そもそも、めちゃめちゃ重いわけではないですし、熱成形のバックバネルは絶妙な曲線を描いていて背中にとてもフィットします。そのおかげか、背負ったときの重さはあまり感じませんでした。「思ったより軽い」というのが正直な感想です。
【レビューの結論】オン・オフいろいろ使える万能バッグ!
「コーカー」は、ポケット豊富で整理収納性が高く、サイズ感もちょうどよく、ふだん使いにこそもってこいのバッグと言えます。しかも、2万円でお釣りがくる価格(17,000円+税)なので、かなりコスパがいいと思います。効率よく安全にモノを持ち運ぶという、バッグ本来の目的を高い次元で実現しています。
装飾を抑えたシンプルなカラーリングとデザインは、カチッとした服装にも好相性。カジュアルなビジネスマンだけでなく、スーツ姿の方にもオススメできます。
オンとオフどちらでも使えるデザインで、1泊程度の旅行にもちょうどよいサイズ感で、高い収納性も持ち合わせていて、1つでさまざまなシチュエーションで使えるのがヒットしている要因でしょう。
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