アドベンチャーワールドの鯨類繁殖プロジェクト!
アドベンチャーワールドは温暖な紀伊半島の和歌山県白浜町にある陸、海、空の140種1400頭の動物が暮らす「人間(ひと)と動物と自然とのふれあい」をテーマにしたテーマパークです。ジャイアントパンダをはじめ、希少動物の繁殖に成功し保護研究活動に努めているアドベンチャーワールドで、2017年8月中旬にオキゴンドウが出産予定となっています。
アドベンチャーワールドでは鯨類の繁殖技術の向上を目的に、2016年12月に鯨類繁殖プロジェクトチームを結成しました。
鯨類の繁殖は流死産や、また正常に出産した場合でも授乳不良等により順調な育成に至らない場合が多く非常に難しいとされていることから、繁殖に積極的に取り組むとともに出生後の育成率向上を目標に掲げています。
また、ブリーディングローン制度を利用し、他施設とも協力して鯨類の計画的な繁殖・育成を目指しているのです。
オキゴンドウについてって、どんな動物?
全身黒色の細長い体で、くちばしがなく丸い頭が特徴的です。体長は最大6mにも達するクジラの仲間で、アドベンチャーワールドでは「マリンライブ」にて活躍しています。
分類 クジラ目マイルカ科
英名 False Killer Whale
生息地 世界中の熱帯、亜熱帯、温帯域まで広く分布。
食性 アドベンチャーワールドでは主にサバ
繁殖 妊娠期間約13~14か月、通常は一子出産。およそ8~14歳で性成熟をむかえます。
寿命 約60年
妊娠中のオキゴンドウは?
年齢 推定15歳
出産歴 2012年 出産 母乳が出ず、人工哺育を試みるも約1週間で死亡/2014年 出産 出生後、発育不全により死亡
2016年6月に交配を確認し、以降血液検査やエコー検査で状態を見守ってきました。
2016年11月のエコー検査で妊娠が確定し現在は母親のおなかの中で、すくすくと成長しています。
母親の体調は良好で食欲もあり、2017年8月中旬にオキゴンドウ(推定15歳)の出産を予定しています。
また過去オキゴンドウの出産では死産・流産、また正常に出産しても授乳等がうまくいかず赤ちゃんは死亡しています。
なので今回はさらに体制を整え、初の繁殖成功を目指します。
これまではバックヤードの円形プール(直径15m、深さ5m)を使用してきましたが、より授乳体勢を取りやすい、広いアトラクション専用プール(縦18m横40m、深さ8m)で出産、育児に臨みます。
※オキゴンドウの出産・育児をアトラクション専用プール「マリンウェーブ」にて行うにあたり「ドルフィンスマイルショット」 および、「ふれあいスイミング」を休止となっています。
※出産前後のオキゴンドウの様子はマリンウェーブ中段通路よりご覧いただけます。(動物の体調等により変更する場合があります)
出産が近づくと体温の低下がみられます。今後の動向をしっかり見守っていきます。
アドベンチャーワールドの鯨類繁殖実績!
オキゴンドウ 1981年~2014年に6回出産 育成例なし
バンドウイルカ 1986年~2016年に54回出産 16頭の育成に成功し、うち5頭は「マリンライブ」や各種アトラクションに出演中。
カマイルカ 1981年~2017年に8回出産
1988年誕生個体:日本動物園水族館協会 繁殖賞(※)受賞
※日本動物園水族館協会に加盟する園館で、飼育動物の繁殖に成功し、かつそれが日本で初めてであった場合に与えられます。
2010年誕生個体は、次期繁殖にむけて備えています。
ハナゴンドウ 2014年~2017年に5回出産 育成例なし
アドベンチャーワールド概要
所在地 和歌山県白浜町堅田2399番地
面積 80万平方メートル
オープン 1978年4月22日
運営会社 株式会社アワーズ
ツイッター https://twitter.com/aws_official
フェイスブック https://www.facebook.com/adventureworld.official