誰もがいちどは悩む「炭の処理問題」を解決する便利グッズを紹介!
キャンプやバーベキューの終わりに発生する問題……それは、残った炭をどう処理するか。
炭捨て場などが近くにあれば、なんら問題はありません。しかしそういった場所がない場合は、しっかり消火したうえで、自宅へ持ち帰るのが基本です。
そこで便利なのが“火消し壺”と呼ばれるもの。燃焼中の炭を入れて蓋を閉めることで、酸素の供給を遮断し、消火する道具です。キャンプ・バーベキューにおいて非常に有用な道具ですが、ただひとつ、“かさばる”という難点があります。
車の積載スペースに余裕があればいいのですが、ない場合はどうでしょう?
言ってしまえば“炭を入れるだけ”の道具を、他の道具を諦めてまで持っていくかといわれたら……少し考えてしまいます。
そこでおすすめしたいのがフィールドアの「炭処理袋」。
非常にわかりやすいネーミングのこの製品は、火消し壺がもつ“かさばる”というデメリットを克服したすぐれもの。キャンプツーリングや徒歩でのキャンプなど、持てる荷物が限られているシーンにはとくにおすすめしたいアイテムです。
折りたためてコンパクト! 携帯のしやすさが最大の強み
もっとも大きな特徴は、コンパクトにたたんだ状態、あるいは丸めた状態のまま携帯できること。焚き火シートのようにグラスファイバーで作られており、柔軟でありながらも、地面に自立させられるほどの適度なコシがあります。
サイズはSサイズとMサイズの2種類あり、今回使用しているのはファミリーキャンプにも対応できるMサイズ。Sサイズはマチを設けていないぶん、Mサイズよりさらに薄く折りたためます。
外側にはシリコン加工がほどこされており、しっとりとした手触り。すぐれた防水性を備えているため、たとえ雨に打たれても、炭が濡れる心配は無用です。
グラスファイバー製の焚き火シートにありがちな、チクチクと手に刺さる感触もありません。
使い方は簡単な4ステップ!誰でも迷わず処理できる
ステップ1/炭処理袋の口を外側に折り返し、地面に自立させる
自立させることで、一般的な金属製の火消し壺と同じ感覚で使えるのが便利です。
ステップ2/ほぼ鎮火した状態の炭を入れる
激しく燃焼している炭を入れると、炭処理袋を傷めてしまう可能性があるため注意が必要です。ある程度、鎮火した炭を入れてください。
ステップ3/口を閉じて、空気を抜きながらクルクルと巻き取る
このとき炭処理袋の外側は高温になっているため、取り扱いに注意。手袋の着用は必須です。
ステップ4/最後に左右のバックルをはめたら完了
しばらく高温の状態が続くため、燃焼が止まり温度が下がったことを確認してから、車やバッグに入れましょう。バックルをはめると持ち手としても使うことができ、持ち運ぶのも簡単です。
炭は再使用可能!高価な炭も無駄にならない
消火した炭は、次回のキャンプ・バーベキューでふたたび使用できます。安価な炭であれば1回の使用ですべて捨ててしまい、次回は新しい炭を使用するのもいいでしょう。
しかし備長炭のように高品質かつ高価格な炭の場合は、話が別です。毎回購入するのは財布へのダメージが大きく、炭を使う機会が多いほど負担も大きくなります。
また、水をかけたりせず自然に消火させた炭は、炭処理袋に入れたまま保管でき、次回もそのままキャンプ・バーベキューへ持って行けます。さらに、燃焼の途中で消火した炭を“消し炭”といい、次回、簡単に着火できるという利点も。
つまり炭処理袋を使うことにより、
①炭が燃え尽きるまでの待ち時間
②自宅で処理をする手間
③次回の火おこしにかかる時間
④炭の購入費用
これらの時間・手間・費用を、多少なりともカットできるというわけです。炭処理袋には、実際に使ってみて初めて実感できるメリットがたくさんあります。
炭は自然にかえらない!しっかり処理することが大切
「炭はもともと木なんだから、そのうち土にかえる」というのは間違いです。燃やす前と後ではまったく別の物質に変わっており、微生物に分解されることもなく、ずっとその場所に残り続けます。
つまり、炭を地面に残したままにしたり、地面に埋めたりして帰ることは、ゴミをその場に捨てて帰るのと同じことです。
近ごろは「焚き火跡を残さず、炭の処理もしっかりやろう」という意識が高まりつつあります。
今回取り上げたフィールドアの炭処理袋にかぎらず、炭を適切に処理するための道具は、今後もキャンプ・バーベキューのマストアイテムとしての認知度を上げていくことでしょう。
施設の管理者に余計な負担をかけないためにも、キャンプやバーベキューを楽しめる場所を守り続けるためにも、まずは自分が適切な行動をとることが大切です。
見た目以上に多くのメリットをもつ重要アイテム
丸めた状態で携帯でき、残った炭の適切な処理や次回での再使用を可能とする、フィールドアの炭処理袋。火おこしや撤収にかかる時間の短縮、炭の購入費用の削減など、たくさんのメリットをもたらしてくれる優秀なアイテムです。
口を巻き取って密閉する構造により、炭や灰が一切こぼれないのもいいところ。ほかの道具と一緒に、バッグに入れておいても安心です。炭の処理に困ったことがある人ほど、この便利さがわかるはず。2500円程度と価格も手頃で、多くの人におすすめしたい便利なアイテムです。
フィールドア 炭処理袋
サイズ:【Sサイズ】30.5×30cm、【Mサイズ】直径19×42cm
重量:【Sサイズ】120g、【Mサイズ】180g
素材:グラスファイバー(シリコン加工)
耐熱温度:280℃
写真・文/斎藤純平
【Profile/斎藤純平】
キャンプ、バイクツーリング、スキューバダイビングを趣味とするアウトドアライター。加えてこれから狩猟を始めようかと画策中。何をするのにも基本的にすべて一人で、キャンプもツーリングも思い立ったら即出発。読み手にとって本当に役に立つ情報を発信します。
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