桐箱をDIYしてカメラを湿気から守ろう!
一眼カメラを使っている人はご存知の方が多いと思いますが、カメラというのは湿気にとても弱いもの。
高価なカメラも内部にカビが生えると、途端に使いものにならなくなってしまいます。
アウトドア好きは、山の写真を撮ったり、キャンプ動画を撮ったり、カメラ好きの方も多いかと思います。
そこで、今回はそんな繊細なカメラを収納するケースを、吸湿性抜群の桐材でDIYする方法をご紹介します。
カメラにキズがつかないように緩衝材も取り付けして、湿気からも衝撃からもカメラを守る収納ケースを作るので、ぜひチェックしてみてください。
材料のカット 精度にこだわろう!
まずはホームセンターで桐集成材を購入し、材料のカットをします。
すでに完成している桐箱を使用する場合は、以下の工程はカットして構いません。
桐といえば桐ダンスが有名で、衣類をカビから守る役目を果たす優秀な木材です。
しかし、とても柔らかい木材なので、表面にキズがつきやすいという特徴もあります。
ただし、そのぶん加工もしやすいので、DIY初心者でも扱いやすい木材です。
組み立て後にすき間ができると桐本来の吸湿性を発揮できません。
カメラを湿気から守るという目的がある以上、材料のカットは手ノコなどで行わず、なるべく電動工具を使って精度高くカットしましょう。
ホームセンターは店舗にもよりますが、工作室を設置しているところがあります。木材を購入すると無料で利用できるところもあるので、積極的に工作室を利用しましょう。
組み立て 木工用接着剤ですき間なく接着!
カットした材料を接着剤でしっかり固定します。
木材にホゾを彫って木材同士を組むのが理想的ですが、初心者にはとても難易度が高いです。
しかし釘で打ち付けるだけでは強度や気密性の点で不安があるので、接着剤を使いましょう。
接着剤はパッケージに「木材×木材OK」と記載されているものを選びます。
接着面にたっぷり塗るよりも、薄く均一に塗る方が強固に接着されるので、ヘラなどを使って接着面に薄く塗り広げましょう。
接着中はクランプなどを使って接着面同士を強く押し付けておくようにしましょう。
ある程度時間をおいて接着したら、クランプを外してしっかり固定されているか確認してみましょう。
全ての接着面が強固に接着されていれば問題ありません。これで収納ケースの本体側がほぼ完成です。
本体に被せるフタも、先ほどと同様に接着剤とクランプでしっかり接着します。
フタをかぶせたときに本体にぴったり合うように、2mm厚程度の材を立ち上げます。
フタがカタカタしないように、本体に被せながら接着位置を調整しながら組み立てましょう。
桐の吸湿性は優秀ですが、万が一組み立ての際に隙間などができてしまい、思ったようにケース内の湿度が下がらないとカメラがダメージを負ってしまいます。
念のため、ダメ押しの吸湿材を入れておくスペースも作りましょう。
カメラの形状に合わせて内壁の大きさを決めます。内壁に幾つも穴をあけて有孔にしておくと、吸湿材の性能がより発揮されます。
ホームセンターによっては、あらかじめ穴があいている有孔ボードを販売している店舗があります。そのような材料を使うのもおすすめです。
緩衝材の設置 硬めのスポンジで衝撃を吸収!
カメラの緩衝材として、洗車用のスポンジを使います。
収納ケースの底面に敷くので、カメラの重さに耐えられるものを選びましょう。
あまりにスポンジが柔らかすぎると、緩衝材としての役目を果たしません。
ある程度硬さのあるスポンジを選ぶのがおすすめです。
スポンジの裏に両面テープを貼って収納ケースの底面に固定します。
スポンジの裏は凹凸が付いていないものが、両面テープが貼りやすいです。
収納ケースの底面全体にスポンジを敷き詰めます。
外周面はこの後、立ち上がり部分にさらにスポンジを貼り付けるため、底面の外周側は多少隙間があっても問題ありません。
外周面の緩衝材として貼り付けるスポンジは、住宅の建具の隙間を埋める製品として販売されているものを利用します。
あらかじめ裏面が接着できるようになっているので、剥離紙を剥がすだけで済んでとても効率的です。
厚みはなるべく20mm以上のものを選んで購入しましょう。
外周面に貼り付けるスポンジは、なるべく底面のスポンジを押し付けるようにして外周面に貼り付けます。
カメラを置いたときに底面のスポンジは沈むため、なるべく押し付けながら外周面を貼ることで、底面のスポンジと外周面のスポンジに隙間ができにくくなります。
お手持ちのカメラの大きさに合わせて、外周面のスポンジは2~3段貼りましょう。
夏などの特に湿気が多い季節は、必ず吸湿材を入れるようにしましょう。
これで収納ケースが完成です。
撮影のため屋外に持ち出していますが、なるべく湿度が一定な屋内で使用しましょう。
木材のカットや組み立てが精度高くできていると、フタを閉めた時に「プシュー」と空気の抵抗を感じます。
そしてフタを開けるときも、フタが本体にくっついているかのような手応えを感じます。
もしそのような感覚がなければどこかしら隙間があるので、桐の吸湿性だけに頼らず、吸湿材も必ず併用しましょう。
自分のカメラに合わせた、吸湿性能の高い収納ケースを作ってみよう!
吸湿性の高い桐で作り、吸湿材も入れて置けるようにしておけば、湿度の高い季節も怖くありません。
そして自分のカメラの形状に合わせて緩衝材を詰めることによって、外部からの衝撃にも怯えなくて済みます。
湿気や衝撃から大事なカメラを守る収納ケースを、自分で作ってみるのはいかがでしょうか。
写真・文/アサノダイスケ
【Profile/アサノダイスケ】
秋田県在住アウトドア系フリーライター。オリジナルのキャンプギアを設計・製作するのが趣味。年間30泊以上キャンプを楽しんでおり、将来は山を購入して自分で切り拓き、キャンプ場を作って経営するのが夢。
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※この記事は2021年の記事を再編集して再掲したものです。