自然と暮らしやすさが調和する三重県
三重県は伊勢志摩の美しい海岸線や熊野古道など豊かな自然と歴史文化を併せ持ち、名古屋や大阪にもアクセスしやすい立地から移住先として年々注目度が高まっています。
実際、県外から三重県への移住者数は令和6年度(2024年度)に846人となり、前年度から約12%増加と9年連続で過去最多を更新しました。
移住相談件数も増加傾向で、地方移住やUIJターン(Uターン・Iターン・Jターン)を検討する20~50代の方にとって魅力的なエリアです。
本記事では、令和7年度(2025年度)に利用できる三重県および各市町の移住支援制度(補助金・支援金)の概要を、「概要」「申請期限」「支援金額」「おもな要件」の4項目で整理します。
また、就職支援情報や移住体験プログラム、移住相談イベント情報、さらに三重県に移住するメリット・デメリットや人気の移住先となっている市町村(神島、紀北町、菰野町、志摩市、津市、松阪市、御浜町)の特徴もまとめました。
地元三重へのUIJターンを考えている方はもちろん、地方での新生活を検討中の方もぜひ参考にしてください。
三重県の移住支援金・補助金制度
三重県では、移住やUIJターンを検討している人に向けて、さまざまな補助金・移住金を用意しています。
制度名 | 概要(対象者等) | 申請期限 | 支援金額 | おもな要件 |
---|---|---|---|---|
三重県移住支援金(UIJターン移住支援事業) | 東京23区在住者、または東京圏在住で23区に通勤する方が、三重県内へ移住し就業または起業した際に支給。 三重県内 23市町(名張市・いなべ市・木曽岬町・菰野町・朝日町・川越町を除く)で実施 |
転入後1年以内(令和8年1月末まで目安)/各市町窓口で申請 | 単身:60万円、2人以上世帯:100万円 ※18歳未満の子ども1人につき最大100万円加算 |
直近10年間で通算5年以上東京23区在住(または通勤)/移住先に5年以上定住意思/県・市町指定求人への就職、創業支援事業の利用 など |
三重県起業支援金 | 東京圏等から三重に移住し、新たに起業または事業承継・第二創業を行う方に、起業に必要な経費の一部を補助。 地域課題の解決に資する事業が対象 |
募集期間:令和7年8月5日~11月14日 | 補助率1/2、補助上限額200万円 | 令和7年4月1日以降に個人事業開業届または法人設立し代表となること/移住前1年以上県外居住など移住要件あり |
学生奨学金返還支援事業(三重県地域と若者の未来を拓く基金事業) | 三重県内に就業・定住することを条件に、大学などで借りた奨学金の返還額の一部を補助。 在学中の学生や県外在住の既卒者が対象 |
募集期間:令和7年6月3日~12月19日(150名募集) | 借入奨学金残額の1/4補助(上限100万円) | 令和7年3月31日時点で35歳以下/県内企業や団体への就職(起業含む)/日本学生支援機構の第一種・第二種奨学金が対象 など |
※ このほか、県内就職促進のための「就職活動往復交通費上限1.1万円+転居費用上限8.15万円」補助や、林業就業者への移住支援金(単身60万円/世帯100万円)など過年度実施の施策があります。令和7年度の実施有無・要件は各担当窓口で最新情報をご確認ください。
三重県での仕事探し:UIJターン就職支援と相談窓口
地方移住を考える際、「仕事探し」は無視できないポイント。三重県では、UIJターン就職を支援する窓口や情報提供が充実しています。
首都圏には「美し国みえ 移住相談センター」が東京・有楽町のふるさと回帰支援センター内にあり、三重へのUIターン就職や移住相談を専任スタッフが受け付けています。
また、大阪市内でも移住相談会が定期開催されており、対面やオンラインで気軽に相談可能。
三重県内の就職情報については、県が運営する「みえの仕事マッチングサイト」やUIターン向け求人サイト「みえU・Iターン就職情報」(おしごと広場みえ)などが活用できます。
実際、令和6年4月時点の三重県の有効求人倍率は全体で1.2倍と求人数が求職者数を上回っており、正社員に限定すると0.91倍で全国平均並みです。
製造業が盛んな北勢エリア(四日市市や鈴鹿市など)を中心に企業の人材ニーズは高く、農林水産業や観光業の求人も各地域で見られます。
UIJターン希望者向けに、県内企業とオンライン面接ができるイベントや首都圏での就職相談会も開催されていますので、「地方で仕事が見つかるか不安」という方もぜひ一度相談してみましょう。
三重県移住の相談窓口・就職支援サービス
美し国みえ 移住相談センター(東京有楽町)
三重県専属の移住・就職相談デスク。首都圏在住で三重への転職を考える方向けに、企業情報の紹介や個別相談を実施しています。
土日含め週6日体制なので、在職中でも利用しやすいです。
お問い合わせ先
東京都千代田区有楽町2丁目10−1
東京交通会館 8階 ふるさと回帰支援センター内
080-9512-509
受付時間
(月)(祝日)以外の平日10:00-18:00
mie@furusatokaiki.net
定休日 月曜日、祝日及び夏季・冬季休業
おしごと広場みえ(ジョブカフェ)
三重県内にある、若者向け就職支援拠点。
セミナーや模擬面接会のほか、UIJターン希望者にキャリア相談や企業紹介を行っています。
三重県津市羽所町700番地 アスト津3階
TEL 059-222-3309
受付時間
平 日 9:00〜18:00
第1・第3土曜 10:00〜17:00(就職相談のみ実施)
みえの求人情報サイト
県公式の「三重県版マッチングサイト」や、地域別の就職情報サイト(例:「南三重就活ナビ」「鈴鹿deはたらこっ!」など)で地元企業の求人を検索可能。
地域に根ざした魅力的な企業の情報を得られます。
三重県のお試し移住体験プログラム
いきなり移住するのは不安…という方に向け、三重県内の各地域では「お試し移住」や移住体験ツアーを積極的に実施しています。
実際に現地で暮らしを体験したり、先輩移住者や地元住民と交流できる貴重な機会です。
例えば、伊賀市では希望に応じて市内を案内する「オーダーメイド型移住体験ツアー」を随時開催中。
移住コンシェルジュが1日1組限定で、子育て環境や空き家物件巡りなど参加者の関心に沿ったコースを組んで案内してくれます。
また、熊野市では、市街地と海岸部に「熊野暮らし体験施設」を整備し、短期~長期の滞在拠点として提供しています。
移住希望者が数日~数週間滞在しながら仕事探しや住まい探しができる施設で、豊かな自然に囲まれた熊野の暮らしを実際に体験できます。
さらに、志摩市は子育て世帯向けのユニークな取り組みとして、「保育園留学(プチ移住)プログラム」を開始しました。
これは1~2週間、家族で志摩市に滞在し、子どもは地元の保育園に通園、親はテレワーク等で働きながら生活するというもの。
豊かな自然環境の中での子育てを実際に試せるとあって好評です。
そのほか、紀北町では移住希望者が町内の宿泊施設に滞在する際に、宿泊費を一部補助(1人1泊2,500円)する制度があります。
移住に向けた「お試し滞在」を経済面でも応援してくれる心強い制度です。
各市町の体験プログラムは募集時期や定員が限られる場合もありますので、興味のある方は早めに自治体HP等で情報をチェックしてみましょう。
三重県の移住相談会・イベント情報
令和7年度後半も、三重県や市町が主催する移住関連イベントが多数予定されています。
オンライン・対面相談会や移住フェアなど、移住前の情報収集に役立つイベントが目白押しです。
みえ移住フェア in 大阪(令和7年10月26日(日)開催)
三重をもっと身近に感じられる大型移住フェア。
大阪市のOMMビルに各市町の担当者や先輩移住者が集結し、暮らし・仕事・住まいの相談ブースや三重の文化を体験できるワークショップが行われます。
近畿圏にお住まいで三重に興味のある方はぜひ足を運んでみてください。
三重県移住相談会@大阪(2025年10月11日(土))
大阪市のふるさと回帰支援センター大阪窓口で開催される個別相談会。
1組あたり約1時間、三重県移住相談員がマンツーマンで対応します。
移住に興味はあるけど何から始めればいいか分からない…という初心者の方も歓迎。
事前予約制・参加無料なので気軽に相談できます。
オンライン移住セミナー「自分らしい暮らし×三重」シリーズ
三重県主催のZoomセミナー。
現役の地域おこし協力隊員や移住者をゲストに迎え、「地方での仕事の見つけ方」や「人との繋がり」など毎回テーマを変えて開催されています。
自宅にいながらリアルな体験談を聞けるとあって人気の企画です。
この他にも、名古屋市で開催の「地方の暮らしフェア」や東京・有楽町の全国移住フェアなど、三重県は各種イベントにブース出展しています。
最新のイベント情報は三重県移住ポータルサイトのニュース欄や、ふるさと回帰支援センターのウェブサイトで随時告知されています。
興味のあるイベントがあれば早めに申し込み、生の情報収集や相談のチャンスをぜひ活用しましょう。
三重県へ移住するメリット
三重県で暮らすことには、多彩なメリットがあります。ここでは移住者目線で感じられるおもなメリットを見てみましょう。
三重県へ移住するメリット:名古屋・大阪圏へのアクセスが良い
三重県は地理的に中京圏と関西圏の中間に位置し、都市部へのアクセスが良好です。
北勢エリア(四日市市・桑名市など)からは名古屋まで電車や車で1時間以内、伊賀エリアからは大阪方面へもアクセス可能で、「適度な田舎」と都市部の利便性を両立できます。
都会への通勤・通学はもちろん、大きな買い物やレジャーにも行きやすいため、地方暮らし初心者でも不便さを感じにくいでしょう。
三重県へ移住するメリット:生活コストが比較的低め
三重県の物価や住宅コストは、首都圏に比べると抑えめです。
例えば賃貸住宅の家賃相場を見ると、単身者向け間取りの場合で県平均約4.3万円とされています。
主要都市の四日市市や津市でも5~6万円台で物件が見つかり、東京23区の平均家賃(7~8万円台)より月数万円安い水準です。
土地や中古住宅の価格も全般に手頃で、広い間取りの家や庭付き物件も入手しやすく、地方ならではのゆとりある住環境を実現できます。
また、食品や日用品の物価も大都市より若干低めと言われ、生活費の負担を軽減できる点は魅力です。
三重県へ移住するメリット:豊かな自然と観光文化を身近に感じられる
三重県には海・山・川の大自然が揃い、季節ごとのアウトドアやレジャーを満喫できます。
世界遺産の熊野古道や伊勢神宮を始め、歴史文化や伝統行事も身近に感じられる土地です。
熊野市など南部は温暖な気候で冬も過ごしやすく、海山の幸にも恵まれています。
こうした自然・文化環境の中で子どもを育てられることは大きなメリットで、「都会では得られないゆったりした暮らしができる」と移住者からも好評です。
観光地が多いため地元住民も外からの人に慣れており、地域の人柄があたたかいのも暮らしやすさにつながっています。
三重県へ移住するメリット:移住支援制度や子育て支援が充実
三重県の移住支援金制度では子育て世帯加算が手厚く、18歳未満の子ども1人につき最大100万円も支給されるなど全国トップクラスの優遇があります。
また、県全体で「子育て家庭応援クーポン」を発行し、協賛店での割引サービスを受けられる制度も展開。
市町ごとにも医療費助成や給付金、家賃補助、空き家改修補助など様々なメニューが用意されており、公的サポートが手厚い点は大きな安心材料です。
こうした行政の支援が充実していることは、三重県に移住する大きなメリットと言えるでしょう。
三重県へ移住するメリット:多様な産業と働き口がある
三重県は北勢の工業地帯から中南勢の商業・サービス、伊賀の伝統工芸、東紀州の農林水産まで産業が多様です。
具体的には、自動車関連や化学などの製造業が盛んな一方、伊勢志摩では観光業、熊野や南伊勢では林業・漁業も盛んで、地域によって様々な仕事の選択肢があります。
共働き率が高めで女性の就業機会も比較的多く、若い移住者がUターン就職するケースも増えています。
さらに、近年はテレワーク普及により、「都市の仕事×地方暮らし」を実践するリモートワーカーも増えつつあります。
自分に合った働き方を選びやすい点も、三重県移住の魅力でしょう。
三重県への移住デメリットと注意点(失敗しないためのコツ)
一方、三重県での暮らしには留意すべき点やデメリットもあります。
事前に把握しておくことで、移住の失敗を防ぎましょう。
三重県への移住デメリット:公共交通の利便性に限りがある
都市部を除き、三重県内の移動は基本的に車が前提になる地域が多いです。
鉄道やバスが通っていない町・集落もあり、日常の買い物や通院などで自家用車がほぼ必須となるケースがあります。
特に東紀州など南部エリアは生活圏が広く、車がないと不便に感じるでしょう。
免許を持っていない場合や高齢で運転が難しい場合は、住むエリアを慎重に選ぶか代替手段(デマンドタクシー等)を考える必要があります。
「移住したが交通手段がなく困った…」とならないよう、車の手配や運転の練習など準備をしておくことをおすすめします。
三重県への移住デメリット:台風・豪雨など自然災害リスク
三重県は太平洋に面しており、台風や豪雨の影響を受けやすい地域です。
また、沿岸部では南海トラフ巨大地震に伴う津波リスクも指摘されています。
移住の際はハザードマップを確認し、できるだけ災害リスクの低い場所を選ぶことが重要です。
平時から避難経路を確認したり非常備蓄をするなど、防災意識を持った暮らしが求められます。
自然の恵みと隣り合わせである以上、災害対策に手間がかかる点はデメリットと言えるでしょう。
三重県への移住はおすすめ?どんな人に向いている?
総合的に見て、三重県への移住は自然環境と程よい利便性の両方を求める人に特におすすめできます。
具体的には、次のような方々に向いているでしょう。
三重県への移住をおすすめする人:子育て世帯・ファミリー層
三重県への移住は、緑と海の恵みを享受できる豊かな環境でのびのび子育てしたい、子育て世帯・ファミリー層におすすめです。
待機児童ゼロを達成した地域(松阪市など)もあり、医療費助成や給食費無償化など自治体ごとの子育て支援も充実しています。
海や山での体験学習施設も多く、自然の中で子どもを育てたいという願いが叶えられるでしょう。
三重県への移住をおすすめする人:地方出身のUターン希望者
「やっぱり地元の近くで暮らしたい」と考える三重県出身者や近隣県出身者にも、地元に根ざした企業で働きながら家族のそばで生活できるチャンスがあります。
先述の奨学金返還支援など若者のUターンを後押しする制度もあるため、金銭的ハードルも下がっています。
地元のあたたかさに触れながら、安心感のある暮らしを取り戻したい方に向いています。
三重県への移住をおすすめする人:リモートワーカー
都市の企業に勤めつつテレワークで働ける人にとって、三重の暮らしやすさは大きな魅力です。
自宅から海が見える志摩の町や、山あいで鳥の声を聞きながら仕事ができる環境は、リモートワーカーにとって理想的でしょう。
高速ネット環境の整備が進んだ地域も多く、二拠点居住や週末田舎暮らしの候補地としても人気が高まっています。
三重県への移住をおすすめする人:地方での起業・就農に挑戦したい人
観光業や農業など、自分の手で地域資源を活かしたビジネスをしたい人にも三重は狙い目です
例えば伊勢志摩でゲストハウスを開業したり、御浜町でミカン農家を継いだりといった地方ならではの起業機会があります。
県や市町の起業支援金、就農支援策を活用すれば、資金面・技術面でバックアップも得られるため、「地方で新しいチャレンジをしたい!」という前向きな方にはピッタリでしょう。
三重県への移住をおすすめする人:アクティブシニア・セカンドライフ希望者
定年後は穏やかな環境で過ごしたいというシニア層にも、三重の温暖な気候や温泉地の多さは魅力的です。
海辺で釣り三昧の日々を送ったり、田舎で菜園を楽しむ悠々自適な暮らしが実現できます。
ただし車移動や医療アクセスなど考慮は必要なので、比較的市街地に近いエリアや交通利便性の高い街を選びましょう。
三重県内で人気の移住先エリアと地域の特徴
最後に、三重県への移住先として人気の市町村をいくつかピックアップし、その魅力をご紹介します。
自治体ごとに支援制度や暮らしの特徴がありますので、ぜひ比較検討の参考にしてください。
三重県内で人気の移住先:神島(鳥羽市)
三重県最東端、伊勢湾口に浮かぶ離島が鳥羽市の神島(かみしま)。
周囲4kmほどの小さな島で、三島由紀夫の小説『潮騒』の舞台としても有名です。
島内には白亜の神島灯台や独特のカルスト地形が見られる「監的哨跡」など観光スポットも点在し、豊かな自然と伝統文化が息づいています。
人口約300人ほどの小さな集落ですが、島ならではの人情味ある暮らしが魅力で、「離島でスローライフを送りたい」「海を眺めて暮らしたい」という方には憧れの移住先でしょう。
神島(鳥羽市)の移住支援
鳥羽市全体で見ると、子育て支援として中3まで医療費無料や「とばっ子カード」で協賛店割引など移住者応援メニューが充実しています。
また、若者が市内で住宅を新築する際の奨励金支給や、移住世帯の水道基本料金1年間無料といったサポートもあり、離島暮らし初心者でも安心です。
神島へは鳥羽港から定期船で約40分とアクセスも比較的良いため、島暮らし入門にはうってつけのエリアです。
三重県内で人気の移住先:紀北町(きほくちょう)
紀北町は三重県の東紀州地域に位置する町で、熊野灘に面した海沿いと山林が広がる自然豊かな田舎町。
透明度の高い海では磯釣りやダイビングが楽しめるほか、内陸には清流や滝、美しい棚田風景もあります。
JR紀勢本線で名古屋方面からのアクセスも可能で、田舎過ぎない程よい距離感が魅力です。
紀北町の移住支援
紀北町は移住者受け入れに積極的で、「紀北町で暮らそう」という移住用ガイドブックを発行しているほか、体験ツアーやオンライン相談を随時開催しています。
支援制度も手厚く、東京圏からのUIターン者に最大100万円の移住支援金(国の制度)を交付するほか、町内への移住下見宿泊費を補助(1泊2,500円/人)する制度もユニークです。
さらに、空き家バンク経由で住宅を取得・改修する際の補助金や、新婚世帯への住宅・引越費用補助など、若い世代が移り住みやすい環境を整えています。
海と山の両方を満喫できるスローライフに憧れる方は、ぜひ紀北町を候補に入れてみてください。
三重県内で人気の移住先:菰野町(こものちょう)
菰野町は三重県北部、湯の山温泉や御在所岳などで知られる観光・リゾートエリアです。
町内には高さ1,212mの御在所岳がそびえ、ロープウェイや登山で山頂からの絶景が楽しめるほか、麓には名湯・湯の山温泉郷があります。
キャンプ場やアウトドア施設も多く、週末は自然アクティビティを満喫できる環境です。
一方で町の東部は四日市市に隣接しており、大型商業施設や医療機関へのアクセスも良好。
近鉄線で名古屋方面へ通勤する人も多く、暮らしやすいベッドタウンとしても人気が高まっています。
菰野町の特産品はお茶やブランド豚など農業も盛んで、移住して農園を始める人もいます。
また、町内にある複合温泉リゾート「アクアイグニス」はスイーツやグルメも楽しめる人気スポットで、移住後にリゾート施設で働くという選択肢もあります。
住宅宅地価格が比較的安価で、マイホームを構えやすいのもメリットです。
自然と温泉に癒やされながらも生活の利便性を確保したい方にとって、菰野町は魅力的な移住先と言えるでしょう。
菰野町の移住支援
菰野町は冒頭で紹介した単身で60万円、2人以上の世帯で100万円の移住支援事業の対象地域です。
そのほかにも、町内には放課後児童クラブ(学童クラブ)、ファミリーサポートセンター、地域子育て支援センターなど子育てを支援する施設が点在しており、子どもが小さいファミリー層でも安心して暮らせるでしょう。
三重県内で人気の移住先:志摩市(しまし)
志摩市は伊勢志摩国立公園の南部に位置し、英虞湾(あごわん)に大小の島々が浮かぶ風光明媚なエリア。
2016年の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の開催地としても知られ、真珠養殖や海女文化など海と共にある暮らしが色濃い土地柄です。
マリンスポーツ好きや釣り愛好家にはたまらない環境で、都会から移住して漁師見習いになる人もいるほど。
都会の喧騒を離れ、穏やかな海に囲まれたスローライフと創造的な暮らしを求める方に志摩市はおすすめです。
志摩市の移住支援
志摩市は空き家バンクの利活用とリノベ支援に力を入れており、空き家購入者への改修費補助や家財処分費補助などを用意しています。
そのため、古民家を購入してカフェに改装するなど、アグレッシブな移住者も増えています。
また、子育て世帯への支援も積極的で、保育料・給食費の無償化や放課後児童クラブの充実など安心して子育てできる環境が整っています。
冒頭で紹介した「親子でお試し移住(保育園留学)」の取り組みも志摩市ならではの取り組みです。
三重県内で人気の移住先:津市(つし)
津市は三重県の県庁所在地であり、中勢エリアの中核都市です。人口約27万人と県内最大規模で、ショッピングモールや医療施設、大学など都市機能が充実しています。
新幹線こそ通っていませんが近鉄特急で名古屋まで約50分、大阪難波へも直通電車があり、交通の便も良好。
実際、津市へのUIターン移住は毎年増加傾向にあり、三重県出身者が家族と戻ってくるケースも多いようです。
「地方暮らしに興味はあるが、あまり不便なのは困る」という方には津市のような中核市での移住が最適でしょう。
また、津市は公園や児童館も多く、教育環境も整っています。
住宅は郊外に行けば庭付き一軒家も手頃な価格で見つかり、都市的な便利さと地方のゆとりを両立できる点で、幅広い世代におすすめできる移住先です。
津市の移住支援
津市は仕事・子育て・住まい支援のバランスが良く、企業誘致や産学官連携が進み雇用機会が豊富なうえ、UIJターン就職者には市独自の奨励金(津市出身者が市内就職した場合に5万円支給)もあります。
また、東京圏からの移住支援金ももちろん利用可能です。子育て面では待機児童の解消に官民で取り組み、「子育てしやすいまち」の評価を得ています。
三重県内で人気の移住先:松阪市(まつさかし)
松阪市は津市の南に隣接する城下町で、全国的に有名な松阪牛の産地。
かつて商人の町として栄えた歴史があり、情緒ある街並みと新興住宅地が調和しています。
名古屋・大阪双方へのアクセスが可能で、企業誘致も活発なため工業団地や物流拠点も多く、働く場に恵まれた地方都市と言えます。
人口は約16万人で医療福祉施設も整い、生活インフラに大きな不自由はありません。
市街地から少し離れると田園や山里が広がり、週末農業や家庭菜園を楽しむにも絶好の環境です。
松阪牛を育てる畜産農家に弟子入りして移住する人もいるほど、地域産業に根差した暮らしにも挑戦できます。
都会すぎず田舎すぎない程よい規模感で「地方暮らしの幸福度が高い街」として、各種ランキングでも松阪市は上位に名を連ねています。
歴史ある落ち着いた町で、安定した生活基盤を築きたい方におすすめです。
松阪市の移住支援
松坂市では、東京圏からの移住者に最大100万円の支援金を用意しています。
また、松阪市は子育て支援にも力を注いでおり、2023年度には松阪地域(1市3町)で待機児童ゼロを達成。
第3子以降の保育料無料化や、出産祝い品の贈呈、子育て世帯向けの家賃補助など、多子世帯に優しい制度も充実しています。
三重県内で人気の移住先:御浜町(みはまちょう)
御浜町は三重県南部、熊野エリアに位置する人口約9千人の町。
熊野灘に面し、一年中みかんがとれる「年中みかんの町」として知られます。
温暖多雨な気候を活かした柑橘栽培が盛んで、段々畑に広がるみかん山の風景は御浜町ならではの光景です。
町全体が緩やかな丘陵地帯にあり、海岸線には全長20km超の七里御浜海岸が続いており、都会の喧騒とは無縁でスローな時間が流れ、「第二のふるさと」に選ぶ移住者も増えています。
海と山に囲まれた環境で地域の人々もあたたかく、子育て中の方からリタイア世代まで穏やかに暮らせるでしょう。
釣りやアウトドア好きには一年中楽しみが尽きない土地でもあります。
都会で消耗した心身を癒やし、自給自足に近い豊かな暮らしを送りたい方に御浜町はピッタリです。
御浜町の移住支援
御浜町は若者定住にも力を入れており、みかん就農希望者への支援制度を用意しています。
具体的には、みかん農家を目指す移住者に対し研修や生活支援金を提供し、就農から経営までバックアップするものです。
農業未経験でも挑戦しやすく、実際に都市からIターンしてミカン農家になった20代夫婦など成功例も出ています。
また、結婚・出産・子育て支援も手厚く、新婚世帯への住宅新居費補助や保育料軽減策などを整備しています。
支援金や補助金を活用して三重県で豊かな移住ライフを
以上、三重県の移住支援制度と地域の魅力について詳しくご紹介しました。
自然環境の良さ、生活コストの低さ、そして行政や地域の手厚いサポートにより、三重県は移住先としてますます注目を集めています。
ぜひ本記事の情報や各種リンクを活用しながら、理想の移住プランを描いてみてください。