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日本国内で涼しい県に移住を考えている人へ 東北地方のリアルな生活実態 

日本国内で涼しい県に移住を考えている人におすすめの東北地方

厳しい暑さを感じる日が多くなってきている、昨今の夏。「暑いのが苦手だ」という方にとっては、夏は過ごしにくい季節でしょう。

夏を快適に過ごす場所を求めて、移住を検討している方も少なくないようです。

そんな時に候補に上がるのは、北日本である東北地方や北海道ではないでしょうか。今回は、仙台市在住の筆者が、東北地方の夏の過ごし方のリアル事情について、実生活の経験を交えてご紹介します。

日本の中でも涼しい東北地方、近年の夏のエアコン事情

東北地方は涼しいから夏場でもエアコンはほとんど使わない、と考えている方も多いようですが、実際は違います。筆者の幼かった頃は、確かにエアコンを何台も設置している家庭は少なく、扇風機で暑さをしのいでいた家庭が多かった記憶があります。

しかし、今では小学校、中学校など学校施設にもエアコンが設置され、稼働しないと学業に支障が出るような暑さの日も多いのが現状です。

野外での遊びや活動は、熱中症対策のために中止になったり、中止にならなくても注意を頻繁に呼びかけたり。このような状況は、北日本以外の地域と変わらないでしょう。

しかし、エアコンの稼働日数が他地域に比べて少ないのは事実です。8月末にもなると朝晩肌寒い日も多くなることから、エアコンを稼働させる機会はかなり少なくなります。

地形と涼しさの関係

東北地方といっても、県によって若干気候の違いがあります。

例えば、山形県は盆地になっていることから、日本の暑い地域ランキングに度々登場するほどの暑さを記録します。「東北は涼しい」という概念は、山形県にはあてはまらないでしょう。

隣の県である宮城県仙台市が25℃前後の時に、山形県山形市では35℃以上になっていることもあるからです。

涼しい県を求めて東北地方への移住を検討する場合、盆地は気温が上がりやすい特性があることを考慮するようにしましょう。

日本では比較的涼しい県と言われる宮城県の天気

東北地方と言えば、記憶に新しいのが東日本大震災です。

筆者の住む宮城県仙台市では東日本大震災以降、海岸の防潮林が消失したことにより霧が発生する日が多くなったと言われています。

「杜の都仙台」と呼ばれるほど、街中にはたくさんの木々をみることができますが、湿った風が海から流れ込む梅雨や夏には、霧や雲に覆われる日も多いことから「霧の都」と呼んでしまう地元民もいるほどです。

仙台市でカラッと晴れた夏の空を見られる日数は少なく、夏を存分に味わいたい方にとっては少し物足りなさを感じるかもしれません。

涼しい東北地方にも猛暑日ある!県民はどう過ごしてる?

日数は少ないものの、東北地方でも真夏日や猛暑日があります。

そんな天候の日には、川や海、プールなどの水遊びスポットが家族連れの地元民で賑わいます。

東北地方には、観光地化されてない自然が残された海水浴場も多いので、ゆっくりと海を楽しむことができます。

海に入っても寒くならない日はそう多くはありませんが、波打ち際で遊んだり、夏の日差しを浴びた水面を眺めたりするだけでも心が癒されます。

また、冬が長い東北地方には、豊漁や豊作を願った伝統的で魅力的な祭りが数多く残っています。8月上旬から開催される祭りが多く、県外からの観光客も増える時期なので、街全体が賑います。

地域ごとに独自性のある夏祭りに参加するのも、東北の短い夏の楽しみ方のひとつですよ。

夏は涼しくても…冬は地域ごとの積雪量に注意

宮城県仙台市は、積雪量も少なく東北地方の中でも比較的過ごしやすい地域です。

しかし、宮城県でも北部や山間部では1メートルを超える積雪のある地域もあります。夏の暑さが厳しい東北地方の盆地周辺は、冬の積雪量も多いのが特徴です。

移住候補地として東北地方を考えた場合は、夏の過ごしやすさと冬の寒さの両方を考慮するといいでしょう。

涼しい県への移住を考えているなら東北地方がおすすめ

東北地方は、夏の気温は東日本、西日本とほとんど変わりません。しかし、真夏日や猛暑日の日数が比較的少ないことと、夏が短いことが特徴です。

東北地方ではお盆が明けた頃から朝晩涼しくなることも多く、一気に空気が秋めいてきます。一年のほとんどを長袖で過ごす地域でもあるので、暑さが苦手な方は、ぜひ移住の候補地としてご検討ください。

【PROFILE/さとう あい】

宮城県仙台市在住の料理家。薬膳料理教室の運営や、レシピ提案などのフードコーディネーター業をする傍ら、ライターとしても活動中。やんちゃ盛りの2児の母であり、子どもと海や川、山などアウトドアへ出かけ、休日は自然の中で遊ぶのが日課。

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