発売直後に売り切れ続出!いま話題のバンドック「アルミケトル」
コストパフォーマンスの高さに定評があるバンドックから、まったく新しいタイプのケトルが発売されました。それが今回レビューをおこなう「アルミケトル」。コンパクトで四角いフォルムが可愛らしい、アウトドア用のケトルです。
発売前にSNSの公式アカウントから情報が公開されており、多くのキャンパーたちが心待ちにしていた話題のアイテムでもあります。アルミケトルの特徴はなんといっても、メスティンに収納できること。
バンドックが販売する「アルミクッカー M」のほか、トランギアのメスティンにもスッポリ入ります。
これまで使っていたメスティンに、ケトルの機能をプラスワン。キャンプ飯の可能性を広げてくれそうな、ワクワクに満ちたアイテムです。気になるトランギアのメスティンとの相性を中心に、使い勝手を確かめてみました。
バンドック「アルミケトル」をきれいに収納するにはひと工夫必要
まずは、そのままの状態で収納できるかをチェック。するとメスティンのフタが完全には閉まりませんでした。アルミケトルのフタに備わったつまみが邪魔をし、メスティンのフタが数ミリ浮いている状態です。アルミケトルのフタを取り外して横にずらしておくか、アルミケトル本体のなかに入れておく必要があります。
また、メスティンに入れられるということは、逆にそれまでメスティンのなかに収納していた道具が入らなくなる可能性も。最適なスタッキングの方法をあらためて探す必要があります。
筆者はメスティンのなかにカトラリーや火吹き棒などを入れていましたが、そのうちの半分くらいはアルミケトルと一緒に収納できました。
アルミケトルに入ったのは、小型のシングルバーナー、ライター、折りたたみナイフ。あとはアルミケトルとメスティンの隙間に、箸やフォークが入りました。
道具を必要最低限にとどめれば、なんとかすべて収納できます。
バンドック「アルミケトル」の容量は350ml
メーカーが公表しているスペックによると、容量は350ml。メスティンに収納できる強みがある反面、容量が小さいのは当然のこと。そのぶん用途が限られることを、考慮しておかなくてはなりません。
たとえば、お手軽な食事の代表格であるカップ麺。350ml以上のお湯が必要なカップ麺も多いため、パッケージの記載をしっかりチェックする必要があります。
参考として「日清 カップヌードル」を作るのに必要なお湯の量は300ml。となると、これより大きな容器に入ったカップ麺はちょっとあやしいところ。
いっぽうで、パスタ入りのカップスープや、インスタントの味噌汁などを作るには十分な容量です。メインの料理はメスティンで作り、もう一品汁物をプラスするといった使い方がピッタリです。
バンドック「アルミケトル」お湯の出かたはイイ感じ!コーヒーの抽出もOK
コーヒー1杯に必要なお湯の量は150mlほど。1度に2人分のコーヒーを作れます。そしてこのアルミケトル、コーヒーの抽出において意外なほど使いやすく感じられました。お湯を細く注ぐのが簡単で、ゆっくりと濃く抽出できます。
さらに、どれだけ傾けてもフタが落下しません。フタのつまみだけを持ってみると、この通り。個体差はあるかもしれませんが、ピッタリとはまっていることがわかります。大きく傾けるとフタがカランと落ちるケトルも多いなか、これは素晴らしい!
運搬中にカチャカチャと鳴らない点も、無視できないメリットです。
バンドック「アルミケトル」は小型のシングルバーナーとの相性◎
アルミケトル本体のサイズが小さいため、同じく小さめのガスバーナーとの相性が最高です。容量350mlということで、重くなりすぎてバランスを崩すこともありません。
今回使用してみたシングルバーナーは、スノーピークの「ギガパワーストーブ 地」。アルミケトルの底のくぼみに、きれいにおさまる状態にセットできました。
底面が長方形に近い形のため、ゴトクとの位置関係が分かりやすい点もGOOD!不安感なく、安全に使用できます。
バンドック「アルミケトル」はメスティンを持っていなくてもメリットがある
バンドックのアルミケトルの最大の特徴は、メスティンに収納できる点。しかしメスティンを持っていない人にとっても、この製品を選ぶメリットがあります。そのメリットとは、きわめて高い携帯性。
一般的な丸い形状のケトルとくらべて、バッグやコンテナに収納した際にデッドスペースが生じにくいのがポイントです。
「ケトルを持っていきたいけど、スペースに余裕がなくて諦めた」
そのような経験がある人こそ、アルミケトルが持つ携帯性の高さが魅力的に感じられるはずです。
バンドック「アルミケトル」はこんな人におすすめ!
いいところも、ちょっと気になるところもある、バンドックのアルミケトル。メスティンを持っている、持っていないにかかわらず、以下のような人におすすめです。
・容量350mlでも大丈夫
・奇抜で面白みのあるギアが欲しい
・荷物を増やすことなくケトルを取り入れたい
容量が少なめであるだけに、たしかに使い道は限定されます。しかしその懸念点を上まわる魅力があることも、間違いありません。
それはコンパクトかつスクエアな形状がもたらす携帯性の高さであったり、所有欲をかき立てる面白い外見であったり。思わず手に取りたくなってしまう、不思議なオーラをまとっているように感じられます。
いつものキャンプ用品に取り入れることで「なにかちがう楽しみが生まれるのでは」と期待できる。バンドックのアルミケトルは、そんな未知の可能性を感じさせてくれるアイテムでした。
バンドック アルミケトル 商品詳細
サイズ:約15.5×8.5×6.2cm
重量:約105g
容量:350ml
素材:アルミニウム、フェノール樹脂
価格:3,850円(税込)
写真・文/斎藤純平
【Profile/斎藤純平】
キャンプ、バイクツーリング、スキューバダイビングを趣味とするアウトドアライター。加えてこれから狩猟を始めようかと画策中。何をするのにも基本的にすべて一人で、キャンプもツーリングも思い立ったら即出発。読み手にとって本当に役に立つ情報を発信します。
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※この記事は2022年の記事を再編集して再掲したものです。