ついに今年もこの時期が来た!
イワナやヤマメなどが生息する渓流は、釣りをしても良い時期、してはいけない時期が決められています。
基本的に12〜2月は、全国的に禁漁の期間です。イワナ・ヤマメ釣りを楽しみにしている人にとって、悶々とした気持ちで過ごす時期でもあります。
その禁漁の期間が終わり、4月1日に渓流釣りの解禁を迎えた青森県で、今年初となるイワナ・ヤマメ釣りに挑戦しました。
向かった先は奥入瀬渓流とその周辺の川。奥入瀬渓流といえば、その美しい景観を求めて多くの観光客が訪れる、青森県有数の観光スポットです。
当日の気温は日中でも10℃ほど。まだ気温が低いため、魚の活性はあまり高くないと予想されます。結果はいかに……。
遊漁券は「FISH PASS(フィッシュパス)」アプリで購入
川で釣りをする場合、遊漁券(ゆうぎょけん)を購入しなければなりません。(※遊漁券が必要ない川もあります)
遊漁券とは川で釣りをするための許可証のようなものであり、全国各地の川を管理している漁業協同組合(漁協)が発行しています。
この遊漁券を購入するために、これまでは釣具店やコンビニなど、遊漁券を販売している一部の店舗まで足を運ぶ必要がありました。
しかし今は、スマートフォンのアプリで簡単に購入できます。今回使用したのは、FISH PASSというアプリ。
遊漁券の購入のほか、自分の位置情報を利用した釣り場検索など、釣り人をサポートする機能がいくつも盛り込まれている便利なアプリです。
支払い方法はクレジットカード・コンビニ決済・ネット銀行決済のいずれかを選択できます。
クレジットカードを登録するとアプリだけで遊漁券の購入が完結するので、たとえば川の状況を確かめてからその場で購入することも可能です。
遊漁券をまだコンビニなどで購入している方は、ぜひ一度使ってみてください。
操作がシンプルなので、スマートフォンの操作に自信がない方でも簡単に扱えます。
奥入瀬渓流で釣り開始!ヒットするも……
午前10時にポイントに到着し、さっそく釣りを開始しました。使用した竿は4.5mの万能竿。エサはあらかじめ買っておいたミミズです。
魚がいそうなポイントを見つけては糸をたらし、当たりがなければまたポイントを探して糸をたらすの繰り返し。
狙い目は少し深さがあり、流れがゆるやかになっている場所です。魚はそういった場所で、エサが流れてくるのを身をひそめて待っています。
そして釣り開始から1時間が経過したとき、ついに1回目のヒット! 水中を暴れまわる魚も、はっきりと見えました。
しかし竿を立てて魚が水面から10cmほどの高さまで上がったとき、針が外れて「ボチャン」という音とともに逃げてしまいました。針のかかりが浅かったようです。
見たところなかなかのサイズ。残念ではあるものの、とりあえずヒットがあっただけで、だいぶ気持ちがラクになりました。
ついに今年最初のイワナをゲット!
逃した魚をどうしてもあきらめられず、同じ場所で粘ることにしました。そして20分ほど経過した時点でようやくヒット。
今度は逃げられないように、しっかり竿を立てて針を食い込ませます。
慎重に、かつスピーディーに魚を釣り上げ、ネットで捕獲。ついに最初の1匹を手に入れました。
釣れたのは目当てのイワナ。サイズも26cmとなかなかの良型です。先ほど逃した魚で間違いありません。
ほんの数秒の緊張状態から解放され、安堵で心が満たされるのを感じます。
約半年ぶりに味わう喜び。わざわざ遠くまで出かけて釣りをするのは、この瞬間があまりに気持ち良いからです。
釣れたイワナはドライネットに入れて生かしておき、そのまま釣りを続けます。
渓流釣り終了!釣果は……
良型のイワナが釣れたことで期待感が高まり、ポイントを次々に渡り歩きます。
しかし昼に釣れた1匹を最後に、残念ながらヒットはありませんでした。そして午後3時に釣りを終了。
終わるにはまだ早い時間ですが、バイクで来ていたためここで切り上げます。なぜならまだ暖かいうちに終わらないと、帰りがつらいからです。
とりあえず1匹釣れたので、これで良しとしました。
釣りのあとは奥入瀬渓流を散策
せっかく奥入瀬渓流に来たのだから、釣りをして終わるのはもったいない!
ということで、そのまま奥入瀬渓流を散策することにしました。奥入瀬渓流は川沿いに歩道が整備されているので歩きやすく、子どもからお年寄りまで気軽に散策できます。
そこには苔むした岩肌や樹木が作り出す自然の造形美があり、スタジオジブリの映画「もののけ姫」の世界観を思わせる神秘的な空間が広がっています。
遠方から釣りをしに訪れる際には、ぜひこの景観を楽しむための時間も確保してください。川沿いに道路があるので、ドライブやサイクリングをするのにも最高の環境です。
釣った魚は塩焼きで!
釣ったイワナは定番の塩焼きにして食べました。全長26cmともなるとなかなか食べ応えがあり、イワナ特有のワイルドな味わいに、釣れたときの気持ちが呼び起こされます。
たかが1匹、されど1匹。その1匹を手にする瞬間は、何度経験しても興奮するものです。
渓流釣りの経験がない方、釣り自体やったことがない方は、ぜひ挑戦してみてください。
海釣りほど簡単には釣れませんが、自然と一体になる感覚や、変化が大きいシチュエーションを攻略する楽しさを味わえます。
写真・文/斎藤純平
【Profile/斎藤純平】
キャンプ、バイクツーリング、スキューバダイビングを趣味とするアウトドアライター。加えてこれから狩猟を始めようかと画策中。何をするのにも基本的にすべて一人で、キャンプもツーリングも思い立ったら即出発。読み手にとって本当に役に立つ情報を発信します。
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