無印良品の収納ボックスにテーブルの機能をプラス
キャンプ用品をまとめるのに便利な収納ボックスが、あの無印良品から販売されています。
商品名は「ポリプロピレン頑丈収納ボックス」。ほかのメーカーが販売している同サイズのものより、安く購入できる商品です。
そのまま使用しても十分便利なアイテムですが、このタイプの収納ボックスには定番のカスタムが存在します。
収納ボックスのフタを裏返し、テーブルとして使用できるようにするカスタムです。
非常に実用的なカスタムであるうえ、好きな色に塗装して個性を出す楽しさがあります。
今回は無印良品の収納ボックスが持つ、清潔感のある雰囲気を崩さないよう、爽やかなカラーリングのテーブルを製作しました。
使用した材料・道具
【材料】
- 杉板(幅9×厚さ1.4×長さ91cm)5枚
- 角材(幅3×厚さ3×長さ91cm)2本
- 塗料(ダイソー ナチュラルミルクペイント 「ナチュラルベージュ」・「スモーキーブルー」)
塗料には水性と油性のものがありますが、水性をおすすめします。
水性塗料にはシンナーが含まれていないためイヤなにおいがせず、作業中に気分が悪くなることが少ないからです。換気をすれば屋内でも気軽に使用できます。
【道具】
- ノコギリ
- はけ(2個)
- トレー
- ヤスリ(♯60・♯240・♯800)
- ラップ
- 鉛筆
- メジャー
塗料を塗るための「はけ」は、使用する色の数だけ用意しましょう。塗料を3種類使用するのであれば、はけが3本必要です。
【全6工程】キャンプ用テーブルの作り方
1.角材をフタの横幅にあわせてカットする
角材はフタの横方向に橋渡しして、テーブルの天板を支えるためのパーツです。
フタの横の長さをメジャーで測り、その長さどおりにカットします。無印良品の「ポリプロピレン頑丈収納ボックス 特大」の場合、横の長さは76cm(実測値)でした。
角材に鉛筆で印をつけてからカットします。76cmの角材が2本できたら完了です。
2.杉板をフタのサイズにあわせてカットする
続いてテーブルの天板となる杉板をカットします。杉板は角材と交差するように並べるため、フタの縦の長さをメジャーで確認。
そしてフタの縦の長さと同じ、38cmの杉板を9枚作ります。
カットした杉板は、9枚のうち7枚まで並べられます。残った両端は幅が7cmしかないうえに角が丸いので、幅9cmの杉板はそのままの状態では入りません。
そのため2枚の杉板は、縦にカットして幅7cmに。
さらにフタの形状に合わせて角の部分をノコギリで切り、♯60のヤスリで丸くします。
何度もフタにはめてみながら、形を少しずつ整えていきましょう。
3.カットした杉板と角材をヤスリがけする
ノコギリでカットしただけの状態では、杉板と角材の長さにばらつきがあります。それらの長さが均一になるように、♯60のヤスリで調整しましょう。
長さがそろったら、♯240のヤスリで杉板と角材の表面全体を整えます。ささくれや尖っている部分をなめらかにすることが目的です。
ささくれで手をケガしないように気をつけながら作業しましょう。
塗装をせずに天然木ならではの風合いを楽しみたいという方は、これで完成となります。
色を変えてみたくなったら、以降の行程でおこなう塗装にチャレンジしてください。
4.杉板・角材に塗料を塗る
杉板と角材のヤスリがけが終わったら、いよいよ塗装の工程です。屋内で作業する場合は、換気をしっかりおこなってください。
塗料を入れるトレーは、あらかじめラップで包んでおきましょう。塗料がトレーに直接触れないため、洗う手間が省けます。
トレーに入れた塗料を少しずつ取り、ムラが出ないよう気をつけながら塗ります。失敗しないためのコツは、ベットリと厚塗りせず、薄く塗り重ねることです。
1度塗った場所が完全に乾燥してから塗り重ねることで、綺麗に仕上がります。
すべて塗り終わってから1時間ほど経つと、ほぼ完全に乾燥します。指で触れてもベタつきを感じない状態になったら、次の行程に進みましょう。
5.塗料が乾いたらヤスリで仕上げる
塗料を塗っただけの段階では、表面がざらついています。そのままではテーブルとしての使用感が悪いので、♯800のヤスリで表面をなめらかに整えましょう。
表面を削りすぎると木の地肌が出てしまうので、力を入れずに軽く磨く程度に抑えます。
すべてのパーツの表面が、スベスベとした手触りになったらOKです。ヤスリがけしたあとにタオルで磨くと、表面がさらになめらかに仕上がります。
6.フタにしっかり収まったら完成
仕上げが終わった杉板と角材をフタに並べ、きれいに収まったら完成です。
少し手間がかかるカスタムなので、この時点ですでに愛着がわいているはず。大切に使っていきましょう。
もうテーブルを用意する必要なし!
今回おこなったカスタムにより、縦38cm、横76cm、高さ35cmのテーブルが手に入りました。
ヘリノックスなどのコンパクトなチェアで使用するのにも、ちょうど良いサイズ感です。
通常、このサイズのテーブルをキャンプへ持っていこうとすると、かなり大きな荷物になります。
しかしこのテーブルは天板を分解できるため、収納時のコンパクトさも特筆もの。収納ボックスのなかに、すべてのパーツが収まります。
まっさらな木材から製作するため手間は少々かかりますが、そのぶん完成したときの達成感もひとしおです。
すでに収納ボックスを持っている方や、これから購入しようと考えている方は、ぜひお試しください。
今回ご紹介した方法を応用すれば、自分しか持っていない完全オリジナルのテーブルを作り出せるはずです。
無印良品「ポリプロピレン頑丈収納ボックス 特大」詳細
材料:ポリプロピレン
外寸:約幅78×奥行39×高さ37cm
収納スペースの内寸:約幅67×奥行29×高さ29cm
重量:約3.9 kg
対荷重:ふた約100kg、収納部20kg
価格:2590円(税込)
写真・文/斎藤純平
【Profile/斎藤純平】
キャンプ、バイクツーリング、スキューバダイビングを趣味とするアウトドアライター。加えてこれから狩猟を始めようかと画策中。何をするのにも基本的にすべて一人で、キャンプもツーリングも思い立ったら即出発。読み手にとって本当に役に立つ情報を発信します。
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