滑り止め&キズ防止に役立つラバーコーティングスプレー!
キャンプギアなどアウトドアシーンで使う道具は、持ち運ぶ頻度が高いため、なるべくなら滑り止め機能が欲しいところ。
しかし武骨なアイアン系ギアや木製の道具は、その風合いを活かすために、あえて滑り止め加工がされていないものも多くあります。
そんな道具類に自分で簡単に滑り止め加工をすることができる、便利なスプレーをご存知でしょうか。
それはラバーコーティングスプレーと呼ばれ、吹いた部分にゴムのような薄い塗膜を作るスプレーです。
今回はそのラバーコーティングスプレーを使って、キャンプギアの滑り止め&キズ防止を施工する方法をご紹介します。
お手持ちのキャンプギアに滑り止め加工を施したいという方は、ぜひチェックしてみてください。
さまざまな素材で、ラバーコーティングスプレーが使えるか実験
今回、私がもっとも滑り止め加工をしたかったギアのひとつが、金属製のペグ収納ボックス。
数十本ものペグを収納しているため重量があり、持ち運ぶ際に滑り止めがほしいと常々感じていました。
持ち手の金属部分にのみラバーコーティングスプレーを吹き付けて、滑り止め加工をします。
ペグハンマーの木製柄にも、滑り止め加工をしてみます。
ECサイトで安価に購入したペグハンマーですが、柄に滑り止め加工ができれば今以上に使いやすくなると考え、施工することにしました。
ラバーコーティングスプレーのパッケージには「金属・ガラス・プラスチックなどに」と記載されており、木材に使えるかは明記されていません。
木製柄に問題なくラバーコーティングができるかを検証します。
最後はナイフのグリップ部分。既にゴム系の素材で滑り止めはされていますが、試しにラバーコーティングスプレーを吹き付けるとどうなるかを確認します。
「MORAKNIV」の文字が消えてしまうのかといった点も、検証してみます。
マスキング&スプレー吹き付け
まずはスプレーを吹き付けるための前準備をします。吹き付けたい部分以外を紙やマスキングテープで覆い、塗料が付着しないように保護します。
ペグ収納ボックスの持ち手部分は、持ち手裏面の手が触れる部分にもスプレーを吹き付けます。
その他の可動部分などは、塗料が掛からないように念入りにマスキングします。
スプレーを吹き付ける際は、対象物から約20~30cm離れた位置からスプレーし、ムラが無いようにまんべんなく塗装します。
1カ所に長時間スプレーするとムラができやすいので、スプレーを横にスライドさせながら、吹き付けます。
ペグハンマーの柄は全面にスプレーを吹くために、可能であればハンマーを立てた状態にします。
私は何度ハンマーを立てても倒れてしまったため、仕方なく横に寝かせて吹き付けることにしました。
ナイフのグリップはペグハンマーと同様、前面に吹き付けるために立てた状態にします。
私はナイフの刃先を持って、ある程度乾くまで保持し続けました。
金属・ゴムは成功、木材は失敗
ペグ収納ボックス持ち手の金属部分は、ラバーコーティングスプレーの塗料がしっかり塗膜を作り、ムラなくきれいに仕上がりました。
スプレーのパッケージに記載の通り、金属には問題なく塗装できるようです。
ペグハンマーの木製柄は、元々ニスが塗ってあったために、スプレーの塗料が弾かれてきれいな塗膜ができませんでした。
ニスなどの保護塗料が塗ってある木材に、ラバーコーティングスプレーは相性が悪いようです。
ちなみにホームセンターで購入した、ニスなどを塗っていない木材にスプレーを塗布したところ、きちんと塗膜ができました。
もしペグハンマーや斧、鉈などの木製柄にスプレーする場合は、あらかじめヤスリなどで表面のニスを落としておく必要がありそうです。
ナイフのゴム製グリップは、意外ときれいな塗膜ができました。
元々のグリップにあった「MORAKNIV」の文字や装飾も、消えることなくハッキリと浮かび上がっています。
滑り止め性能は良好、飽きたら塗膜を剥がすことも可能
ラバーコーティングスプレーを塗布した道具は、滑り止め性能が向上しました。
ナイフのグリップ部分は元々ゴム製でしたが、ラバーコーティングをした後のほうが、手によくなじむ感じがします。
薄いながらも弾力のある塗膜ができたことで、手と密着するようになったのかもしれません。
冷たくすべすべした金属の表面も、ラバーコーティングで少々弾力のある塗膜ができ、手に持つとピタッと手に密着するようになりました。
金属の冷たい感触も少々和らいだように感じます。
滑りにくくなったことで、重量のあるペグ収納ボックスを運ぶ際に多少ラクになりそうです。
ラバーコーティングは強くこするとボロボロと剥がれるため、吹き付けた後でもすべて剥がすことが可能です。
ラバーコーティングスプレーはさまざまなメーカーから、カラフルなものや光沢のあるものなどがラインナップされているため、気分によって色を変えて楽しむこともできます。
滑り止めやキズ防止のほかにも、手持ちのギアのカラーを変えるといった楽しみ方も、面白いかもしれません。
ラバーコーティングスプレーで、キャンプギアの性能を向上させよう
キャンプギアはキャンプ場に着いてから、車からテントサイトまで持ち運ばなければいけません。
ほんの少しの距離でも滑り止め加工がされていると、持ち運びがラクになります。
ナイフや斧などは滑り止め性能が上がることで、使い勝手や安全性が向上します。
スプレーを吹き付けるだけで、キャンプギアの性能向上が期待できるラバーコーティング。お手持ちのギアに試してみてはいかがでしょうか。
FLEXiDIP ラバーコーティング 詳細
内容量:312g
乾燥時間:1時間
成分:合成樹脂(ポリスチレン)、顔料、有機溶剤
定価:1,500円(税込)
写真・文/アサノダイスケ
【Profile/アサノダイスケ】
秋田県在住アウトドア系フリーライター。オリジナルのキャンプギアを設計・製作するのが趣味。年間30泊以上キャンプを楽しんでおり、将来は山を購入して自分で切り拓き、キャンプ場を作って経営するのが夢。
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