『なんもかんも、自分たちで作るんだあ』と感心してしまう工場見学!
新富士バーナーSOTOといったら、数々の名機を生み出している日本のアウトドアブランドっていうのは、前編でお話ししましたが、その続きです。
工場の1階では、大型の工作機器が稼働しています。長いステンレスのパイプが次々と工作機器に吸い込まれていくのです。
工程をかなりはしょりますが、するとパイプは短く切られ、ネジ山が設けられたパーツが次々と生まれてくるです。
ステンレスだけでなく、真鍮のパーツも。
映画「ターミネーター」でこんなシーン観たなあ
ここだけの話、新富士バーナーSOTOは、絶対に内緒で「ターミネーター」作ってますよ。
工場見学した外部の人間がいってるんだからたしかです。
しかし新富士バーナーSOTOの内部の人にそれを問いただしたところで「そんなわけないでしょ」って受け合ってもらえないでしょう。
でも絶対、秘密裏に「ターミネーター」作ってると思います。
映画で、こんな機械が次々と「ターミネーター」を作っていくシーンがありましたよ。
機械の中ではカシャカシャと金属が削られていくのです。
さっきまで真鍮鋳物の塊だったのに、数分後には命が吹き込まれているんです。
わかった!
これ、「ターミネーター」のヒジのパーツですね。
新富士バーナーSOTO関係者は違うって言い張るでしょうが、絶対に「ターミネーター」のヒジです。
さらにラインを歩いていくと、見覚えあるパーツが‥‥。
なるほど、さっき削り出してたのは、ヒジではなくフィールドチャッカーなど、バーナーのパーツだったんですね。
安心しました。
しかも、こんなに拡大して検査してます。
バーナーのパーツって、精巧を極めるんですね。
職人は一瞬の気も抜けず真剣そのものです!
これまでずいぶんふざけてしまいましたが、職人の作業は真剣そのものです。
一瞬でロウ付けを決め、次から次へと製品を完成させていきます。
ロウ付けするためにつけられたフラックスの余分を洗浄していきます。
普通のダンボールなのに、なぜが美しく感じてしまう製品の佇まい。
工場2階は組み立てと、怒涛の検査!
1階ではパーツの削りだしや、ロウ付けといった作業が多く、製品の全容が見えてきませんでしたが、2階では組み立てが主となっているので、どの製品が作られているのか理解できます。
それで驚きを隠せなかったのだ、組み上がった製品はすべて着火テストなどが行われていること。
抜きうちじゃなくて、出荷する製品全部ですよ!
これはレギュレーターストーブ ST-310のパーツ検査です。ガス漏れがしないか、水の中でひとつひとつ検査するのです。
映画「スターウォーズ」のバトルドロイド生産ラインを見学している錯覚に陥る工場!
海外製バーナーを輸入している会社が「日本のガス検は世界一厳しくて‥‥。」なんてことを言ってるのを、よく耳にしてました。
ところがその世界一厳しい日本のガス検を上回る検査をしているのが、新富士バーナーSOTO。
検査を受けたレギュレーターストーブ ST-310は、これからパッケージングされていきます。
なんだかレギュレーターストーブ ST-310を遠目に見ると、生産ラインで組み上がった何千台ものバトルドロイドに見えます。
本当は、やはり作ってるのでは!?
精巧なる燃焼器具を作るメーカー。この会社ならバトルドロイドくらい作れなくもないかなあ‥‥、と思える新富士バーナーSOTOの工場見学でした!
photo:ULALA
text:アマキン
【PROFILE/アマキン】
本業はクリエイター。アウトドアアクティビティ、DIY、クッキングを得意とすると豪語しながら、すべてはプロフェッショナルには遠く及ばない「素人にしては、まあ上手だな」程度のレベル。