100円ショップセリアのミニ鉄板は、価格以上のクオリティ!
キャンプ最盛期の昨今、様々なメーカーがキャンプギアを発売しています。
それは100円ショップにも波及しており、今や100円ショップ各社は店舗の一角に、アウトドアコーナーを設けるほど、その品ぞろえは充実しています。
そんななか、低価格ながらオシャレな商品が多いことで有名な100円ショップのセリアからミニ鉄板が発売されました。
販売開始になるや否や、店頭からはあっという間に在庫がなくなり、キャンパー達の間では欲しくてもなかなか手に入らない商品となりました。
今回はそのミニ鉄板を運よく入手できたので、製品の詳細な情報と、リフターとして使えるセリア商品の紹介、そしてミニ鉄板のシーズニング方法をご紹介します。
セリアの木柄スクレーパーが、ミニ鉄板のリフターにぴったり!
セリアのミニ鉄板は購入時、真空状態で空気に触れないようになっています。
鉄板はサビが発生しやすいという特性があります。酸素に触れさせないことにより、きれい
に保っているのです。
ミニ鉄板にはリフターを入れるための穴がありますが、商品自体にリフターは付属しません。
そのためリフターを別で用意しないと、熱々の鉄板を持ち上げたり動かしたりすることができません。
しかし、セリアで販売されている別商品、木柄スクレーパーが実はリフターとしてミニ鉄板にぴったり。
スクレーパーの刃先約1cmは曲がりが付いており、ミニ鉄板に差し込むと、この曲がりが鉄板に調度よく引っ掛かって抜け防止に役立ちます。
鉄板脇の穴が37mmに対し、スクレーパーの刃幅は35mm。
まるで専用のリフターかと思ってしまうほど、調度よいサイズなのです。
ちなみに木柄スクレーパーは、掃除用品コーナーに置いてあることが多いですが、店舗によって陳列するコーナーが異なるようです。
私がよく利用するセリアの店舗では、DIYコーナーに陳列されていました。
商品を見つけられない際には、店員さんに陳列棚の場所を聞いてみましょう。
ミニ鉄板のシーズニング方法
他のメーカーから販売されているソロ用鉄板を使ったことがある人ならおなじみですが、例に漏れずセリアのミニ鉄板もシーズニングが必要です。
シーズニングをすることで、鉄板表面に酸化被膜を作り、空気の酸素に触れてもサビが発生しにくく、また調理中に食材がこびり付きにくくなります。
いわゆる「鉄板を育てる」という行為の最初の1歩なのですが、これをやることで鉄板の使い勝手が格段によくなります。
まずはミニ鉄板を購入後、製品に最初からサビ防止で塗られている油を、食器用洗剤とスポンジでよく洗い流します。
洗った後はコンロやバーナーなどで火にかけ、水分を飛ばします。
色が徐々に銀色から薄い黄色、青色、茶色っぽく変化するので、鉄板全体が変色するように、ペンチなどで火に当たる位置をずらします。
鉄板が変色したら火を止め、自然に冷めるまで待ちます。
鉄板の温度が下がったら、オリーブオイルを数滴鉄板に垂らし、キッチンペーパーで全体に塗り広げます。
鉄板をムラなくきれいに仕上げるコツは、余分なオリーブオイルをキッチンペーパーで拭き取ることです。
表面に薄く均一にオイルが塗られていれば、自然とムラなく仕上がります。オイルの量は多くなり過ぎないように気を付けましょう。
オイルを薄く塗り広げた鉄板を、バーナーなどで強火加熱します。
鉄板から少量の煙が出て、オイルが乾いてテカリが無くなったら、火を止めて再度自然に冷ましましょう。
少々手間は掛かりますが、この工程をおよそ5回程度繰り返すと、鉄板がきれいな黒に変色し、しっかりした酸化被膜ができあがります。
2枚購入したミニ鉄板、シーズニング前と後を並べてみました。鉄板の色が全く違うのが一目瞭然です。
シーズニングの仕上げにくず野菜を炒めると、若干におう鉄板の鉄くささが消えます。ネギなどの香味野菜を使うのがおすすめです。
私はネギの香りが苦手なので、くず野菜を炒める工程は省略しました。
ミニ鉄板で実際に調理して、食材がこびり付かないか検証!
シーズニング後のミニ鉄板を使って、食材が鉄板にこびり付かないか検証してみました。
調理したのはオーストラリア産の、安価なももステーキ肉。
焼く前に牛脂を鉄板で溶かしましたが、ミニ鉄板の縁は約2.5mm立ち上がっており、溶けた牛脂がこぼれることはありませんでした。
セリアのミニ鉄板は厚みが2.5mmで、100円ショップの商品としては厚いほうです。
類似商品がキャンドゥからも発売されていますが、こちらの厚みは約1.5mm。
鉄板は厚いほうが蓄熱性がよくなり、料理がおいしくなると言われています。
同じ100円ショップの商品ながら、約1mmの厚みの違いは、キャンプ飯の仕上がりに大きく影響します。
調理後の鉄板は、パッと見た感じの印象だと、かなり焦げつきが激しいように見えます。
しかし実際のところ、調理した肉を裏返す際などには、鉄板に肉がこびり付くといったことはありませんでした。
ぬるま湯で洗い流したところ、これだけで先ほどの汚れはほとんど落ちました。
もしこびり付いてしまった場合は、リフターに使っているスクレーパーで、削ぎ落すことができます。
リフターとしてもスクレーパーとしても使えるので、一石二鳥ですね。
ぬるま湯で流すだけでは落ちなかった汚れも、手でこすると簡単に落ちました。
食器用洗剤やスポンジを使うことなく、調理後の汚れを落とすことができたので、しっかりシーズニングができている証拠です。
ぬるま湯で洗った後は、火にかけて水分を飛ばします。
鉄板が冷めた後にオリーブオイルを薄く塗り広げてコーティングしたら、ミニ鉄板のメンテナンスは完了です。
オイルを塗った鉄板は、ワックスペーパーで包んで保管するのがおすすめです。
ワックスペーパーはセリアで購入可能なので、ミニ鉄板を購入する際に併せてワックスペーパーも購入しましょう。
ワックスペーパーは耐油性能があるため、オイルを塗った鉄板を包むのに調度良いです。
他のキャンプギアや調理道具にオイルが付着するのを防げるため、ミニ鉄板を保管する際に重宝します。
試しにもう一枚、肉を焼いてみたら、ミニ鉄板が成長していた!
1枚目の肉を調理後、ぬるま湯で汚れを落としましたが、その後さらにもう一枚、肉を焼いてみました。
鉄板は使えば使うほど成長するので、1枚目の肉を焼いたことで鉄板に何か変化があるか、確認してみます。
2枚目の肉を焼いた後、鉄板を確認してみたところ、付着している汚れが明らかに少なくなっているのがわかりました。
たった1度使うだけでも、随分と鉄板が成長しているようです。
ちなみにこの後ぬるま湯で洗いましたが、1枚目の肉を調理した後以上に、汚れが簡単に落ちました。
セリアのミニ鉄板は、キャンパーにおすすめしたい超低価格・高クオリティ商品!
セリアから販売されているミニ鉄板。
コンパクトなサイズ感で、ソロキャンプなどの際にとても便利な調理道具でした。
100円ショップの商品とは思えない程高い品質で、キャンパーなら1枚は持っておきたいアイテムです。
リフターとしても使えるスクレーパーと、保管に便利なワックスペーパーも、ミニ鉄板を購入する際には、ぜひ併せて購入してみてください。
おいしいキャンプ飯が楽しめるミニ鉄板、セリアで見つけた際には購入を検討してみてはいかがでしょうか。
セリア ミニ鉄板 詳細
製品名:ミニ鉄板
寸法:縦130×横85×厚さ2.5mm
材質:スチール
定価:100円(税別)
写真・文/アサノダイスケ
【Profile/アサノダイスケ】
秋田県在住アウトドア系フリーライター。オリジナルのキャンプギアを設計・製作するのが趣味。年間30泊以上キャンプを楽しんでおり、将来は山を購入して自分で切り拓き、キャンプ場を作って経営するのが夢。
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