冬キャンプではテントの結露・夜露対策を忘れずに!
朝起きるとテントの内壁がびしょびしょに……。
”冬キャンプあるある”です。
これは結露による現象ですが、放っておくと大きなトラブルに発展することもあるのはご存じでしょうか。
本記事は、冬キャンプにおける結露・夜露の原因や、結露・夜露が引き起こすトラブル、結露・夜露を予防するための対策について紹介します。
テントが濡れるのは結露や夜露が原因!
そもそも、結露というのはどういった仕組みで発生するのでしょうか。
原因のひとつは、テント内と外の気温差です。夜間のテント内は、就寝中の人の呼気や汗が水蒸気となり、気温が上がります。
一方で、冬の時期はテントの外は氷点下まで気温が下がることもあります。
寒さ対策として、テント内でストーブを利用している場合は、さらにテント内外の気温差が開くため、結露も激しくなります。
また、結露以外の理由として、夜露もテントを濡らす原因と考えられます。
夜露の仕組みは、空気中に舞っている水蒸気が、放射冷却の影響で水滴となり、物体に付着するというものです。
放射冷却とは、晴れた日の夜などに起こる現象で、地面から空気中に熱が逃げることで、テントを含む地上にある物体の温度が急激に下ることです。
温度の下がった物体に接している空気の温度も下がるため、水蒸気が水滴となって現れるのです。
そのため、日中と夜間の寒暖差の激しい春先や秋冬によく見られます。
結露や夜露が引き起こすキャンプトラブル
それでは、結露や夜露が起こると、どういった問題があるのでしょうか。
結露があなどれないのは、テントの内壁からポタポタと滴り落ちて、大切なキャンプグッズまで濡らしてしまうことです。
なかでも注意したいのが、電子機器類。スマホやモバイルバッテリーは結露により水没状態となってしまう危険もありますから、気をつけましょう。
また就寝中、インナーテントにシュラフが接していると、気づかないうちに濡れてしまい、睡眠が妨げられてしまいます。
しかも、シュラフやイスなどは一度濡れると冬の低い気温の中ではなかなか乾きません。付着した水滴がさらに凍ってしまい、まったく使えないということもありえます。
この状態で放置してしまうと、カビの発生原因となることはいうまでもありません。よくあることだからこそ、常日頃からしっかりと対策をしておきましょう。
結露や夜露を防ぐ対策
キャンプサイト選びで湿度の高い場所は避ける
結露は湿度の高い場所ほど発生しやすくなります。
川沿いや湖畔のロケーションは美しいもの。キャンプ気分をよりいっそう高めてくれるのですが、やはり湿度は高くなります。
冬場は乾燥しやすい林間のキャンプ場を選ぶのが無難でしょう。
テント内の空気を換気する
テント内外の気温差を少なくすることで結露を予防できます。寝る際には暖房を切ったり、ベンチレーションや出入り口を少し開けておいたりすることで対策できます。
また、湿気をテント内にこもらせないために、サーキュレーターなどを利用するのもおすすめです。常に空気を循環させることを心がけてください。
夜間は寒いと感じるかもしれませんが、そのぶんダウンシュラフや電気毛布、湯たんぽなどを活用して、身の回りは温かく保つようにしましょう。
外に出しているものは車やテントの前室などに入れる
特に電子機器類を外に出しっぱなしにしておくことは禁物です。
はかにも、すぐに使いたいチェアや靴など、濡らしたくないものは車やテントの前室に入れてから寝るようにしてください。
それでも結露してしまったら、ふきんで拭く
万全に対策したつもりでも、完璧に結露を防ぐことは難しいでしょう。
朝起きて結露していたら、すばやくふきんで拭けるように準備しておくことが大切です。
また、ヒーターなどの暖房器具があれば、乾燥させるのに役立ちます。ある程度の結露は仕方ないと諦めて、結露後にもすぐに対応できるように準備しておくとよいでしょう。
グッズでできる結露・夜露対策
・グランドシートやインナーシート
グランドシートは地面からの湿気を和らげ、テントの底面が濡れるのを防いでくれます。
また、インナーテントの上には、インナーシートやカーペットを敷くのもおすすめです。
厚みのあるインナーシートは地面の凸凹を緩和させてくれるだけでなく、湿気や冷気も防ぐことができます。
グランドシート、インナーテント、インナーシートと3層構造にすることで、より効果的に結露対策ができるのでおすすめです。
・テント用の撥水・防水スプレー
テントのほとんどは防水加工が施されていますが、使い込むうちに効果が薄まり、結露や雨水が浸透しやすくなってしまうことがあります。
テントの防水効果を長く保つためにも、撥水・防水スプレーを使っておくと安心です。
スプレーは全体的に吹きかけないと効果的ではないため、一回の使用で1缶使い切ってしまうこともあります。
余裕を見て準備しておくようにしましょう。
・マイクロファイバータオル
結露してしまった後の対策として、吸水性に優れたマクロファイバータオルは持っていきたいところ。
押し付けるように拭くのではなく、ポンポンと叩くように拭き取ることで、テントの生地に水が吸収されにくくなります。
・モップやブロワー
モップやブロワー(送風機)は荷物に余裕があれば持っていきたいアイテムです。モップは柄が長いため、テントの上部を拭くのに便利。
ブロワーは水滴をあっという間に吹き飛ばしてくれたり、テント設営時に枯れ葉などを一掃してくれたりと、作業の手間を省くことができるでしょう。
冬のキャンプは不便さすらも楽しもう!
結露の怖さや対策など、参考になりましたか。
冬キャンプの結露対策はしっかりやっても、ある程度は仕方ないと考えて、試行錯誤の過程も楽しめるといいですね。