代用でのりきるキャンプのライフハック
キャンプにおいて忘れ物は誰にでもあること。盛り上がっていた空気が急に気まずくなることもありますが、工夫次第では切り抜けられます。
今回はいざというときのために、忘れもののピンチを乗り越える代用ライフハックをいくつかご紹介します。
キャンプの要【テント編】
テント自体を忘れる方は少ないですが、その細々とした付属品を忘れることはよくあります。また、そろっていると思っていたのに袋を開けてみたらパーツが足りない……なんてことも。
そんなときもあせらず、まわりをよく見てトラブルを突破しましょう。
・ペグを忘れちゃった そんなときどうする?
ペグを忘れた、足りない、曲がって使い物にならなくなってしまった場合は、まわりにある木の枝や大きな石を使いましょう。
堅めの木をナイフで研ぎ、ペグ同様地面に打ち込めば代用できます。石の場合、張り綱を直接石にくくりつければ固定できます。
もし、まわりにしっかりした枝や石が落ちていない場合は、砂や石を詰めたビニール袋や、ペットボトルに水を入れて作った重しでも代用可能です。
もしくは、近くに手ごろな木がある場合は、木を痛めないよう幹にタオルを巻き、そこに張り綱を結ぶ方法もあります。
いずれも張り網が途中で取れてしまわないよう、しっかり固定しましょう。
・ポールを忘れちゃった そんなときどうする?
ソロテントのようなコンパクトテントの場合、ポールを忘れたときは持ってきた大きなザックが代わりに使えます。
方法はとても簡単で、ポールを立てる代わりにテント内にザックを立てるだけ。顔周りに空間を作ることができれば、ソロ用テントなら中で寝るぐらいはできます。
もしくは、木の枝だったり、トレッキングポールなども代用できます。
または、周りに木があれば、ロープを使ってテントを吊り下げる方法もアリです。ただし、この方法でテントを立てると雨水がテント内に浸水しやすくなるので、天候に要注意です。
夜になって初めて気づく【ライト編】
暗くなってきて「さぁ明かりをつけよう」とした瞬間、ライト忘れたことに気づく。でも大丈夫です。ランタンや懐中電灯がなくても安心して夜を過ごす方法はあります。
テント設営前に気づけた場合は、街灯やトイレの近くなど、明かりが届く場所に設営するのもひとつの手です。
・ランタンを忘れちゃった そんなときどうする?
空間全体を明るくしてくれるランタン。実は、手元を照らしてくれる懐中電灯やスマホの明かりを少し工夫すれば代用できるのです。
方法は懐中電灯やスマホに半透明なビニール袋を被せる、もしくは水を入れたペットボトルにライトを当てるだけ。
これだけで光が反射し、ランタンのように広範囲を明るくすることができます。これは非常時にも使える防災ハックなので、覚えておくと便利です。
・ライトを忘れちゃった そんなときどうする?
懐中電灯もない、スマホはいざというときのために電池を残しておきたい、という方はティッシュとツナ缶、もしくは食用油で明かりを確保しましょう。
ツナ缶のフタの中央に穴を開け、ティッシュで作ったこよりを挿し込むか、食用油に浸したティッシュを手ごろなサイズに切った空き缶に置いて火を着ければキャンドルができます。
くれぐれも火事や火傷、一酸化炭素中毒など取り扱いに注意してください。
ごはんタイムの危機【調理器具編】
細々した調理器具はとても忘れやすいもの。食器は案外なくても鍋のフタをお皿にしたり、木の枝をお箸にしたりとなんとかなりますが、なかにはそうもいかないものもあります。
・包丁を忘れちゃった そんなときどうする?
これはだいぶ痛手です。柔らかい食材ならば手でちぎるという方法もありますが、お肉や根菜など固いものでは難しいです。
そんなときに試してみてほしいのが、サランラップやアルミホイルに付いているカッター部分。力をかけすぎないよう気をつけて使えば、少しずつなら食材を切ることが可能です。
最近のものは切れ味が良いので、手を切らないようご注意ください。
・飯ごうを忘れちゃった そんなときどうする?
飯ごうがなくても、フライパンがあればお米は炊けます。米1合に対し水175ml(米とほぼ同量)、約1時間でふっくら白ごはんが食べられます。
【フライパンでのお米の炊き方】
1)米を洗って30分以上吸水させ、その後、水けを切ります
2)フライパンに米を平らに敷き、水を加えます
3)フタをして強火で沸騰するまで加熱、沸騰後は弱火で約5分加熱します
4)米がふっくらしてきたら強火にし、約1分加熱したら火から下ろします
5)フタをしたまま10分蒸らせば完成です
諦められない【コーヒー編】
念願のキャンプでのコーヒータイム……しかし、粉は持ってきたけどフィルターを忘れた! なんてことはありませんか?
フィルターがなくても飲める方法を知っていれば、コーヒータイムを諦める必要はありません。
フィルターを使わない淹れ方の1つ、中近東などで飲用されるトルコ式コーヒーをご紹介しましょう。
【フィルター無しでコーヒーを淹れる方法】
1)小鍋にコーヒーの粉(極細挽きが理想)と水を入れます(砂糖が必要な方はこの時点で一緒に入れておく)
2)弱火にかけ、スプーンなどで混ぜながら温め、煮出していきます
3)泡が吹いてきたら火から下ろし、軽く混ぜ、再び火にかけます。この工程を3回繰り返します
4)しっかり煮出せたら中身をカップに移し、コーヒーの粉が沈めば完成です
上澄みだけを飲むトルコ式コーヒー。飲んだ後、カップの底に残ったコーヒーの粉の様子を見て占う「トルコ式コーヒー占い」なるものもあります。
フィルターを通していないぶん、いつもと違う独特な味わいを楽しむことができます。
まとめ
忘れ物をしないに越したことはありませんが、足りないものを工夫して補うことで、よりキャンプが面白くなるものです。臨機応変に何でもチャレンジしてみましょう。
トラブルまで楽しんでしまうぐらい、心に余裕を持ってキャンプができれば良いですね。