ここ数年、注目されているグランピング。アウトドアを楽しむという面では普通のキャンプ(以下、グランピングと比較した際の”普通のキャンプ”はキャンプと言います)と同じように見えますが、この2つにはいったいどんな違いがあるのでしょうか?
それぞれの特徴や、メリットとデメリットについてご紹介していきます。
キャンプとグランピング、何が違うの?
テントを張って荷物を置くスペースや寝床を確保し、自然の中でのレジャーやバーベキューを楽しむもの……というのは、たいていの人が考えるキャンプのイメージではないでしょうか。
デイキャンプで泊まらずに日中だけ楽しんだり、逆に数日間宿泊をして自然の中で過ごすなど、さまざまなキャンプの楽しみ方があります。
こだわりのキャンプギアをそろえたり、バーベキュー用にひねりのある料理を用意したりすることも、キャンプならではの楽しみ方かもしれません。
一方、グランピングとは英語の「グラマラス」と「キャンプピング」を組み合わせて作られた造語です。日本語で言うなら「贅沢な魅力に満ちたキャンプ」といったところでしょうか。
キャンプと同様に自然の中で思いっきり遊べたり、バーベキューなどを楽しめるのはもちろんですが、いちばんの違いはテントを持って行く必要がないという点です。グランピングのできる施設を予約して、宿泊はそこでします。
もちろん日帰りでもOK。テントだけでなく、コテージやトレーラーハウスなどで宿泊できる施設もあるなど、なんでも自前で行う一般的なキャンプとは異なる贅沢なキャンプとも言えます。
キャンプのメリット
道具をそろえてしまえば、低予算で自然の中でのレジャーを満喫することができます。テントは購入すればかなりの年数使えるものですし、キャンプ場などでレンタルできるところもあります。
また、すべてを自分たちで用意するので、コンロ、寝袋、テーブル、イスなどのキャンプギアで、こだわりや趣味を自由に表現することができます。一度にそろえなくても、新しく出るギアなどをいろいろ吟味したり、少しずつ買いそろえていくというのも楽しいですよね。
自分たちで作り上げていくという楽しみがキャンプの最大のメリットとも言えます。
レジャーとして楽しむキャンプですが、使用する道具は、防災用品としてもいざと言うときに活躍してくれるものがたくさんあります。テント、寝袋、ランタンなどのキャンプ道具があれば、災害時も安心です。
キャンプのデメリット
逆にキャンプのデメリットはなんでしょうか。
自分たちでなんでも好きなアイテムを用意することができる反面、道具をそろえるために初期費用はそれなりにかかります。そして、それをすべて自分たちで運んで目的地へ行かなくてはなりません。
家族みんなが泊まれる大きさのテントとなると、それだけでもなかなかの重さになります。そこへ加えてコンロやテーブル類、食材もそれなりの重さになりますから、移動の大変さというのはデメリットと言えます。
また、急な雨に降られた時などのテントの撤収は、思いのほか時間がかかることも。
ほかにも、トイレやお風呂などが気になる人もいるでしょう。もちろんキャンプ場などでそういった設備が整っているところもありますが、複数の人が使用することから、清潔さが気になったり落ち着かないという声も耳にします。
グランピングのメリット
グランピングのいちばんのメリットは「何も持たなくていい」ということでしょう。もちろん、着替えなど最低限、身の回りの物は持っていかなくてはなりませんが、おおよそキャンプで使用するようなものは、グランピング施設に用意されています。
食事も宿泊プランに入っていたり、別になっていてもバーベキュー用の食材セットなどが購入できたりするので、身軽で行くことができます。もちろん、調理スペースがある施設なら食材を持ち込んで料理を作ることもできます。
テントの設営にかかる時間がないので、すぐに遊ぶことができます。もちろん撤収の時間も必要ないのでギリギリまで遊べて、くたくたになっても重い荷物を持つこともなく帰路につくことができます。
グランピングが人気の理由でもある、施設の豪華さも魅力でしょう。大きなテントにホテルのようなベッドが用意されていたり、風呂やトイレも完備している施設が多いです。
さらに、朝食がついていたりと、さながらリゾートホテルのようです。おしゃれに飾られた室内はSNS映えすること間違いなし。
急な天候の変化で雨にみまわれても、室内自体を楽しめるような空間です。アウトドアレジャーを楽しみたい現代人の希望を、見事にかなえてくれています。
グランピングは、キャンプの延長線上というよりは、アウトドアをテーマにしたリゾートホテルととらえたほうが、イメージがつきやすいでしょう。
グランピングのデメリット
グランピングは行くたびに、それなりの費用が必要になります。オンシーズンなどはさらに宿泊費が高くなりがちなので、手軽に何度も行くというのは難しいかもしれません。
チェックインとチェックアウトの時間があるので、ぎりぎりまで遊べるとはいっても時間に気をつけていなければなりません。また、何もかも用意されすぎててアウトドア感がうすいというケースもあるかもしれません。。
それぞれに魅力的な楽しみ方がある
キャンプには自分たちで作り上げていく楽しみが、グランピングには非日常な空間でアウトドアを楽しめるというメリットがありました。どちらにも共通して言えるのは、都会の喧騒を忘れて自然を満喫できるということ。
日常にはない開放的な空間で、どんなふうに楽しむかは自分たち次第です。それぞれメリットとデメリットがありますが、あなたならどちらを楽しみたいですか? 子どもがまだ小さい場合は、キャンプはなかなか大変ですので、キャンプデビューの慣らしとして設備が整っているグランピングに行ってみるのもおすすめですよ。