いよいよランタンの着火となるのですが、そこで重要となってくるのがポンピング。前回の【入門編なのにマニアックすぎる! 「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座 その5】では、ポンピングにまつわるメンテナンスのお話でしたが、今回やっとランタンを着火させます。
ガソリンランタンの着火方法をチェック!
まずタンクに「燃料を80%」ほど注ぎます。【入門編なのにマニアックすぎる! 「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座 その2】でやったガソリンの入れ方、覚えてますよね。
長時間点灯させるからといって、満タンにはしないでください。重要なのは程よい空きです。なぜなら、タンクに入ったガソリンを霧状に噴出させるためには、空気による加圧が必要なのです。タンクには20%の空きがあります。これを加圧していくのです。
ポンプが押し込めなくなるくらいパンパンに硬くポンピングするのですが、ザックリと目安を言うなら、「燃料80%なら、80回のポンピング」としておきましょうか。あくまでもザックリですよ。あとで計算しやすいように、目安となる数値を言っただけです。でも当たらずとも、遠からじ、といった回数です。
「イチイチがイチ、イチニがニ……」ポンピングの際に九九を言いながらやるとリズムもいいし、飽きないし、何回やったか忘れないからいいって話も聞いたことがあります。でも九九を忘れてたら大変なことになります。僕なんか七の段あたりが怪しい……。「シチロク、ニジュウシ」なんて、4×6なんて四の段まで戻っちゃうから、永遠に終わらないポンピングになりそうです。
ポンピングできたら、ランタンの下の口から、ロングノーズのライターを差し込み、バルブを少し開けて着火します。
いきなり大きな炎が上がってもビビらないように。そのまま炎上が続くようなら、あきらかにポンピング不足です。ガソリンが霧状にならず、液化したまま噴出してるから炎となってしまうのです。
着火できたら、ここからさらに追いポンピング。すると点灯していた明かりが安定してくるのです。
短時間しか点灯させない場合、燃料は少なめでいいかというと、そういうわけでもありません。
「ガソリンランタンのような明るい光源は、食事をするときの1時間くらいでOK。食後は焚き火の灯りで大満足だから、タンクの燃料は20%くらいで十分かな。もし燃料が途中でなくなってランタンが消えちゃったら、早めに焚き火のところへ移動すればいいし」なんて考えちゃったりしがちですよね。ここに大きな危険が含んでいるのです。
「燃料80%なら、80回のポンピング」と前述しましたが、タンクに20%の空き容量で80回のポンピングをしたのです。燃料が20%くらいのときは、逆にタンクの空き容量は80%もあるのだから、ポンピングは4倍の320回も必要となってくるのです。実際にそのくらいまでしないと、ポンプが押し込めなくなるくらいパンパンに硬くならない。
「普段から手首を鍛えているプロ野球のピッチャーですら、100球を目安に投球終了としているくらいなんですから、320回のポンピングなんて手首の寿命を短くしているようなもの」なんてことは、さすがに講師役のコールマン ジャパン山村 聡さんは言いませんが、手首に負担をかけないためにも、短時間しか点灯させない場合であってもタンクに入れる燃料は80%としてほうがよさそうですね。
そしてランタンを使い終わったら、完全に消火してからタンクの栓を緩やかに開けて圧力を抜き、燃料をボトルに戻します。
朝霧ジャンボリーオートキャンプ場で開催されたコールマン・アウトドア・クラブ(COC)のサマーミーティング中にあった、コールマン ジャパン主催のガソリンランタンのメンテナンス講座 入門編は、こんな感じの「マニアックすぎる」講座でした。
はじめて見たのがこのページだった方は、ぜひ【入門編なのにマニアックすぎる! 「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座 その1】からどうぞ!
※「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座の記事はこちら
「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座その1
「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座その2
「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座その3
「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座その4
「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座その5
「コールマン」ガソリンランタンメンテナンス講座その6
photo:ULALA
text:アマキン
【PROFILE/アマキン】
本業はクリエイター。アウトドアアクティビティ、DIY、クッキングを得意とすると豪語しながら、すべてはプロフェッショナルには遠く及ばない「素人にしては、まあ上手だな」程度のレベル。
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