アウトドア用スパイスが空前のブームに!
いまやレジャーの大定番となったキャンプ。
日常のベッドではなく虫の音が聞こえる環境で眠り、焚き火を眺めながら心を癒し、煙を纏いながら作り上げた料理を楽しむ。不自由な面も多いキャンプだが、ある意味、究極の贅沢を味わえるから、ハマる人が後を絶たないのだろう。
その贅沢な時間の例として挙げられるのは、やはり食事。
家ではあまり食べない厚みのあるステーキ肉や串焼きなどを直火で豪快に焼き上げ、星空の下、熱々のまま頬張ることが幸せというキャンパーは多い。
そんなキャンプでの肉料理のお供として、盛り上がりを見せているのがアウトドア用のスパイス。塩と各種スパイスを組み合わせ、バーベキューに合う味付けに配合された調味アイテムだ。
実際、アウトドアスパイスをかけた肉や野菜を口にすると、より深みが増し、複雑な味を醸し出してくれるため、シンプルな塩で食べるよりも遥かに美味しい。
スパイスの次に来るのはアウトドアソース!?
そうしたなか、アウトドアスパイスの牙城を崩すことになるかもしれない調味アイテムをあると聞きつけ、さっそく入手。
それが、大阪貝塚市にあるアウトドアガレージブランド「NUTS OUTDOOR」が開発した「OUTDOOR SOURCE(アウトドアソース)」。名前の通り、アウトドアで食べるバーベキューなどを想定して作られたソースだ。
ちなみに、本来ソースのスペルは、「SAUCE」であるが、こちらでは「SOURCE」を採用。“源”や“物事の始まり”という意味の言葉を使い、「多くの皆様への発信源となる」気持ちを表しているとのこと。
NUTS アウトドアソースを実食! 食材を生かすしょうゆ系の味わい
自宅でべランピングをして、NUTS アウトドアソースを使ってみたのでレビューしてみる。
ソースとうたっているが、日本人が一般的に想像するウスターソース系の味わいではなく、ベースとなっているのは本醸造のしょうゆ。これに国産の玉ねぎや大根おろし、トマトピューレーを使用して味のバランスを整えている。
肝心の味だが、NUTSのアウトドアソースは、香辛料がガツンと来ることがなく、野菜の風味が前面に出た味となっている。アウトドア系の調味料に必ずと言っていいほど入っているニンニクは不使用。それにもかかわらず強いコクがあることには正直驚いた。
アウトドア用とうたってあえて差別化を図っているのは、香辛料やニンニクを抑えている部分のことを指しているのかもしれない。
口に入れて真っ先に感じるのは、ほどよい酸味。そこから野菜の甘みがグッと押し寄せてきた後、酸味と甘さが絶妙に混ざり合って、ひとつの旨味に変化するのが大きな特徴と言える。
ざく切りの細かい玉ねぎが入っている点もうれしいポイントだ。手作り感が口の中で感じられ、食材の旨味をさらに増してくれる。
また、しょうゆベースでクセがないため、さまざまな料理との相性が良いようにも思えた。アウトドア用とあるが家庭での調味料としてもオススメしたい。
鉄板で焼き上げた鶏、豚、牛との相性をチェック
今回使用した鉄板は、同じNUTS OUTDOORが出している「ごくあつ鉄板 FF」。2重のフッ素加工を施していて焦げ付かないため、初心者や女性でも気軽に使うことができる。
ソロキャンプ用の小型サイズにもかかわらず6mmもの厚さを有しているため、食材にムラなく均一に火を通し、旨味をじっくり閉じ込めてくれる。そのため、どんな食材でもワンランク上の味に仕上げてくれる頼もしいギアだ。
そんなNUTSの鉄板とアウトドアソースを使い、さまざまな食材を試してみた。
<鶏もも肉焼き>
シングルバーナーを弱火にし、脂身のある面がカリッとなるまでじっくりと鉄板で焼き上げた。一般的には、塩やスパイスで食べるのが定番だが、今回はアウトドアソースをかけて実食。
脂と肉の旨味が特徴的な鶏もも肉にアウトドアソースをかけると、鶏本来のジューシーな味わいに加え、ソースの塩味、酸味、甘味が合わさることによって、さらに強い旨味に昇華。
ソースによっては、材料の香辛料や香味野菜の強さで食材の良さを消し去ることも多々ある。しかし、NUTSのアウトドアソースはそれ自体にクセがないため、肉本来の味を邪魔することなく、ストレートに表現してくれる。
また、酸味と甘みを感じるしょうゆベースのアウトドアソースと鶏油の相性が驚くほど抜群のため、鶏肉好きにはぜひ試してもらいたい。
<焼き肉〜牛、豚>
キャンプの定番である焼き肉を、牛と豚の両方の肉を使って、アウトドアソースとの相性を試してみた。ふだんであれば、焼肉のタレを使うことが多いが、果たしてどんな味になるのだろうか。
牛や豚の濃い肉の旨味とアウトドアソースの野菜の風味が喧嘩しないため、非常にバランスが良い。これなら、バーベキュー用に焼肉のタレを持参する必要がなさそうだ。
今回選んだ牛と豚は共に脂が多い部位だったのもあるが、一般的な焼肉のタレだとしつこくて量が食べられないことが多い。NUTSのアウトドアソースはクセのない味付けで、ソースが肉の味よりも主張することがなく、いつも以上に食べることができた。
逆に、脂身の少ない部位の肉を焼くときは、付けダレとして使うのではなく、漬け込み用のタレとして使うことが良いかもしれない。
<焼きそば>
肉と野菜、麺を炒め、アウトドアソースを適量かけ、さらに炒めて完成。付属の調味料を使わずに仕上げてみた。
一般的な焼きそばは良くも悪くもソースの強い風味に引っ張られがちだが、NUTSのアウドアソースで作った焼きそばは、野菜と肉の旨味が前面に出た自然な味付けとなった。ソース焼きそばのスパイシーな香りを感じることはできないが、野菜の風味や甘みを感じるしょうゆ焼きそばに仕上がった。
付属のスパイスだと「しょっぱい」「味が濃すぎる」といった声も聞くので、あっさり系の焼きそばは老若男女に好かれる味だと思う。
なお、ソース自体は茶色だが、かなり多めに入れても麺の色がそれほど変化しないので、入れ過ぎないよう注意したい。
<餃子のタレ>
焼いた餃子の付けダレとして、アウトドアソースと酢を混ぜて、酢じょうゆ代わりにしてみた。
アウトドアソースは粘度が弱く、サラサラのため、酢ともうまく混ざり合ってくれた。ただもともとの酸味もあるため、加える酢の量は少なくてOK。
アウトドアソースに野菜の旨味が詰まっているためか、定番のしょうゆ&酢の組み合わせとは違った味わいを楽しむことができた。肉のしつこさをバランスよく中和し、さらに餃子の旨味にアウトドアソースに含まれる食材の旨味が加わって、さまざまな味わいが重なり、とてもおいしかった。
酢じょうゆを使用するような焼売や小籠包、鰹のたたき、鍋物にも使うことができる気がする。
付けダレに調味に大活躍! 1本でさまざま使える万能ソース
荷物に限りあるキャンプでは、必要なものだけに絞り、楽しみたいもの。そのため、食事どきに使用する調味料もできれば厳選したい。
そう考えると、NUTSのアウトドアソースはひとつでさまざまな使い方ができるため、キャンプではかなり重宝するように思う。万能調味料として使えるので、多くのキャンプ飯でも活躍してくれることは間違いなさそうだ。
気になった方はぜひ一度手に取ってみてはいかがであろうか。
NUTS OUTDOOR SOURCE(アウトドアソース)商品詳細
内容量:225g
賞味期限:約10か月 ※発送日より
容器:ガラス瓶
製品紹介はこちら(ブランドHPの商品ページ)
NUTS OUTDOOR 公式HP:https://nuts-outdoor.jp
文・写真/中山 圭
【Profile / 中山 圭】
東京都立川市出身。広告代理店、出版社2社での広告営業を経て2019年に独立。趣味はルアー釣り、カメラ、音楽(ベース)。学生時代に始めたバス釣りで、2年もの間釣れなかったことから、ルアー釣りにのめり込むことに。ここ数年はバラした70cm以上のGTを追い求めて、南の島遠征を繰り返している。将来の夢は風景写真で入賞を果たすこと。モットーは、“釣果と景色は足で稼ぐべし”。