炭なんてどれも同じ……ではありません!
バーベキューでおなじみの炭。ホームセンターやアウトドアショップで、かんたんに手に入りますね。いつもなんとなく安いものを買っているという、お父さん、お母さん。買おうとしている炭と、買ったことがない炭、なにが違うのかご存じですか?
ひと口に「炭」といっても、種類によって特性が変わります。炭を買いに行く前に少しだけ、その知識を広げてみましょう。
炭の種類は大きく分けて6つ! 特性を紹介
バーベキューで食材を焼くのに使う炭は、大きく分けると6種類あります。それぞれの特性を見てみましょう。
1.マングローブ炭
マングローブを原料とした、キャンパーおなじみの炭です。着火が容易で初心者向きですが、火持ちはあまりよくありません。燃焼時に多少ニオイがします。
2.黒炭(木炭・切り炭)
これもキャンパーおなじみの炭。ナラやクヌギが原料で、マングローブ炭よりもやや高価。着火が簡単で、煙が出にくいのが特徴です。火持ちはあまりよくありません。
3.オガ炭
木材を加工した際に出るオガくずを成形、加工した炭です。比較的安価で、性質は白炭に似ています。火力と火持ちがよく、爆ぜにくいのがメリット。着火にコツがいります。
4.成形・ロータス炭(着火加工成形炭)
オガくずやヤシガラなどを原料に、成形された炭です。着火炭とも呼ばれます。着火剤成分が練りこんであるため、炎が上がる際にニオイがします。着火が容易で、安定した火力があるため初心者向きです。オガ炭よりも火持ちは劣ります。
5.白炭(備長炭)
これぞ最高級の炭。白炭と言えば備長炭です。もちろんお値段も最高値。ウバメガシやアラカシが原料で、着火してからの火持ちはピカイチ。着火にコツがいるので、初心者には不向きです。
6.豆炭
石炭や木炭粉を主成分として、結着剤とともに豆状に成形した炭です。燃焼時にニオイがするものがほとんどのため、直接食材を炙るのに不向きです。ダッチオーブン料理などには向いています。
扱いやすく、オススメなのはオガ炭と成形炭
炭を選ぶときに価格だけで決めてしまっているという人は、ちょっとおさらいしてみましょう。
たとえば、マングローブ炭はとても安価です。火付きも悪くないので初心者向きですね。でも少しニオイがあったり、燃焼時間が短かったり、メリットばかりではありません。黒炭は価格も比較的安く、ニオイもありません。燃焼時間は長くありませんが、バランスのとれた炭であることから、バーベキューといえばこれを選ぶ方も多いでしょう。
そして備長炭は炭としては最高ですが、火付きが悪く、慣れた方でなければ扱いに苦戦します。
では残るオガ炭と成形炭ですが……これは本当におすすめです! バーベキュー上級者は、これらの炭を使っている方も多いのではないでしょうか。
オガ炭は焼き物を扱う飲食店でよく見かける炭です。「炭焼き~」と看板にあるお店は、ほとんどこのオガ炭を使っていると思います。10kg単位などで箱売りされていることがありますが、いつもホームセンターにある炭ではないのが残念なところ。比較的安価なので、たくさんバーベキューをしたいお家はオガ炭箱買いもおすすめです。ただし着火がむずかしいので、あくまで中~上級者向けです。
最後に成形炭です。これは火付きがよく、煙もほとんどなく、安定して燃焼するという点で本当に優秀な炭です。そう、ファミリーバーベキューで扱いやすい炭とは、この「成形炭」のことなのです。
ママだけでもかんたん着火!
ママと子どもだけで、ちょこっとおうちバーベキューを楽しみたい。料理にはシングルバーナーも使うから、焼き物は少しでいい。そんなファミリーには、迷わず成形炭をおすすめします。安いものでは198円くらいから1個単位で販売されていて、各メーカーによって大きさもさまざまです。
難点があるとすれば、湿気てしまうと火付きが悪くなるということ。保管に自信のない方は、使い切りのつもりで購入するのがいいでしょう。そしてわずかですがニオイがします。完全燃焼し、火力が安定すればニオイもなくなるので、網をのせるのはそれからにしましょう。
成形炭もたくさんの種類がありますが、私のイチオシはロゴスの「ミニラウンドストーブ」。ヤシガラを使ったエコ炭です。コンパクトグリルに、ちょうどいいサイズ。着火剤なしでも火付きがよく、安定した火力が期待できる炭です。
オススメの成形炭はロゴス「ミニラウンドストーブ」 使い方をチェック
こちらはロゴスの代表的な成形炭。ラウンドストーブ2のコンパクトサイズ版、ラウンドストーブ4です。小さなグリルでしたら2個、もう一回り大きめでしたら4個使用します。今回はノースイーグルのコンパクトグリルを使うので、半分量の2個使用します。
【使い方】
1.べーベキューグリルにラウンドストーブ4を並べます。
2.ライターを使って着火します。マッチでも火が付くほどかんたん着火!
3.炎が上がるので、1分ほど待って炭全体が着火状態(表面が白くなる状態)になるのを確認します。顔を近づけずに、炎が落ち着くのを待ちましょう。
4.炎と煙がなくなったら準備OK。網をのせて調理スタートです!
※このノースイーグルのグリルとラウンドストーブ4は、ちょこっとバーベキューのときに大活躍のセットです。
【関連記事】初心者でも火起こし失敗ゼロ!LOGOSの成形炭「エコココロゴス」なら一発着火
まとめ 炭の特性を知って炭を選ぼう
炭を知る者はバーベキューを制す。
価格が高い、安いだけではなく、燃焼時間はどうか、着火のしやすさはどうかなど、それぞれの炭の特性を知って炭を選んでみてください。今回は、初~中級者向きの成形炭をおすすめしましたが、火付けになれた方なら、火持ちのよいオガ炭もとてもおすすめですよ。
【PROFILE/天嶺 葵】
アウトドア系フリーライターで、3児の母。海にも山にも出没するママキャンパー。子どもを中心に楽しめる、ファミリーライクなアウトドアライフを提案します。料理、DIYが得意。”ないもの、欲しいものはお金をかけずに作る!”がモットー。
ファミリーキャンプの人気記事はこちら
【レビュー】Iwataniのガスバーナーがファミリーキャンプにおすすめな理由
ソロテントもファミリータープも設営時間3分て、ロゴスのテントが簡単すぎてヤバイ!
簡単で広々!「ogawa(オガワ)」のテント「ティエラ リンド」はファミリーキャンプにうってつけ