豊かな自然環境と温かな県民性を誇る鳥取に移住

鳥取県は、日本で最も人口が少ない県ですが、豊かな自然環境と温かな県民性に恵まれています。
山陰海岸や中国山地に囲まれ、夏は海水浴やサーフィン、冬はスキーを楽しめる環境が魅力です。
日々の暮らしでも、新鮮な海の幸や採れたての野菜が近所のスーパーや直売所に並び、都市部では考えられない手頃な価格で手に入ります。
また、子育て世帯や高齢者への福祉が充実しており、各種全国ランキングでも上位に入るなど「理想の移住先」として注目されています。
気候も比較的温暖で、春から秋にかけて天候に恵まれ、台風などの大規模災害も少ないため暮らしやすい地域と言えるでしょう。
こうした環境から、近年は幅広い世代で鳥取県へのUIターンや移住を検討する人が増えています。
リモートワークの普及も後押しし、都市の喧騒を離れて自然体でのびのび暮らしたい人々にとって、鳥取県は大きな魅力を持つ地域です。
もちろん都会と比べて娯楽施設や交通の便は劣りますが、その分ストレスの少ないスローライフを実現できるでしょう。
満員電車や渋滞に悩まされることもなく、通勤ラッシュから解放された穏やかな日常は地方移住の大きなメリットです。
今回は、そんな鳥取県への移住を検討中の方に向けて、令和7年度(2025年度)に利用できる移住支援金・補助金制度の情報を中心に、鳥取県での暮らしのメリット・デメリット、移住成功のコツや人気の移住先市町村の特徴、さらに移住イベント情報や相談窓口まで幅広く紹介します。
鳥取県に移住するメリット・デメリット

鳥取県への移住を検討する際に知っておきたいメリットとデメリットを整理します。
良い面ばかりでなく課題も理解しておくことで、移住後のギャップを減らし“失敗しない移住”につなげましょう。
鳥取移住のメリット:豊かな自然
日本海の海岸美や大山をはじめとする山々、雄大な砂丘など、多彩な自然を身近に感じながら暮らせます。
四季折々のレジャーを楽しめるため、アウトドア好きには理想的な環境です。
釣りや登山、キャンプやスキーなど、日常的にアウトドアアクティビティに打ち込めるでしょう。
鳥取移住のメリット:新鮮で美味しい食べ物
海の幸・山の幸が豊富で、食材が安く美味しいのは鳥取移住の大きな魅力です。
漁港に近いため魚介類は新鮮そのものですし、野菜や果物、お米も地元産が安価で手に入ります。
外食産業も海鮮はじめ地域グルメが充実し、“食”の満足度が高い暮らしになるでしょう。
鳥取移住のメリット:生活コストの安さ
鳥取県は全体的に物価が安く、家賃相場も主要都市に比べ格段に低いです。
広めの家や庭付き一軒家に手が届きやすく、家庭菜園やDIYなどゆとりのある住環境を実現できます。
鳥取移住のメリット:子育て支援が手厚い
前述のように医療費助成や保育所整備など行政の子育て支援はトックラスで、待機児童もゼロです。
自然の中でのびのび子育てできる環境もあり、子どもにとって安全安心な暮らしを提供できます。
共働き世帯にも配慮した施策が多く、ワークライフバランスも取りやすいでしょう。
鳥取移住のメリット:人の温かさ・治安の良さ
人口が少ない分、コミュニティの結びつきが強く、人付き合いが温かいという声が多いです。
困ったときに助け合える風土や、防犯面でも犯罪発生率が低く治安が良い点は精神的な安心につながります。
顔見知りが増えることで孤独感が少なく、移住者にも親切に接してくれる人が多いでしょう。
鳥取移住のメリット:通勤ストレスの軽減
都市部と比べ交通渋滞や満員電車とは無縁で、車通勤でも大抵スムーズです。
移住者からは「時間の流れがゆっくりに感じる」「通勤時間が短くなり自分の時間が増えた」といった声もあります。
ゆとりあるライフスタイルを実感できるのは、鳥取移住の醍醐味です。
鳥取移住のデメリット:車がほぼ必須

鳥取県内の公共交通機関は本数が少なく、地域によっては車なしでは生活が成り立ちません。
鉄道やバスの減便・運行時間短縮が進んでおり、自家用車は必須と考えた方が良いです。また県外へのアクセスも、大都市圏から距離があるため高速バスや特急で数時間、車で大阪まで3時間以上かかります。
頻繁に都市と行き来したい人にとっては移動コスト・時間が負担になるでしょう。
鳥取移住のデメリット:仕事の選択肢が少ない
大企業の支社や工場が少なく、産業構造は中小企業や農林水産業、公務員などが中心です。他県に比べ求人の母数自体が限られるため、特に専門職や高収入求人を求めると難航しがち。
結果として平均給与水準も低めにはなりますが、リモートワークで都会の仕事を続けるか、起業や地域に密着した仕事に挑戦するか、事前にしっかり検討が必要です。
鳥取移住のデメリット:商業・娯楽施設の少なさ
買い物は日常品なら困りませんが、都会のように多種多様な店が揃っているわけではありません。
ファッションやカルチャー面での刺激は少なく、コンサートや大規模イベントもほとんどありません。
鳥取移住のデメリット:住環境やインフラ
築年数の経った空き家を安く借りられる反面、断熱が不十分で冬寒かったり、虫や小動物が出たりといった田舎特有の問題もあります。
また、地域によってはスーパーや病院まで車で1時間といった場所もあり、高齢になると生活に支障が出る場合も。
自治体によっては移動販売や巡回診療でカバーしていますが、将来的な暮らしやすさまで見据えて地域選びをするのが望ましいです。
鳥取県が実施している移住支援制度【令和7年度版】

鳥取県では移住者を積極的に受け入れるため、経済的支援策や相談体制を県と市町村が連携して整えています。
ここからは、令和7年度(2025年度)に利用可能な代表的な移住支援金・補助金制度をピックアップしてご紹介します。
支援制度ごとに概要・申請期限・支援内容・要件をまとめますので、条件に合うものがないかチェックしてみましょう。
移住支援金支給事業(とっとりビジネス人材移住支援事業)
東京圏から鳥取県への移住者に対し、就業または起業による定住を促進するため支給される支援金です。
国のデジタル田園都市国家構想交付金(旧地方創生推進交付金)を活用し、県と県内全市町村が共同実施しています。
支給対象者は東京23区在住者または通勤者で、鳥取県内に移住して一定の就業・起業要件を満たした方です。
支援金額
単身世帯で移住した場合は最大60万円、2人以上の世帯の場合は最大100万円が支給されます。
さらに、令和5年4月以降の転入で18歳未満の子どもを帯同した場合、子ども一人につき追加で最大100万円が支給されます。
例:夫婦+子ども2人で移住した場合、最大で100万円+100万円×2=300万円の支援金(※支給上限については各市町村に要確認)。
要件(抜粋)
支給対象となるには主に以下の条件をすべて満たす必要があります。
移住元要件:移住直前までの10年間のうち通算5年以上、東京23区内に在住、または東京圏※で23区内へ通勤していたこと(直前1年以上は連続して該当すること)。
移住先要件:令和元年8月5日以降に鳥取県内の市町村へ転入し、申請時点で転入後1年以内であること。また、転入先の市町村に5年以上継続居住する意思があること。
就業要件:移住支援金の対象となる求人に応募・就業し、週20時間以上の無期雇用契約で勤務していること(家族経営の企業への就職や、転勤・出向等による移住は対象外)。
求人への応募日はマッチングサイト掲載日以降である必要があります。
起業要件:鳥取県の起業支援補助金(後述)による交付決定を受けて起業すること。
その他:日本国籍または一定の在留資格を有し、暴力団等の反社会的勢力でないこと。過去に同様の移住支援金を受給していないこと 等。
申請方法・期間
移住支援金の申請先は転入先の市町村役場です。転入後3か月以上住民登録し、かつ就業先で3か月以上継続勤務した上で申請できます。
各市町村によって年度内の申請受付人数に上限がある場合があるため、転入予定先の市町村窓口に早めに問い合わせてください。
令和7年度分は、概ね令和8年3月末まで(自治体によって締切日設定あり)となっています。
なお、鳥取県内の全19市町村すべてがこの移住支援金事業の実施団体となっており、対象要件を満たせば県内どの地域へ移住しても支援金の申請が可能です。
支給決定までの流れや必要書類については、鳥取県公式サイトの案内ページや転入先自治体のホームページをご確認ください。
移住検討者来県費用補助金(お試し移住サポート補助)
鳥取県独自の制度で、県外在住で鳥取県への移住を具体的に検討している方が現地を訪問する際の交通費・宿泊費を補助するものです。
移住相談窓口やイベントで相談実績のある方(※県や市町村、NPO等の移住相談員に事前相談した方)が対象となります。
令和7年度の実施期間は 2025年4月8日~2026年3月10日までの来県 が補助対象で、申請受付は2025年4月1日~2026年3月3日です。
※訪問の7日前までに申請が必要なので計画的に手続きを行ってください。
補助内容
鳥取県内での移住下見や就職活動のための旅費・宿泊費を補助
交通費:自宅最寄りから鳥取県内訪問先までの往復交通費の1/2を補助(公共交通機関の場合。飛行機・JR・バス・フェリー等の実費半額)。
マイカー利用の場合は高速道路料金実費+距離に応じたガソリン代(1kmあたり25円)相当額の1/2補助、レンタカーの場合はレンタカー代等の1/2補助があります。
宿泊費:鳥取県内のホテル・旅館・民泊等の宿泊費を全額(10/10)補助。市町村が提供するお試し住宅を利用する場合も対象です。
補助には一部上限額の設定があり、遠方から車で来る場合などは別途定める額が上限となります。
また、事前に県の承認(認定手続き)を受ける必要があり、無断で来県して後から申請しても補助は受けられません
要件
鳥取県内への移住を本気で検討している県外在住者で、県や市町村等の移住相談窓口に相談実績があること(相談担当者の種類は問わないが、公的な移住相談員への相談履歴が必要)。
実際に来県した際には、市町村役場や企業訪問、移住ツアー参加、物件下見など移住目的の行動を行うこと。
申請方法
希望日の7日前までに所定の申請書を提出→県から認定を受け→来県→帰宅後に実績報告&振込。
申請窓口は鳥取県地域づくり推進部など県庁内の担当課になります(最新の要領は県HPからダウンロード可能)。
鳥取県のその他移住支援策

上記のほかにも、鳥取県や市町村は移住者支援のため様々なメニューを用意しています。その中から特徴的なものをいくつか紹介します。
若者UIJターン就職者への支援
鳥取県では、東京圏からの若者のUIJターン就職を後押しするため、就職後の生活支援策も整えています。
例えば奨学金返還支援では、県が認定した対象業種に県内就職した場合に奨学金返済の一部を助成する「未来人材育成奨学金支援助成金」があり、令和7年度は対象者を全業種に拡大して450名募集しています。
交付決定を受け県内企業に正規就職した方に対し、奨学金返還総額の1/4相当額を助成する内容です(既卒者は残額の1/4)。
また、市町村独自の施策として、倉吉市ではUIJターン就職した35歳以下の若者に対し、奨学金返還を最長8年間支援する制度を設けています。
このように、経済的ハンデを減らし若い世代の移住定着を図る取り組みが進んでいます。
鳥取県の空き家活用・住宅取得支援
鳥取県は住まい確保の支援にも力を入れています。
県と市町村が連携する「移住定住推進交付金」により、市町村が空き家の改修費補助や家財処分支援、新築住宅取得補助金などを用意。
例えば岩美町では、UIJターン者が空き家を改修して定住する場合に最大200万円(県外移住者)の補助金を交付しています。
また、琴浦町では、空き家リフォーム補助(最大50万円)や空き家購入者への奨励金(40万円)、新築・中古住宅取得時の固定資産税減免(最大60万円)など、独自の住宅支援策が豊富です。
移住の際には各市町村の空き家バンクを活用し、こうした補助制度と組み合わせることで、格安で理想の住まいを手に入れることも可能です。
鳥取県の子育て支援
子育て環境整備は移住支援の重要な柱です。
鳥取県では多くの市町村で18歳まで医療費無料化、保育料軽減、第3子以降の保育料無償化、小中学校給食費の補助などを行っています。
例えば大山町では高校卒業まで医療費助成、多子世帯の保育料減免、放課後児童クラブの利用支援、さらに小中学校の給食費全額補助まで実施し、子育て家庭の経済負担を徹底的に減らしています。
琴浦町でも0~2歳児のいる家庭に月額3万円を給付する制度や、不育症治療・チャイルドシート購入補助などきめ細かな支援があります。
鳥取県全体でも待機児童ゼロを達成するなど子育て支援に力を入れており、移住後に安心して子育てできる体制が整っています。
とっとり移住応援メンバーズカード
鳥取県への移住を促進するユニークな施策として、移住応援メンバーズカードの発行があります。
これは県外から移住する方を全県で応援するための会員制度で、登録すると移住前後に利用できる様々なサービスの優待特典を受けられます。
提携している県内企業・店舗で割引や特典が提供される仕組みで、例えば引越し料金割引、住宅リフォーム割引、レンタカー割引、温泉入浴券プレゼントなど、多岐にわたる特典があります。
会員登録はオンライン(ふるさと鳥取県定住機構のサイト)から可能で、年会費等は無料です。
移住前の下見旅行の際に使えるサービスもあるため、鳥取移住を決めたら早めに入会しておくとお得でしょう。
上記のように、鳥取県と各自治体は移住希望者の状況に応じた支援制度を数多く用意しています。
支援内容は年度によって変更・更新されることもありますので、最新情報は鳥取県公式サイトや各市町村の移住支援情報ページを確認するようにしてください。
鳥取県の移住に役立つサイトと相談窓口

鳥取県では移住検討者向けのサイトや相談窓口を解説しています。
移住前には以下のサービスを活用して情報を収集しましょう。
とっとり暮らしサポートセンター
東京・有楽町のふるさと回帰支援センター内には、公益財団法人ふるさと鳥取県定住機構が運営する「とっとり暮らサポートセンター」が設置されています。
専任の移住相談員が常駐し、鳥取県内へのUIJターンに関するあらゆる相談を受け付けています。
遠方にお住まいの場合や対面が難しい場合、オンライン(Zoom等)での個別相談にも対応。
予約制で夜間や土日相談を受け付けることもありますので、仕事で平日昼間に時間を取れない方も安心です。
仕事探しや住まい情報、支援制度の紹介、現地案内の調整など幅広くサポートしてもらえるので、鳥取移住を検討中の方は気軽に訪れてみてください。
住所:東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館8F
開設時間:10:00−18:00(定休: 月・祝)
お問い合わせ先:090-1657-7470
tottori@furusatokaiki.net
公益財団法人ふるさと鳥取県定住機構公式Instagram
鳥取県定住機構は情報発信にSNSを活用しており、公式Instagramアカウントでは移住や田舎暮らし、就職・就農などに関する旬な情報が日々投稿されています。
支援制度の募集開始やイベント告知、地域の日常風景まで幅広く紹介されていますので、ぜひフォローして最新情報をキャッチしましょう。
市町村の移住担当
希望する移住先が具体的に決まっている場合は、各市町村役場の移住定住担当課に直接問い合わせるのも有効です。
鳥取県内の全市町村に移住相談窓口や移住受入担当者が配置されており、地域の細かな暮らしぶりや空き家情報まで教えてくれます。
UIターン経験者を「地域おこし協力隊」として採用し、移住者目線で相談に乗ってくれる自治体もあります。地元ならではの生の情報を得るためにも、積極的にコンタクトを取ってみましょう。
鳥取市:とっとり移住定住推進室
電話:0857-30-8171
メール:iju@city.tottori.lg.jp
米子市:地域生活部 地域政策課
電話:0859-23-5374
メール:chiiki-seisaku@city.yonago.lg.jp
倉吉市:企画課
電話:0858-22-8159
メール:kikaku@city.kurayoshi.lg.jp
境港市:企画政策課
電話:0859-47-1010
メール:kikaku@city.sakaiminato.lg.jp
岩美町:企画財政課
電話:0857-73-1412
メール:kikaku@town.iwami.lg.jp
若桜町:まちづくり推進課
電話:0858-82-2238
メール:machidukuri@town.wakasa.tottori.jp
智頭町:政策推進課
電話:0858-75-4112
メール:seisaku@town.chizu.tottori.jp
八頭町:総合政策課
電話:0858-72-0301
メール:sogoseisaku@town.yazu.tottori.jp
三朝町:企画課
電話:0858-43-3512
メール:kikaku@town.misasa.tottori.jp
湯梨浜町:企画課
電話:0858-35-5311
メール:kikaku@town.yurihama.lg.jp
琴浦町:企画政策課
電話:0858-52-1708
メール:kikaku@town.kotoura.tottori.jp
北栄町:企画財政課
電話:0858-37-3111
メール:kikaku@e-hokuei.net
日吉津村:産業建設課
電話:0859-27-5955
メール:sangyo@village.hiezu.lg.jp
大山町:まちづくり推進課
電話:0859-54-5205
メール:machidukuri@daisen.jp
南部町:まちづくり推進課
電話:0859-66-3113
メール:machidukuri@town.nanbu.tottori.jp
伯耆町:まちづくり推進課
電話:0859-68-5533
メール:machizukuri@town.houki.tottori.jp
日南町:まちづくり推進課
電話:0859-82-1111
メール:machidukuri@town.nichinan.lg.jp
日野町:企画課
電話:0859-72-0332
メール:kikaku@town.hino.tottori.jp
江府町:地域振興課
電話:0859-75-3222
メール:chiikishinko@town.kofu.tottori.jp
鳥取移住で人気の市町村5選 ~それぞれの魅力~

鳥取県での暮らしと一口に言っても、地域によって環境や利便性、雰囲気はさまざまです。
ここでは移住先として特に人気のある5つの市町村をピックアップし、それぞれの特徴や魅力を紹介します。
都市部の利便性を求めるか、自然に囲まれた田舎暮らしを求めるか、自分や家族の希望に合った地域選びの参考にしてください。
鳥取移住で人気の市町村:鳥取市

鳥取市は鳥取県の県庁所在地であり、約18万人が暮らす中核市。
城下町としての歴史を持ち、市街地から少し足を伸ばせば鳥取砂丘や日本海など雄大な自然にも触れられる環境です。
都市機能と自然が調和した暮らしやすい街で、医療機関や商業施設も県内最多の規模で整っています。
特に子育て支援や教育環境が充実しており、「子育て王国」を掲げる県の中心として、こどもの遊び場や学びの場が豊富です。
市内には大型児童館「わらべ館」や広大な児童公園「チュウブ鳥取砂丘こどもの国」などがあり、いずれも子どもの入館料が無料で気軽に利用できます。
医療費も高校卒業まで無料化されているため、経済的負担を気にせず子どもを育てられるでしょう。
また、鳥取市内には大学キャンパスもあり、高校卒業後の地元進学も可能です。
生活インフラ面でも、中心市街地には百貨店やショッピングモール、映画館など都市的な施設が揃い、地方ながら不便さは少ないと言えます。
県内最大の病院である鳥取大学医学部附属病院も市内にあり、医療体制も万全です。
一方で市街地を離れれば田園風景や里山の自然が広がり、少し郊外に住めば静かでゆとりある暮らしが可能です。
「便利すぎず田舎すぎない」ほどよい暮らしやすさが鳥取市の魅力であり、UIJターン者からの人気も高い地域です。
鳥取移住で人気の市町村:倉吉市

倉吉市は鳥取県中部に位置する人口4万5千人ほどの地方都市。
白壁土蔵群や赤瓦の町並みなど歴史的景観が美しく、「小京都」とも称される情緒ある街です。
市街地はコンパクトにまとまり、買い物施設や医療機関も一通り揃っているため日常生活に困ることはありません。
適度な都市機能と落ち着いた雰囲気で、のんびりとした地方都市暮らしを送りたい方に向いています。
また、倉吉市は移住者支援にも熱心で、先述の奨学金返還支援をはじめ、UIターン就職者への住宅支援金、新規就農者への補助など独自制度が充実しています。
特に奨学金返還支援事業では、UIJターンで市内企業に就職・転入した35歳以下の若者に対し、奨学金の返済額を最長8年間補助する全国的にも手厚い制度を実施しています。
こうした政策も奏功し、近年は倉吉市へUターンする若者も増えています。
倉吉市の周辺には三朝温泉など有名な温泉地や、大山隠岐国立公園の山岳エリアも近く、週末のレジャーも楽しめます。
海こそ遠いものの、車で1時間ほど行けば日本海にもアクセス可能です。
都市的な便利さと田舎のゆったり感のバランスが良い倉吉市は、「地方都市で穏やかに暮らしたい」というファミリー層におすすめの移住先と言えるでしょう。
鳥取移住で人気の市町村:米子市

米子市は鳥取県西部の中心都市で、人口約15万人を擁します。
山陰地方随一の商業都市として発展してきた歴史があり、大型ショッピングモールや百貨店、飲食店街など商業施設が充実しています。
同時に、北に日本海、南に中国地方最高峰の大山(だいせん)を望み、温泉やスキー場、ゴルフ場、サイクリングロードなどレジャー資源も豊富な土地柄です。
海水浴やマリンスポーツも楽しめ、山も海も身近にある贅沢な環境が米子市最大の魅力でしょう。
鳥取県内の中では交通利便性も高く、山陰地方のハブ都市として高速道路や鉄道が整備されています。
米子自動車道・山陰道を使えば大阪・神戸・広島へは車で約3時間、JR特急で岡山まで約2時間半で出ることができます。
米子鬼太郎空港から東京(羽田)へは1日2~3便の直行便があり、空路なら約1時間で東京にアクセス可能。
一方、県庁所在地の鳥取市へはJRで約2時間(距離約150km)かかりますが、隣接する島根県松江市ならJRで30分ほどと近接しています。
広域移動の利便性という点では、鳥取県内で最も恵まれているといっても過言ではありません。
生活環境を見ると、米子市内のスーパーには地元産の新鮮な魚介・野菜が豊富に並び、その価格の安さに都会からの移住者は驚くと言われます
幹線道路沿いにはドラッグストアや大型店が立ち並び、車さえあれば日常の買い物に不自由はありません。
中心部には老舗百貨店の高島屋や商店街があり、ショッピングや外食も楽しめます。
米子市内に小中高校はもちろん大学キャンパスも所在し、保育所は60か所以上あって待機児童ゼロと、教育・子育て環境も良好です。
このように「地方の中の小さな都会」ともいえる米子市は、一人暮らしからファミリーまで幅広い層にとって住みやすい移住先です。
特に「地方に移り住みたいが、あまり不便すぎるのは困る」という方には最適でしょう。
利便性と自然環境のバランスが良いため、移住後も都会的な快適さをある程度保持しつつ、週末はアウトドアに繰り出すような充実した暮らしが実現できます。
鳥取移住で人気の市町村:岩美町

美しい海に面した岩美町(いわみちょう)は鳥取県の東端、兵庫県との県境に位置する人口約1万人の町です。
日本海に面した約15kmのリアス式海岸は「山陰海岸ジオパーク」に指定されており、中でも浦富海岸は大小の岩礁が点在する風光明媚な景勝地。
透明度の高い海水は全国トップクラスで、東浜海水浴場は旅行情報サイトの海水浴場ランキングで全国1位に選ばれた実績もあります。
夏にはシュノーケリングやSUPなどマリンスポーツを楽しむ人も多く、「海のある田舎暮らし」を求める移住者に人気です。
岩美町は海だけでなく山や温泉の恵みもあります。
町内には開湯1200年の歴史を持つ岩井温泉があり、古くは京都の都にも知られた名湯として知られています。
また、松葉ガニをはじめ四季折々の海産物が水揚げされる漁港があり、新鮮な海の幸を日常的に味わえるのも大きな魅力。
冬の漁期には日本一の漁獲量を誇る松葉ガニが市場に並び、海産物で賑わう様子はこの町ならではの光景です。
生活面では、岩美町は鳥取市に隣接しているため、車さえあれば利便性も確保しやすいです。
鳥取市中心部までは約17kmと近く、車で30~40分程度で通勤・通学圏内です。
また、鳥取砂丘コナン空港から岩美町までは車で25分ほどとアクセス良好で、東京方面との往来もしやすい位置にあります。
町内にはスーパーやコンビニも最低限あり、生活必需品の買い物はできますが、大型の買い物や専門的な医療は隣の鳥取市に頼る場面もあるでしょう。
そのため、自家用車はほぼ必須ですが、裏を返せば「車で鳥取市にもすぐ行ける田舎」としてデュアルライフ(二拠点生活)にも適したポジションと言えます。
美しい海と山に囲まれ、温かい住民気質にも恵まれる岩美町は、「せっかく移り住むなら絶景と共に暮らしたい」という方にとって理想的な移住先でしょう。
鳥取移住で人気の市町村:大山町

大山町(だいせんちょう)は鳥取県西部、大山(標高1,729m)と日本海に挟まれた人口約1.5万人の町です。
中国地方の最高峰・大山の北麓に位置し、町内には大山隠岐国立公園の豊かな自然が広がります。
肥沃な大地を活かした農業が盛んで、高原野菜や果物など多くの農作物が生産されています。
また、北側は日本海に面して漁業も行われ、新鮮な海の幸にも恵まれています。
まさに「山の幸」と「海の幸」両方を享受できる土地であり、夕日は日本海に沈む絶景、背景には雄大な大山という贅沢な景観を日常で楽しめます。
大山町は自然景観だけでなく、歴史文化も感じられる町です。
古くから山岳信仰の霊場である大山への登山口として栄えた歴史があり、寺社や祭礼など文化遺産も残っています。
アウトドア派の移住者には魅力満載で、登山やトレッキング、冬のスキーはもちろん、夏は海水浴にキャンプと一年中アクティブに過ごせるのも大きな魅力。
町民も移住者も関係なく、自然の中でのアクティビティを通じてすぐ打ち解けられるフレンドリーな雰囲気に満ちています。
生活環境については、町内にスーパーやコンビニは一応あるものの店舗数は限られるため、日常の買い物には車で町内を回る必要があるでしょう。
医療機関も診療所が数件と歯科医院がある程度で、総合病院は無いため大きな治療は隣接する米子市に頼る必要があります。
また、大山の山裾から海岸まで高低差の大きい地形のため、住宅適地が限られるエリアもあります。
そうした不便さや制約はあるものの、「夏は海、冬は山」を日常的に楽しめる環境は西日本ではなかなか得難く、自然好きには代えがたい魅力となっています。
交通アクセスは、JR御来屋(みくりや)駅から鳥取市方面へ電車で約1時間、米子空港へも約1時間と、そこまで隔絶された場所ではありません。
大阪・広島方面からも車で3時間程度で来られる立地で、高速道路を使えば最寄りの米子ICまで車で20分ほどで出られます。
都市部との往来もしやすいため、定期的に都会にも出かけながら田舎暮らしを楽しむというライフスタイルも実現可能です。
大山町も移住支援に積極的で、移住支援金の対象地域となっているほか、子育て支援では高校卒業まで医療費無料、多子世帯保育料軽減、放課後児童クラブや給食費補助などを実施しています。
住宅を新築した場合の助成金制度もあり、若い世代の定住を後押ししています。
地域ぐるみで移住者を歓迎する風土があり、移住者と地元住民をつなぐ受け入れ団体「やらいや(歓迎の意味)交流会」などの活動も盛んです。
アウトドアライフを満喫しながら地域に溶け込みたいという方には、大山町はうってつけの移住先と言えるでしょう。
鳥取移住で自然を身近に

以上、鳥取県への移住に関する情報を総合的にお届けしました。
雄大な自然と温かい人々に囲まれた鳥取での暮らしは、きっとあなたに新しいライフステージの充実をもたらしてくれるはずです。
移住支援制度やイベントを活用しながら、ぜひ理想の「とっとり暮らし」を実現してください。





























PAGE TOP