移住先として人気を集める静岡県
首都圏に近く自然も豊かなことから、地方移住先として全国トップクラスの人気を誇る静岡県。
NPO法人「ふるさと回帰支援センター」が実施した「移住希望地ランキング」では4年連続で全国1位にランクインするなど、幅広い年代から注目を集めている移住地です。
本記事では、静岡県への移住を検討中の人や、UIターンを考えている人に向けて、静岡県移住のメリット・デメリットや移住支援の補助金制度一覧、市町村の人気移住先5つの特徴、さらに仕事探しの情報や就職支援について詳しく紹介します。
静岡県に移住するメリット
静岡県に移住するおもなメリットには、首都圏へのアクセスの良さと豊かな自然環境、そして温暖で過ごしやすい気候や子育て支援の充実などが挙げられます。
静岡県に移住するメリット:首都圏へのアクセスが良い
静岡県内には東海道新幹線が通っており、主要駅の静岡・浜松・三島などから東京駅までは約44分~1時間30分でアクセス可能です。
高速道路(東名・新東名)も整備されているので車での移動もしやすく、名古屋・大阪方面への移動もしやすい環境となっています。
普段はテレワークをしつつ、必要な時だけ都心へ出張するという生活も現実的でしょう。
静岡県に移住するメリット:自然が身近でアウトドアも充実
海・山・温泉など、豊かな自然に恵まれた環境は静岡県最大の魅力です。
県内には富士山や南アルプス、伊豆半島の海岸線など多彩なフィールドがあり、日常的にハイキングや海水浴、温泉巡りが楽しめます。
たとえば静岡市では南アルプスでの登山や駿河湾でのマリンスポーツ、伊豆市では滝めぐりの後に温泉でリフレッシュする贅沢も日常になるでしょう。
アウトドア好きや自然に癒やされたい人とっては、非常に理想的な環境です。
静岡県に移住するメリット:一年を通じて温暖な気候
静岡県の沿岸部は年間平均気温約18.7℃と全国でもトップクラスの日照時間を誇り、雪も少ないおだやかな気候です。
冬でも比較的暖かく過ごしやすいため、寒さが苦手な方や小さなお子さん・高齢者にも優しい環境といえます。
ただし、中山間地域(山間部)では夏は涼しく冬は冷え込む内陸性気候で、積雪も見られます。
地域によって気候差があるため、自身のライフスタイルに合ったエリア選びが大切です。
静岡県に移住するメリット:都市機能と田舎の良さを両取りできる
静岡県は東京ほどの大都会ではありませんが、浜松市や静岡市には大型商業施設やおしゃれなショップがあり、生活利便性が高いです。
一方で車で少し走れば海や山に行ける近さで田舎ののんびり感も味わえます。
「都会過ぎず田舎過ぎずがちょうどいい」という声が多く、首都圏に近い程よい地方暮らしを実現できます。
静岡県に移住するメリット:子育て支援が充実している
静岡県内の自治体は子育てサポートにも力を入れており、幼児教育・保育料の無償化や医療費助成など手厚い支援制度を整える地域が多いです。
例えば浜松市では小学6年生まで医療費無料、富士市・藤枝市などでは保育料や第3子以降の補助を行うなど、のびのび子育てできる環境が整っています。
また、公園や児童館も多く子育て世帯に優しい地域が多いことから、ファミリーでの移住も多いのだとか。
静岡県に移住するメリット:製造業を中心に仕事が見つけやすい
静岡県は全国有数のものづくり県であり、楽器やオートバイ、自動車など製造業が盛んな土地です。
そのため、製造業や農林水産業、観光業といった主要産業の求人が豊富にあります。
スズキ株式会社やヤマハ株式会社を筆頭に大企業の工場や関連企業も多数立地しており、地元就職のチャンスが多いことは移住者にとってメリットでしょう。
「ものづくり産業が盛んな静岡なら仕事を見つけやすい」と評されることもあります。
以上のように、静岡県へ移住すれば仕事とプライベートのバランスが取りやすく、安心して長く暮らせる環境が手に入ります。
実際、令和4年に発表された静岡県の健康寿命(自立して暮らせる平均年齢)は男性73.75歳・女性76.68歳と全国トップクラスで、気候や生活環境の良さが長寿にもつながっているようです。
静岡県での暮らしは、都市の便利さと自然の癒しを両立したい方にとって魅力的な選択肢となるでしょう。
静岡県移住のデメリット
一方、静岡県に移住するにあたって注意したい点やデメリットもあります。
「こんなはずじゃなかった…」という失敗を防ぐため、現実的な課題もしっかり把握しておきましょう。
おもなデメリットと対策は、以下の通りです。
静岡県移住のデメリット:希望の仕事を見つけにくい場合がある
静岡県は製造業がさかんな一方で、IT・クリエイティブ・専門職など首都圏に多い職種の求人は、相対的に少ない傾向にあるため、そうした分野での転職を目指す場合に難しさを感じることも。
ただし、前述の通り製造業や農林水産業など主要産業の求人は豊富にありますし、近年はテレワーク移住も一般的になってきました。
静岡県も「こどもみらいテレワーク対応リフォーム補助制度」などを用意して、リモートワークを支援しています。
希望の仕事が少ない分野でも、テレワーク制度を活用したり起業支援を利用することで解決策が見つかるでしょう。
静岡県移住のデメリット:日常生活には車がほぼ必須
静岡県は鉄道やバス等の公共交通が地域によっては不十分で、移動手段は自家用車中心になります。
県庁所在地の静岡市でさえJR東海道線と私鉄が市内を東西に横断するのみで、南北(海側~山側)に移動できる鉄道路線はありません。
バス路線で補完していますが、本数は少なめです。
地方都市全般に言えますが、買い物や通勤に車が欠かせない生活になる点は留意しましょう。
しかし逆に言えば、駐車場付きの広い住宅が比較的安く手に入るメリットでもあります。
静岡県移住補助金一覧
静岡県や各市町村では、移住者をサポートするためさまざまな支援金・補助金制度を用意しています。
ここではおもな支援制度を一覧表にまとめました。移住に伴う経済的負担を軽減できる制度ばかりですので、条件に合えば積極的に活用しましょう。
制度名 | 内容・支援概要 |
---|---|
静岡県移住・就業支援金制度 | 東京圏から静岡県に移住し就職・起業した方を対象に、県と市町村が連携して最大100万円の支援金を支給。 単身の場合は60万円、2人以上世帯は100万円で18歳未満の子ども1人につき100万円加算(上限あり)。移住先市町村で申請受付。 |
こどもみらいテレワーク対応リフォーム補助制度 | 子育て世帯・若者夫婦世帯が、自宅をテレワークしやすい環境にリフォームする際の費用を補助する静岡県の制度。 仕事と子育ての両立を支援する目的で、テレワークスペース設置や家事負担軽減につながる設備導入工事に対し補助金を交付。 |
静岡県地方就職学生支援金制度 | 東京圏の大学に通う学生が静岡県内企業の採用面接に参加する際の交通費等を補助。 令和7年度からは、この交通費支援を受けた学生が実際に静岡へ移住する際の引越費用も新たに補助。 静岡で就職活動をする新卒生のUIターンを促進する制度。 |
静岡市中山間地域移住支援報奨金 | 静岡市へのUIターン支援策。市の「中山間地域空き家バンク」登録物件に対象地域へ移住した場合、一定条件の下で最大100万円の報奨金を支給。 豊かな自然の中山間地への移住希望者を支援する静岡市独自制度。 |
三島市「住むなら三島」移住支援事業 | 静岡県三島市への移住者向け住宅取得支援。市外から三島市に転入し住宅を新築・購入した若年世帯に対し、県外からの移住なら100万円(※県の移住支援金受給者は50万円) 県内他市町からの移住なら20万円を補助。 子育て世帯のリフォーム補助や出産祝金など、三島市は独自支援も充実。 |
※このほか各市町村ごとに住宅取得支援、家賃補助、引越費用補助、子育て支援金、新婚世帯補助金など多彩な制度があります。
自治体によって条件や金額が異なり、一部の市町村支援金と県の支援金は併用不可の場合もあるため、詳細は移住先の市町村窓口や公式サイトで確認してください。
静岡県で人気のおすすめ移住エリア5選
静岡県への移住を検討する際、「どの市町村が住みやすいのか?」は気になるポイント。
静岡県は東西に広く、エリアによって都市部から田舎までさまざまな暮らしが選べます。
ここでは静岡県で移住に人気の市町村5つをピックアップして、それぞれの特徴や魅力を紹介します。
都市圏へのアクセスや自然環境、地域の雰囲気などエリアごとの個性を知り、自分に合った移住先選びの参考にしてください。
静岡県で人気のおすすめ移住エリア:静岡市
静岡市は静岡県のほぼ中央に位置し、県庁所在地でもある政令指定都市。
人口約70万人を擁する中核都市で、行政・商業の中心機能が集まります。
東京・名古屋へはいずれも新幹線で約1時間とアクセス抜群で、大型百貨店やショッピングモールも揃い都市の便利さが魅力です。
一方、市街地から車で20~30分も走れば駿河湾沿いの海岸や安倍川・南アルプスの山麓といった大自然が目前に広がります。
市域の約80%は「オクシズ」と呼ばれる山間地域で、豊かな緑に囲まれた里山暮らしも可能。
都会の利便性と自然環境の両方を求める人におすすめのエリアで「田舎の良さも都会の利便性もほしい」というわがままを叶えてくれる懐の深い街です。
静岡市は移住支援にも積極的で、市独自の移住情報サイト「いいねぇ。静岡生活」で住宅情報や支援制度を発信しています。
静岡県で人気のおすすめ移住エリア:浜松市
浜松市は静岡県西部に位置し、人口約78万人と県内最大の都市です。
こちらも静岡市同様に政令指定都市で、面積は全国の市町村で2番目の広さを誇ります。「やらまいか精神」と言われるチャレンジ気風に富んだ街で、本田技研やスズキ、ヤマハなど世界的企業の創業地として知られています。
そのため起業や製造業に対する熱量が高く、UIJターンで浜松に来て創業する人やベンチャー企業も多数存在しています。
都会的なインフラが充実する一方、や中田島砂丘、天竜川など水辺や緑に恵まれた自然も身近です。
年間を通じて温暖で、子どもからお年寄りまで過ごしやすい気候も魅力となっています。
浜松市は広大な市域ゆえ、中心部の都会的暮らしから山里での田舎暮らしまで希望に応じた生活スタイルを選べます。
「快適な暮らしをしながら五感を刺激したい」というアクティブ派にもぴったりの街でしょう。
移住促進サイト「はじめよう、ハマライフ」では都市部・山里部に移住コーディネーターを配置しきめ細かな相談に応じています。
静岡県で人気のおすすめ移住エリア:三島市
三島市は静岡県東部、伊豆半島の付け根に位置する人口約10万人の地方都市です。
古くは東海道の宿場町・三嶋大社の門前町として栄え、湧水が豊富なことから「水の都」とも呼ばれています。
三島最大の特徴は、東京へのアクセスが極めて良い点。
JR三島駅から品川駅までは新幹線「こだま」で約45分(東京駅までも約1時間)と、新幹線通勤・通学も現実的に可能な距離です。
朝の時間帯には三島始発の列車もあり、仕事は都内のまま「転職なき移住」を叶えることもできます。
さらに、富士山・箱根・伊豆という全国的観光地にも囲まれており、夏の「三嶋大祭り」など季節ごとのイベントも充実しています。
三島市独自の移住支援として住宅取得補助や子育て支援も厚く、子育て世帯・若者世帯に人気が高い移住先です。
三島市・移住定住応援サイトでは、最新の移住・定住情報を発信しています。
静岡県で人気のおすすめ移住エリア:伊豆市
伊豆市は静岡県東部、伊豆半島の中央に位置する人口約2.7万人の町。
周囲を山に囲まれ豊富な温泉地を抱えるなど、自然に恵まれた地域として知られます。
特に「天城峠」「浄蓮の滝」など名所があり、名作『伊豆の踊子』の舞台にもなった風光明媚な土地です。
温泉地が多いことから観光関連のビジネスチャンスが豊富で、観光業での起業・就職を考えている人にも向いているでしょう。
都会へのアクセスも比較的良く、伊豆市内から三島駅までは電車や車で約30分、東京へも2時間程度で出られるので、リモートワークをしながら時折都心へ、という暮らしも可能。
伊豆市では空き家バンクやお試し移住住宅を整備し移住希望者を積極的に受け入れており、短期~長期の体験移住もできます。
気になった人は伊豆市の移住・定住応援サイト「いずぐらし」をチェックしてみましょう。
静岡県で人気のおすすめ移住エリア:森町
森町(もりまち)は静岡県西部、天竜川中流域に位置する人口約1.6万人の小さな町。
古くから遠州地方の城下町・門前町として栄え、「遠州の小京都」とも称される風情ある街並みが特徴です。
町の周囲は山や川に囲まれ緑豊かですが、中心部にはスーパーや病院、飲食店など生活に必要な施設がひと通り揃うコンパクトシティでもあります。
さらに森町は政令市・浜松市に隣接しており、車で気軽に大都市の賑わいを楽しめる隠れた人気移住スポットです。
温暖な気候を活かしてお茶やメロン、柿といった特産品の栽培が盛んな農村地域でもあり、「移住先では広い土地で家庭菜園や農業をしたい」「静かな環境で子育てしたい」という希望を持つ方から人気を集めています。
都会にはないゆったりとした暮らしを求める人は、森町の移住・定住応援サイト「TENCOMORI」を見てみるとイメージが掴みやすいでしょう。
静岡移住で失敗しないためのコツ<よくある失敗例と対策>
静岡への移住に失敗したと感じる理由としては前述のデメリット部分に通じるものが多く、準備不足や思い込みによるミスマッチが原因です。
ここでは静岡移住でありがちな失敗パターンと、その対策・解決策をまとめます。
失敗例:住みたい地域・物件が見つからず妥協
移住を思い立ってすぐ静岡に来てみたものの、希望に合う家がなく結局妥協してしまい不満が残るケース。
この対策として、移住前に地域の下見や情報収集を徹底することが大切です。
静岡県は広いので、海沿い・山間部・都市近郊などエリアによって雰囲気がかなり異なります。
可能であれば何度か現地を訪れて気候や交通の利便性を体験し、市町の移住相談員や民間不動産業者とも連絡を取り合って理想の物件探しに時間をかけましょう。
自治体の空き家バンクに登録しておくと、希望に近い物件情報を得られる場合もあります。
失敗例:仕事が決まらず収入面で苦労
都会からの移住者の場合、静岡で希望職種の求人がなかなかなく、転職活動が難航する可能性があります。
対策として、移住前から仕事探しをスタートするのが鉄則です。
静岡県公式の就職支援サイト「しずおか就職net」や、後述するUIターン就職サポートセンターを活用して求人情報を集めましょう。
Web面接を取り入れる企業も増えているので、在住地にいながら選考を進めることも可能でしょう。
また、二拠点生活やフルリモート勤務で勤務地を問わない働き方ができないか検討するのも一つです。
最近では東京の会社に勤めたまま静岡に居住する例なども増えており、必ずしも移住=転職とは限りません。
失敗例:車社会や地域事情に馴染めない
車移動が前提、地域行事や近所づきあいの濃さ、東部と西部で文化圏が違うなど、地方移住あるあるの違いに戸惑い、馴染めない人もいます。
特に静岡は東西に広く、方言も西部(遠州弁)と東部(伊豆弁)で少し異なりますが、いずれも比較的穏やかな口調で他地域の人にも分かりやすいと言われます。
地域行事(祭りや町内会)は参加すれば温かく迎えてもらえるので、積極的に顔を出して溶け込む努力が必要かもしれません。
車に関しては運転に不安があるなら都市部に住むか、電動自転車やオンデマンド交通を駆使する手もあります。
このように、静岡移住の「失敗」は事前準備と心構えでかなり防ぐことができます。
特に住宅・仕事・地域環境の3点については、自分や家族の希望条件を書き出し、移住前にできる限り情報収集・現地確認しておくことが成功のカギです。
静岡県や各市町の移住相談窓口では、個別の不安にも答えてくれます。
「こんなはずじゃなかった」を「来てよかった!」に変えるために、できる準備は余さず行い静岡での新生活に臨みましょう。
静岡移住で一人暮らしをする際のポイント
単身で静岡県に移住・生活する場合、どのような点に気をつければよいでしょうか。
ここでは静岡での一人暮らしにフォーカスして、暮らしやすさや支援情報を紹介します。
静岡移住で一人暮らしをする際のポイント:経済面
まず経済面では、静岡での生活費・家賃は首都圏より圧倒的に割安です。
例えば静岡市葵区のワンルーム~1DKの平均家賃相場は5~6万円前後で、東京23区の平均より数万円安くなっています。
水道光熱費や食料品も地域価格で安めなため、都会で一人暮らしするより金銭的ゆとりが生まれるでしょう。
静岡市や浜松市の中心街には飲食店やスーパー、病院など生活利便施設が集まり、車がなくても公共交通や自転車で十分暮らせます。
特に静岡市はコンパクトシティ戦略で街中居住を促進しており、都心に近い感覚での一人暮らしが可能です。
また、静岡県移住・就業支援金制度は単身移住者も対象となっており、条件を満たせば60万円の支援金を受け取れます。
一人暮らしだからと支援が少ないわけではなく、自治体によっては単身世帯向け家賃補助や就職支援を行うところもあります。
困ったときは市町の移住相談窓口で「ひとり移住」の不安を相談してみましょう。
静岡県は単身移住者の受け入れにも理解があり、地域によっては移住者同士の交流会やシェアハウスの情報提供を行っている場合もあります。
静岡に就職したら“勝ち組”?
よく「静岡で就職できれば勝ち組だ」と言われることがあります。
確かに、静岡県には世界的企業から安定した地元優良企業まで幅広く存在し、働きやすい環境が整っています。
例えば浜松市発祥の大企業(ホンダ・スズキ・ヤマハ等)や沼津・富士エリアの製紙メーカー、静岡市の優良サービス業など県内には多くの有名企業が本社・工場を置いています。
こうした企業に地元採用で就職できれば、都会に出なくてもやりがいある仕事と安定した収入を得られるでしょう。
くわえて前述の通り生活コストが低いため、可処分所得はむしろ都市部勤務より高くなるケースもあります。
満員電車とは無縁でマイペースに働け、週末は趣味のアウトドアや家族サービスも充実したワークライフバランスを実現しやすいのが静岡就職の強みです。
ゆえに「静岡で働くのは勝ち組」といった言葉が出てくるのでしょう。
実際にUIターン転職支援サービスの調査でも、コロナ禍以降静岡への移住転職者が増加傾向にあり、「静岡で働いて暮らす」という選択が見直されています。
静岡県へのUIターン・移住希望者におすすめのサイト・イベント
移住前に、静岡県での就職事情や支援策について把握しておきましょう。
前述の通り、静岡県は製造業を中心に有効求人倍率も高めで、地元企業からの人材ニーズは強い傾向にあります。
実際、静岡県では20~40代の移住者が全体の8割以上を占め、その多くが子育て世代=働き盛り世代です。
地元でキャリアを築きたい30代前後のUIターン就職も多く、静岡県は「30歳になったら静岡県」というキャッチフレーズで移住施策を展開しているほどです。
静岡県へのUIターン・移住に興味がある人におすすめのサイトやセミナー、イベント情報をまとめて紹介します。
静岡県公式移住ポータルサイト「ゆとりすと静岡」
「ゆとりすと静岡」は、静岡県が運営する総合移住情報サイトです。
静岡県の魅力、市町の特徴、空き家バンク情報、移住支援制度の詳細、就職・起業支援情報、移住相談会やイベント案内、先輩移住者インタビューなど、知りたい情報が網羅されています。
静岡県への移住を検討しているのであれば、まずこのサイトを見ればリアルな静岡暮らしが想像できるかもしれません。
静岡UIターン就職サポートセンター
静岡県では、県外在住者のUIターン就職を支援するため「静岡UIターン就職サポートセンター」を設置しています。
このセンターは東京都有楽町のふるさと回帰支援センター内にあり、静岡県外にある唯一の就職相談拠点です。
対象は静岡県での就職を希望する学生や社会人で、専任の就職相談員(国家資格キャリアコンサルタント)が無料で相談に乗ってくれます。
具体的には、求人紹介、履歴書・職務経歴書の添削、模擬面接、企業研究のサポートなど内定獲得まで個別サポートを行っています。
オンライン相談や電話相談にも対応しており、遠方に住んでいても利用可能です。
予約制ですが気軽に問い合わせできるので、UIターンや移住を考えている方はぜひ活用しましょう。
住所:東京都千代田区有楽町2-10-1東京交通会館8F
開所時間:月曜日・祝日を除く10時~18時
電話番号:0120-025-023
しずおか就職net(静岡就職ネット)
「しずおか就職net」は、静岡県が運営する公式就職情報サイトです。
県内企業の採用情報検索や就活イベント情報、UIターン向け企業リストなどが掲載されており、学生・社会人問わず利用できます。
求人情報は新卒・中途ともに幅広く、勤務地・業種・待遇などさまざまな条件で検索可能です。
マイページ登録すると気になる企業をブックマークしたり、新着求人の通知を受け取ったりできます。
また、企業側もUIターン人材を歓迎している会社が多く掲載されています。
なお、サイト上で公開されていない求人もサポートセンター経由で紹介してもらえる場合があるので、うまく併用して就職活動を進めてください。
静岡県の就職フェア・移住相談イベント
静岡県や市町村、各種団体はUIJターン希望者向けの就職フェアや移住相談会を定期的に開催しています。
例えば毎年夏頃には東京有楽町で「静岡まるごと移住フェア」が開催され、静岡県内の各市町や企業・団体が集結して相談ブースを展開。
仕事や住まい、子育てなど移住に関するあらゆる質問に担当者が直接答えてくれるほか、先輩移住者の体験談セミナーや地域の特産品が当たる抽選会など、充実したコンテンツを用意しています。
企業の採用担当者と直接話せる合同企業説明会(就職フェア)も各地で開催されています。直近では「静岡東部UIターン就職フェアin沼津」や浜松市主催の「浜松・磐田・湖西就職フェア」などが実施され、地元企業が多数出展しました。
こうしたイベント情報は「しずおか就職net」や各市の移住サイト、商工会議所HPなどで告知されるので要チェック。
オンライン就職相談会も増えているので、遠方からでも参加しやすくなっています。
静岡での仕事探しを成功させるには、ぜひこれらのフェアやイベントを積極的に利用して企業との接点を増やしてみてください。
東京に近い静岡県で悠々自適の移住ライフを
親しみやすい静岡県は、移住希望者を歓迎する土壌と制度がしっかり整っています。
豊かな自然と利便性を兼ね備えた静岡県で、新たな暮らしをスタートしてみませんか?
今回紹介したメリット・デメリットを踏まえ準備を進めれば、きっと理想の移住生活が実現できるはずです。
静岡での生活に少しでも興味が湧いたら、ぜひ今回紹介した窓口やサイトを活用して具体的な一歩を踏み出してみてください。