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山梨県の移住支援制度・補助金まとめ|就業マッチングサイトやイベント情報もご紹介【令和7年版】

山梨県への移住者が増加する理由とは

首都圏から近く自然豊かな環境で暮らせる山梨県は、移住希望者にとって常に人気上位に挙がる地域です。

認定NPO法人ふるさと回帰支援センターの調査によれば、2016年に1位、2017年・2020年に2位になるなど上位の常連県であり、2021年の「移住希望地ランキング」で山梨県は全国第3位に選ばれました。

都心へのアクセスと雄大な自然環境を両立できる点が評価されているほか、県や市町村による移住支援制度の充実ぶりも人気の理由とされています。

実際、山梨県は人口減少対策に力を入れ始めており、コロナ禍以降は東京都からのUIターンが増加しました。

山梨県常住人口調査によると、2020年には北杜市・甲州市・身延町など複数の自治体で前年より転入者数が増える動きが見られ、2023年も南アルプス市、富士河口湖町、北杜市といった自治体が転入者数トップ3を占めています。

本記事では、そんな山梨県への移住を検討中の人に向けて、令和7年度(2025年)最新の移住支援制度や補助金情報を詳しくご紹介。

県および市町村の支援策、参考サイト、移住イベント情報に加え、移住先として人気の市町村5つの特徴と支援内容も解説します。

移住に失敗しないためのポイントもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

山梨県の移住支援制度(支援金・補助金)

山梨県ではUIJターンや移住を後押しするため、さまざまな支援金や補助金制度を設けています。以下に、代表的なものをピックアップしました。

山梨県移住支援金

令和7年度現在、東京圏から山梨県内に移住し就業または起業した方に対し、一律で移住支援金(給付金)が支給されます。

支給額
単身者:最大 60万円
世帯(2人以上):最大 100万円
子育て世帯加算:18歳未満の子ども1人につき最大 100万円加算

支援対象となる市町村
昭和町を除く山梨県内全市町村。

子育て世帯加算を実施する自治体
上野原市を除く市町村。自治体ごとに金額・要件に差があります。

移住前の要件
移住支援金を受け取るには、東京23区に5年以上在住または通勤していた方が山梨県内へ転入し、所定の就業条件を満たす必要があります。

具体的には、「直近10年間のうち通算5年以上、東京23区に住んでいた、または東京圏に住み23区へ通勤していた」方が山梨県へ移住し、「山梨県移住支援・就業マッチングサイト」に掲載された県内企業の求人に応募して就職すること等が条件となっています。

移住直前の時点で連続1年以上東京23区在住(または通勤)であることも要件です。

ただし令和7年度から新たに、関係人口※として一定の要件を満たす場合も支援金の対象に追加されました。

例えば、山梨県内の地域活動に継続的に関わっている人など、市町村が個別に定める条件を満たせば移住支援金を受けられるケースがあります。

さらに、企業からの命令ではなく自己都合で移住し、移住後も元の仕事をテレワークで継続する場合や、内閣府の「プロフェッショナル人材事業」を活用して山梨で就職した場合なども支援金の対象となります。

移住後の対象条件(いずれか)

県の「移住支援・就業マッチングサイト」に掲載された求人で就職した場合

県の「地域課題解決型起業支援金」に採択され、交付決定を受けた場合

自己の意思による移住で、移住後もテレワークで従来の仕事を継続する場合

「プロフェッショナル人材事業」等を活用して就職した場合

地域の関係人口※として基幹産業(農林水産業など)に就業するなど、地域に貢献する場合

※は市町村が個別に要件を設定します。

山梨県移住支援金を受け取るための「関係人口要件」とは

居住はしていないものの地域と継続的な関わりがある人(例:二拠点居住や地域ボランティア参加者など)を指し、自治体ごとに具体的な基準を設けています。

移住支援金の交付申請は移住後1年以内に行う必要があり、受領後も5年以上の定住・1年以上の就業継続といった条件があります。

なお、途中で要件を満たさなくなった場合は支援金の返還義務が生じるため注意してください。

支援金を受け取りたい場合は、事前に移住先の市町村窓口へ相談し、自身が要件に該当するか確認しましょう。

また支援金の財源・申請受付には上限があるため、各自治体とも予算が無くなり次第締め切られる可能性があります。

申請の流れと注意点

移住後1年以内に、移住先市町村へ申請すること。

早めに各市町村の担当窓口に問い合わせ、必要書類の準備などを進めてください。

山梨県にある市町村ごとのその他支援策

山梨県ではそのほかにも、移住・定住促進のため、住宅取得や子育て、新規就農、空き家活用などさまざまな分野で支援が受けられます。

山梨県 結婚新生活支援事業(令和7年度実施)

県内14市町で、新婚世帯の新生活にかかる費用(家賃、引越、住宅取得・リフォームなど)を市町村が補助しています。

事業主体は各市町村となるため、詳細は各自治体にお問い合わせください。

山梨県 結婚新生活支援事業:補助金額(上限)
世帯タイプ 補助上限額
夫婦とも婚姻日に29歳以下の新婚世帯 60万円
上記以外の新婚世帯 30万円

対象世帯

世帯所得が500万円未満であり、婚姻日に夫婦とも39歳以下の新婚世帯が対象です。

補助対象経費

新婚世帯の新生活に要する以下の経費が対象です。

住宅取得費やリフォーム費、住宅賃貸費、引越費用

補助金額(上限)

世帯タイプ 補助上限
夫婦とも婚姻日に29歳以下の世帯 60万円
上記以外の新婚世帯 30万円

※自治体により対象や金額が異なるため、該当の市町村ページで必ずご確認ください。

実施自治体一覧

令和7年7月1日時点で実施している市町村は以下の通りです。

甲府市、山梨市、大月市、韮崎市、南アルプス市、北杜市、甲斐市、笛吹市、上野原市、甲州市、市川三郷町、身延町、南部町、富士川町

甲府市子育て世帯住宅取得支援事業

甲府市では、子育て世帯※の新生活を経済的に支える「子育て世帯住宅取得支援事業」を、若年層の定住促進と少子化対策を目的に実施しています。

※「子育て世帯」は婚姻後5年以内かつ18歳以下の子を育てている世帯、夫婦とも婚姻時39歳以下、世帯年収500万円未満が対象です。

甲府市 子育て世帯住宅取得支援事業 補助金額(上限)
世帯タイプ 新築住宅の取得 既存住宅の取得・リフォーム
一般の子育て世帯 上限 30万円 上限 60万円
婚姻日に夫婦とも29歳以下 上限 60万円 上限 90万円
新婚世帯(条件あり) 上限 30万円

補助対象

住居取得費用(土地代除く)またはリフォーム費用(機能維持・向上のための工事)
引越費用(引越業者への支払い)も対象に含まれます。

申請手続き

申込方法:所定のオンライン申込フォームから事前受付後、申請書類を郵送または持参。

必要書類には、婚姻届受理証明書、所得証明書、購入・工事・引越費用の領収書、その他市長が必要と認める書類などが必要です。

受付期間:令和7年7月14日~令和8年3月31日。ただし予算上限に達し次第、受付終了となる場合があります。申請はお早めに。

やまなし子育て応援事業

山梨県では、第2子以降の子どもの保育料を、3歳の誕生日後の最初の3月31日まで無料化することで子育て家庭を支援しています。

対象児童

以下の要件をすべて満たす子どもが対象です。

0〜2歳児で、保育が必要な3号認定を受けた子ども(認定は市町村が実施)

第2子以降であること(第1子と同一世帯に生計を共にしている必要あり)

世帯の市町村民税所得割額が169,000円未満(国基準第5階層相当、年収約640万円未満)

※「生計を同一にする」とは、同居して生活費を共有すること、または別居の場合でも生活費を支援しているなどの場合を含みます。

補助内容

該当する第2子以降の子どもに関して、保育料が無料になります。

(例:国基準月額44,500円であれば、第2子:0円、第3子:同様に無料)

山梨県へ移住を検討している人におすすめのサイト・サービス

充実した支援金・補助金制度で、移住者を歓迎している山梨県。

実際に移住を検討する際にチェックしておくべきサイトやサービスをまとめてみました。

山梨県移住・二拠点生活 総合WEBメディア「Y-charge」

Y-chargeは、山梨県への移住や二拠点生活に関心がある人向けの総合WEBメディアです。

特集記事や実際の移住者の事例を通じて、山梨での暮らし方や働き方の魅力を紹介しています。

イベントや移住相談会などの最新情報が掲載され、県内4つのエリアごとの地域紹介や関係自治体へのリンクもあり、移住検討者にとって実用性の高い公式メディアです。

やまなし暮らし支援センター

移住を成功させるには、生の情報収集と相談が欠かせません。

東京・有楽町の東京交通会館内にある「やまなし暮らし支援センター」では、移住相談窓口やイベントを通じてきめ細かなサポートを提供。

毎月のように開催されている山梨県主催の移住相談会では、山梨県内の複数市町村がブース出展し、担当者から直接地域の暮らしや支援制度の説明を聞くことができます。

住所
東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館 (NPOふるさと回帰支援センター内)
電話番号
080-1600-5730
E-mail
yamanashi@furusatokaiki.net
定休日
月・火曜日、祝日及び夏季・冬季休業

ふるさと回帰フェア2025

9月には東京国際フォーラムで開かれる国内最大級の移住フェア「ふるさと回帰フェア2025」に山梨県も出展予定です。

ふるさと回帰フェア2025は、毎年秋に東京で開催される国内最大規模の移住相談イベントで、全国から自治体や団体が出展し、来場者は現地担当者と直接相談できます。

移住に漠然と関心のある人から具体的に検討中の人まで、幅広い層に対応。

会場では、自治体ブースに加え、各地域の特産品が並ぶマルシェやミニセミナーも開催され、暮らしや仕事に関するリアルな情報を一度に得られます。

参加無料かつ予約不要ですが、事前登録をすると入場がスムーズです。

首都圏在住の人はぜひ足を運んでみると良いでしょう。

やまなしオンライン移住相談DAY

山梨県は毎月「やまなしオンライン移住相談DAY」を設けており、各市町村とビデオ通話で気軽に相談できる仕組みを整えています。

仕事や子育てで忙しい人、遠方にお住まいの人でも、自宅にいながら移住相談できるチャンスです。

予約方法や日程は、以下のURLをご確認ください。

山梨県移住支援・就業マッチングサイト

山梨県内の中小企業による、移住支援金の対象求人をまとめた就業マッチングプラットフォームです。

東京圏からUIJターンを検討する人に向けて、移住支援金の条件を満たす仕事情報を提供しています。

エリアや職種(事務・製造・福祉など)から希望に合った求人を探せる「求人検索機能」のほか、採用職種、勤務地、待遇、企業の特徴などを確認できます。

また、自身の希望条件に合った求人やイベント情報が届けられ、求人企業からのスカウト機能も利用可能です。

移住支援金の対象となる求人だけが掲載されるため、制度活用前提での就職活動がしやすい設計です。

登録することで効率的に情報収集でき、希望に沿った転職機会を逃さないサポートが受けられるでしょう。

山梨県で移住に人気の市町村5選

山梨県内には魅力的な市町村が27(13市8町6村)ありますが、その中でも特に移住希望者から人気の高いエリアを5つピックアップしてご紹介します。

自然環境や生活利便性、支援制度といった観点から、それぞれの特徴を見てみましょう。

山梨県で移住に人気の市町村1. 甲府市(こうふし)

人口約18.5万人を擁する甲府市は、言わずと知れた山梨県の中心都市。

移住後も都市的な利便性を享受したい人におすすめで、大型商業施設や病院など生活インフラが集約されており、車がなくても暮らしやすいコンパクトシティです。

首都圏へのアクセスも良好で、JR甲府駅から新宿駅まで特急で約1時間30分で移動できます。

実際、「都会の暮らしぶりをあまり変えずに地方生活へシフトできる」のが甲府市の魅力だという声もあります。

都市機能が充実した甲府市ですが、地方都市ゆえ東京ほど遊ぶ場所が多くない点や、古くからのコミュニティに新参者が溶け込むまで時間がかかると感じるケースもあるようです。
しかし総じて見れば、便利さと地方らしさのバランスが良い甲府市は「地方移住したいけど不便すぎるのは困る」という人にとって理想的な移住先と言えるでしょう。

甲府市の支援金・補助金制度

甲府市はUIターン受け入れにも積極的で、山梨県の移住支援金制度を活用した「甲府市移住支援金交付事業」を行っています。

前述の条件を満たせば、単身60万円・世帯100万円(+子ども加算)の支援金(給付金)を甲府市から受け取ることができます。

甲府市独自の支援策として、子育て世帯が市内で住宅を取得する際の補助金や、新婚世帯への住宅支援補助(結婚新生活支援)も用意されており、移住後の定住を手厚くバックアップしています。

さらに、就職面では甲府市内企業への就業者を対象にした奨励金(地方就職支援金)制度もあり、UIJターンで市内就職する若者を歓迎する姿勢がうかがえます。

山梨県で移住に人気の市町村2. 北杜市(ほくとし)

山梨県北西部に位置する北杜市は、八ヶ岳や南アルプス連峰、清里高原など雄大な自然に恵まれた人口約4万5千人の市です。

標高の高い冷涼な気候と年間2500時間に及ぶ日照時間の長さが特徴で、「日本有数の晴天率」を誇るエリアでもあります。

避暑地・別荘地としても人気があり、移住や二地域居住の候補地として全国的に人気が高く、 「田舎暮らし」の魅力ランキングでも常連の上位です。

宝島社『田舎暮らしの本』が発表する「住みたい田舎ベストランキング」では、シニア世代部門・子育て世代部門・若者世代部門・単身者部門のすべてで選出された実績があります。

全年代にとって住みやすいまちとして評価されている北杜市ですが、特に子育て環境への配慮は群を抜いており、前述の通り医療費や保育料の完全無料化など独自の少子化対策を打ち出しています。

「自然の中でのびのび子育てしたい」という家族には理想的な環境でしょう。

また、高原リゾート的な魅力から、都会の喧騒を離れてスローライフを送りたいシニア層からも支持されています。

北杜市で暮らす上で念頭に置きたいのは、車移動が前提となる生活スタイル。

市街地が点在し公共交通は十分とは言えないため、日常の買い物や通院などには自家用車がほぼ必須になります。

冬場は雪が積もるエリアもあるので、スタッドレスタイヤの準備なども必要です。それでも「美しい山々に囲まれ星空の下で暮らす豊かさには代えられない」という移住者が多く、都市部にはない充実感が得られるでしょう。

北杜市の支援金・補助金制度

移住支援制度についても、北杜市は積極的です。山梨県の移住支援金を活用した「北杜市移住支援金交付事業費補助金」を実施しており、単身60万円・世帯100万円+子ども加算100万円/人が加算されます。

さらに、UIJターン世帯向けの家賃補助や空き家リフォーム補助など、北杜市独自の支援も充実。

また、北杜市は地域おこし協力隊の受け入れにも積極的で、移住定住を応援する隊員を募集し地域活動の担い手になってもらう制度も活用中です。

山梨県で移住に人気の市町村3. 富士吉田市(ふじよしだし)

富士吉田市は富士山の北麓に位置し、富士五湖エリアの中心的な市です。

人口約5万人で、古くから織物など繊維産業が盛んな「ものづくりのまち」としての顔と、富士山観光の玄関口としての顔を併せ持ちます。

市内の至る所から霊峰・富士を仰げるロケーションは唯一無二で、「毎日富士山を眺めながら暮らしたい」という人にはたまらない魅力でしょう。

近年は富士山駅周辺のまちづくりが進み、お洒落なカフェやゲストハウス、コワーキングスペースなどが増えて若者も集まりつつあります。

生活環境面では、富士吉田市はスーパーや病院など必要な施設は概ね揃っている一方、大型商業施設は少なめです。

家賃相場は1Kで3万円台~と安く、自然に囲まれた割に生活コストは抑えられます。ただし公共交通は路線バスや富士急行線がある程度で、移動は車が基本です。

全体として、「地方らしい人の温かみ」と「適度な便利さ」が程良くミックスされた暮らしができるでしょう。富士山麓での新しいライフスタイルに挑戦したい人は、富士吉田市を候補に入れてみてはいかがでしょうか。

富士吉田市の支援金・補助金制度

地方創生に力を入れている富士吉田市は、移住者受け入れにも非常に積極的です。

山梨県移住支援金の交付はもちろんのこと、市独自に「定住促進奨励金」という総合的な補助制度を設けています。

これは、新婚世帯や子育て世帯が市内で住居を取得する際の奨励金(20万円~最大50万円)や、空き家・中古住宅を取得する際の支援金、空き店舗を活用して創業する際の家賃補助など、多角的な支援制度です。

例えば新婚世帯が市内に家を新築または購入した場合20万円、市外から転入して中古住宅を取得した場合最大50万円(子ども加算あり)、空き店舗を活用して開業する場合家賃の1/2補助(上限5万円×最大2年間)など、8種類もの奨励金が用意されています。

また、富士吉田市は、移住希望者向けの情報発信や相談体制も手厚いです。

UIターン専用WEBサイト・ふじよしだ暮らしでは先輩移住者の体験談や支援制度の詳しい解説、空き家バンク情報などを掲載。

市役所内にはふるさと魅力推進課が置かれ、移住相談の専任スタッフが電話やメールで対応しています。

さらに、市独自のお試し移住体験施設・ふじよしだ暮らし体験ハウスも整備中とのことで、実際の暮らしを短期間試せる仕組みも整えつつあります。

山梨県で移住に人気の市町村4. 笛吹市(ふえふきし)

笛吹市は甲府盆地の東側に位置し、桃・ブドウの生産量日本一を誇るフルーツ産地として有名な人口約6.4万人の市です。

春には一面の桃源郷のような桃畑が咲き誇り、秋にはブドウ畑が実る風景は笛吹市ならではの魅力です。

また、石和温泉郷を擁し、市内各地に温泉が湧く「おんせん県・山梨」を代表する温泉観光地でもあります。

ワイナリーや美術館、花火大会など観光資源も豊富で、移住後もレジャーに事欠かないでしょう。

暮らしやすさの面では、笛吹市は自然の豊かさと利便性のバランスが取れたエリアです。

甲府市に隣接しており、買い物などは車で甲府昭和IC周辺の商業施設(大型モール等)に出やすい環境となっているほか、市内にもスーパーや医療機関が点在しています。

盆地特有の暑さ寒さはありますが、逆に言えば果樹栽培が盛んなだけに日照が多く水も美味しい土地です。

温泉が身近にある暮らしは、きっと心身のいやしになるでしょう。

笛吹市の支援金・補助金制度

笛吹市は農業振興と移住定住に力を入れており、新規就農者や農業後継者への支援制度が充実しています。

具体的には、農業を始める若者に対し研修から経営開始まで切れ目なく支援する研修制度や、就農後の奨励金交付などを行っています。

「果樹王国・笛吹市」で長く農業を続けてもらうための手厚い制度が整っているので、農的な暮らしに憧れて移住する人には心強い制度です。

また、子育て支援も多彩で、遠距離通学定期券の補助などユニークな制度があります。

市外の高校に通う子にも配慮している点は、教育熱心な家庭にはありがたいでしょう。

移住者向けの施策としては、笛吹市も山梨県の移住支援金制度に参加しているほか、住宅取得やリフォームへの補助があります。

空き家バンクも運営されており、登録物件の購入や改修に対する補助金(改修費用の20%・最大100万円等)を交付しています。

さらに、2023年度からは奨学金返還支援制度を新設し、笛吹市内の特定業種に就職した若者に対し奨学金の返済を補助する試みも始まりました。

移住後の生活基盤づくりを多角的にサポートしてくれる自治体と言えるでしょう。

山梨県で移住に人気の市町村5. 南アルプス市(みなみアルプスし)

南アルプス市は甲府盆地の南西部に位置し、西側に南アルプス連峰(赤石山脈)を望む人口約7万人の市です。

市名の通り雄大な山々に抱かれた自然豊かな環境でありながら、甲府市中心部へ車で30~40分と生活圏も比較的近いことから、近年移住者が増えている注目エリアです。

市内を流れる釜無川・御勅使川が育む豊富で綺麗な水も自慢で、「名水百選」に選ばれた湧水スポットもあります。

桃・サクランボ・スモモなど果樹栽培も盛んで、四季折々の味覚が楽しめるのも大きな魅力。

また、南アルプス市は、生活の利便性と自然環境のバランスがとれた移住地として人気です。

大型商業施設としては「フレスポ甲西」というショッピングセンターがあり、日常の買い物は市内でおおむね済ませられるでしょう。

また市域が平坦で移動しやすいため、車さえあればストレスの少ない暮らしができるというメリットも。

実際、総務省の住民基本台帳移動報告によれば2023年の山梨県内で転入者数が最も多かったのは南アルプス市で、346人もの人が新たに移り住んでいます。

南アルプス市でへの移住で留意したい点は、やはり移動手段が車中心になること。

公共交通は身延線(市東部を通るJR線)とバス路線がありますが、本数は多くありません。

日々の生活は自家用車が前提となるので、運転が難しい高齢者などは市街地近くに居を構えるなど工夫が必要でしょう。

それでも、都会の喧騒から離れて穏やかな環境で子育てしたい家族や、セカンドライフを自然の中で楽しみたいシニアにとって、南アルプス市は自然豊かな移住先として魅力的です。

南アルプス市の支援金・補助金制度

山梨県移住支援策として、南アルプス市も山梨県の移住支援金制度の対象自治体です。

単身60万円・世帯100万円(+子ども加算)の支給要件を満たす人に「南アルプス市移住支援金」を交付しています。

さらに、南アルプス市独自のサポートとして、空き家バンク経由で住宅を取得する際のリフォーム補助、住宅リフォームローン利子補給、新婚夫婦への家賃補助などを行っています。

子育て支援では、18歳まで医療費無料や第3子以降の保育料無料化など山梨県水準の施策に加え、南アルプス市独自の子育て応援券の配布なども用意。

移住相談窓口も設置されており、オンライン相談や現地案内も相談可能です。

以上、山梨県で人気の5つの移住先市町村をピックアップしました。

それぞれ都市部にはない魅力と、地方ならではの課題がありますが、支援制度を上手に活用し地域に溶け込んでいけば、きっと充実した新生活が送れるでしょう。

山梨県は美しい自然と過ごしやすい気候の移住地

山梨県は都心から近い便利さがありながら、美しい自然と心温かなコミュニティに恵まれた土地です。

あなたの理想の暮らしを実現できるよう、今回ご紹介した県や市町村の移住支援制度をフルに活用し、ぜひ充実した新生活をスタートさせてください。


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