パリでブランドデビューした日本の伝統工芸”甲州印伝”
先日、パリで開かれた世界最高峰のインテリア・デザイン関連の展示会「メゾン・エ・オブジェ」に行った際、偶然見つけた日本の伝統工芸品があります。カラーやパターンにオリジナリティがあって、とても素敵でした。
それは「obudo(オブド)」というブランドで、”甲州印伝(こうしゅういんでん)”という日本の伝統工芸のものでした。
調べてみると甲州印伝は、自然豊かな山梨県の甲府市で300年以上もの間、愛され引き継がれてきた伝統工芸品だったのです。
古来より伝わる日本の伝統的革工芸「印伝」
印伝とは、漆で模様付けを施した鹿革を加工した革工芸です。
印伝の制作過程は、鹿の革をなめし、染色する技術、微細なパターンを表現する型紙をつくる技術、湿気で乾く天然塗料の漆精製の技術、縫製や製品加工の技術と、いくつもの日本の伝統的な匠の技が光る、本物のメイドインジャパンと言える工芸品です。
キャンプや旅行に出かけた際、現地のお店でかわいらしい昔ながらのがま口の小銭入れなど見かけますよね。この古典的なルックスもエモいんですが、それとはまた一線を画す、今っぽいおしゃれな伝統工芸品になった甲州印伝が「obudo」。
2023年6月ごろに日本でも発売されるそうです。
モダンなオリジナルパターン、デジタルツールに合う形
新しい印伝として誕生した「obudo(オブド)」は、【印伝の山本】から出た新ブランドです。
パッと目を引くおしゃれで大胆な模様。いい意味で伝統工芸品らしくないモダンな雰囲気は、まるでインポート生地のようです。
これらの模様は山梨の美しい景色、山や畑、豊かな水をたたえる川、自然の恵みから生まれる美味しい葡萄や梨、りんご、桃などのフルーツからのインスパイアされる自然がテーマとされています。色遣いがきれいでコーディネイトのアクセントにいいですね。
植物性の素材「ウルトラスエード」を使用
従来の印伝に使用されている動物革ではなく、ウルトラスエードという植物から作られた革を使っているそう。鹿革ような風合いや柔軟さもあり、革以上の耐久性があるとか。塗料は、古来から使用されている漆が使われ、アニマルフリーでサスティナブルで環境に優しいところも現代的です。
おすすめはスマホを入れる「ストラップポーチ」
果物のカーブをイメージしたという丸みのあるラインが特徴的なストラップポーチは、両手が空いてキャンプの時にも大活躍間違いなし!
いちいちカバンから取り出す手間も省けますし、紛失防止にも◎。何よりこの見た目がおしゃれです。自然がモチーフというところがまたキャンパーの心をくすぐります。
他にもがま口ポーチや、キーケースなどの今のライフスタイルに合ったアイテム展開で、取り入れたくなるアイテムばかりです。老若男女問わず、プレゼントにもピッタリ。
ユニークな6角形をしたがま口のヘキサゴンポーチはワイヤレスイヤホンやケーブルなどをしまうのによさそう。
ポップなカラーでかわいらしいキーケース。リングに鍵をまとめて。飛び出さないようにベルトがついて実用的です。
水滴、割れ、田畑、自然から生まれたオリジナルパターン
山梨を代表する美しい景色、山や畑、豊かな水をたたえる川、自然の恵みから生まれる美味しい葡萄や梨、りんご、桃などのフルーツからのインスパイアされる自然のテーマをブランドに込められています。
obudoのディレクションは、PDAから車、バス、建築、家具など幅広いデザインを手がけているプロダクトデザイナーの島村 卓実氏。
山梨の自然を感じるデザインの伝統工芸品「obudo」の6月日本でもデビューに注目です。
【お問い合わせ】有限会社 印傳の山本
所在地:〒400-0862 山梨県甲府市朝気3-8-4
TEL:055-233-1942
FAX:055-228-3922
URL:http://www.yamamoto-inden.com/
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