夏はそうめんよりもこれを食べる!宮城県民御用達の白石温麺
食欲がわかないときでもツルツルっと食べられる麺料理は、夏の”おうちごはん”で重宝するメニューのひとつですね。
夏の麺料理といえば「そうめん」ですが、宮城県ではそうめんよりも人気の「白石温麺」という商品があります。お中元のシーズンなどに贈答品として利用されることもありますが、日常食としても宮城県民の食卓に深く浸透しています。
今回は、県民食とも言える「白石温麺」の魅力をたっぷりとご紹介します。
白石温麺の歴史
白石温麺と書いて「しろいしうーめん」と読みます。県民食の一つで、スーパーにはたくさんの種類が並んでいます。
白石温麺の歴史は、伊達藩の時代までさかのぼります。白石城下(いまの宮城県白石市)でのこと、その当時、胃を病んで絶食する父のために、親思いの息子が胃に優しく消化のいい、油を使わない麺を作ったのが始まりとされています。
今でも宮城には、病み上がりで胃が弱っているときなどに、白石温麺を食べる家庭が多くありますよ。
白石温麺の特徴
まず第一の特徴は、そうめんと比べて「長さが短く太め」であることです。白石温麺は長さ9センチ。そうめんの半分ほどの長さしかありません。このため、吸い込む力の弱い高齢の方や小さなお子様でも食べやすいです。
さらに、短いことで小さな鍋でも料理ができ、茹で時間が短いのも嬉しいポイントです。太さは、そうめんよりも若干太めです。細すぎず太すぎない、幅広い年代が食べやすい太さだと言えるでしょう。噛みごたえもちょうどいいです。
もう一つの特徴は、「油を使わずに作られている」ということ。一般的なそうめんは、製造段階で油が使用されています。白石温麺は油を使わずに作っているので消化も良く、風邪をひいたときや病み上がりのとき、体調の悪いときにも食べやすいです。
筆者も、自身が風邪をひいたときにはもちろんのこと、子どもが体調を崩してごはんが食べられないときにも、この白石温麺が必需品でした。離乳食としても使いやすかったため、子どもが赤ちゃんのときにも大活躍しました。
白石温麺は宮城県のスーパーで買うのがおすすめ
アレンジがしやすく食べやすい白石温麺は常備しておきたい食材なのですが、宮城県以外では手に入りにくいため、筆者は県外で生活していたときは帰省するたびに箱買いしていました。
ネット通販でも手に入りますが、贈答品が中心になるので高品質なぶん割高です。お中元やお土産品としてもおすすめで、子育て世代の方にはとても喜ばれますよ。
日常食として利用したい方は、宮城県の地元スーパーで安価に手に入れるのがよいかと思います。
友人や親戚などに代行を頼んだり、宮城県に訪れた際にぜひスーパーの乾麺コーナーをのぞいてみたりして手に入れてください。
白石温麺の食べ方
白石温麺を温かく食べる際には、うどんと同じ作り方をします。どんな具材とも相性が良く、お好みのアレンジ方法でおいしく召し上がっていただくことができます。
暑い季節は、地元でも冷たい状態で食べる方が多いです。同じく宮城県の名産品「笹かまぼこ」と合わせて食べることも。そうめんと同じように調理し、召し上がっていただけます。
適度な太さと長さで食べやすく、夏の暑さで疲れた胃腸にも優しい麺料理です。
白石温麺を日常食にも活用してみよう
冷やしても温めてもおいしい「白石温麺」は、四季を通して楽しめる麺料理です。乾物で賞味期限も長いので、日常食だけでなく、非常食として常備するのもおすすめです。
病床の父のために息子が作ったのがはじまりと言われるだけあって、子どもから高齢の方まで美味しく食べられる優しい味わいが特徴です。
仙台の中心地から少し離れた白石市周辺には、白石温麺の専門店も多くあります。宮城県にいらした際には、ぜひ立ち寄って伝統ある優しい味わいを楽しんでみてください。
【PROFILE/さとう あい】
宮城県仙台市在住の料理家。薬膳料理教室の運営や、レシピ提案などのフードコーディネーター業をする傍ら、ライターとしても活動中。やんちゃ盛りの2児の母であり、子どもと海や川、山などアウトドアへ出かけ、休日は自然の中で遊ぶのが日課。
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