シートゥサミットのピローの進化が止まらない
今のキャンプは以前と比べて数多くの商品が登場し、寝具類も大充実。寝袋やマットのほかに、ピローも各社から販売されており、快眠しやすくなったと言える。
そんななか、オーストラリア発のアウトドアブランド「シートゥサミット」は、ひと際寝具類において力を入れていると言っても過言ではない。今回は、注目していたピローをピックアップする。
セッティングはわずか10秒!
今回紹介する「エアロプレミアムピロー」は、同ブランドが販売するピローのなかで中位レベルのアイテム。
レギュラーとラージの2サイズがあり、今回購入したレギュラーのサイズは約34×24×11cm。片手でしっかり持てる大きさだ。
収納サイズは直径7×8.5cmで、手のひらに収まるほど。重量は79gでチョコレートのおやつと同じ重さと考えれば、いかに軽いかが想像できるだろう。
収納袋にはセッティングと撤収の方法がプリントされており、初めて使う人もこれなら安心だ。
シートゥサミットの寝具類の特徴は、空気を入れるバルブ。
パッと見ではただのバルブにしか見えないが、よく見ると2つのフタが十字形に付いている。これが画期的で、上のフタは空気を入れる際に使い、下のフタは撤収時に使う。
まずはセッティングからやってみよう。
上のフタを開けると、空気が入れられるようになる。ここに口をつけて空気を入れるのだが、封入効率が非常に高く、筆者は4回で完全に膨らませることができた!
すごいところは、空気を入れても抜けていかないところ。これが2つのフタがセットされている理由で、内蔵された弁が空気の排出を防いでくれる。
撤収する際は下のフタを開けるだけ。そうすると瞬時に抜け、1秒もせずにほぼすべての空気が抜けてしまった。
こんなにペチャンコ。あとは収納袋の幅に合わせて折りたたみ、丸めて収納すれば完成だ。
しかも、下のフタだけ開けていれば空気が入ることがないので、ラクに撤収できる。よく考えられた設計だ!
ピローのディテールをチェック
次に、ピローの細部をチェックしてみよう。高さは最大11cmで、これは他のピローとほぼ変わらず。筆者は少し低めが好みなので、少し空気を抜いて使用している。
横から見るとわかるが、表面(頭をのせる面)が少し湾曲している。これによって頭が中央におきやすくなり、寝ている間にあちこち転がる心配がない。
表面は50デニール ポリエステルストレッチニットを採用。フリースに使う起毛した素材で、肌触りが良く寝返りを打っても違和感を感じさせない。
また、内側にはシンセティックフィルと呼ばれる生地を使用しており、かいた汗を吸収する機能もついている。
裏面にはピローロックシステムがあり、このシステムがある同ブランドのマットがあればそれをつけることでピローのズレを防止してくれる。
筆者は「コンフォートプラスS.I.マット」を持っているので、それにベルクロのテープを貼り、その上にピローを載せて固定すれば簡単にセッティングできる。
なお、コンフォートプラスS.I.マットについては以前に紹介しているので、合わせて読んでいただきたい。
【関連記事】【動画あり】厚さ8cm!シートゥサミットの肉厚スリーピングマットをレビュー
ピローの寝心地はいかに!?
ロックピローシステムで固定したピローがこちら。実際に頭をのせてみよう。
ピロー中央が沈み、両サイドはそのままの位置を維持している。これが先ほど紹介した湾曲したデザインのポイントで、仰向けでの寝心地がとても良い。
寝返りを打っても快適。小さいピローだと沈みすぎてしまい、空気を吸うのがよろしくないこともあるが、こちらはある程度の大きさがあり、頭の重さにしっかり耐えて安定している。
筆者は163㎝の小柄な体型だが、大柄な人でも安心して眠れそうだ!
なお、セッティングから撤収、実際に使ったときの使い心地を動画で見たい人はYouTubeをご覧いただきたい。
エアロプレミアムピローの気になったところ
エアピローシリーズは丸洗いが可能なので、衛生面も安心。
個人的には不便に感じることはないが、唯一気になる点は起毛した表面。使っていくうちに毛羽立ちが起き、使用感が現れる可能性がある。
もし長く使用したい人は、タオルを置いたり、ピローケースなどを用意したりするといいだろう。
ただし、そうするとピロー本来の機能が損なわれるかもしれないので、どちらを選ぶかはユーザーに委ねられることを心に留めておこう。
快眠を目指す人にはうってつけのアイテム
ピローの機能が向上し、キャンプだけで使うにはもったいないという人もいるはず。
シートゥサミットのエアロプレミアムピローは、キャンプだけでなく家でも使ってほしいアイテム。より快適性を目指したい人はぜひ試してもらいたい。
シートゥサミット「エアロプレミアムピロー(レギュラー)」アイテム紹介
価格:4,000円+税
使用サイズ:約34×24×11cm
収納サイズ:直径7×8.5cm
重量:79g
商品の詳細はこちら
【文/撮影】小川迪裕
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。得意ジャンルはキャンプとファッションで、雑誌からWEBまで幅広く寄稿する。最近はタブロイドやイベント冊子の製作、イベントの企画、ブランドPRなどもやる何でも屋に。