連載最終回は、グランピングブームの将来について分析!
11月から7回に渡ってグランピングブームの背景を分析してきた週末連載「グランピングってなんなの?」もいよいよ最終回。
最近は、グランピング百花繚乱とも言える様相で、至るところで目にするものの、グランピングってどういうものかわかる人は意外と少ないのでは? そんな、いまさら聞けないグランピングの疑問を解決したい! ということで、グランピングについて独自に調査しているというビューティフルキャンピングさんに、編集部員トコロが突撃インタビューをしてまいりました!
最後のテーマは、グランピングブームの将来についてです。
←vol.6「グランピングにはどんな種類があるの?」はこちらから
【PROFILE/ビューティフルキャンピング】
本業はファッション誌、ファッション広告の編集・執筆。2011年春から、キャンプ空間をスタイリッシュに演出する楽しみ方「ビューティフルキャンピング」を広めようと活動中。
http://beautifulcamping.net/
https://www.facebook.com/BeautifulCamping
【PROFILE/編集部員トコロ】
キャンプ歴4年。「cazual」立ち上げと同時に編集チームに配属され、全国を飛び回り、アウトドアメーカーやキャンパーへの取材を行っている。
グランピングブームは続くの? 今後はどうなる?
トコロ「グランピングの発祥やルーツなど、いろんな分析を見てきたけど、日本のグランピングって今後も人気が続くんスか?」
ビューティフルキャンピング(以下BC)「そこは業界の取り組み方次第だろうね」
トコロ「じゃあ海外では?」
BC「アフリカなど元から富裕層を相手にしている事業はグランピングブームに関係なく、何十年もかけてビジネススタイルが確立されているでしょ。だから、ブームには左右されないし、そもそもが流行りものじゃない」
トコロ「確かに!歴史がありますもんね」
BC「グランピングという言葉を積極的に取り入れているイギリスでも、いまは定着しているし、1つの宿泊スタイルとして人気が継続していくと思うよ」
トコロ「そこ、詳しく知りたーい」
日本と違い海外では宿泊スタイルの1つとしてすでに定着
BC「イギリスののんびりと休暇を過ごす田園地帯や海沿いのエリアでは、すでに手軽で牧歌的な観光業が成立していた。そこにグランピングという新しい宿泊スタイルを提示しただけだから、もともとの軸はブレていない。ついでにいうと、英国ではグランピングビジネスの専門誌『Glamping BUSINESS』がすでに発行されているし、グランピング業者向けの見本市”THE GLAMPING SHOW”も開催されているよ」
トコロ「見本市ってなにを商談するんスか?」
BC「この見本市では小屋やテント、汚水の浄化槽などの設備の他、予約代行、ファイナンシャルプランといった具体的な運営をサポートする業者が出展しているんだ。たくさん講師を呼んで各種セミナーもあり。グランピングを始めたいオーナーに向けて、具体的な運用のノウハウが成熟しつつある。規模は一般の観光ほど大きくないだろうから供給過多かもしれないけれど、新しいマーケットとして十分開拓されていると思う」
トコロ「へー、日本よりも進んでいるんですね。なんとなくですけど、海外だとグランピングってホテル業の一形態って感じなのかな。日本だと、キャンプの派生みたいに言われてるけど、そこが海外との大きな違いっスかね」
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トコロ「いやぁ、グランピングってこんなにも複雑なものだったんスね」
BC「まあ、まだまだ語りたいことはあるけれど、今回はひとまず基本編ってことで」
トコロ「ありがとうございました! 次は応用編お願いします、おやっさん!」
BC「だ、誰がおやっさんじゃい!」
まとめ:グランピングの基本3か条
1:グランピングは個人で行うものではなくアウトドア風宿泊サービスと理解したい
2:グランピングという言葉は2005年、英国およびアイルランドで生まれた
3:現在、グランピングに明確な定義はなく施設のクオリティはピンキリ
【グランピング連載 記事リスト】
vol.1/そもそもグランピングってなんなの?
vol.2/なぜグランピングは日本で流行っているの?
vol.3/グランピングって言葉はいつ誕生したの?
vol.4/グランピングのルーツはどこにある?
vol.5/グランピングとヨーロッパ貴族の意外な関係とは?
vol.6/グランピングにはどんな種類があるの?
vol.7/グランピングブームは今後も続くの?