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エバニューのステンレス製アルコールバーナーが最もお得?比較レビューでわかったコスパの魅力

不便さが魅力に感じるアルコールバーナー

100年以上の歴史を持ち、今現在も多くのアウトドアマンに愛用されているアルコールバーナー。ガスバーナーと比べると微妙な火力の調整ができず、風に弱いというちょっぴり不便な道具です。

しかし、その不便さがむしろ楽しいと感じてしまう、魅惑的なアイテムでもあります。今回レビューをおこなうのは、エバニューの「アルコールバーナーセット」。

ステンレス製のアルコールバーナー本体に、専用のゴトクが付属しています。

エバニューのアルコールバーナーといえばチタン製のものがとくに有名で、こちらのステンレス製アルコールバーナーは少々目立たない存在に落ち着いているのが現状です。

この製品が気になっているものの、ほかの人気アルコールバーナーと比べて情報が少ないため、ちょっと手が出しにくいと感じている方もいることでしょう。

そのような方や、存在自体を初めて知ったという方に向けて、気になる性能や使い勝手についてご紹介します。

ほかのアルコールバーナーとスペックを比較

アルコールバーナーのなかでもとくに高い人気を誇る3つの製品、「エバニュー チタンアルコールストーブ」「トランギア アルコールバーナー」「エスビット アルコールバーナー」と、ステンレス製アルコールバーナーのスペックを表にまとめてみました。

サイズに関しては、ステンレス製アルコールバーナーは高さがあるのが特徴。トランギアのメスティンにちょうど入る高さです。

トランギアのメスティンにはジャストな高さですが、ダイソーのメスティンに入れると5mmほど頭が出てしまいます。

この状態でもフタを閉じることはできますが、ダイソーのメスティンを使用している方にとっては留意しておくべきポイントでしょう。

重量も125gと、このなかでは最重量。しかしこれは付属のゴトクもあわせた数値。アルコールバーナー本体の重量は約90gです。

サイズが大きいぶん燃料がたくさん入り、公表されている燃焼時間は40分。1度の燃料補充で長時間使用できるというのは、かなり大きなメリットです。

素材についてはそれぞれ良いところがあるので、好みが分かれるところ。ステンレスは光沢のある見た目が美しく、耐食性にすぐれているのでいつまでもサビずにきれいな状態を保ちます。

真鍮は五円玉にも使用されている素材で、使い込むほどに茶色く変色していくのが特徴。いつまでも綺麗な姿をキープするステンレスとは対照的で、経年変化が楽しめます。

チタンの優れているところは、極めて高い耐食性と耐久性。チタン製の道具は飛び抜けて軽量であることも良く知られており、熱することであらわれる青い焼き色も人気の理由のひとつです。

ステンレス製のゴトクが使いやすい

付属しているゴトクは、十字にクロスさせて使用する仕組みです。必要最小限のサイズに作られているので荷物になりません。

さらにゴトク全体に肉抜きがほどこされているので軽量です。それでいて軽すぎることもなく、安定感は十分にあります。

小型の焚き火台と組み合わせるのもおすすめ

付属のゴトクはお湯を沸かすような使い方であれば十分なのですが、クッカーを乗せて料理をするには少々頼りなく感じます。

そのため、付属のゴトクではなく、小型の焚き火台にアルコールバーナーを入れて使用するのもおすすめです。安定性が格段にアップするうえ、焚き火台が風防として機能するため、クッカーを効率的に加熱してくれます。

さらに、アルコールバーナーにフタをかぶせて消火する際に、わざわざゴトクを取り外す必要がなくなるというメリットも。

携帯製は犠牲になりますが、それを補ってあまりあるメリットを得ることができます。

水が沸騰するまでの時間を測定

付属のゴトクを使用した場合と小型の焚き火台を使用した場合とで、水が沸騰するまでの時間を測定してみました。

測定の条件は、室温28度の屋内、水温25度、水の量は150ml・300ml・500mlの3通り。

実験の結果は以下の表の通りです。

ご覧のとおり、小型の焚き火台を使用すると、付属のゴトクを使用するよりもはるかに短時間で水を沸騰させることができました。

実験は屋内でおこないましたが、風が吹いている屋外で同じ実験をすると、もっと大きな差が生まれるのではないかと思います。

この結果から見ても、アルコールバーナーの性能をより引き出すためには、小型の焚き火台を使用するのがよさそうです。

しかしいちばんのおすすめは、付属のゴトクと、小型の焚き火台の両方を持っていくこと。両方あれば、ケースバイケースで使い分けることが可能だからです。

唯一無二の個性が光る逸品

記事の前半でもお伝えしたとおり、現在は「エバニュー チタンアルコールストーブ」・「トランギア アルコールバーナー」・「エスビット アルコールバーナー」3つに人気が集中している状態です。

とくに初めてアルコールバーナーを購入する場合には、その3つのなかから選ぼうと考える方も多いことでしょう。

しかし、今回レビューをおこなった「エバニュー アルコールバーナーセット」は、その3つに肩を並べられる存在であると感じます。

確かな実力と信頼性、いつまでも綺麗な状態を保つ耐食性、そして高いコストパフォーマンスを兼ね備えるこのステンレス製アルコールバーナー。

ぜひ一度手に取ってみて欲しい逸品です。

エバニュー アルコールバーナーセット 詳細

サイズ:直径7.5cm×高さ5.5cm(本体)
素材:18-8ステンレス製
重量:125g
容量:120ml
付属品:ゴトク(ステンレス製)
燃焼時間:約40分(燃焼時間や沸騰時間は使用状況により異なる

写真・文/斎藤純平

【Profile/斎藤純平】

キャンプ、バイクツーリング、スキューバダイビングを趣味とするアウトドアライター。加えてこれから狩猟を始めようかと画策中。何をするのにも基本的にすべて一人で、キャンプもツーリングも思い立ったら即出発。読み手にとって本当に役に立つ情報を発信します。


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