防犯はソロキャン女子の標準装備! しっかり身に着けよう
近年、1人でキャンプを楽しむ「ソロキャンプ」というスタイルがすっかり定着し、女性ソロキャンパーの姿もよく見かけるようになりました。
ソロキャンプを題材にしたアニメやドラマを見ていても、女性が1人でのんびりとキャンプを楽しむ姿はとても魅力的ですよね。
しかしその反面、ソロキャンプで怖い思いをしたという女性がいることも事実です。
そこで今回は、ソロキャンデビューする女性はもちろん、「特に危険な目にあったことはない」という女性キャンパーにも知っておいてほしい、女性ソロキャンプの「防犯心得」をご紹介していきます!
女子キャンパー目線でのキャンプ場の選び方
女性ソロキャンパーの防犯はキャンプ場選びから。ソロキャンプといえば、誰もいない山中で自分だけの時間を堪能する……そんな光景に憧れる方もいるかと思います。
しかし、女性1人の場合は野営に近いキャンプ場は避けたほうが無難です。できるならば管理人さんが常駐しているキャンプ場を選びましょう。
また、敷地がはっきりと区切られている区画サイトがおすすめ。フリーサイトは自分が陣取っている場所を人が横切ったり、テントのすぐ近くを人が通ることも普通にあるため、不審者が近付きやすいのです。
また、犬を飼っている方ならば、ペット可のキャンプ場を選んでみてもいいかもしれません。わんちゃんを連れていけば、一緒にキャンプを楽しみつつ、番犬の役割も果たしてくれますね。
キャンプ場で過ごす際の注意点
他のキャンパーが笑顔であいさつしてくれたらうれしくなりますし、こちらも愛想よく返したいですよね。ソロキャンパー同士で自然と会話が生まれることもあるかもしれません。
もちろん、そんなキャンプ場での出会いが財産になることもありますが、女性のソロキャンプの場合、適度な距離感を保つことも大切です。「仲良くなった男性キャンパーと焚火を囲んでいたら、居座って帰ってくれなくなった」なんてことにもなりかねません。
このケースで厄介なのが、相手に悪気がない場合が多いということ。何かをされたわけではないので、こちらとしても対応に困りますよね。
しかし、無理に追い返そうとしてトラブルに発展してしまう恐れがあります。また、知り合った相手が酔っ払ってテントに乱入して来たというケースもあるようです。
こういった、仲良くなってしまったがゆえに起こるトラブルは対応が難しく、互いに不快な思いをして終わる場合もあるので気を付けましょう。
また、最近よく見かけるのがSNSによるトラブルです。インスタグラムやTwitterなどのSNSを見ていると、ソロキャン女子のステキな写真がたくさん投稿されています。
しかし、非公開設定でない限り、場所が特定されてしまいそうな内容をリアルタイムで投稿するのは絶対にやめましょう。
テントなど装備だけの写真なら大丈夫と思いがちですが、同じキャンプ場にいた人に見つかってテントに押しかけられたというケースも実際にあったようです。
犯罪とまでいかなくても、こういったトラブルを生まないよう心掛けることも大切です。
防犯に役立つ装備
夜道を歩くときは「何度も後ろを振り返る」ことが不審者へのけん制になるように、キャンプ場でも「私は警戒しています」という態度を見せることが防犯につながります。
そういう意味でも役にたつのが、「イスを2つ持っていく」「男性ものの靴を持参する」などの方法です。自分以外の誰かの存在を匂わせることで、不審者に狙われにくくなります。
もし1人で来ていることがバレたとしても、防犯に気を遣っている人物だということは伝わるはず。
だからといって、斧(オノ)などを威嚇の意味で目立つ場所に置いておくのは絶対にやめてくださいね。相手にとっても武器になりうるものは、用心深く管理しておきましょう。
そして、もっとも手軽で有効な方法が「テントの入り口に鍵を付ける」こと。100均で売っているものでもいいので、南京錠やナンバー式のロックをテント入口のファスナーに付けておきましょう。
就寝時に身を守ってくれるだけでなく、サイトを離れる際にはテント内の盗難防止にもなりますよ。
番外編 みんなで集まってソロキャンプもあり
「もはやソロキャンプじゃない」と言われてしまうかもしれませんが、「デュオキャンプ」を選ぶのもひとつの方法です。デュオキャンプとは、複数人がそれぞれ自分の装備を持参して行うキャンプのことです。
要は「知り合いとキャンプ場に集まって、各々がソロキャンプしている状態」ですね。完璧なソロキャンプとは少し異なりますが、デュオキャンプにすることで、これまで述べてきたような女性ソロキャンプの懸念材料をグッと減らせます。
特に、なるべく野営に近い環境でソロキャンをしてみたい、という方にはよいのではないでしょうか? 食事や焚火を一緒にするかどうかなど、仲間内で心地よい距離感を決めるといいですね。
自分の身は自分で守るからこそのソロキャンプ!
いろいろと書いてきましたが、防犯はいくらしてもし過ぎるということがありません。面倒なときもありますが、それだけのことをしてでもまた出かけたくなる魅力がソロキャンプにはありますよね。
防犯対策もソロキャンプの一部だと思って、上達を楽しむくらいの気持ちで取り組みましょう。自分の身は自分で守って、たくましく美しく、「ソロキャン女子」を楽しんでくださいね!
【PHOTO/TEXT】しま子
【PROFILE:しま子】
キャンプとお酒と離島旅を愛する兵庫県民。お酒にあう料理・景色・シチュエーションを日々探求している。主なフィールドは関西一円と瀬戸内海沿岸エリア。エンタメ系雑誌の編集部勤務を経て、現在はフリーライターとして活動中。