キャンプでコーヒーは好相性! どう淹れてる?
「キャンプで飲むあたたかいコーヒーは最高だ!」と思う人は多いだろう。朝のキーンっと冷えきった時間にホットコーヒーを飲むと、身体の芯からあたたまり気分もよくなる。
まさに、至福のひとときという言葉がふさわしい。
挽いたコーヒー豆をパッキングしたインスタントコーヒーがスーパーやコンビニで販売されるようになり、コーヒーを手軽に飲める環境ができてきた。
しかし、毎日コーヒーを淹れている筆者としては「キャンプでもおいしいコーヒーを飲みたい!」という気持ちが高まってきた。そこで見つけたのが、とあるコーヒー器具メーカーのフィルター。
今回は、このフィルターがなぜいいのか、またどう使うのかを紹介する。
カップに直接つける円すい型のフィルターが斬新!
今回紹介するのは、セイコー珈琲が販売する「ドリップコーヒーフィルター」というアイテム。セイコー珈琲は、1977年に広島で喫茶店を開業したことを機にスタートした、コーヒーの総合企業。
現在は珈琲鑑定士と呼ばれるプロフェッショナルを海外へ派遣し、コーヒー生豆を輸入して焙煎・販売したり、オリジナル器具の開発・販売をするなど幅広く手がけている。
で、こちらが紹介するドリップコーヒーフィルター。20枚入りで価格は370円(+税)。
これ以外にも他社から少し安い値段で同じような製品が販売されていたが、セイコー珈琲にはパッケージにチャックがついていて、持ち運びや保管時に便利だと思ったのでこちらを選んだ。
フィルターを出してみると、円すい型になっている。
スーパーやコンビニのインスタントコーヒーのフィルターはボックス型なのに対し、形からすでに異なるのが特徴だ。
コーヒーをおいしく淹れる方法とセイコー珈琲のフィルターの特徴
お店で飲むようなおいしいコーヒーを淹れるにはどうすればいいか。
スターバックス コーヒーの公式ページを拝見すると、「豆の量、挽き具合、お湯の温度、豆の鮮度」の4つのバランスが大事らしい。
これらが少しでも崩れると、濃度や風味が損なわれてしまい、おいしく仕上がらない。
では、キャンプでおいしく淹れるにはどうすればいいのか。インスタントコーヒーの場合、お湯の温度はユーザーがある程度は調整できるとしても、量と挽き具合、そして鮮度は調整できない。
つまり、4つの基本のうち3つが不明であることから、正直おいしく淹れられるか不確定なのである。
ちなみに、コーヒーを挽くベストなタイミングはお湯を注ぐ直前。となると、インタントのすべてがそれに該当しないことになる……。
そこでセイコー珈琲の出番! お豆は自分の家から持っていき、携帯に便利なミルが多く販売されているので、直前に挽くことが可能。
豆はジップロックといった保存袋に入れていけば、外気や水に触れることがないので安心。また、コーヒー好きなら自分好みの豆を持っていけば、さらに楽しみが増えるのもポイント。
円すい型の利点は諸説あり、お湯を注ぐスピードを変えることで味を変えられるとか、お湯がコーヒー豆に触れる時間が長くなりコーヒー本来の味が出しやすいなどがある。
いずれにせよ、インスタントのボックス型よりこちらのほうが本格的な味が出せるということだ。
お湯が沸いたら、ドリップポットに入れてゆっくりと淹れる。お湯の温度は90〜96度が理想で、沸騰してから少し置くくらいがちょうどいいらしい。
今回はちょっと濃い目に抽出するため、豆は細かめに挽いた。ドリップポットはハイマウント「ミニドリップポッド300ml」を使用。携帯性に優れ、注ぎ口がとても小さいので細く淹れるのに適している。
実際に淹れると、円すい型のほうが口が広いため、お湯を注ぎやすい。中央に円を描くようにお湯を注ぎ、飲めるくらいの量になったらフィルターを捨てる。これでおいしいコーヒーの完成!
動画でもコーヒーの作り方を紹介しているので、ぜひ合わせて見てもらいたい。
ペーパーフィルターは改めて便利! そのポイントは?
仕事柄、外でコーヒーを淹れることが多いことに加え、環境面でゴミを出さない動きが高まっていることを考えると、ペーパーレスフィルターが良いのでは? と思うことが多くなってきた。
だが、セイコー珈琲を使ってみて改めてこちらのほうがいいと感じた。
まずは抽出し終わったコーヒー豆の処理。ペーパーであればそのまま捨てられるので手間がかからないのだが、ペーパーレスだと本体を洗うことが必須。
フィルタータイプになれば、完全に豆を取り除くには清掃にかなり時間を要する。もちろん、そこで出し続ける水を考えれば、環境面でもよろしくない。
次に味。フィルターを通すことで余分な豆の油分がカットされ、すっきりとした味を堪能できる。
しかし、ペーパーレスアイテムのほとんどが金属で、ダイレクトに油分を抽出することが多い。となれば、夜に飲むとカフェインなどを多く摂取してしまい、眠りにくくなることも考えられる。
ファミリーやグループなど大人数のキャンプで、なおかつオートキャンプのように大荷物でも問題ないキャンプスタイルなら、有名メーカーの大型ドリッパーを持ち運べるので問題はない。
しかし、ソロキャンプや荷物を最小限にしたい人は、セイコー珈琲のような一人用フィルターだと手軽にコーヒーが飲めるので便利だろう。
ちなみに、筆者はキャンプでよくコーヒーを飲むのだが、すぐに淹れられるように湯沸かしはジェットボイルを使用。屋外でも1分少々で沸騰できるとともにコンパクトに持ち運べるので、これとのセットで持ち運んでいる。
「コーヒーは嗜好品」と言われので、飲み方や淹れ方は人それぞれの好みで楽しめればよし。しかし、もっとおいしく手軽に淹れたいキャンパーさんがいたら、ぜひセイコー珈琲を使ってみてはいかがだろうか。
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撮影・文/小川迪裕(オガワミチヒロ)
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。得意ジャンルはキャンプとファッションで、雑誌からWEBまで幅広く寄稿する。最近はタブロイドやイベント冊子の製作、イベントの企画、ブランドPRなどもやる何でも屋に。