世界中のキャンパーが集結したスペシャルなイベントに参加してきた
年に一度、世界中のキャンパーが集まって交流を深める「FICCオートキャンプ世界大会」をご存知だろうか。今年で89回目をむかえ、日本では3度目の開催となる歴史あるイベントだ。
今回取材する機会があったので、実際に会場へ行ってどんな内容だったか紹介する。
約14の国や地域の人が集まった「FICCオートキャンプ世界大会」とは?
紹介する前に、同イベントについて簡単に説明しよう。
FICCオートキャンプ世界大会は、FICC(A Federation or Club affiliated to the International Federation of Camping and Caravanning:国際キャンピング・キャラバニング連盟)が主催するキャンプの祭典。
“大会”と言っても競うものではなく、キャンプという共通点を通して異文化交流と開催国の観光をすることが目的だ。
FICCには一般社団法人日本オートキャンプ協会が加入しており、イベントの運営は同協会が行う。今回は福島県天栄村を舞台に、2019年9月28日(土)〜10月6日(日)の1週間にわたって実施された。
初日から3日目のイベントを取材!
イベント最初のプログラムは、各国のキャンパーが列を作って歩くオープニングパレード。フィンランドやフランス、ドイツ、中国、そして韓国など世界中のキャンパーが集合し、自国の旗を持ってメイン会場である羽鳥湖高原へ向かった。
開会式では日本オートキャンプ協会の明瀬会長やFICCのジョアン・アルヴェス・ペレイラ氏などが挨拶をして、正式にイベントがスタート。日本語と英語、フランス語、中国語での通訳も行われ、世界中のキャンパーが理解できる体制も見られた。
会場には地元の企業や飲食店が出店したほか、キャプテンスタッグやロゴス、ユニフレーム、ogawaといった日本を代表するブランドも出店。新製品を展示やアウトレット品を販売などで国内外のキャンパーを出迎えた。
期間中には、異文化交流を目的としたインターナショナルパーティやステージパフォーマンスなどを実施。パーティは主にアジアを中心とした国々が料理を出し、限られた人たちに振る舞いながら楽しむ様子が見られた。
ステージは地元の中学生や団体がダンスを披露し、「郷人」という福島の団体は個性あふれるよさこいを披露して会場を盛り上げた。
イベントにはどんなキャンパーが参加していたの?
同イベントにはFICCの会員である海外キャンパーが参加。天候が悪いこともあり、飛行機でわたってレンタカー&コテージで参加する人もいれば、キャンピングカーを借りて宿泊する人などもいた。
日本人キャンパーも多く参加しており、キャンピングカーで過ごす人から個性的なテントで過ごす人、ファミリーからソロまでいろんな過ごし方をしていた。宿泊は福島の人気施設「エンゼルフォレスト那須白河」が多数。同施設については別の記事で詳しく紹介する。
福島やその周辺を巡るプログラムも大人気
パーティやステージも人気だったが、半日をかけて福島の歴史や食を楽しむ「エクスカージョン」というプログラムも海外のキャンパーに人気だった。
9月29日(日)〜10月4日(金)の全6回にわたって行われ、内容は会津若松の歴史や会津藩の活躍を見学する歴史巡りや、旬の梨狩りやアサヒビールの工場見学といった食巡り、福島第一原発の見学、日光東照宮といった世界遺産巡りなど。
異なる国のキャンパーと会話する姿も見られ、満足そうに過ごす姿があちこちで見られた。
来年はイタリアにて開催。本イベントの内容は公式ページでチェック
FICCオートキャンプ世界大会は、1週間の日程を終えて無事に幕を閉じた。来年90回目はイタリアにて開催される予定。オートキャンプ熱は、世界中でまだまだ冷めることがなさそうだ。
日本オートキャンプ協会 公式ページ
http://www.autocamp.or.jp
FICC 公式ページ
https://ficc.org/en/
撮影・文/小川迪裕(オガワミチヒロ)
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。得意ジャンルはキャンプとファッションで、雑誌からWEBまで幅広く寄稿する。最近はタブロイドやイベント冊子の製作、イベントの企画、ブランドPRなどもやる何でも屋に。