年に一度開催される、ヴィンテージコールマンのコレクターズイベント
コールマンは、100年以上の歴史をもつアメリカ発のキャンプ用品メーカー。当初はオイルランプのレンタル業からスタートしたが、その後にオリジナルのガソリンランタンやテント、ファニチャーなどさまざまなアイテムを展開。今では総合アウトドア用品メーカーとして世界中でキャンプ用品を販売している。
長い歴史の中で誕生したアイテムたちは、やがて「ヴィンテージ品」として希少価値が高まり、それらを集めるコレクターが世界中に登場した。コレクターがいるのは日本もしかり!
そんな彼らが年に一度集まって楽しむイベントが静岡県・ふもとっぱらにて開催された。それがこの「CCCJ 2019 23th Legend Camp in Fuji」。どんなイベントだったのか、潜入して取材してきた!
「CCCJ」ってどんな団体?
イベントについて説明する前に、この「CCCJ」について簡単に説明したい。「CCCJ」とは「Coleman Collectors Club Japan(コールマン・コレクターズ・クラブ・ジャパン)」の略語で、古いコールマンアイテムをこよなく愛する国内コレクターたちの団体。
アメリカを拠点とする世界的組織「ICCC(インターナショナル・コールマン・コレクターズ・クラブ)」にも認められ、北は東北から南は九州まで多くのヴィンテージコールマン愛好家が参加している。
アメリカ本国からオークショニアを招待!?
さて、イベントの話に戻る。CCCJのキャンプイベント「CCCJ Legend Camp in Fuji」は、毎年6月の第1週目に行われる。梅雨が入る前の季節で晴れになる確率が高いとされる時期だからなのだが、今回は前回に引き続き静岡県のふもとっぱらにて行われた。
2019年の開催は23回目。今回はいつもとは異なり、毎度行なっている恒例の「出品オークション」に、なんとアメリカ本場から来日したオークショニア(競売人)が登場! カンサス州に住むロンさんという方だ。
イベントでは、ロンさんが本場さながらのオークション形式で進行。しかし、スタートしたと思いきや、あまりの早い進行にほとんどの参加者がたじたじに。出品された200点があっという間にはけてしまった……。
実は、ロンさんはICCCメンバーであり、自身でオークション会社を運営しているプロフェッショナル。ときに1日1000点以上もの出品アイテムを競売してしまうのだから、そのスピード感はお手の物。
「あまりに早すぎて最初は付いていけませんでしたが、次第に理解して欲しかった商品をゲットすることができました。来年も楽しみです!」と話していた参加者。また来日してオークションを進行してほしいものだ。
夜は、参加者自身のオールドランタンを持ち寄ってナイトパーティ。初参加の人もいたため、自己紹介と談笑を満喫。そして、ランタンで「ランタンマーク」を作って記念撮影をした。
そのほかにもサンドブラスト教室で、好きなガラス製品や金属アイテムに特製のシールを貼ってサンドブラストしたり、お題のアイテムを会場から探し出してくる借り物競走があったり、子どもでも参加できるコンテンツを用意。2日間にわたるイベントは終始笑いが絶えずに幕を閉じた。
Old Colemanについてもっと知りたい!
CCCJを知らなかった人も、コールマン製品が大好きな人も多いはず。そんな人は、大阪市港区にある「Old Coleman Museum Japan」に行ってもらいたい。こちらは歴史的価値のあるコールマンアイテムを保存し、それらを後世に伝えることを目的にオープンした博物館で、世界的にも希少なヴィンテージコールマンが数多く展示されている。
また、博物館ではレストア(使えない状態のものを復元すること)したランタンやオリジナルアイテムの販売、不定期のイベントなどが行われている。
気になる人は一度行ってみてはいかがだろうか。
Old Coleman Museum Japan施設詳細
住所:大阪府大阪市港区海岸通1-5-28 天満屋ビル3階
HP http://ocmj.jp/
取材・文/小川迪裕(オガワミチヒロ)
【Profile/小川迪裕(オガワミチヒロ)】
フリーランス編集者、ライター。