プラットチャンプ創設者・冨田雅之さんインタビュー その3
2017年、突如として現れたブランド「platchamp(プラットチャンプ)」。
家の中と同じようなスタイルを、別の場所へ持ち出す。
コンセプトはボーダーレス。
海でも、山でも、庭先でも、ホームパーティでも、場所を選ばずにカジュアルに彩って楽しみたい。
それを分かち合える人達と一緒にまた楽しみたい
ブランド創設者である冨田さんに、プラットチャンプのことを伺った。
cazual編集部(以下、c) ホーロー食器だと陶器と違って、ラフに使えるから、外へ持ち出すのも気を使わずにできますよね?
冨田雅之さん(以下、冨) そうなんです。陶器とは違った使い方をして欲しいんです。
冷めてしまった料理が乗ったまま直火で温め直すとか。
でもそう言われても、まあまあ高いじゃないですか、本当にイケんのって心配になる。直火にかけたら歪んじゃうんじゃないかとか。
実際に、海外のホーロー食器と比べると、プラットチャンプは2倍くらい厚い鋼板で作りました。だからキャンプとかではバーベキューコンロの上で温め直したりできる。家でも
電子レンジとかでは使えないけど、オーブントースターとかオーブンで温め直しすることができる。
アイスクリームなんかは逆に皿ごとキンキンに冷やすこともできるじゃないですか、って言った時点でいきなり広がりを見せる。
それをあなたなら、どう使いますかって。
まずは特長を理解していただくことが一番先だと思うんです。
c 2倍くらい厚い鋼板って言いましたけど、実際の厚さは?
冨 0.8mmです。ただほかのホーロー食器の2倍くらい厚いからって、温度差に弱いのは一緒。冷たくなってるところから急激に熱くなるのはダメです。
c ホーローって言わばガラスをまとってるんですもんね。キンキンに冷えてるグラスに熱いお湯を注いじゃダメとか、空き巣じゃないけど窓ガラスを割るときにライターで炙ってヒビ入れるみたいな感じで、温度差に弱いっていうのは一緒ですよね。
ところで鋼板の厚さは2倍くらいって言ってましたけど、そのホーローコーティングに関しては、ほかのホーロー食器と一緒ですか?
冨 通常のホーロー食器は2コートで仕上げています。でもプラットチャンプは3コート仕上げになってます。
最初にディッピングって言って、ドブ漬けですね。それが1コート目。その上にカバーコートを2回してます。
塗装工程ごとに高温で焼き入れしてます。
c 面倒だから中国ではやりたがらない作業って言ってましたね?
冨 塗るだけじゃなく、全部の工程を日本の職人さんが手を掛けて、独特の風合いに仕上がってます。
c たしかに独特な風合いです。これまでのホーロー食器はツルツルしてて、いかにもガラス塗膜って感じですけど、プラットチャンプのはザラザラしてるっていうか、高い質感があります。でもそれって、汚れ落ちとかはどうなんですか?
冨 そこはほかのと一緒です。プラットチャンプのホーロー食器も基本的には特殊なガラス質の粉を釉薬にまぜて塗るんで。工程が多く、手間がかかってるの以外は一緒です。
c プラットチャンプのホーロー食器は、どこに行けば買えるんですか?
冨 自分ではショップをやっていないので、ホームページに掲載している取扱店さんか、自社のオンラインストアかです。あとはイベントのときに販売してるかですね。
ホームページ http://platchamp.com
オンラインストア http://www.clefshop.com/?mode=cate&cbid=2248657&csid=0&sort=n
ZOZOOUTDOOR店 http://zozo.jp/shop/zozooutdoor/?p_scpid=17741&p_scid=74915
c でもプラットチャンプのホーロー食器は、手に取って、たしかめて買いたいですね。なにしろ見ただけでは質感がわからない。
冨 そうなんですよ、プロモーションもどうやってしようかと思って。触ってもらえないとよくわからないんで(笑)。
c 陶器と思われて素通りされちゃうくらいですもんね。
冨 本当にそうなんですよ!
ジャーナルスタンダードさんが運営しているカフェで使っていただいてるんですけど、料理が載った写真を知ってる僕が見ても、陶器にしか見えない(笑)。
c 日本人職人が丁寧に作ってるから、クオリティが高すぎるんですね。
冨 たまに興味があるって連絡くれたバイヤーさんには、カタログを見てもらって伝わらないからサンプルを送るようにしてます(笑)
いろいろなものを見てもらってる人に、「いい」って言われるのが一番いい。
いいものがないって思う中で立ち上がっただけなんで、「いい」って言われたってことは、同じように思ってる人がいたってことじゃないですか。
ただ感度の高い人たちに「いい」って言われたってことは、もっともっといろんな人に知って頂き広がっていくにはまだまだ時間がかかるなって思ってます。
たとえばワーゲンバスとかにしても、これだけ年数が経っててもいいものはいい。普遍的というか変わらない良さってあるじゃないですか。あの時代にこのデザインってすごいって感じる。
やっぱり残り続けて行くものはかっこいい。そういったものになれればっていう気持ちがありますね。
だから多くの人に「いい」って言われるのに、時間がかかった方がいいとも思ってます。
ウェブマガジンやSNSとか、情報を伝達していく仕組みはいろいろ変わって行く時代において、実物を目の前にしてもよくわからない、実際に手にとってみないと質感の高さが伝わらないアイテムって確かに存在する。
そういったクオリティの高いアイテムと出会うと、ウェブ情報の脆弱さを痛感する。
誰でも簡単に世界中に発信できるようになっている今、本当にいいものって、なおさらわからなくなって来ている。
でもひとつわかっていること。冨田さんがプラットチャンプを継続する限り、いつかワーゲンバスのように高い評価を受けるだろう。
プラットチャンプ新製品情報!
プラットチャンプ カトラリーシリーズ
キャンプシーンでのカトラリーは、なかなかまとまりが悪く、スッキリと収納できるものが少ない中、ナイフ(栓抜き付)とフォーク、スプーンが一つに収まり携帯性にも優れ、家族全員分をまとめてもコンパクトな大きさになるヴィンテージカトラリーセット。
ステンレス素材にエイジング加工をかけてSILVERとBLACKの2色で展開!
特にBLACKは今までに見たこともないような色に仕上がっております。
※BLACKの独特な色合いは、製造工程の途中で素材を「変色」させております。
その為、素材自体が「黒色」となります。
こちらの加工は、新潟県燕三条市でも非常に稀な加工となります。
【PC501 VINTAGE CUTLERY SET】
素材:ステンレススチール (エイジング加工)
重量:約86g(3本セット)
サイズ:ナイフ16.2cmx2.3cm/フォーク15.8cmx2.5cm/スプーン16cmx3.7cm
生産国:日本
http://www.clefshop.com/?pid=122694480
ロブ・クラシック
大阪市西区九条南4-13-12
電話 06-6586-5010
メール plat@platchamp.com
ホームページ http://robclassic.com
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【PROFILE/アマキン】
本業はクリエイター。アウトドアアクティビティ、DIY、クッキングを得意とすると豪語しながら、すべてはプロフェッショナルには遠く及ばない「素人にしては、まあ上手だな」程度のレベル。