「森林を整備する過程で発生する”間伐材”というエコロジーな資源があります。KINOWAは、この間伐材で家具を作っています」
株式会社文祥堂は、間伐材の丸太、角材、板をそのまま使う家具“KINOWA”のシリーズの販売を開始。
日本の国土の約7割は森林でおおわれています。その約4割が人の手によって植えられた人工林。人工林は、枝打ちや間伐といった、人の手によるメンテナンスが必要不可欠。しかし、主に経済的な事情によって、こうしたメンテナンスが施されず、荒廃した森林が増えつつあります。この問題が解決されるためには、国産木材・間伐材に新たな価値を付け、世に広く流通させる必要があります。
また、間伐材であっても無垢の木の家具は、一般的に高価になりがち。育林、伐採、搬出のコストに加え、複雑な加工と流通のコストが重くのしかかってくるから。また、複雑な加工によって過度にデザインされた家具は、空間を選ぶことになってしまいます。そこで、KINOWAのシリーズは、素材のままの形を活かし、複雑な加工を減らすことで、リーズナブルな価格と、シンプルなデザインを実現。
丸太にスリットを入れただけのスツール、角材の背割りにLEDを入れただけの照明機器、Lアングルの脚部に板を落とし込んだだけのテーブルなど、これ以上ないぐらい削ぎ落としたデザインは、どんな空間にも溶け込みます。使えば、家でもオフィスでも、アウトドア気分になれる家具なのです。
KINOWAのシリーズのデザインは、横浜のデザインファームNOSIGNERが担当。シリーズの象徴的なプロダクトである“BEAM”はDesign for Asia Awards(アジアデザイン大賞)でGold Award( 金賞)、JAPAN WOOD DESIGNE AWARでウッドデザイン賞を受賞。
<製品スペック>
BEAM(LIGHT)
素材:スギ
サイズ:幅1820×縦75×横75mm
価格:33,000円(税抜)
2本のワイヤーの高さをランダムにしたBEAMを複数本寄せて吊り下げると、シャンデリアのようにダイナミックな表現ができます。
CHOP(CHAIR)
素材:スギ
サイズ:径260〜280×高さ450mm
価格:22,000円(税抜)
1脚でも抜群の存在感を発揮します。シーンにあわせて、高さを選ぶことができます。別売のテーブルと合わせることでカジュアルなミーティングエリアを作ることも可能。
TABLE
素材:ヒノキ
サイズ:横1800 ×奥行き900×高さ720mm
価格:68,000円(税抜)
工業用のLアングルを熟練の職人が一点ずつ溶接したシンプルな脚部を採用。脚部にはアジャスター付き。
天板には柿渋と特殊なセラミック塗料を塗布してあります。木の質感をそのままに経年変化を楽しめます。
SHELF
素材:ヒノキ
サイズ:横900×奥行き400×高さ1780mm
価格:99,000円(税抜)
Lアングルの内側に棚受けが等間隔についているので、収納物のサイズに合わせて棚板をフレキシブルに組み替えることができます。
ハンガーラックをオプションで付けることができ、すでにアパレル系のショップで広く活用。
人工林の問題は、一社で解決できる規模ではありません。このKINOWAのシリーズをきっかけに、様々なアプローチの方法で、この問題に取り組まれる企業・団体が増えることを、販売元の文祥堂は期待しているとのこと。
お問い合わせ先
株式会社文祥堂CSR事業室
Tel:03-3566-3517
URL: http://www.bunshodo.co.jp/kinowa