今後、年間2回のペースで発行される東京・奥多摩発のフリーマガジン「BLUE+GREEN JOURNAL」。この項では、その誌面に掲載された記事、誌面には掲載できなかったものの、是非とも多くの人に読んでほしいネタを、少しづつ紹介していきたい。
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【東京】奥多摩の自然に魅せられ移住した木工職人のライフスタイルストーリー
奥多摩に魅せられた毛糸アーティストのストーリー
第二回目は、「BLUE+GREEN JOURNAL」01号に掲載した「18人の奥多摩物語」より、アートヤーンのアーティスト 森るるさんのストーリー。
色とりどりに染めた羊毛を、様々なテクニックを組み合わせて自由に紡ぐ「アートヤーン」。アートヤーン作家の森るるさんは、海外発祥のアートヤーンにいち早く注目して日本に広めたパイオニア的存在だ。そんなるるさんが、都心から奥多摩へ移住して12年が経つ。
「渋谷までバスで10分の目黒育ち。子どもの頃から田舎に憧れていて。犬を飼いたくてのびのびと暮らせる環境を探していたら奥多摩に辿り着きました。主人の仕事のこともあったので、最初は武蔵五日市とか飯能あたりで考えていたんですけど、緑が一番深かったのと、駅から歩ける距離ということでここにしようかって」
引っ越し後まもなく、本格的に紡ぎを始めた。羊を飼って羊毛を刈り、天然の草木で染めた毛糸を紡ぐ、奥多摩にある草木染め工房「山染紡」。縁あってその工房に所属することになり、ますます染めと紡ぎの世界に没頭。そしてある時、面白い毛糸の存在を知った。
「海外のサイトでアートヤーンを知って、とても興味を惹かれて。テクスチャが面白かったり、モコモコと不揃いだったり、もともと変わった毛糸がすごく好きだったから。そこから見よう見まねで始めたのが最初」
アートヤーンを始めてまだ間もないうちから、海外のイベントコンテストで入賞を果たすなどみるみると才能を開花させたるるさん。ビビッドでカラフルな色使いが特長の作品には、奥多摩の豊かな自然からインスパイアされ、イメージを膨らませて作ったものも多いという。
「奥多摩の自然からは間違いなく影響を受けてますよ。ふきのとうが土から出てくるイメージの作品とか。こっちで暮らすまでふきのとうなんて見たことがなかったですし。雨だれの作品もそう。緑が深いから雨が降っても美しいなって」
現在、広い庭のある工房を奥多摩町内で探しているという。山の空気に包まれながら糸を紡ぐ、青空教室を開催したいと計画中だ。
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photo&text:曽田夕紀子[ミゲル]
PROFILE/株式会社ミゲル
企画立案から編集、ライティング、撮影までを行う、夫婦2人による編集プロダクション。御茶ノ水と奥多摩に拠点を持ち、TOKYOハイブリッドライフを体感しながら、本づくりを実践中。テーマは、トリップ、デザイン、アート、アウトドアからスポーツ、地域活性、メディカル、IRまで幅広く、深く。
http://miguel-web.info
【東京・奥多摩発のフリーマガジン「BLUE+GREEN JOURNAL」】
2015年春に創刊した奥多摩発のライフスタイルマガジン。奥多摩町役場の強力なバックアップを得て、今後、年二回のペースで発行予定。奥多摩町役場、JR青梅線各駅、奥多摩町内観光関連施設、奥多摩町内飲食店、A&F(昭島アウトドアビレッジ内)、都内協力店、都庁観光情報センターなどで無料配布中。下記サイトからもPDFにて閲覧可能。
http://town.okutama.tokyo.jp/gyose/koho/tabloid.html