MSRの新作はEASTON社が開発した最新最先端ポールを使用
MSRの新作ラインナップで使われているのは、高性能ポールで知られているEASTON社が新たに開発したサイクロンポールだ。
最近は、多くのテントで韓国のDAC社のポールが採用されているが、いまだに厳しい環境下で使用される極地用テントでは、EASTON社のポールが採用されている。EASTON社のポールは品質の高さでは折り紙付きだ。
このサイクロンポールの特徴は、曲げてもアルミのように曲がったり折れたりせず、カーボンのように爆ぜることもない。しかもカーボンのように軽く、アルミのように強い。屈曲性と耐久性を兼ね備えたポールだ。航空機にも使われている最新最先端の複合素材だという。
MSRの新作テントにはそんなサイクロンポールが採用されている。今回の新ラインアップのポイントしては、MSRでは久しぶりの4シーズンテントの登場だろう。さっそく、紹介していこう。
広い前室が魅力! 名作”ストキン”もリニューアル!
”ストキン”と親しまれている「ストームキング」もサイクロンポールを採用してリニューアル。その名の通り、高い耐候性を備えるベースキャンプテントだ。大勢で行くフェストリップにもうってつけだ。
吊り下げクリップを色分けするなど、設営がスムーズにいくよう工夫されている。専用のポールで拡張したメインの前室は広く、人数分のギアの保管も可能だ。
広い前室は悪天候でも快適に調理が可能だ。
後部にも入り口があり、居室へのアクセスがラクちん。
Stormking(ストームキング)スペック
定員:5
最小重量:5650g
価格:220,000円+税
アルピニスト向けのシングルウォールテント「アドバンスプロ」
本体に2レイヤーの防水透湿素材を使用したシングルウォールで、アルピニスト向けの究極の二人用テントだ。
極地での使用を想定して、狭い場所でも設営できるように幅は最小限に抑えている。簡単に設営できる設計になっている。一見、背が高く、風に弱そうな印象だがサイクロンポールのおかげで、耐風性、耐久性も申し分なし。
入り口はフルオープンになる。立ち上がりがよく、圧迫感を感じさせない内部空間となっているのがわかる。
ポールはスイベルで固定し、両端を本体後部のスリーブに通して広げ、前方のグロメットに入れれば設営完了。
Advance Pro(アドバンス プロ)スペック
定員:2
最小重量:1320g
価格:80,000円+税
軽量なオールシーズンモデルAccessシリーズ、厳冬期も安心の山岳テントRemoteシリーズも仲間入り
今回の新ラインナップには、前述のStormking、Advance Proのほかにも新作が仲間入り。
Remoteシリーズもは、厳冬期の過酷な気象下の使用も想定した山岳テントだ。台形型のポール構造が強風や積雪に負けない高い強度を生み出している。
Accessシリーズは、短期の雪山登山やバックカントリースキーのようなシチュエーションを想定した軽量4シーズンモデルだ。
徹底的な実地調査主義のモノを作りで知られるMSRがStormking、AdvancePro、Remote、Accessと4つのシリーズをリリースし、ここまでラインナップを増やしたのはEASTON社のサイクロンポールができたからといっても過言ではないだろう。それだけに、今回の新作は相当の自信作と言えるはずだ。
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text:george
【PROFILE/george】
茨城県東海村出身の32歳。インテリア雑誌、週刊誌、書籍、ムックの編集を経て、現在Webディレクター。4年前の朝霧ジャムに行って以来、アウトドアにハマる。テントはMSRのエリクサー3、タープはZEROGRAM。車を持っていないので、キャンプに行くときは知人の車に相乗りが常。なので、基本の装備は「軽くコンパクトに、友人の負担にならないこと」が信条