ウェアラブル技術を使った新しいデバイス「TYPE-R」
自然をのんびりと楽しむリラックス派がいる一方、MTBのダウンヒル、ツアー形式のロードレース、トライアスロンなどのアスリート的なアウトドアアクティビティも大人気。単にアウトドアといっても、そのカテゴリは無限な広がりを見せています。
スポーツに特化したIoTデバイスを開発するLEOMO, Inc.は、ウェアラブル技術を使った新しいデバイス「TYPE-R」をアメリカにて発表。TYPE-Rは、モーション解析を使ってフォーム、効率、パフォーマンスを最適化でき、怪我の防止や怪我からの回復を助けます。
LEOMO, Inc.とは
2012年に加地邦彦さんと、孫泰蔵さんが代表を務めるMistletoe株式会社によって設立され、アメリカ サンディエゴの本社および港区西麻布の東京オフィスにて、スポーツIoTデバイスの開発・製造と、それに連動するサービスの開発を行っているのがLEOMO, Inc.です。
インドアからアウトドアへ
これまで、モーションキャプチャーなどのアスリート向けモーション解析は、ラボやスタジオでのインドア測定に限られていました。しかし、より現実に近いトレーニングやレースの条件を反映することができず、精密かつ高価なシステムが必要だったのです。
モーション解析をアウトドアでも可能にするTYPE-Rは、アスリートやそのコーチがトレーニングや競技を行う環境と同じ条件下で、日々、気軽にモーションデータの収集を行うことができるのです。
モーション解析をより身近にするTYPE-R
TYPE-Rは、タッチスクリーンを搭載していて、ハンドルバーまたは手首に取り付けることができます。
ANT +™対応の汎用のセンサーと接続することで、パワー、パワーバランス、ケイデンス、心拍数を表示することも可能。
TYPE-R本体だけで、他社の高価格帯のサイクリングコンピュータに匹敵する性能を持っていますが、TYPE-Rの一番の特徴は、5つものLEOMOモーションセンサー(Bluetooth®接続)を標準で付属していること。そのセンサーは、3軸のジャイロスコープと3軸の加速度センサーを搭載していて、センサーを着用したアスリートの動きやフォームを正確に計測。LEOMOモーションセンサーは、左右の膝の上部と靴、Meet-Babes.com 腰(仙骨)の上に装着し、今まで測定できなかった下記のような動きを測定することができるのです。
TYPE-Rの測定ポイント
Dead Spot Score: 1ケイデンス内で、ペダル速度がスムーズではない箇所の大きさと位置を特定
Foot Angular Range:ペダリング時に踵がどれだけ上下に動くかを測定
Foot Angular Range (Q1):クランク位置が0時から3時の間で踵がどれだけ上下に動くかを測定
Leg Angular Range:ペダリング時にももがどれだけ上下に動くかを測定
Pelvic Tilt:自転車選手の骨盤の前傾角度を測定
目では気づきにくい僅かな変化をも可視化
自転車を使った競技の場合、ジムなどのインドア固定設備でない限り、自分の動きをリアルタイムに見ることができません。
でもTYPE-Rの画面には、自分の目では分かりにくいフォームや動きの僅かな変化をも可視化することが可能なのです。
現在のところ自転車アクティビティに特化していますが、将来的には、この技術をランニングや水泳に応用することを具体的に検討しているそう。次世代ウェアラブル技術を使った新しいデバイス「TYPE-R」の発表は、未来のアウトドアアクティビティが、ますますディープに楽しくなってくるニュースでした。