和歌山県移住のリアル

近年、「地方移住」への関心が高まる中で、和歌山県も移住希望者の注目度が上昇しています。
都会の喧騒から離れて暮らしたい移住希望者はもちろん、地元にUターンしたい和歌山出身者や、ゆかりのない地域へIターンしたい若年層の相談が増加中。
2023年の統計では、和歌山県の移住先相談件数が全国11位、移住セミナーの参加者数は全国で3位になるなど、移住地として注目を集めています。
和歌山県への移住・UIターンは、「田舎過ぎず都会過ぎない」ほど良い暮らしや、ワークライフバランス重視の働き方を求める人に魅力的な選択肢となっているようです。
和歌山県移住者数の現状と傾向

和歌山県の人口は依然として転出超過の状況が続いていますが、移住相談やお試し移住の取り組み強化により徐々に改善の兆しがあります。
直近の統計(令和5年度)では県外から和歌山県への転入者が約14,157人、転出者は約15,643人と依然として流出超過ではあるものの、その差は年々縮小傾向です。
特に若い世代の地方志向が追い風となり、和歌山県は移住希望者からの問い合わせ・相談件数ランキングで全国11位に浮上しました。
また移住関連セミナーへの参加者数では全国3位を記録し、コロナ禍以降に都会の喧騒を離れて自然豊かな和歌山への関心が大きく高まっています。
自治体別に見ると、県庁所在地の和歌山市や高速交通網のある橋本市など都市近郊エリアでは社会増(転入超過)に転じる動きも出ています。
また、移住支援金制度の利用件数も県全体で増加傾向にあり、2023年度は初めて予算枠が満額近くまで執行されたとも報じられています。
こうしたデータから、「和歌山に人が集まりつつある」という明るい兆しが見て取れるでしょう。
和歌山県移住のメリット

和歌山移住にはさまざまなメリット(良い点)があります。
おもなポイントをまとめると、以下の通りです。
和歌山県移住のメリット:住宅・土地が安い
和歌山県は地価が総じて安く、広い土地を手頃な価格で取得できます。
大阪府と比べても住宅購入費は格段に低く、広い庭付き一戸建ての夢も叶えやすいと言えるでしょう。
和歌山県移住のメリット:温暖で日照時間が長い
年間平均気温は16〜17℃前後と温暖な気候で、冬でも比較的過ごしやすく夏も極端な猛暑日は少なめです。
日照時間が長く空気が澄んでおり、「喘息など持病改善のため移住した」ケースもあるほど健康的な環境です。
和歌山県移住のメリット:自然の恵みが身近
海・山・川のすべてが揃う和歌山では、四季折々の自然を満喫できます。
海釣りや川遊び、登山にキャンプなどアウトドアも充実し、新鮮な海の幸・山の幸を日常的に味わえるのも魅力です。
和歌山県移住のメリット:大阪圏へのアクセス
和歌山市をはじめとした紀北地域は大阪市内へ電車や高速道路で1~2時間圏内と近く、「田舎暮らし+都市の利便性」を両立できます。
実際に大阪へ新幹線通勤する人もおり、二地域居住や週末だけ都会に出るライフスタイルも可能です。
和歌山県移住のメリット:子育てしやすい環境
和歌山県は待機児童数が非常に少なく(令和6年4月時点で22人)、希望する保育園・幼稚園に入園しやすい傾向があります。
医療費助成など各種子育て支援制度も充実しており、犯罪発生率が減少傾向で治安が良いこともあって、ファミリー層には安心して暮らせる地域です。
和歌山県移住のメリット:地域産業が盛ん
みかん・梅・柿など和歌山は全国一の果樹生産県として知られ、農業や林業、水産業で新規就業する移住者への支援も手厚いです。
地方創生起業支援金を活用し、地方ならではのビジネスに挑戦する人も増えており、起業・副業を通じて地域活性化に貢献できるフィールドがあります。
以上のように、和歌山県は「自然環境と暮らしやすさのバランスが取れた土地」と言えます。
広い土地でのびのび子育てしたい方や、豊かな自然の中でスローライフを送りたい方には特に大きなメリットがあるでしょう。
和歌山県移住のデメリット・注意点

一方、移住後に感じるデメリット(課題)も把握しておくことが大切です。おもな注意点を挙げます。
和歌山県移住のデメリット:商業施設が少ない
和歌山市内には大型ショッピングモール(キーノ和歌山、イオンモールなど)がありますが店舗数は限られており、郊外や田舎では日用品以外の買い物施設が少ないエリアも多いです。
都会では当たり前のデパートが和歌山には少ないこともあり、ショッピング好きな方には物足りなさを感じるかもしれません。
和歌山県移住のデメリット:給与水準が低め
和歌山県の最低賃金は2023年度で929円(全国47都道府県中27位)と大阪より136円低く、中小企業が多い分だけ平均年収も都市圏より下回りがちです。
都市ほど高収入の求人は多くないため、収入面では「稼ぐ」よりも生活コストを抑えて豊かに暮らすという発想が求められます。
しかし、和歌山県外の企業に勤めてのテレワーク移住、家賃や物価などが安い地域への移住であれば、給与水準をさほど気にすることなく生活できるでしょう。
和歌山県移住のデメリット:車がほぼ必須
地域によりますが、鉄道やバス等の本数は都市部と比べ少なく、日常の移動は自家用車頼みになるエリアが多いです。
特に紀中・紀南の山間部から市街地に出るには時間がかかるため、運転免許がないと生活の自由度が下がります。
こうしたデメリットはありますが、「静かで穏やかな環境」という裏返しでもあります。買い物はネットで代替し、収入も生活費の安さで補える部分がありますし、移動の不便さも慣れてしまえば気にならないとの声も。
都会の喧騒よりもゆったりした暮らしを求める方にとっては、総合的に見れば和歌山移住のメリットが上回るでしょう。
和歌山県移住支援金とおもな支援制度【令和7年度】

和歌山県では、移住希望者に対して経済面や住まい、起業などさまざまな側面から支援制度を用意しています。
ここでは令和7年度(2025年度)に利用できるおもな移住支援制度を5つ紹介します。
和歌山県移住支援事業(移住支援金)
東京23区に在住または通勤する人が和歌山県内へ移住・就業または起業した場合、単身60万円・世帯100万円の移住支援金(引っ越し支度金)が支給されます。
18歳未満の子どもを帯同する世帯は1人につき100万円を加算され、子育て世帯なら合計200万円以上の支給も可能です。
令和7年度の申請受付期間は2025年4月1日から2026年2月末頃まで(市町村により異なる)で、転入後1年以内に申請し、5年以上定住する意思が必要など細かな要件があります。
<対象となる市町村>
和歌山市/海南市/橋本市/有田市/御坊市/田辺市/新宮市/紀の川市/岩出市/紀美野町/かつらぎ町/九度山町/高野町/湯浅町/広川町/有田川町/美浜町/日高町/由良町/印南町/みなべ町/日高川町/白浜町/上富田町/すさみ町/那智勝浦町/太地町/古座川町/北山村/串本町
空き家改修補助金
県外からの移住者が和歌山県内の空き家を購入または賃借して居住するために改修工事を行う場合、その改修費の一部を補助する制度を設けています。
補助額は改修工事にかかる経費の1/2。(上限100万円)県内事業者の契約仲介が必要であり、そのほかの要件を満たす必要があるため、まずは市町村に相談しましょう。
<対象となる市町村>
和歌山市/海南市/橋本市/有田市/御坊市/田辺市/新宮市/紀の川市/岩出市/紀美野町/かつらぎ町/九度山町/高野町/湯浅町/広川町/有田川町/美浜町/日高町/由良町/印南町/みなべ町/日高川町/白浜町/上富田町/すさみ町/那智勝浦町/太地町/古座川町/北山村/串本町
和歌山市「わかやま暮らし応援金」
和歌山市への移住者向けの市独自支援金です。直近5年間県外在住で、事前に和歌山市へ相談後に移住・就職した場合、単身10万円、世帯20万円を支給します。
さらに、移住推進要件に2つ以上該当する場合は10万円を加算。
東京圏からの移住支援金(国の制度)との併給は不可ですが、より幅広い移住者を支援する目的で令和7年度より受付が開始されました。
申請は転入後1年以内、5年以上定住意思などの条件があります。
詳しい要件は以下のリンクからご確認ください。
和歌山県の移住体験プログラム(お試し移住)

移住前に移住のイメージを掴みたい人は、お試し移住制度の利用がおすすめ。
和歌山県全体では、1泊2日程度で地域での仕事と暮らしを体験できるプログラムを実施しており、現地の移住相談窓口と連携して移住イメージを具体化することができます。
さらに、各市町村ごとにもお試し移住制度を設けており、たとえば田辺市の移住希望者向け短期滞在住宅では、低料金で数日~数週間の試住が可能です。
橋本市でも首都圏在住者を対象に、現地案内ツアーやお試し住宅の補助制度を整備しています。
実際に現地の暮らしを経験することで、気候や買い物環境、人間関係などリアルな暮らしぶりを確認できるでしょう。
「移住希望者に地域の仕事と暮らしを一定期間体験してもらう機会」を県全体で提供しており、興味がある方はぜひ積極的に参加してみてください。
和歌山県移住後の仕事・就職事情

地方移住を考える際に重要な「仕事」ですが、和歌山県ではU・Iターン人材を歓迎する企業や就労支援サービスが充実しています。
県内には製造業(化学・機械など)や農林水産業、観光業まで幅広い産業があり、地域の中小企業がUIターン就職に積極的に人材を募集中。
実際、和歌山県主催の移住者向け就職イベントでは県内企業30社が一堂に会し、県外在住者とのマッチングが行われています。
こうしたイベントには「いつかは和歌山で暮らしたい」「情報収集だけしたい」という段階の人でも気軽に参加でき、暮らしの相談ブースも同時併設されています。
求人探しの面では、和歌山県公式の就職マッチングサイト「はたらコーデわかやま」が役立つでしょう。
IJターン希望者向け求人や移住支援金対象求人が多数掲載されており、移住支援金の受給に必要な求人検索もワンストップで可能です。
たとえばIT企業のサテライトオフィス求人や地域医療・福祉の求人など、幅広い職種の募集情報を確認できます。
近年はテレワーク・リモートワークの浸透もあり、和歌山県でも在宅勤務可能な職に就きながら移住する人が増えています。
特に白浜町は東京のIT企業がサテライトオフィスを構える「リモートワーク先進地」で、真っ青な海を眺めながら都市のIT業務を行える環境が整っています。
光ファイバー網も県内各地で整備が進んでおり、田辺市では市内ほぼ全域で高速通信インフラが利用できテレワークに最適です。
そのため「普段は和歌山でリモート勤務し、必要に応じて大阪や東京へ出張」という働き方も十分可能です。
平均的な給与水準は都市部より低めである点は留意が必要ですが、収入よりも暮らしの充実を重視し、副業や家庭菜園で自給自足を楽しむなど生活コストを抑える工夫をしている移住者も多く見られます。
一方で地方創生の追い風からか、県内企業の賃金も緩やかに上昇傾向にあるそうです。
和歌山での仕事探しは、行政や移住支援団体のサポートを活用しつつ、自身のスキルを地域でどう生かすかを考えることがポイント。
移住前に求人情報をリサーチしたり、インターンやお試し就業を経験したりしておくと安心でしょう。
和歌山県移住イベント・移住フェア最新情報

和歌山県や各市町村では、移住希望者向けのイベントや相談会が定期的に開催されています。
2025年11月以降に予定されているおもな移住イベント・移住フェアを3件ピックアップして紹介します。
和歌山県市町村合同移住相談会(大阪開催)
2025年11月15日(土)、大阪市のシティプラザ大阪で和歌山県内10市町村の移住担当者が集結する大規模相談会が開催されます。
当日は各市町の個別相談ブースのほか、「空き家の利活用とかかるお金」をテーマにしたミニセミナーも実施予定。
予約優先制で13:30~16:30の間に25分×最大3枠の相談が可能です。
移住後の住まいや仕事、子育てのことまで直接質問できる貴重な機会となっています。
JOIN移住・交流&地域おこしフェア2025(東京開催)
2025年11月22日(土)・23日(日) に東京ビッグサイトで開催される、日本最大級の移住フェアです。
全国から300以上の自治体・団体が参加し、移住相談や地域おこし協力隊募集案内など盛りだくさんの内容となっています。
和歌山県からも複数のブースが出展予定で、たとえば和歌山県ブース(23日のみ)や御坊市・新宮市・田辺市など各市の相談ブースが設置されます。
事前登録制・入場無料で、両日で参加自治体が一部異なるため公式案内を確認して足を運んでみましょう。
海南市・佐野市コラボ移住セミナー(オンライン&東京会場)
2025年11月30日(日) 17:00~18:30に、「天下分け目の鈴木VS佐藤合戦」と題したユニークなコラボセミナーが開催されます。
和歌山県海南市(鈴木姓発祥の地)と栃木県佐野市(佐藤姓発祥の地)がタッグを組み、それぞれの魅力をプレゼン対決形式で紹介するイベントです。
当日は東京有楽町のふるさと回帰支援センター会場(定員30名)とZoomウェビナー(オンライン無制限)のハイブリッド開催。
対象者である「鈴木さん」「佐藤さん」には会場参加で記念品プレゼントもあるなど遊び心満載ですが、内容は両市の暮らし情報がしっかり学べるものになっています。
和歌山への移住を検討している方は他地域の移住事情との比較にもなり、有益なセミナーとなるでしょう。
この他にも、和歌山県は大阪や東京の移住相談センターで毎月定例の相談デスクを設けたり、各市町村が独自に体験ツアーや移住フェアを開催したりしています。
最新のイベント情報は和歌山県移住ポータルサイト「わかやまLIFE」内のイベント情報ページで随時更新されているので要チェックです。
和歌山移住に役立つサイト5選

和歌山への移住を検討する際に参考になる、公式の情報発信サイトを5つご紹介します。
それぞれ信頼できる最新情報が掲載されていますので、ぜひ活用してください。
わかやまLIFE(和歌山県移住ポータルサイト)
「わかやまLIFE」は和歌山県が運営する移住総合ポータルサイトです。
県内各地域の暮らし情報や支援制度、移住者インタビュー記事、イベント告知など幅広いコンテンツを発信しています 。
たとえば「移住支援制度」ページでは県と市町村の支援策をまとめて紹介しており、「大事な4つの要素(仕事・住まい・暮らし・人)」それぞれに対するサポートが整理されています。
またイベント情報や移住相談窓口の案内、空き家バンク物件検索、地域おこし協力隊の募集情報まで網羅されており、和歌山移住の公式ハブサイトとしてまず最初に訪れるべきサイトです。
LINEやFacebook、Instagramでも情報発信しているので、最新ニュースを見逃したくない人はフォローすると良いでしょう。
和歌山県公式ホームページ(移住情報)
和歌山県庁の公式サイトも移住関連情報を掲載しています。
トップページから「暮らし・教育」→「定住・移住支援」のカテゴリに進むと、移住支援金や起業支援金の概要、統計資料などが確認できます。
特に地域振興課のページでは和歌山県移住支援事業(移住支援金)について詳しい説明があり、支給額(世帯100万円・単身60万円)や対象要件チェックリストのPDFが公開されています 。
市町村ごとの担当窓口一覧も掲載されているため、具体的な相談先を探す際に役立ちます。また和歌山県の人口動態や移住ニーズに関する調査報告も閲覧でき、客観データから移住を検討したい人にも参考になるでしょう。
和歌山市移住定住支援サイト
「和歌山市移住定住支援サイト」では、UIターン希望者向けのきめ細かい情報を提供しています。
サイト内ではオンライン移住相談窓口の予約フォームや、和歌山市のお試し居住体験施設の案内、移住支援金や就職支援プロジェクトの紹介などコンテンツが豊富です 。
「わかやま暮らし応援金」の詳細ページでは、支給額(単身10万円・世帯20万円)や要件が図解付きで解説されており、市独自施策も分かりやすくまとめられています。
また、子育て環境や地域の特色紹介、移住者インタビュー記事も掲載されており、県庁所在地・和歌山市での暮らしを具体的にイメージするのに最適なサイトです。
行政の公式サイトながらSNS感覚で閲覧できるデザインになっているので、和歌山市へのUIターンを検討中の方はぜひチェックしてみてください。
和歌山県公式就職マッチングサイト
移住後の仕事探しには、和歌山県公式の求人サイト「わかやま就職マッチングサイト」が強力な味方です。
このサイトでは移住支援金対象求人が一覧でき、UIJターン希望者向けの求人情報をワンストップで探せます。
掲載企業は県内各地の中小企業や医療機関、IT企業など多岐にわたり、求人票には移住支援金の対象可否も明記されています。
移住希望者は事前に登録しておき、興味のある求人があれば早めに問い合わせてみるのがおすすめです。
田辺市移住ポータルサイト「たなべ暮らし」
和歌山県への移住先として人気上位に挙がる田辺市では、専用の移住情報サイト「たなべ暮らし」を公開しています 。
田辺市の生活環境や支援制度を網羅したサイトで、「山・海・まち・世界遺産 選べる暮らし田辺市へ」というキャッチコピー通り、田辺市ならではの多彩な暮らし方を紹介しています。
サイト内では空き家バンク物件情報や移住者の声、イベント情報のほか、田辺市独自の支援制度一覧も掲載されています。
たとえば空き家活用補助金(改修費1/2補助・最大80万円)、移住者起業補助金(経費1/2補助・最大50万円)、移住支援金(単身60万円・世帯100万円+子ども加算)など充実した支援メニューがひと目でわかります。
さらに新規就農支援や漁業担い手育成支援、出産・子育て応援ギフトなど地域ならではの助成も網羅されており、田辺市で受けられる支援策の全体像を把握することができます。
UIターン希望者向け相談窓口(「たなべ営業室」)の担当者連絡先も明記されているため、田辺市に興味がある方は直接問い合わせてみると良いでしょう。
和歌山県で移住におすすめの市町村
和歌山県には、個性豊かな19の市町村があります。
そのなかでも、移住地として人気のエリアをピックアップして紹介します。
和歌山県のおすすめ移住市町村:田辺市(たなべし)

田辺市は海・山・川に囲まれ、世界遺産「熊野古道」や温泉を有する自然豊かなまち。
紀伊半島の温暖な気候に恵まれ、冬も比較的過ごしやすい地域です。白浜や熊野古道が近く、休日のレジャーにも事欠きません。
市内中心部には大型スーパーや病院が揃い、山間地域にもコミュニティバスが運行され生活インフラは充実しています。
海と山が近接する環境でありながら、日常の買い物施設や公共交通もしっかり整っています。
市全域に光ファイバー網が整備されており、街中にはコワーキングスペースが点在しているので、テレワークがしやすい環境となっています。
大阪から特急電車や高速道路で約2時間とアクセスがよく、通勤通学もしやすいでしょう。
田辺市内には保育施設のほか、小学校、中学校、高校があり、待機児童も少なく安心です。
地域子育て支援センター「あいあい」などで親子の交流支援も行われています。
また、多子世帯やひとり親家庭への育児支援助成制度があり、ベビーシッターや病児保育利用料の一部補助(上限1万5千円)も提供されています。
出生時には記念品「たなっこ応援ギフト」も贈呈されるなど、家庭をあたたかく応援する体制が整っています。
田辺市の移住支援
田辺市では国の制度に連動した「移住支援金」を支給中です。
東京圏からの移住者で県内企業に就職または起業した場合、単身60万円・2人以上世帯100万円に加え、18歳未満の子ども1人につき100万円を加算支給(申請期限:転入後1年以内、継続居住意思5年以上等)。
田辺市は新規就農支援制度による資金・技術サポートも充実。
市内には企業誘致も進み、地域おこし協力隊の募集や創業支援補助金(創業・事業拡大経費の1/2補助、最大50万円)も利用可能です。
さらに、田辺市は空き家バンクを通じて豊富な物件情報を提供しており、移住希望者は古民家から市街地の家屋まで選べます。
購入または賃貸した空き家の改修費用の2/3(上限80万円)を補助する、空き家改修補助も実施しています。
こちらは市街地向けと山間部向けの2種類があり、条件に合えば県補助と併用して最大180万円ほどの補助が受けられます。
住宅費自体も都市部に比べ抑えられるため、理想の住まいを実現しやすいでしょう。
和歌山県のおすすめ移住市町村:(くしもとちょう)

本州最南端ならではの雄大な自然が魅力の串本町は、ラムサール条約湿地に登録された透明度の高い海があり、年間を通じダイビングや釣りを楽しむ人で賑わいます。
黒潮が育む海は透き通り、冬暖かく夏も過ごしやすい温暖な気候です。
生活面では、百貨店や大きな商業施設こそないものの、スーパーやドラッグストア、ホームセンターが町内に複数あり日常の買い物に不便はありません。
路線バスや町営のコミュニティバスも運行され、車がなくても主要エリアを移動できます。温暖な気候で雪の心配がほとんどないため、冬場の生活ストレスも少ないでしょう。
串本町は子育て支援に注力しており、学校給食費補助や就学援助制度が充実しているため、経済面の負担を抑えて子どもを育てられる環境です。
医療費助成も高校卒業まで拡充されていて、第3子以降の出産には出産祝い金(第3子10万円、第4子以降30万円)を支給し、子育て世帯を町全体で応援しています。
仕事の特徴としては、漁業の町としてカツオ漁や伊勢海老漁、マグロ養殖が盛んなため、水産業に関わる仕事があります。
また近年、串本には日本初の民間ロケット発射場が開設され、関連する雇用創出も期待されています。
「宇宙に一番近い町」として宇宙関連イベントも増え、地域おこし協力隊など観光・PR分野の求人も増えてきました。
農業希望者向けには遊休農地の斡旋や農地活用補助金(10aあたり2万円)で新規就農を支援するなど、地方でチャレンジしたい人に魅力的です。
串本町の移住支援
串本町では東京圏からの移住者に対し「移住支援金」を交付しています(単身60万円、世帯100万円)。
18歳未満の子どもがいる場合は、1人につき100万円を加算。申請は移住後1年以内、5年以上の定住意思が条件です。
さらに、空き家活用や地元就業を促す独自支援も充実。
たとえば空き家取得補助として、町の空き家バンク物件を購入した際に最大20万円の補助金が交付される制度があります(若年夫婦世帯は加算あり)。
串本町はお試し移住施設を町内に整備しており、移住希望者は1泊1,650円(2人目以降1,100円)という格安料金で最長1週間まで宿泊可能。
空き家バンクにも多数の物件が登録され、海が見える一軒家や田舎暮らし向き古民家など選択肢が豊富です。
なお、木造住宅を建築する場合、地元産材を使うと「紀州材利用定住促進住宅建築補助」として最大80万円の補助を用意しています。
和歌山県のおすすめ移住市町村:白浜町(しらはまちょう)

日本三古湯の一つ白浜温泉を有する白浜町は、白浜海岸、千畳敷、三段壁、円月島などの名勝地がすぐそばにあり、美しい自然を身近に感じながら生活したい人におすすめの移住地です。
生活面においては、町内にスーパーやホームセンター、コンビニが揃い日常の買い物に不自由はないでしょう。
高速道路の日置川ICが開通し、田辺市街地へ車で20分程度、大阪方面へも高速経由で行きやすくなりました。
観光シーズンの混雑を除けば、暮らしやすいインフラが整っています。
白浜町の日置川地区では地域ぐるみで子育てを支援しており、自然体験学習や農業体験が学校教育に取り入れられています。
町内には高校がないため高校進学時は近隣市への通学となりますが、その際の定期代補助など支援もあります。
医療費は中学生まで無料化されており、子どもの病気にも安心です。
子育て世帯には家賃補助制度(条件により家賃の一部を補助)も用意され、移住家族の定住をバックアップしています。
仕事としては、南紀随一の観光地である白浜温泉郷を抱え、ホテル・旅館業やレジャー関連の仕事が豊富です。
加えて、世界的にも有名なパンダで有名な「アドベンチャーワールド」があり、関連するサービス業の求人もあります。
観光以外では日置川地区での農業(みかん・梅など)、漁業(しらす漁等)が盛んで、移住者向けに農漁業の見習い制度もあります。
創業希望者にはチャレンジショップ(シェアキッチン)を活用でき、自分の店を小さく始めることも可能です。
町は起業支援相談窓口を設け、移住者の新規ビジネスにも親身に対応しています。
白浜町の移住支援
東京23区等からの移住者に「移住支援金」を支給しています(単身60万円、世帯100万円+子ども1人につき100万円の加算あり)。
申請には東京圏からの移住・就業等の要件を満たす必要があり、受付は随時受け付けています。
さらに、白浜町では移住希望者滞在費補助を実施しており、事前に町内にお試し滞在する場合、宿泊費の半額(1人1泊あたり上限4,000円)を3回まで補助してくれます(令和7年度現在、申請期限は利用宿泊の翌年度末まで)。
空き家バンクにも田舎暮らし向け住宅が登録されており、特に日置川地区は「移住推進地域」に指定され手厚い支援があります。
たとえば日置川地区に移住し空き家を購入する場合、リフォーム費用補助や家財処分費補助など独自の助成が受けられる制度があります(予算枠あり、要事前相談)。
リゾートの華やかさと田舎の静けさを併せ持つ住環境で、自分に合った住まいを見つけられるでしょう。
和歌山県のおすすめ移住市町村:橋本市(はしもとし)

橋本市は、和歌山県の東北端に位置し、雄大な紀の川が東西に流れる風光明媚なエリアです。
北側には世界遺産・高野山の山並みが迫り、南側には果樹園が広がる田園風景と、四季折々の自然を楽しめます。
市街地には大型スーパーや専門店、医療機関が集積し買い物や生活利便性も高いです。
橋本市は南海高野線・JR和歌山線が通じ、大阪市内へ電車で約50分と通勤圏内のため、大阪の仕事に就きつつ橋本から通う「住居は田舎、仕事は都会」という生活も可能です。
また、橋本市は「はぴもと」という子育て情報サイトを運営し、妊娠・出産から学校教育まで切れ目ない支援情報を提供しています。
待機児童ゼロを維持するため定員拡充や保育士支援策にも取り組んでいるほか、医療費助成は18歳まで拡充され、さらに子どもの医療費無料(18歳まで)や給食費無料(こども園~中学校まで)を実現するなど、経済的負担の少ない子育て環境です。
高校卒業まで医療費負担がない自治体は珍しく、橋本市の大きな魅力でしょう。
一方、市内にも製造業の工場団地や物流拠点があり、地元雇用もあります。
地場産品では柿・卵・ぶどうの農業が盛んで、新規就農者には研修制度や販路支援も用意されています。
さらに、伝統工芸の紀州へら竿(高級釣り竿)やタオルなど繊維産業の中小企業も健在で、ものづくりに携わる仕事に就きたい人にもおすすめのエリア。
創業希望者には移住者起業安定化補助金(最大50万円)を用意し、開業後の経営安定を支援します。
Uターン・Iターンで企業就職する方への就職支援窓口も市が積極的に展開しており、仕事探しのサポート体制も万全です。
橋本市の移住支援
橋本市は多彩な移住支援策を用意しています。
和歌山県が実施している「移住支援金」の対象であり、東京圏からの移住就業者等に単身60万円・世帯100万円を支給(条件を満たせば18歳未満子ども1人につき+100万円加算)。申請期限は転入後1年以内です。
さらに、市独自に「個別現地訪問支援補助金」として移住検討者が橋本市に下見訪問する際の旅費を一人あたり2万円まで補助。
「お試し滞在支援補助金」では体験滞在施設等の宿泊費を1泊最大3千円(年間上限4万5千円)補助します。
移住後も、就業・起業支援金や空き家リフォーム補助など継続的なサポートがあります。
たとえば子育て支援策では、前述の医療費・給食費無償化のほか、紙おむつ用ごみ袋無料配布や子育て世帯向け地域ポイント制度などユニークな支援が充実。
「転入夫婦新築住宅取得補助金」では、新婚または転入夫婦が市内で新築住宅を取得する際に30万円を補助するほか、結婚新生活支援補助金(最大30万円)で新婚世帯の住宅費用も支援しています。
空き家については空き家バンクに登録された物件のお試し暮らし家賃補助(家賃の1/2補助×3ヶ月、最大16万円)や購入時の空き家取得補助(価格の1/2、最大20万円)があります。
これらは現在令和9年3月末までの契約が対象で、移住前に賃貸で試してみたい人や空き家を安く購入したい人には大きな助けとなるでしょう。
橋本市の住宅費相場は大阪に比べ格段に安く、庭付き一戸建ても手が届きやすいため、のびのびとした住環境が手に入ります。
充実の制度は公式サイト「はしっこ暮らし」でも公開されていますので、活用できるものをチェックしてみてください。
和歌山県のおすすめ移住市町村:美浜町(みはまちょう)

美浜町は紀伊日ノ御埼を望む海沿いに位置し、夕日が美しく「日本の夕陽百選」にも選ばれたスポットがあります。
南北に約4kmとコンパクトな町域で、自転車があれば町内ほぼ移動可能。
南部には近畿最大級の松林が広がり、防風・防砂の役割を果たすとともに町のシンボルとなっています。
町内にはコンビニや産直市場、個人商店があり日常の買い物はできますが、大型スーパーや病院は隣の御坊市の方が充実しています。
御坊市中心部へ車で15分程度なので不便は少ないですが、買い出しや通院には車があると望ましいでしょう。
高速道路の御坊ICからも近く、和歌山市や大阪方面へも車での移動がスムーズです。
美浜町は人口約6千人の小さな町ですが、保育園や学校のクラス規模が小さい分、先生の目が行き届き、アットホームな教育環境です。
美浜町は給食費を3歳児(幼稚園年少)から中学3年生まで完全無償化しており、兄弟が多い家庭も安心して通わせられます。
さらに、未就園児と保護者が集える「子育てつどいの部屋」を設置し、育児相談や親同士の交流の場を提供しているほか、医療費も高校卒業まで助成され、経済的負担が少ない子育てが可能です。
自然体験も豊富で、海辺の砂遊びや松林の探検など、都会では得られない豊かな幼少期を過ごせるでしょう。
美浜町は農業(みかんや野菜)、漁業(しらす漁など)といった一次産業が主力です。
小規模でも家族経営の農家が多く、新規就農には地域のベテラン農家がメンターについてくれることもあります。
また、町内に工業団地はありませんが、隣接する御坊市に製造業の事業所が集積しており、美浜町から車で通勤している人も少なくありません。
御坊市の工場や商業施設への就職支援も含め、広域的な雇用マッチングが行われています。創業面では、町がシェアキッチンを備えた交流拠点を整備し、移住者がカフェや飲食店を気軽に始められる環境を用意しました。
都会ほど職種は多くありませんが、少人数の町だからこそ一人ひとりに必要なサポートを行政や商工会が寄り添って提供してくれます。
美浜町の移住支援
美浜町は移住者への経済支援も行っています。
和歌山県の移住支援金制度に参加しており、東京圏から移住し地元企業に就職または起業した場合に単身60万円・世帯100万円(子ども加算あり)の支援金を交付しています。
申請期限は転入後1年以内で、詳細条件は県と町が定める要件チェックリストで確認できます。
公式的には空き家バンクを運営しており、登録物件を購入・賃貸して移住する場合に空き家改修補助を利用可能です。
補助額は改修費用の1/4(上限50万円)で、さらに県の補助金(1/2・上限100万円)と併用できます。
つまり最大で改修費の3/4、合計150万円程度の補助も受けられる仕組みです(令和7年度現在、申請期限は改修工事完了後年度末まで)。
住宅耐震診断や耐震改修への補助金制度もあり、古い家でも安心して暮らせるよう支援が手厚いのが、美浜町の魅力でしょう。
生活排水については下水道が未整備地域もあるため合併浄化槽を設置しますが、その設置費用も一部助成されます。
海沿いの物件は人気ですが、松林近くの高台エリアなど掘り出し物もあるので、空き家バンクや地元不動産に相談してみてください。
家賃相場・物件価格ともに安価で、海の見える家も夢ではありません。
このほか、生ごみ処理機購入補助(費用の1/2、上限2万円)など環境に優しい暮らしへの支援や、移住者交流イベントの開催などのサポートもあります。
美浜町防災まちづくりみらい課がワンストップ窓口となっているので、移住希望者は補助金の問い合わせから暮らしの相談まで気軽に連絡してみましょう。
和歌山県のおすすめ移住市町村:かつらぎ町(かつらぎちょう)

町の北部には世界遺産の高野山へ続く麓の山々、南部には紀ノ川の清流と田園地帯が広がり、まさに歴史と自然が豊かなかつらぎ町。
春には桃源郷のような桃畑の花、秋には柿すだれが風物詩となり、季節ごとの絶景が楽しめます。
生活面では、主要エリアにスーパーやドラッグストアが複数あり日常の買物には困りません。
車社会ではありますが、和歌山市方面への高速道路網が整備されており車での移動時間が大幅短縮されています。
町内を走るJR和歌山線・南海高野線を利用すれば橋本市や和歌山市へ電車通勤・通学も可能です。
コミュニティバスも循環しており、高齢者の移動手段も確保されています。
自然災害も比較的少ないエリアで、穏やかな気候のもと四季折々のフルーツを味わいながら、ゆったりとした田舎暮らしが送れるでしょう。
かつらぎ町は0歳~高校3年生まで医療費が完全無料で、さらにこども園(保育所)保育料も全額無料と、子育て支援が非常に手厚いことで知られています。
さらに、町内全ての幼稚園・小中学校で給食費が無償となっており、教育にかかる経済的負担を大幅に軽減しています。
おむつ代の負担にも配慮し、3歳未満児のいる家庭にはおむつ用ごみ袋を無料配布するユニークな施策も実施。
これほど子育てに優しい施策が揃う自治体は全国的にも貴重で、「子育てするならかつらぎ町」と言われるほどです。
また、かつらぎ町は「フルーツの里」の名の通り、年間を通じて柿・桃・ブドウ・梨・イチゴ等の果物を生産する一大フルーツ産地です。
観光農園も多数あり、収穫期には観光客相手の農業体験ビジネスや直売所の運営など仕事の幅があります。
農業以外にも世界遺産・丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)や高野山町石道など観光資源があり、観光業や宿坊での業務など地域ならではの職も見つかるでしょう。
近年は道路網の整備で和歌山市や大阪府泉南地域へ車で30分程度と通勤圏が拡大したため、近隣都市への通勤者も増えており、地元に住みつつ都市部の仕事に就く選択も広がりました。
町内の主要産業として製造業は少ないですが、小規模事業者向けに起業支援補助や商工会の創業相談も行われています。
地域おこし協力隊の受け入れも積極的で、移住者が地域ビジネスを興せるような土壌がつくられているため、農業に興味がある方や自然の中で働きたい方には、多彩なチャンスが待っているでしょう。
かつらぎ町の移住支援
かつらぎ町は子育て支援策に加え、移住者への経済的サポートも充実しています。
東京圏からのUIJターン者には和歌山県と共同の「移住支援金」(単身60万円、世帯100万円+子ども加算)を支給中。
申請は転入後1年以内、5年以上の定住意思などが条件です。
さらに町独自に「かつらぎ暮らし定住支援施策2025」として各種補助制度をまとめたガイドブックを公表しています。
そこには空き家バンク活用者への補助、定住促進住宅の家賃補助、住宅リフォーム補助など移住者が利用できる施策が網羅されています。
特に子育て世帯には前述の医療費・給食費完全無料化という最大級のメリットがあり、経済的インセンティブは計り知れません。
また、かつらぎ町は、山あいから平地まで広い町域の中に、多様な空き家が存在します。
町では「かつらぎ町空き家バンク」を運営し、使われなくなった古民家などを移住者向けに紹介しています。
リフォームが必要な場合、費用の一部を補助する制度(たとえば空き家改修補助金:改修費の1/3、上限60万円程度※要件あり)も用意されています。
町営の定住促進住宅(桜ヶ丘団地)もあり、新たに移住する方は家賃補助(最大月1万円~5千円を3年間)を受けながら公的賃貸住宅に住むことも可能です。
住宅取得には、県の制度に加えて町独自の定住支援奨励金が交付されることもあり、移住者の住まい確保を積極的に支援しています(令和7年度も継続実施確認済み)。
地価・家賃は都市部の半分以下で、広い庭付き一戸建てや菜園付き物件も見つかります。
特に果樹園付きの農家住宅は人気で、空き家バンク掲載後すぐ成約することも。
興味がある方は早めの情報チェックがおすすめです。
和歌山でのんびり移住生活

和歌山県への移住は、自然豊かな環境と安心の子育て、そして手厚い支援制度によって、幅広い世代にとって魅力的な選択肢となっています。
メリット・デメリットを踏まえつつ、ぜひ今回紹介した公式情報源を活用して移住を検討してみてください。
和歌山で新たな暮らしをスタートさせるみなさんが、充実した「わかやまライフ」を送れることを応援しています!





























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