兵庫県移住支援ガイド(令和7年度版)

兵庫県は日本のほぼ中央に位置し、都会の利便性と豊かな自然環境の両方を備えた魅力的なエリアです。
近年は地方移住への関心が高まり、兵庫県でもUIJターン(※Uターン・Iターン・Jターン)による移住者が増えつつあります。
そこで本記事では、兵庫県の移住支援に関する最新情報をまとめます。
移住のメリット・デメリットから、支援金や補助金制度(令和7年度対応)、仕事探しのサポート、体験ツアーや移住フェア情報、そして人気の移住先となっている市町の特徴まで網羅しました。
20代の就活生から30〜50代の家族世帯、リモートワーカー、兵庫出身でUIJターンを考える方まで、ぜひ参考にしてください。
兵庫県移住の魅力とメリット

兵庫県移住には、さまざまなメリットがあります。
兵庫県へ移住する最大のメリットは、多彩な生活環境を選べることでしょう。
県庁所在地の神戸市を筆頭に阪神間には都市機能が集積し、大阪・京都へのアクセスも抜群です。
一方で北部の但馬地域や中部の丹波地域、播磨地域、淡路島などには雄大な自然と田舎のらしくのんびりした雰囲気があり、仕事の利便性と豊かな自然環境を両立できる点が兵庫の魅力です。
さらに、兵庫県は東西に広く、歴史的に「摂津・播磨・但馬・丹波・淡路」の五国から成り立ってきた土地柄です。
それぞれの地域で気候や文化、産業が異なるため、自分のライフスタイルに合った地域を選べます。
たとえば阪神間(摂津エリア)の西宮市は、関西の住みたい街ランキングで6年連続1位を獲得する人気の自治体です。
大阪・神戸の中間に位置し海と山に囲まれた閑静な住宅地で、梅田や三宮へ電車で約15分と通勤にも便利なうえ、商業施設や文化施設が充実していて治安も良いことが高く評価されています。
このように兵庫県は都会的な暮らしから田舎暮らしまで選択肢が広いことが、大きなメリットと言えるでしょう。
また、子育て支援や教育環境の充実度も見逃せません。県内の多くの市町が独自に子育て支援策を講じており、妊娠期から出産後、学校教育に至るまで行政のサポートが手厚い地域が多いです。
例えば三田市では妊娠中の支援から保育・教育環境の整備まで力を入れており、市内各所に大小さまざまな公園があって子どもが思い切り遊べる環境が整っています。
このように家族世帯にとって暮らしやすい環境が整っているのも兵庫県の魅力です。
兵庫県移住のデメリット・注意点

一方で、兵庫県への移住にあたって知っておきたいデメリットや注意点もあります。
まず、地域によって生活環境や不便さに差がある点です。
兵庫県は南北に長く、南部の瀬戸内海側は比較的温暖で降雪も少ないですが、北部の日本海側(但馬地域)は冬に雪が多く降ります。
特に養父市や豊岡市など北部エリアでは、寒冷な気候や豪雪への備えが必要です。
寒さが苦手な方や雪道の運転に不安がある方は、同じ兵庫県内でも気候条件に注意して地域選びをすると良いでしょう。
また、田舎暮らしを選ぶ場合は、交通や買い物の利便性が都市部に比べて劣る可能性があります。
山間部や過疎地域では公共交通機関の本数が少なく、日常の移動に車が必須となるケースもあります。
病院やスーパーまで距離がある地域もあるため、高齢のご家族と一緒に移住する場合や車を運転しない場合は事前に生活圏をしっかり確認することが大切です。
兵庫県移住と仕事探しに役立つサイト・サービス

地方への移住を考える際、「仕事」は最も重要な要素の一つです。
兵庫県ではUIターン希望者の就職支援に力を入れており、首都圏や関西圏から兵庫へ転職・就業する人を幅広くサポートする体制が整っています。
ひょうご移住・しごとプラザ
兵庫県は東京の有楽町に「ひょうご移住・しごとプラザ」という常設相談拠点を開設しています。
これは首都圏における移住情報発信とUIターン促進の拠点で、東京交通会館8階のふるさと回帰支援センター内にあります。
ここでは兵庫県への移住・就職を希望する方を対象に、専門の相談員が移住相談と就職相談をワンストップで対応しており、求人情報の紹介から履歴書の書き方相談まできめ細かくサポートしてもらえます。
首都圏在住でUIターンを検討している方は、ぜひ気軽に利用してみてください。
受付時間10:00 – 18:00 / 火 ~ 日曜日定休日月・祝
東京都千代田区有楽町 2-10-1
東京交通会館8F ふるさと回帰支援センター内 有楽町駅より徒歩1分
mail: job.hyogo@hari-match.com
ひょうごで働こう!マッチングサイト
また兵庫県は独自の求人マッチングサイト「ひょうごで働こう!マッチングサイト」を運営しています。
このサイトでは県内企業の求人情報を幅広く掲載し、移住希望者向けの求人には「移住支援金対象」と明記されているため、移住先での仕事探しがしやすいでしょう。
実際にこのマッチングサイト経由で求人に応募し就職した場合、後述する移住支援金の対象となるケースがあります。
掲載求人は中小企業から地元自治体・団体、さらには起業支援案件まで多彩なので、移住後のキャリアを検討する上で非常に有用です。
さらに、兵庫県はテレワーク移住や専門人材のUIターンにも対応しています。
東京の会社での勤務を続けつつ兵庫に移住する「テレワーカー」も移住支援金の対象となり得ます。
また、地域の中小企業等では人手不足解消のためにプロフェッショナル人材の受け入れも進めており、専門人材マッチング事業を活用して就職した場合も支援対象です。
リモートワーカーや専門スキルを持つ転職者であっても、兵庫で働き暮らす道は十分に開かれていると言えるでしょう。
兵庫県移住支援金と各種支援制度(令和7年度)

兵庫県では国の地方創生施策の一環として、東京圏から移住する人への支援金交付事業を平成31年度(2019年)から実施しています。
令和7年度も「兵庫県移住支援事業」(東京圏からの移住支援金制度)が継続されており、移住先市町での予算内で支援金が支給されます。
ここではこの移住支援金制度の概要、申請期限、支援金額、要件についてまとめ、さらに兵庫県や市町村が実施しているその他のおもな支援策もご紹介します。
兵庫県移住支援金(地方創生移住支援事業)
東京23区に5年以上在住または通勤していた方が、兵庫県内の指定市町へ移住し所定の就業または起業をした場合に、国・県・市町が連携して移住支援金を支給する制度です。
東京圏からの人材還流と地域企業の人材確保を目的とし、兵庫県と県内37市町(神戸市・尼崎市・明石市・芦屋市および西宮市の人口集中地域を除く)が共同実施しています。
支援金は移住先市町が予算の範囲で交付し、予算上限に達すると受付停止となる場合があるため、移住前に必ず移住予定先の市町窓口へ確認が必要です。
支給額
移住支援金は2人以上の世帯で100万円、単身世帯で60万円が基本額。
さらに18歳未満の子どもを帯同して転入する場合、1人につき最大100万円を加算。
たとえば子ども2人を含む世帯なら最大300万円(100万円+100万円×2人)を受け取れる計算です。
※子どもの加算額は移住先自治体により30万円の場合もあります
申請期限
移住支援金の申請は転入後1年以内で、年度内の受付は毎年2月末までです。
手続きは移住先市町の窓口で行い、申請書類は各市町が用意しています
おもな要件
(1) 直近10年のうち通算5年以上および直近1年以上、東京23区内に居住または東京圏※から23区へ通勤していたこと
(2) 令和7年度の対象37市町(姫路市、豊岡市、丹波篠山市、丹波市、洲本市、淡路市、南あわじ市、宍粟市、養父市、新温泉町 など)へ転入したこと(神戸市・尼崎市・明石市・芦屋市及び西宮市中心部は対象外)
(3) 移住先で県が指定する就業または起業を行ったこと
具体的には、兵庫県の求人マッチングサイト「ひょうごで働こう!」に掲載された移住支援金対象求人に応募・就職したか、兵庫県の起業支援事業(社会的事業枠)の交付決定を受けての起業。
※自己都合のUターン移住で継続テレワークするケースも対象に含まれます
※「東京圏」とは埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県(条件不利地域を除く)を指します
応募条件の細部(例:在住期間の起算や対象求人の要件など)は各市町で微妙に異なるため、事前に各市町の窓口に相談して確認しましょう。
神戸市こうべぐらし応援補助金「住みかえーる」
県の移住支援事業の対象外地域である神戸市では、若年夫婦世帯や子育て世帯の住み替えを支援する独自制度「こうべぐらし応援補助金『住みかえーる』」を実施しています。
対象要件に該当する世帯が一定の条件を満たす賃貸住宅へ転居した場合や、親世帯と直線2km未満(または同一小学校区内)に近居・同居した場合に補助金が支給されます。
新婚世帯・子育て世帯・多子世帯が神戸市営住宅シティハイツに入居する場合には家賃2割減免といった支援策も用意されています。
支給額
補助金額は住み替えの内容によって異なります。
民間賃貸への転居支援「団地ぐらし」では1世帯あたり30万円(※親世帯と近居・同居する場合は35万円)、親子世帯の近居・同居支援では神戸市外から子世帯が転入する場合20万円、それ以外の場合は10万円を支給。
例えば、神戸市外に住む若夫婦が神戸市内のエレベーター無し団地に転居し、親世帯の近くに住む場合、合計で最大35万円の補助を受けられます。
おもな要件
神戸市「住みかえーる」を利用できるのは、以下の条件を満たす世帯です。
若年夫婦世帯: 転居時点で夫婦の年齢合計が90歳以下であること(事実婚やパートナーシップ宣誓者含む)。
子育て世帯: 令和7年度時点で未就学児の子どもを有する世帯(妊娠中も含む)。ひとり親世帯も対象です。
補助対象の賃貸住宅は耐震基準を満たし、最低居住面積以上であること。
エレベーターの無い4階建て以上の団地など、神戸市が指定する住居への住み替えが条件です。
親子近居の場合は、親世帯が子世帯の親を含む世帯であり、子世帯が市外から転入する場合に加算対象となります。
補助金利用後は2年以上継続して神戸市内に居住する意思があること。過去に同制度の補助を受けていないことなど。
受付は2025年6月から開始されており、申請方法や必要書類の詳細は神戸市住宅政策課の公式サイトで案内されています。
おかえり姫路。姫路市若者世帯郊外UJIターン補助金
兵庫県姫路市では、豊かな自然環境と歴史文化が残る市郊外地域へ移住し新生活を始める若者世帯に対し、「おかえり姫路。」若者世帯郊外UJIターン補助金という支援制度を実施しています。
都市部から姫路市の家島諸島や北部山間地域などに転入する子育て世代を積極的に支援するもので、移住に伴う経済負担を総合的に軽減します。
支給額
補助金は複数のメニューで構成されており、該当するものを合算して受け取れます。
移住支援金: 1世帯あたり最大50万円(※世帯全員がマイナンバーカード取得済の場合。未取得の場合は減額)
子育て支援金: 中学生以下の子ども1人につき最大150万円を支給(※3年間に分割支給、1世帯あたり上限500万円)
支給額は子の年齢により0歳150万円から段階的に減少し、14歳で10万円となります。
例えば小学生2人を連れて移住した場合、子育て支援金は最大で約280万円になります。
新幹線通勤助成金: 郊外部から新幹線で通勤する場合、定期代との差額の1/2(上限月額2万円)を最長24か月間補助。遠距離通勤で都市部に通う必要がある場合の負担軽減策です。
空き家取得助成金: 市の空き家バンク登録物件を購入した場合、取得費用の1/2、上限100万円を補助。移住者の住まい確保と空き家活用を促進します。
おもな要件
(1) 補助対象となる姫路市郊外地域(家島諸島や夢前町、安富町など都市部以外)へ転入すること。
(2) 申請者が概ね40歳以下の若年世帯であること(夫婦の場合はどちらかが該当年齢以内)。
(3) 移住後も引き続き居住し定住の意思があること。
(4) 子育て支援金を申請する場合は中学生以下の子を養育していること。
補助金は各種ごとに申請期限や書類が定められており、例えば転入から6か月以内の申請が必要なものもあります。最新情報を確認し、早めに相談・申請しましょう。
南あわじ市マイホーム取得事業補助金
淡路島南部の南あわじ市では、島外からの転入者に対して住宅取得費用の一部を補助する「マイホーム取得事業補助金」を実施しています。
島外からの移住者が市内に定住目的でマイホームを新築・購入する際に活用できる制度で、人口定住促進と子育て世帯の呼び込みを図るものです。
支給額
補助率は経費の1/3で、新築住宅または新築建売住宅の取得費用に対して最大200万円、中古住宅の購入費用に対して最大100万円が支給されます。
さらに、中学生以下の子どもを帯同して転入した場合は、子ども1人につき30万円の加算補助があります。
例えば、小学生と幼児2人を連れて島外から南あわじ市に家を新築した場合、200万円+(30万円×2人)=最大260万円の補助金を受け取れる計算です。
おもな要件
補助対象となるのは 「島外から転入して住宅を取得する世帯」 で、具体的には以下の条件があります
転入前の居住要件: 補助申請者(世帯主)は転入直前に3年以上継続して淡路島外の市区町村に住民登録していたこと。
転入時期: 補助申請日時点で、転入後5年以内であること。南あわじ市に移住してから5年以内、かつ住宅の登記完了後6か月以内に申請する必要があります。
定住の意思: 取得した住宅に長期間定住する意思があること(少なくとも補助金交付後一定年数以内に転出した場合は返還義務が生じます)。
その他: 市税等の滞納がないことや、同様の住宅取得補助を過去に受けていないことなど。新築・購入する住宅の名義人が申請者本人であることも求められます。
子育て世帯には手厚い制度であり、例えば南あわじ市内で子育て支援施設に勤務する保育士として転入する場合、上述の子ども加算とは別に保育士への加算措置がある場合もあります(市独自施策)。
申請は市役所ふるさと創生課が窓口となっており、交付には市の審査があります。
補助金の予算には限りがあるため、移住を検討中の場合は早めに市に問い合わせて制度の利用可否や必要書類を確認しておきましょう。
洲本市おいでよ洲本新生活支援事業

淡路島中央の洲本市では、移住や結婚を機に新生活を始める方を支援する「おいでよ洲本新生活支援事業」を実施しています。
令和6年4月以降に淡路島外から洲本市へ転入した世帯や、新婚世帯(婚姻届出時点で夫婦とも39歳以下)を対象に、住宅取得費・引越し費・自動車購入費など新生活開始に伴う経費の一部を助成する制度です。
移住・定住のスタートアップを後押しする心強いサポートとなっています。
支給額
補助内容は住宅の購入/賃貸の別によって異なります。
住宅を取得する場合: 補助上限100万円(住宅購入費用の一部として支給)。
さらに、中学生以下の子どもや、市内の保育所等に勤務する保育士がいる場合は1人につき30万円を加算し、最大3人まで適用されます。
つまり条件を満たせば最大190万円(100万円+30万円×3人)の補助金となります。
住宅を賃貸する場合: 一律36万円を支給(家賃や引越し費用等の補助。子ども加算等は無し)。
例えば、淡路島以外から洲本市に子ども1人連れで移住し中古住宅を購入したケースでは、基本補助100万円+子ども加算30万円=130万円が支給されます。新婚世帯で賃貸住宅に入居する場合は36万円が受け取れます。
おもな要件
移住世帯の場合: 令和6年4月1日以降に淡路島外から洲本市へ転入した2人以上の世帯であること(単身移住者は対象外)。転入者全員が補助申請前まで継続して島外に居住していたことも条件です。
新婚世帯の場合: 令和6年4月1日以降に婚姻届を提出した夫婦で、婚姻日における双方の年齢が39歳以下であること。
新婚世帯については洲本市内・市外を問わず適用されます(市外からの転入であれば移住世帯要件と合わせて適用可能)。
定住意思: 補助金交付後、継続して洲本市に居住する意思があること(一定期間内に転出した場合は返還が求められる場合があります)。
その他: 住宅取得の場合は当該住宅に自ら居住すること、市税等の滞納がないこと、過去に同制度を利用していないことなどが求められます。新生活開始に関連する他の国・県・市の補助金と重複受給できない場合もあります。
申請期限は原則として転入または婚姻後1年以内となっており、必要書類(住民票、戸籍証明、物件の売買契約書・賃貸契約書、領収書類など)を揃えて市企画課に申請します。
制度の詳細や最新の募集状況については、洲本市公式ホームページで確認できます。
予算に限りがあるため、該当する方は早めの利用検討と手続きがおすすめです。
豊岡市移住促進支援補助金(お試し移住・定住支援)
兵庫県北部の豊岡市では、移住希望者に対して現地下見や引越し費用を支援する独自の補助制度を用意しています。
たとえば、豊岡市へ移住を検討して住まいや仕事探しのために訪問する際には、「豊岡市移住促進支援補助金」により交通費・宿泊費の一部補助が受けられます。
支給額
伊丹空港から但馬空港までの航空運賃は片道1人あたり4,000円(年4回まで)、市内宿泊費は大人1人1泊2,000円・子ども1人1,000円(年4泊まで)、レンタカー代は1日3,000円(年6日まで)を上限に市が負担。
おもな要件
市外に住所を有する者であって、豊岡市に移住を希望するものであること。
豊岡市への移住を目的とする活動期間中に、職員または豊岡市が指定する者と移住に係る面談を行うこと。
移住の理由が次に掲げる事項のいずれにも該当しないこと。
転勤、出向等の職務上の理由。
進学、通学等の一時的な理由。
豊岡市が備える住民基本台帳に記録されている者との婚姻(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある場合を含む。)
上記のほか、兵庫県内各市町村では空き家バンクの活用支援やU・Iターン奨励金、お試し移住体験の受け入れなど、多彩な移住支援策が展開されています。
支援内容や条件は自治体ごとに異なるため、最新情報は必ず各市町の公式ホームページや窓口で確認してください。移住希望地の支援制度を上手に利用し、理想の暮らしを実現しましょう。
兵庫県移住体験プログラム(お試し移住)

移住に際して誰もが抱く「住んだあとギャップ」の不安に応えるため、兵庫県や各市町では移住体験ツアーやお試し移住住宅といったプログラムを提供しています。
但馬エリア「仕事×暮らし」体験ツアー(たじま暮らしサポートBASE)
「大人のインターンシップ」を掲げ、実際の職場での仕事体験+地域の暮らし体験を組み合わせて個別に組成するオーダーメイド型ツアー。
希望に応じて先輩移住者との面談、住まい見学、空き家の案内なども調整。体験テーマは製造、農業、林業、公共交通、かばん産業など幅広いラインナップが用意されています。
参加費は体験自体は無料(現地までの交通・宿泊・飲食・材料費等は実費)。申込→オンライン面談→実施、の流れです。
実施状況(令和7年度)
兵庫県但馬県民局が令和7年9月26日から随時、受け入れ企業・団体の拡充募集を告知。
県のバックアップのもと、但馬全域でモデルプランを増やしながら運用を継続しています。
淡路島の暮らし探訪バスツアー2025(兵庫県・淡路県民局)
移住検討者向けの日帰りバスツアー。観光視点ではなく“日常”を体感し、先輩移住者の体験談も聴ける内容となっています。
<起業編>は淡路市・洲本市を巡り多様な働き方と起業コミュニティに触れ、<農業編>は洲本市~南あわじ市で自然や子育てと結びついた暮らしを学ぶ内容。
各回20名・先着、参加費2,000円(昼食代)。
開催日(令和7年度)
起業編:2025年11月30日(日)
農業編:2025年12月13日(土)
申込締切:2025年11月15日(土)
かみかわ移住体験ツアー(神河町)—「空き家見学 × ゆず収穫」
空き家見学と収穫体験を組み合わせ、自然の中での暮らしを1日で体感するツアー。
先輩移住者・地域住民との接点や支援制度の案内も得やすく、子育て世帯にも参加しやすい内容です。参加費1,200円(昼食・保険含む)/先着15名。
開催日(令和7年度)
2025年11月15日(土)9:30〜16:00。
申込締切:10月31日(金)
町公式サイトに要項・申込フォームが掲載されています。
三田市「お試し移住」—新築モデルハウスで最長1週間滞在
新築モデルハウスに最長6泊7日滞在し、三田の通勤・買い物・子育て環境を実地で確認できるプログラム。
1組1,000円の負担で参加可能です。
通常パッケージに加え、夏休みは保育園・学童保育の体験利用ができる特別パッケージも用意しています。
対象は市外在住で移住検討中の若年・子育て・若年独身などの世帯です。
実施枠(令和7年度)
通常パッケージ(限定5組):2025年9月1日〜2026年1月31日
夏休みパッケージ(限定3組):7/27–8/2、8/10–8/16、8/24–8/30
募集・詳細は市の移住ポータル「さんだうぇるかむ」および市公式ページから。
丹波篠山市「おためし暮らし住宅」(丹波篠山暮らし案内所 Classo)
1か月〜の中期滞在で、城下町・農村エリアの暮らしを実地検証できる「おためし住宅」制度です。
複数の物件(例:福住わだ家/味間おためし住宅/黒岡おためし住宅)があり、令和7年度の空室枠が明示されています。
光熱費込みの物件もあり、滞在中は住まい見学やJR通勤支援・レンタカー特典など、暮らし検証に役立つ周辺メニューも案内されています。
空き状況(令和7年度の例)
福住わだ家:11〜3月に空き
味間おためし住宅:12月・3月に空き
黒岡おためし住宅:3月に空き
※最新の空室は公式ページで随時更新されています。
兵庫県移住におすすめの市町村
最後に、兵庫県内で移住先として人気の市町をいくつかピックアップし、その特徴を簡単にご紹介します。
ここでは人気の自治体(神河町、加西市、川西市、丹波市、三田市、西宮市、養父市、豊岡市)を中心に、そのおすすめポイントをまとめてみました。
兵庫県移住で人気の市町村:西宮市(にしのみやし)

人口約49万人、阪神間に位置する利便性抜群の西宮市は「住みたい街」ランキング関西エリア1位の常連。
阪急西宮北口駅を中心に商業施設や文教施設が集積し、大阪梅田・神戸三宮へ電車15分と通勤至便です。
市南部は海沿い、中北部は六甲山地の豊かな緑が広がり、夙川など桜の名所も多く環境良好。
教育水準や医療体制も高く、子育て環境・治安の良さでファミリー層から絶大な支持を獲得しています。
兵庫県移住で都市的な暮らしを望む方には、まず候補に挙がるエリアです。
なお市街地は移住支援金の対象外ですが、西宮市北部の山口町・塩瀬町エリアは対象地域であり、自然豊かな北部に移住する場合は支援金申請も可能です。
兵庫県移住で人気の市町村:三田市(さんだし)

神戸市の北隣に位置し、大阪へも電車で30~40分圏という都市近郊型のベッドタウンです。
近年は大型住宅開発により若い世代が流入し、人口は約11万人。
緑が多く落ち着いた住宅地が広がり、公園の数も多く「兵庫県内屈指の子育てしやすい街」として人気を集めています。
一方で郊外には農村集落も残り、イチゴや葡萄などの観光農園もさかんなので、農業に関心のある人にもおすすめのエリアです。
大型ショッピングモールや医療機関、神戸三田プレミアムアウトレットが近くにあり、日常生活の買い物に困ることはありません。
都会すぎず田舎すぎない環境で、初めての地方移住にも向いています。
兵庫県移住で人気の市町村:(かわにしし)

大阪平野の北端に位置し、猪名川を挟んで大阪府と接する川西市は、人口約15万人の町。能勢電鉄妙見線・日生線、阪急電鉄宝塚本線、JR宝塚線が通じ、電車を使えば梅田まで約20分でアクセス可能です。
また、大阪国際空港(伊丹空港)へ電車で約30分、車で約15分で移動できるため、出張の多い方にとっても便利なエリアと言えるでしょう。
駅前は繁華街になっており、大きな駅ビルなどもあるため都会のような利便性を享受できる反面、駅から少し離れると閑静な住宅街や豊かな自然を身近に感じられる街です。
市街地はベッドタウンとして開発されているため便利ですが、市北部の黒川地区などは里山風景が広がる自然豊かなエリアでホタルの名所もあります。
近年では市内の問題解決などを目指している「あんばい ええまち かわにしプロジェクト」が立ち上げられ、道路整備や住みやすさ向上のためさまざまな取り組みを実施しています。
兵庫県移住で人気の市町村:加西市(かさいし)

人口約4.2万人の加西市は、播磨平野の中央部に位置するのどかな田園都市です。
大阪・神戸から車で約1時間半、姫路市からは約40分と適度な距離感で、地価や家賃が安く駐車場にも困らないため、趣味や子育てにゆとりある暮らしが可能です。
空き家が多めなので安価に古民家を手に入れやすく、自治体も空き家改修補助を用意して移住者を後押ししています。
農業や陶芸等の里山暮らしを体験できるイベントも開催しており、自然豊かな環境に惹かれて大阪府や兵庫県内他市から移住してくる人もいます。
また、加西市は子育て支援に注力しており、子育て応援5つの無料化を推進しています。
保育所・認定こども園の保育料の無料化、全保育・学校施設の給食の無料化、乳幼児・こどもの医療費の無料化、 乳幼児を養育する世帯にオムツ等の無料化、病児病後児保育の無料化を、所得制限なしで実施している、数少ない市町村です。
兵庫県移住で人気の市町村:神河町(かみかわちょう)

兵庫県の中央、姫路市の北約30kmに位置する人口約1万人弱の小さな町です。
中国山地のふところに抱かれた自然と名水の里として知られ、夏はキャンプや川遊び、冬はスキーが楽しめるアウトドア好きにはたまらない環境です。
JR播但線で姫路まで約40分と意外にアクセスは良く、「田舎だけど都市にも近い」利点があります。
医療費無料や特定不妊治療費助成など、妊娠前後から義務教育終了まで、さまざまなサポートを用意しており、子育て世代のファミリーにも人気の移住先となっています。
移住相談体制も整備されており、地域おこし協力隊の募集やお試し住宅(1泊2,000円程度)なども用意。
農業体験や地元行事への参加など交流の場も提供されています。「便利すぎない田舎暮らし」を求める方には神河町は穴場的な存在でしょう。
兵庫県移住で人気の市町村:養父市(やぶし)

兵庫県北部の但馬地域に位置し、2014年に国家戦略特区に指定されたことで注目を集めた 人口約2万人の市です。
特区の枠組みを活かした規制緩和で企業誘致や農業の担い手支援を行い、地方創生のモデルケースとして脚光を浴びました。
その成果もあり、『2017年版「日本住みたい田舎」ランキング』近畿エリアで第1位に輝くなど、移住先として全国的にも評価されています。
2015年4月~2016年11月の約1年半でUIJターンによる移住者が48世帯109名と大きな実績を残し、現在も兵庫を代表する移住地として注目を集めています。
養父市は氷ノ山など兵庫県最高峰の山々を有し、スキー場や温泉もある自然と観光資源の宝庫です。
市役所内に「やぶぐらし課」という専門部署を置き、移住相談から定住まで親身にサポートしてくれます。
移住支援金の対象地域でもあり、都会にはないスケールの大きな田舎暮らしをしたい方におすすめです。
兵庫県移住で人気の市町村:豊岡市(とよおかし)

北但馬の中心都市で、日本海に面し関西有数の温泉地・城崎温泉を擁する人口約8万人の観光都市です。
コウノトリの野生復帰に取り組んだ街としても有名で、国内で最後の野生コウノトリ生息地が残った豊岡盆地では現在、放鳥されたコウノトリが空を舞う姿が見られます。
豊岡市は自然と共生する環境都市を掲げ、2021年には国のSDGs未来都市にも選定されました。
移住者にはこのコウノトリの郷の豊かな生態系や美しい景観が大きな魅力です。
出石の城下町に代表される歴史的な町並みや、神鍋高原のキャンプ場、円山川のカヌー体験などアクティビティも多彩で、アウトドア派・観光好きの方に向いています。
移住支援も盛んで、「地域おこし協力隊」の募集や、移住者専用の低家賃住宅(移住促進住宅)の提供、子育て世帯への家賃補助など様々な制度があります。
コロナ禍ではクラウドファンディングを活用した地元産業支援策など新しい試みも行い、地域全体で移住者も交えたまちづくりに取り組んでいる活気ある自治体です。
以上、兵庫県内の代表的な移住先の特徴を紹介しました。
もちろんこの他にも魅力的なまちが兵庫県にはたくさんあります。
海の見える暮らしがしたければ淡路島や赤穂市、離島の家島町なども候補になりますし、城下町や古い町並みが好きな方には篠山市(現・丹波篠山市)やたつの市といった歴史あるまちも人気です。
ご自身のライフスタイルや価値観に合った地域をぜひ見つけてみてください。
兵庫県移住で都会と田舎のいいとこどり

兵庫県は都会と田舎のいいとこどりができる懐の深いエリアであり、移住支援制度も充実しています。
移住支援金や各種補助金を上手に活用すれば、引越し費用や新生活の経済的負担を軽減できるでしょう。
UIターン就職支援も整っていますので、仕事面の不安も専門窓口で相談しながら解消できます。
また、実際に現地を見て感じることも大切です。お試し移住や体験ツアーに参加し、生の兵庫を知ることで「ここなら暮らせる」という実感が湧いてくるかもしれません。
ぜひ親しみやすい移住相談のプロたちや先輩移住者の声を頼りに、理想の暮らしへの一歩を踏み出してください。


































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