このサイズ感が最高! ソロキャンプ定番のアイテム
焚き火台には、炎を鑑賞するのが目的の製品もあれば、料理での実用性を重視した製品もあります。キャプテンスタッグの「カマド スマートグリル B6型」は、まさに後者に当てはまる焚き火台。
炎を鑑賞するための焚き火台とちがい、バーベキューコンロやグリルとしての性質が強い製品です。そして、ソロキャンプにおける定番アイテムとして知られている存在でもあります。
最大の特徴は、やはり収納時のコンパクトさ。折りたたんだ状態では文庫本ほどのサイズです。使用時のサイズもまた魅力的。大きな薪を使用しての豪快な焚き火も良いものですが、カマド スマートグリル B6型が持つお手頃感にも、また何ともいえない良さがあります。
大型の焚火台とちがい、そこらへんに落ちている小枝や松ぼっくりなどでも、十分に焚き火を楽しめる点も長所です。
すでに多くの人がグリルとしての使い勝手の良さ、そして焚き火台としての趣深さを認めているカマド スマートグリル B6型。あらためて、その魅力と各部の仕様についてお伝えします。
丈夫なゴトクと焼き網が付属
カマド スマートグリル B6型のセット内容は、本体、炭受け、ロストル、焼き網、ゴトク、収納ケースの6つ。
「焼き網はついてくるけれど、ゴトクは別売り」といった製品も多いため、この両方が付属しているのはとてもありがたいところです。焼き網を使ってバーベキューなどの焼き料理、ゴトクを使用してクッカーやダッチオーブンを用いた料理ができます。
そして、ゴトクは半永久的に使えそうなほど頑丈な作り。ある程度重いものを乗せても、不安を感じることはありません。収納時に、すべての付属品が本体に収まるのも素晴らしいところです。
改良によって高さを3段階で調整可能に
カマド スマートグリル B6型は、過去に一度、モデルチェンジがおこなわれています。そしてこちらは現行モデルです。
炭受けの高さを調整できるようになったのが、旧モデルから進化したポイント。熱源と食材との距離を、最適な状態に保てます。炭受けをもっとも高い場所に設置すると、焼き網までの距離は約7cm。もっとも低い場所に設置すると、約11cmになります。
大量の薪を投入して激しく燃焼させたい場合と、少量の薪で穏やかに燃焼させたい場合とで使い分けると便利です。アウトドアメーカー各社からさまざまな小型の焚き火台が販売されていますが、高さ調整の機能を備えた製品は決して多くありません。旧モデルから実用性が格段にアップしており、これだけでも現行モデルのカマド スマートグリル B6型を選ぶ理由になり得ます。
幅広い燃料に対応する汎用性の高さ
焚き火での料理のほか、固形燃料や木炭を用いた料理も可能です。風防としても機能するため、風がある日でもしっかり熱を伝えることができます。そして、燃料を変えても十分に対応できるのも、炭受けの高さを調整できることのメリットです。
「焚き火をすると洗うのが面倒になるから、今日は固形燃料で済ませよう」などと、そのときの気分や状況によって最適な使い方を実践できます。
ただし、シングルバーナーを入れて使用するのは厳禁です。構造上、熱がこもりやすいため、ガスカートリッジが爆発する恐れがあります。ついやりたくなってしまいそうですが、この点にだけは気をつけなければなりません。
アフターパーツや関連商品が豊富
カマド スマートグリル B6型はもともと付属品が充実していますが、アフターパーツも豊富です。購入後に、自分の理想的なスタイルにカスタマイズする楽しみがあります。
たとえば、本体に取りつけてサイドトレーとして使える「カマド スマートグリル B6型用 マルチパネル」、鉄板料理を楽しめる「鋳物 グリルプレート <B6>」など、取り入れることで使い方の幅が広がる実用的なものばかりです。
そして一見関係なさそうに見えても、カマド スマートグリル B6型にピッタリあう製品があります。同社から販売されている「角型 ダッチオーブン mini」もその1つ。カマド スマートグリル B6型にジャストなサイズのダッチオーブンです。
ダッチオーブンとしてはめずらしい四角い形状のため、スペースを無駄にしないのが素晴らしいところ。焚き火で手軽にダッチオーブン料理を楽しみたい方に、おすすめしたい組みあわせです。
ソロキャンプデビューに最適な1台
カマド スマートグリル B6型は、ソロキャンプ用の焚き火台、あるいは小型グリルのジャンルにおいて何年もの間、定番であり続ける傑作です。もちろん、この製品よりコンパクトな焚き火台も、多機能な焚き火台もあります。
しかし信頼性やコストパフォーマンスなど、さまざまな要素を含めたバランスの良さに関しては、今もなお優位に立っています。定価は6600円(税込)ですが、実勢価格は3000円以下で出回っていて、コスパも抜群です。
まさに「ソロキャンプ用焚き火台における1つの完成形」といっても過言ではないでしょう。
道具にステイタスを求める方からすると、物足りないと感じるかもしれません。デザイン性を求める方からしても、味気ない見た目に感じられると思います。カマド スマートグリル B6型をおすすめしたいのは、実用性やコストパフォーマンスを重視する方、そしてこれからソロキャンプを始める方です。
とくに、最初の1台として最適な焚き火台であるといえます。なぜなら、その後のベンチマークとしても役立つからです。「もっと薪が多く入る焚き火台のほうがいいな」「もっと軽量な焚き火台が欲しい」などといった、キャンプの経験を重ねるうちに見えてくる、自分にとっての理想の形。
カマド スマートグリル B6型がバランスの取れた焚き火台であるからこそ、そういった自分の理想を叶えるために必要なものが見えてきます。焚き火台選びに迷っている方は、まずはここから始めてみてはいかがでしょうか。
キャプテンスタッグ カマド スマートグリル B6型 詳細
使用時サイズ:幅20×奥行き12.5×高さ18cm
収納時サイズ:幅20×奥行き12.5×厚さ3.5cm
重量:760g
価格:6,600円(税込)
写真・文/斎藤純平
【Profile/斎藤純平】
キャンプ、バイクツーリング、スキューバダイビングを趣味とするアウトドアライター。加えてこれから狩猟を始めようかと画策中。何をするのにも基本的にすべて一人で、キャンプもツーリングも思い立ったら即出発。読み手にとって本当に役に立つ情報を発信します。
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